09/23 東京ヤクルト6-8横浜DeNA(神宮)
強い雨が降る中で始まり、3度の中断を挟んだ試合。初回に宮崎がライトポール際へ3試合連続となる14号3ランを放って優位に進める。3回は佐野の21号と宮崎の2打席連続の15号2ランで6点リードとなる。その後も楠本、森にホームランが出て5発8得点と長打攻勢で大量点。濵口は、キブレハンにソロを浴びたが、8回まで投げ切った。9回は中川が登板も、オスナに3ランを浴び、さらに代わった森原も内山壮に2ランを浴びて2点差まで迫られたが、逃げ切った。
ポジ
台風15号が近づく影響で、強い雨が降る中での試合。マジック4とされているベイスターズは勝つしかないという状況で、初回にチャンスを作り、宮崎が高めのストレートを叩いてライトスタンドへ運ぶ3ラン。先制点、しかも3点というのは非常に大きかった。
ヤクルトは41試合リリーフで投げて来た大西を先発させたが、その出鼻を挫いた。2回は三者凡退、3回も先頭の楠本が凡退したが、佐野がバックスクリーンへ21号。自己最多を更新した。さらに、牧も二塁打で続き、宮崎が今度はフォークを拾って、レフトスタンドへ2打席連続の2ラン。
宮崎の2発5打点の活躍で大量リードとなり、あとは試合が成立するかどうかという感じになった。2度の中断を挟んだが、何とか5回裏まで進んだ。その間にも楠本と森がホームランを放ち、今季初の1試合5本塁打となった。8月にハマスタで7発を浴びたヤクルトに、少しお返しができたか。
今年はオースティンがスタメンで出場できず、ソトもケガの影響などで不振が続き、長打力に欠ける打線。得点力も課題となっていたが、この日は久しぶりに長打攻勢で大量点を叩き出した。
その援護を受けた濵口。ベンチ入りに名前を連ねていたが、入江、伊勢、山崎は3連投をしており、この大量リードの展開であれば、完投を狙わなければならない。それを十分に理解したピッチングで、ストライクを先行させて行った。
キブレハンは、8月27日に3本塁打したが、それ以降は打っておらず打率も2割そこそこ。だが、濵口の真ん中高めのストレートを捉え、レフトスタンドへの4号ソロ。ベイスターズ戦なら打てるという相手をまた作ってしまったようだ。CSに向けて嫌な存在だ。
濵口は3度の中断もあった強い雨の降る中、その影響を感じさせない投球。5回はヒットとエラーでピンチになったが、塩見を三振に取った。8回は長岡に上手くレフトへ運ばれ、ノーアウト1塁という場面で3度目の中断となったが、後続を断ち116球で8回を投げ切った。
中断があったので、球数以上に負荷もあったと思う。大量点をもらったとは言え、これだけしっかりと投げられたことは称賛に値する。4安打1失点で8勝目をマーク。神宮では今季2試合目だが防御率1.15と相性が良い。もし2位でファイナルステージに進出すれば、期待できる存在になるだろう。
ヤジ
10連戦の8戦目、前の3試合でリリーフを注ぎ込んでいたこともあり、打線が8点を奪って先発が8回まで投げるという理想的な展開だった。7点リードの9回ということで、さすがにここは田中健や森原も使わず、中川を登板させた。
ここまで8月27日のヤクルト戦で失点しているが、それ以外の6試合は無失点で切り抜けている。そこを評価して締めのマウンドを任せたのだろう。ここは賛成で、最後は中川で締められればと思っていた。
だが、1アウトを取った後、村上に対してストライクを取れずに歩かせた。この日に勝利したとしても、村上に日本人最多となる56号が出てしまうと、雰囲気的にヤクルトのものになってしまうので、DeNAに流れがあるまま試合を終えたいと思ったのだろう。村上に対してはアウトサイドのボール気味のところに戸柱が構えていたので、コースを狙って入らなければ歩かせてもやむなしという勝負だったように感じた。
あとは村上の打席しか楽しみがないという感じで待っていたヤクルトファンからどよめきが起こり、球場の雰囲気も少し変わった。それに動揺したというわけではないのだろうが、続くサンタナも歩かせてしまった。コントロールが定まらない中、オスナに肩口からのスライダーを投げてしまい、捉えられて3ラン。あまりにも甘いボールだった。4点差で残り2アウトなので、焦る必要はないが、準備を始めていた森原に交代。
ところが森原は奥村を三振に取って2アウトとしたが、長岡に2ストライクから3球ファウルで粘られ、ストレートをピッチャー返しのセンター前ヒット。内山壮には初球のストレートを狙い打ちされ、ライトスタンドへ飛び込む2ラン。経験豊富な森原だが、さすがに7点差からの急遽登板で準備も十分ではなかったか。これで2点差となり、セーブシチュエーションとなった。
さすがにこうなると、山崎も準備を始めるしかない。8回裏の中断の時点では肩を作っていなかったと思うが、急ピッチで登板に備えた。結局、次の並木を打ち取り登板は免れたが、3連投していた状況で、最後に急ピッチで肩を作るハメになった。これは避けたかった。
村上は歩かせても仕方ないという感じだったが、7点リードでサンタナも歩かせたことがこの事態を招いた。中川にとっても経験だろうが、こういうことをしていると1軍から呼ばれなくなる。どんな場面でも投手は打たれたくないと思うが、歩かせてはいけない場面でストライクが取れないレベルでは困る。
濵口も含め、スタメンでヒットがなかったのは桑原だけだった。蚊帳の外で6タコは彼にとってもツラいと思う。2ストライクの場面で中断となったのは気の毒だった。その分、残りの試合で打ってくれると思うし、この日も守備では貢献してくれた。
キジ
最後は締まらない試合になってしまったが、ヤクルトのマジックが4という状況で直接対決の初戦を取れたことは非常に大きい。少なくともあと1つ勝てば、優勝決定は来週以降へ持ち越される。
この日、広島が敗れてDeNAが勝ったため、これで阪神と中日も含めてDeNAが残りを全敗した場合の勝率.496に届かなくなった。その為、DeNAのCS進出が決定。2019年に2位で進出して以来3年ぶりとなる。また、2位決定クリンチも2.0とした。
この日の結果で、3位の読売が4位タイの阪神、広島に1.5ゲーム差を付けた。一時は5位まで転落していたが、どうやら読売が3位に滑り込んでCS進出となりそうだ。DeNAとしては、よほどのことがない限り2位以上は確定できそうなので、まだ優勝の可能性がある限りは追いかけたい。
台風15号は、静岡県などに線状降水帯を発生させ、かなりの雨を降らせた。大量の雨が降った地域の方が無事であることを祈りたいと思う。24日の昼頃まで雨は続くようだが、夜には上がる予報となっている。暴風域もなく台風の勢力としてはさほど強いわけではないので、風もそこまで強まらない予想。NPBがどういう判断をするか分からないが、状況によっては24日もナイターならできそうだ。
9回裏の5点で、連戦の流れとしてはヤクルトに傾いた状態で始まることになる。大貫はその流れを受けながらの立ち上がりになる。立ち上がりに定評はあるが、まずゲームを落ち着かせるためにも序盤は無失点で入りたい。ヤクルトはサイスニード。昨年から何度もやられている相手。この日は一発攻勢で大勝したが、同じようにはいかない。佐野、宮崎が復調していることが心強いが、しっかりと力負けしないように攻略して欲しい。
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