06/25 横浜DeNA10-2中日@ハマスタ
開幕6戦目にして、両チームがルーキーの先発となった。開幕ローテーション入りした2人だったが、明暗はくっきり分かれた。坂本は圧巻の投球でプロ初勝利。序盤で大量点を奪い、終盤にもホームランで追加点を奪ったDeNAが圧勝した。
ポジ
期待以上の坂本
3月の最後と6月13日の練習試合で非常に良い投球だった坂本。その時のようなピッチングを期待したが、それ以上に素晴らしい内容だった。
木塚コーチと脱力をテーマとして課題に取り組んだ成果が出ていたと思う。ストレートは、打者がスピードガン以上に速く感じているようだったし、思ったところにコントロールできていた。先制点をもらった直後の2回に、3者連続三振を奪ったことで流れをつかめた。勝てるピッチャーができることだ。
序盤に5点をもらい、窮屈にならず、かと言って守りに入るわけでもなく、坂本の持ち味を出し続けられた。中日打線に的を絞らせず、5回までノーヒットに抑え、5三振を奪った。DeNA戦でよく打つ京田からも2三振を取った。
6回、高めに甘く入ったストレートを武田に捉えられ、センターフェン直の二塁打。さらに代打の石川駿に死球を与え、動揺するかと思ったが、落ち着いて後続を断った。アルモンテのいい当たりが正面を突くツキも持っていた。暴投でホームのベースカバーに入った際、足を捻ってしまったが、大事には至らなかったようだ。
今年のルーキーでプロ初勝利は一番乗り。奇しくもDeNAが逆転サヨナラで森下の勝利を消したことで、ローテ6番手の坂本にその座がやってきた。大卒左腕の初登板での勝利は、球団で初めてになる。今永、濵口、東も成しえなかったことを見事に果たした。
足がどうなのか、明日以降に状態を確認してから次の登板ということになる。井納を登録抹消しているが、無理はさせないだろう。だが、やはり東京ドームの読売戦で躍動する姿を期待してしまう。
2020年の打線がついに全開
オースティンが待望の来日初ホームラン。高めに浮いた球をライトスタンドへ持って行った。ソトもそうだが、逆方向に打てることが相手からしても脅威。3三振は気になるが、今後も打線の軸として期待したい。
一発もある1番として梶谷が機能している。練習試合からそうだが、今年は左方向への打球が力強い。2夜連続ホームランはいずれもレフトスタンド。3安打目もショートの頭へ鋭い打球だった。これでかなり乗ってきたのではないか。6試合を終え、12球団で唯一盗塁がゼロというDeNAにおいて、そろそろ足も使っていきたいところ。
4番佐野が今季初打点。繋ぎの4番とは言え、やはり打点は稼いでもらいたい。良い感じで振れているので状態は問題ない。このままチームとともに乗って行ってもらえれば。
そして、最後に控える宮崎が頼もしい。3回は、序盤ながら1塁が空いているところで、勝負しないと思っていたが、中途半端に浮いてきた球を一発で仕留めた。主導権を握る価値ある2点打だった。
昨日のブログで7番伊藤光の存在の大きさに触れたが、この日は戸柱も負けない役割を果たした。2回にきっちりと犠牲フライを打ったことが評価できる。2イニング連続で得点したことで、岡野のダメージが大きくなった。最後の3ランもあって、坂本を導いた戸柱が当然ヒーローインタビューに呼ばれると思ったが、いなかった。
坂本との相性が良かったからと戸柱を起用したラミレス采配が見事に当たった。1番から6番までの迫力と、7番捕手が良い仕事をして、2020年の打線が全開になった。ただ、ちょっと調子を落とすと点が入らなくなるのがこの打線の特徴。うまく選手をやり繰りして安定した得点力をキープして行きたい。
ヤジ
こういう圧勝ではあっても、釘を刺しておく。
6点差となった8回表、代わって入った大和がエラー。8回裏、代わって入った堂上がエラー。消化試合ではない。ミスは起こりうることだが、どんな場面でも隙のない野球をして欲しい。
オースティンはホームランの後の打席が雑だった印象。確かに低めのいいところに変化球を投げられているが、前日までは止まっていた。一発出て強引になっているようだと、崩す恐れがある。週末の阪神の攻め方によっては、一気に変わってくるかもしれない。この1試合でどうというわけではないが、おや?という感じにはなった。
キジ
この試合は、新人対決となったが、開幕直後ということもあってたくさんの「初」が飛び出した。
数合わせのものもあるが、いろいろとあった。特に伊勢と橋本も登板したので、ルーキーピッチャーが4人も出てくるという試合になった。両チームに開幕1軍に入る実力あるルーキーが入団していることは、戦力的な底上げが出来ているということだろう。
開幕6試合目で、先発ローテーションが一巡した。「穴だらけの開幕ローテーション」と評していたが、6人が非常に頑張ってくれた。
文句のない滑り出し。エース今永が、期待度からすると一番悪かったくらい。上茶谷の離脱で苦しかったところ、井納が何とか埋めてくれたし、坂本が非常に良くなっている。
ファームでは離脱していた京山が火曜に復帰して好投、櫻井と中川もまずまずの投球だった。京山はすぐに昇格といかないかもしれないが、来週は櫻井が読売戦に先発するのだろうか。
先発投手が踏ん張り、打線もオースティンの復帰で活気づいてきた。リリーフも三嶋が持ち直し、パットンが非常に良い状態。連敗スタートで不安になったが、4連勝で一気に盛り返してきた。ここで天敵の阪神戦。スタートダッシュが決まるかどうか、重要な3連戦になるだろう。阪神にとっては待望のボーナスステージ。まずはエースに白星を付けて、乗って行きたい。
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