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10周年記念試合初戦、勝利への執念見えず 借金最多タイ16

05/18 横浜DeNA1-5中日(ハマスタ)

YDB 10th Anniversary Gameとして行われた一戦は、先発の大貫が4回途中4失点で早々にKO。打線も小笠原に対してチャンスは作るも得点には至らない、いつもの攻撃。この日、1軍に昇格した伊藤光がソロを放ち一矢報いるも、後続がなく完敗。2分挟む5連敗で借金は再び今季最多タイの16に戻った。

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ポジ

キャンプ、オープン戦で戸柱、嶺井、山本とともに4人で開幕1軍を争って来たが、オープン戦終盤でファームスタートが決まった伊藤光。3月18日の教育リーグで、試合中に左ふくらはぎを肉離れ。ゴールデンウィーク中にやっとファームの試合に復帰した。同じくファームで復帰に向けて調整中の今永とバッテリーも組み、15日には3安打をマーク。この日、満を持して昇格した。

スタメンは16日に3安打を放った嶺井に譲ったが、5回に代打として今季初出場。落ち着いて四球を選んだ。そのままマスクを被り、8回には先頭打者として祖父江からライトスタンド上段への1号ソロ。チェンジアップが甘く来たところを完璧に捉え、打った瞬間という文句なしの当たりだった。ファームの試合でもなかったような快打で今季初ヒットまでマークした。

最初の代打での打席でも、ボールの見逃し方が良かったし、雰囲気があった。基本的には打力が特長のキャッチャーだが、プロ14年目で経験豊富。昨年は1軍の首脳陣と合わず、開幕から1ヶ月でファーム落ち、足のケガも重なって大半をファームで過ごしたが、監督も代わりベテランの力を発揮する機会は大いにある。打撃以外にも若い投手を盛り立てる役目にも期待が集まる。

大貫が先発の時はずっと戸柱がマスクを被っていたが、2回連続で大量失点し、気分転換も兼ねてか前回は嶺井とのバッテリーとなり、6回2失点とまずまずの結果だった。戸柱の抹消も見据えていたのかも知れない。しかし、まだ嶺井とは一度だけなので、この日昇格した伊藤光を使って、連敗の空気を変えても良かったのではないか。

19日の先発である濵口は、開幕からほぼ嶺井とのバッテリーで、一度だけ戸柱だった。高城がベンチにいるが、今年は組ませていない。濵口は最近ずっと結果を出しているので、ここはさすがに嶺井か。今永の登板日は伊藤光になるだろう。

その伊藤光とバッテリーを組んだ三上が、久しぶりに良い投球を見せた。大島にはシンカーから入り、カットを引っかけていたが、ストレートがいいと見るや、ストレートで押した。福田には3球で見逃し三振。砂田もイニング跨ぎの登板になってしまったが、ノーヒットでまとめた。

実際、試合に出ることでチームの流れも変えられるか。今後の活躍に期待したい。

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ヤジ

ストレートに威力なし、制球乱れる大貫

先月末から広島、中日に大量失点を喫したパターンと同じ。ストレートに力がないので、打者が変化球に対応できてしまっている。それが分かるから、よりコースを狙うし、力むしで制球も乱れ、彼本来の投球とは程遠いものだった。

もともと左打者への対応が課題だが、この出来ではどうしようもない。最初の打席こそ大島を抑えたが、あとの2打席は手痛いで、いずれも落ちが悪いスプリットをいとも簡単に打たれた。ストレートには対応できると感じているから、変化球が甘いとしっかり捉えられてしまう。

前のカードから上り調子の京田にも3本打たれた。最初の打席はなかなか打ち取れずに粘られ、最後が一番甘く、高めに入ったストレートをセンターへ運ばれた。2打席目はスプリットを連投したが、それほど甘くないボールを容易くライト前へ2点タイムリー。初球の方がよっぽど甘かったが、簡単に対応されてしまうようなキレで、タイミングも外せていない。

オープン戦で見た時は、昨年結果を出したことで自信を持って投げられていると感じたのだが、開幕から1ヶ月ほどでこの状態になってしまうとは。ちょっと本人もどう立て直すか困っているんじゃないかな。こういう時にまわりがうまくアドバイスできると良いのだが。

聖域の4番佐野を変えたが結果に繋がらず

ここまで開幕から全試合、4番で出場していた佐野を3番に変更し、4番にはオースティンを入れた。「佐野の良さをもっと生かすために3番にした」ということで、三浦監督も悩みながら決断し、佐野本人とも話をしてこの形になった。16日の広島戦で3打席連続チャンスで凡退し、16安打で3ランの3点のみという大拙攻の主要因となったことが引き金だろう。

だが、これもうまく行かない。初回、3番の佐野が二塁打で出塁し、4番の前にチャンスを作れたがオースティンが凡退。中でも象徴的だったのが6回。先頭の大和が二塁打を放ち、佐野がアウトサイドのボールを見極めて四球。ノーアウト1、2塁の大きなチャンスでオースティン、ソトを迎えた。

しかし、オースティンは粘ったが、最後はベストな高さにチェンジアップが来て空振り三振。ソトもそのチェンジアップを引っ掛けてサードゴロ併殺打。勝負どころで良い高さに投げられた小笠原の勝ちではあるのだが、あまりにも見事にチャンスを潰し、これはどういう並びでも点が入らないという感覚に陥った。

この1試合で決めつけるのは早いだろう。三浦監督も熟慮の上で決断し、本人も納得した上での組み換え。しばらくはこの形で試して行くほかないだろう。

反撃への執念も感じられず淡泊な采配

リードされている展開にも関わらず、起用した代打は途中からマスクを被った伊藤光と山下だけ。他の選手の結果が出ていないことは分かっているが、それだったらベンチに置いておく意味もないし、監督自身が言ったいたように状態の良い選手に入れ替えれば良い。

16日の試合で16安打を打っていたことが逆に決断を誤らせたか。1割台の大和、嶺井も3安打ずつをマークしたが、打ったのはこの試合くらいなので、それで状態が良いという判断であれば甘すぎる。

5回裏、投手の代打には伊藤光を準備。この時点で嶺井を下げて伊藤光にマスクを被らせる予定だったはず。であれば1アウト2塁というチャンスで代打を使っても良かった。右となると中井、知野。嶺井との比較で、最初の打席にあわやホームランという当たりだったし、前の試合で3安打の嶺井をそのままという決断か。

これは理解できなくもない。勝負どころで使える右打者がいない選手層にも問題があるが、中井を昇格したのはこういうところで使うためではないのか。蝦名を下げて控えの外野手は全て左という歪な構成にしたことも問題だろう。

そして、8回。伊藤光のソロで沈んでいたベンチ、スタンドが盛り上がり、その中で桑原もヒットで出塁。まだ4点ビハインドでかなり苦しい展開ではあるが、後ろにR.マルティネスがいることを考えれば、この回一気に行くしかなかった。4点差でバントはない。それでも大和をそのまま打たせた。この日もフェン直の二塁打を打っているとは言え、左の代打陣を使わずにそのまま行くほど状態が上がっているわけではない。

今年はかなり被打率が高い祖父江だが、左打者には.432と打ち込まれている。この日は右の伊藤光、桑原に打たれたのだが、左打者の方がより打つ確率が高かった。ここで一気に繋いで勝負をかける必要があった。神里、乙坂、関根といながら一人も使わず。そして、最近の代打で一番結果を残している山下を7回2アウトランナーなしのどうでもいい場面で使ってしまっている。勝利への執念がある采配とは思えない。

9回にチャンスとなれば下位打線に回るため、数名の代打は残しておく必要があるが、左を3枚残しておく必要はなかった。他の選手に代打はないのだから、ここで勝負する以外になかった。リーグトップの防御率をマークする中日投手陣相手に、5点取るのは難しい。それは分かるし、代打を出したからといって、結果は同じ併殺打だったかも知れない。ただ、監督が諦めたような采配をしては、チーム全体の士気に関わる。この日の采配を、胸を張って中畑初代監督に見せられるのか?

ダントツの最下位で、ひとつ勝っただけでは何も苦境は変わらなくても、10周年の名場面に選ばれた12x-10の多村サヨナラ3ランのようなゲームは心を惹きつけ、数年後も語り継がれる。そういうゲームになることは稀だが、諦めた采配をしていては、そんなゲームは絶対やって来ない。横浜一心のスローガンに背く試合をしていないか?もう一度、考えて欲しい。

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キジ

5月は3連勝でスタートし、7日の阪神戦での勝利で5勝1敗。借金を4つ減らしたのだが、そこから2分を挟んで5連敗。5月単月でも借金に転落し、トータルで借金16は今シーズンワーストタイ。4勝20敗から7勝7敗で、まずは15試合強を5割で戦えるようになったというポジティブな捉え方もあるが、16もの借金を返して行くことを考えると5割では減って行かない。

伊藤光が昇格し、木曜には今永の今季初先発が濃厚となっている。この3連戦をきっかけにして、交流戦へ入って行きたいところだったが、初戦は大貫の不安が的中し、組み替えた打線も相変わらずの拙攻を露呈した。

YDB 10th Anniversary Gameで、10年前の最下位野球まで復刻する必要はない。陣容はある程度揃って来ているので、単純に戦力がないことは重々承知だが、新監督もどこから手を付ければ良いのか見失ってしまっているように見える。試合後のコメントは、前向きを意識すればするほど痛々しく、今となってはトゥモアナと言っていたラミレス監督の立ち振る舞いに感心してしまう。

次の試合に全力で、というコメントに嘘がないという野球をチームに浸透させ、その姿を見せて欲しい。負けていると元気がない、覇気がないと見えがちだが、プレーにも采配にも執念を見たい。周年イベントだけに。

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