オースティンが2号ソロ　中止でローテ再編

横浜DeNAベイスターズは5日、ハマスタでの中日戦が台風4号の影響で雨天中止となった。この影響でローテーションが再編されることになりそうだ。この日、宮國とともに石川が出場選手登録された。また、ファームではオースティンが2号ソロを放った。

弾丸ライナーでバックスクリーン右へ

ファームは、ジャイアンツ球場で16時開始の読売戦。途中、雨が強く降る時間帯もあったが、最後まで試合が行われた。

4回にオースティンが2号ソロを放った。直江の初球、アウトサイド高めのストレートを鋭いスイングで捉え、打球は低い弾道でバックスクリーンの右へ吸い込まれて行った。ハマスタだとフェン直になってしまいそうな弾道だったが、オースティンらしい力強い打球だった。

この日は天候が悪く、ジャイアンツ球場でのプレーもあまり慣れていないこともあり、DHで出場。しかし、交代することなく4打席をこなした。ここまでで6試合24打席。今週の残り、天候次第だが試合が消化できれば40打席を超えるくらいになる。バッティングの方は結果も出ているし、1軍にGOサインが出そうだ。問題は、守備にいつ就いてどれくらいできるか。

7月12日から14日は、7球団のイースタンでDeNAの試合は組まれていない。1軍は広島遠征となる。今週の後半から守備にも就いてフル出場し、来週の広島から1軍合流というのがベストだが、9連戦になっており、無理はさせないだろう。オースティンが復帰するならスタメン出場になるだろうから、15日からのハマスタでのヤクルト戦あたりがターゲットになる可能性もあるし、オールスター明けまでじっくり調整というのも可能性としてはある。今後の内容、動向に注目したい。

他のファームの打者では、山下が3安打猛打賞。先月からずっと良い状態が続いていて、打率も.321まで上がっている。1軍の左の代打も良いとは言えない中、山下の出番もありそうなものだが、どうだろうか。宮本もセンターへきっちり弾き返すタイムリーを放った。先日はレフトへのホームランもあったし、打率.307と結果を残している。1軍では悔しい思いをしているだけに、どこかでチャンスがあれば。

コロナの陽性判定から復帰した伊藤裕も、この日はタイムリー含むマルチヒット。このところチャンスで打点を挙げる活躍を見せている。サードは小深田がいるが、1軍の宮崎のバックアップが柴田くらいしかいないので、伊藤裕はサードも視野に入れて1軍の枠を狙って行きたい。まずはバッティングで圧倒的な結果が必要だろう。

一方、細川は少し状態は落ちてしまったか。この日は、ショートの中山のファインプレーでタイムリーが一本、ライナーに打ち取られてしまったが、2三振と直江にうまく攻められてしまった。三振するのは構わないが、狙い球を絞り場面によってはゾーンを上げるなど、打てるボールを確実に捉えたい。

先発の坂本は、3回まで1安打無失点、4三振を奪う上々の立ち上がり。しかし、4回先頭の中山に粘られて歩かせると、自らの牽制悪送球でランナーを三塁まで進めてしまい、ウィーラーのサードゴロは小深田がファンブル。三塁ランナーは自重したが、1アウト1、3塁となって、岸田に初球真ん中に入ったストレートをライトフェン直のタイムリー二塁打。ここは後続を断って1点で留めたのは良かった。

しかし、5回にも廣岡を歩かせた後、中山、松原の連打で同点。このあたり、雨が強くなっていて投げづらい部分もあったかと思うが、歩かせた後の痛打は点の取られ方としては良くなかった。6回は北村に低めのストレートを完璧に捉えられてしまった。打った瞬間の当たりで勝ち越し2ランとなった。全体的にそこまで悪い投球ではなかったのだが、詰めが甘い部分があったかも知れない。

6回途中からリリーフした三浦が、2回1/3をノーヒットに抑えた。2四球は出したが、3三振を奪うなど変化球が低めに決まっていた。しかし、9回に代わった池谷が、廣岡のヒットの後、中山のバントを悪送球。松原の詰まった打球はセンターの前に落ちてサヨナラ負けとなった。

大貫はスライド、ローテーション再編か

1軍は雨天中止後、6日の予告先発が発表された。両チームともスライドとなり、大貫と小笠原の対戦となる。スポニチでは7日の東は当初の予定通りで、石田が8日からの東京ドームに回ることが濃厚と報道していた。以前にもスポニチはローテーションの「濃厚」という報道が外れていたが、今回も石田はスライドを予定していないという部分に根拠が記載されていなかった。監督、コーチが示唆していたり、練習内容から判断できるレベルだったのなら、おそらく合っていると思うが、根拠がない予想だとどうかなという感じだ。

三浦監督や投手コーチがどう考えるかだが、①状態の良い投手を先に投げさせる、②球場や対戦相手との相性を優先すると考え方はいろいろあるだろう。ラミレス前監督は②を重視するところがあったので、石田の中日戦の相性と、東の今季初勝利を挙げた東京ドームという点も考えると、東を8日以降に回すように思う。三浦監督の方針はどうだろうか。直近の内容であれば石田よりも東の方が良かったように思う。

日付	相手	球場	先発
06水	中日	ハマスタ	大貫
07木	中日	ハマスタ	石田
08金	読売	東京D	今永
09土	読売	東京D	濵口
10日	読売	東京D	東

スポニチの報道をスルーすると、こんな予想になる。リーグ戦再開後の内容は、一番良くない今永だが、やはりエースなのでここはずらさないのではないかと。東を土曜、前回8回途中まで投げた濵口を日曜にする可能性もあるかも知れない。

4日に先発して1回2/3で6失点だった京山が、5日に登録を抹消された。それまでの5試合は勝ち負け付かずだったが、内容が尻上がりに良くなっていたし、一度のKOでのファーム再調整は厳しいなと思ったが、結果的には雨天中止で今週は5人の先発で足りる形になった。

12日からはマツダ、ハマスタ、バンテリンの9連戦が待っている。ここで京山を戻すとともに、今週上げるはずだった投手も含めて7人を先発させるかもしれない。候補としては、阪口とロメロか。18日の海の日で月曜に試合があり、これがバンテリンで行われる。ロメロがここで試される可能性はあるかも知れない。

宮國、石川の合流でリリーフの負担軽減へ

京山が登録を外れた関係で、今週は先発の1枠が空く状態になる。ベンチ入りできる人数は変わらないが、順番にベンチ入りをローテーションしてリリーフの負荷が軽減できそうだ。

4日に右肘の違和感で緊急降板したクリスキーは、5日に病院で診察を受け、右前腕の炎症と診断された。おそらく、5日の公示の締切時間に間に合わなかったのだろう。6日に登録抹消となった。前腕の炎症は今永がキャンプ中に受けた診断と同じだが、程度によっては肉離れに近い可能性もあり、オールスター明けどころか8月以降にずれ込むこともありうるだろう。かなり良くなってきて、これから貴重な戦力として期待できそうな矢先の離脱は、あまりにも痛い。

代わって1軍登録されたのが、先日支配下登録されたばかりの石川。支配下登録されたからには1軍登録されるべきだが、意外なタイミングでの昇格になった。現状では勝ちパターンには入って来ないので、彼が投げる展開というのは望ましいとは言えないが、その投球は楽しみだ。

ファームでは最近、少し失点が多くなってきており、タイミングとしては絶好調を過ぎたあたりで不安な点もあるが、全てが良い経験になるはずだ。ハマスタデビューなるかどうか。

登板過多で疲れの見える伊勢、連投に次ぐ連投のエスコバーにとっては、移動日と雨天中止で2日空いたことはプラスだろう。来週は9連戦が待っているので、今週はなるべく温存したいところ。リーグ戦再開後は5点台の防御率で、あまり機能していない先発投手陣の頑張りに期待したい。

曜	試	勝	敗	分	勝率	打率	防御率	得	失	本
火	13	10	3	0	.769	.264	2.11	48	37	8
水	12	6	6	0	.500	.217	3.80	47	51	8
木	10	7	3	0	.700	.293	3.31	42	34	12
金	12	6	6	0	.500	.243	3.53	39	45	11
土	14	3	11	0	.214	.238	4.10	37	64	7
日	12	1	11	0	.083	.263	6.19	46	80	10
計	73	33	40	0	.452	.252	3.85	259	311	56