04/08 横浜DeNA3-1中日(ハマスタ)
好投のガゼルマンが、5回に龍空にプロ初ホームランを許したが、その裏にガゼルマンが自ら同点のタイムリー二塁打。さらに6回に宮崎の3号ソロで逆転すると、8回には関根が4安打目となるバントヒットで貴重な追加点。ガゼルマンが7回に1アウト2塁のピンチを招くと、エスコバーが好リリーフで火消し。伊勢、山崎と繋いで逃げ切り、3連勝で借金を1に減らした。
ポジ [Good]
長髪をなびかせ汚名返上の投球
昨年の来日時から、髪を後ろで結んでいたガゼルマンだが、この日は長髪をなびかせてマウンドへ上がった。思ったよりも髪が長くて驚いたが、気分転換もあったのだろう、ワイルドなスタイルで、攻めの投球を見せてくれた。
京セラドームでは、ボールが高く甘く入っていたが、この日は相性の良い中日を相手に、動くボールが低めに決まっていた。2回は先頭のビシエドにヒットを打たれるも、福永を併殺に取った。3回は1アウト1、3塁のピンチでカリステを併殺に取り、雄叫びを上げた。
4回は三者凡退、5回も先頭の木下を三振に取り、乗って来たかというところで、龍空に高めのボールを叩かれ、打球は意外と伸びてレフトスタンドへ届いた。8試合目で中日として今季チーム1号ホームラン、龍空にとってもプロ入り初ホームランだった。まさかここで出るとはという事故のような一発だった。
しかし、その裏関根の内野安打から2アウト3塁として、ガゼルマンが打席に入った。はっきり言ってバッティングは良くない。あまり打てる感じはなかったが、この打席は積極的に打ちに行った。初球を捉えた当たりは右中間を破る同点のタイムリー二塁打。すぐに同点に追いついたのは、試合の流れからしても大きかった。
宮崎のソロで勝ち越した6回裏は、打席が回れば代打だったかと思うが、伊藤が凡退したことで、ガゼルマンが7回のマウンドへ。しかし、先頭の福永を歩かせてしまい、木下が送って龍空に回ったところでエスコバーと交代した。
エスコバーは、気迫の投球で龍空をファーストゴロに打ち取り、続く代打は加藤翔。ロッテ時代にエスコバーからホームランを放っている打者に対してストレートで押し、最後はファウルチップで空振り三振。力でねじ伏せた。
伊勢、山崎と繋いで逃げ切り、ガゼルマンが来日2勝目を挙げた。投打に渡る活躍となり、中日キラーぶりを示した。バウアーも1軍登板に向けて調整しており、今後も先発ローテーションの争いが激化して来る。結果を出し続けてその座を守りたい。
左へ右へ絶好調の宮崎
6回、2ボールから涌井のシンカーが真ん中付近に入ったところ、完璧に捉えてレフトスタンド上段への勝ち越しソロ。本人は打った瞬間切れるかなと思ったと言うが、ほぼ完璧な打球で謙遜だろう。
8回には祖父江の高めストレートを右方向へ宮崎らしい打ち方で持って行き、右中間を破る二塁打。左へ右へ広角で自由自在なバッティング。開幕からヒットが続いており、絶好調という感じだが、本人は浮かれる様子もなく、続けて行けるようにと意気込む。
打率は岡本和、秋山に続く3位だが.423のハイアベレージ。ホームランはリーグトップタイ、打点はリーグトップ。周りの打者次第ではもっと得点できてもおかしくないのだが、牧やこの日はベンチスタートとなったソトらの復調が待たれるところ。それまでは宮崎に頼りたい状況だ。
意表突くバントヒット
この日3安打と当たっている状況で、8回2アウト3塁で関根に打順が回った。さすがに歩かせてくることはなく勝負。初球、高めのストレートを強振すると、打球はライトポール際に飛び込むファウル。あともう少しでホームランという当たりで、状態の良さを示した。
バッテリーは警戒し、ファンは関根の快打を期待する。ところが、祖父江が2球目を投じた瞬間、関根はバントの構え。意表を突かれた祖父江がマウンドを駆け下り、ボールを拾って一塁へ送球するも、体勢が悪いまま投げたために送球が浮いてファーストの頭を越えて行った。
関根は2アウトからでもバントヒットを狙ったことも過去にあるし、常にそういうことも選択肢として打席に入っていると言うが、さすがにこの場面でやってくるというのは、ほとんどの人が虚を突かれたと思う。
本人的にはもう少し三塁線寄りに転がしたかったかも知れない。意表を突いた分、祖父江が慌てて投げて高投したが、上手く処理出来ていたら一塁はアウトだったかも知れない。それでも関根はこういうこともやってくると相手に植え付けるにも十分だった。
最初の打席も、追い込まれてからシンカーを上手く押っ付けてレフト前へ運んだ。2打席目はセカンドの福永がスライディングで追い付いたが、足が勝って内野安打。ガゼルマンの同点打を呼んだ。3打席目はエンドランのサインが出て、シンカーに合わせてヒットゾーンへ転がした。
強引に引っ張ろうと思い過ぎると空振りしてしまう場面、しっかりと転がすことに重点を置きながら、バットの出が良いのでヒットゾーンに転がる。ヒットエンドランのサインを出したベンチも、関根への信頼が高いことを示した。
2番の林が、四球やバントで貢献はしているが、未だにヒットが出ていない。この日のような活躍を見せられると、2番に入れてみたくなる。佐野がしっかりと3割を打っており、宮崎が好調なだけに、関根で繋ぐことができれば得点チャンスも増える。
開幕スタメンに名を連ねたが、開幕カードでは不発に終わった。しかし、ハマスタで4戦連続ヒット。走攻守に渡ってその存在感が大きくなっている。飛躍の年にするため、一気に掴み取りたい。
ヤジ [Bad]
先制を許したし接戦だったが、内容は完勝に近い。手応えのある勝利だろう。非常に細かいところかも知れないが、それでも書いておきたい点が2つ。
初回、佐野のレフト後方へのフライをアルモンテがグラブに当てながらも捕れず、二塁打となった。ここで2番はまだノーヒットのルーキー林。敢えてバントではなく打たせた。これは良いと思うが、林は低めのシンカーを打ってレフトフライ。これがライトフライならまだ分かるのだが、左方向へ打ち上げるのが最悪なケース。
もちろん、百戦錬磨の涌井は引っ張らせないような配球をし、コースを突いて来る。ルーキーの林には進塁打さえ簡単ではない。だから今できないのはやむを得ないとしても、今後どうすれば良いのか、よく考えて欲しい。
もう1つは、前の試合のヒーロー楠本。期待している選手だから厳しめに書くが、2打席目のファーストゴロは、確かにファウルにも見える打球だったが、それが走らない理由にはならない。自分でファウルと決めつけている。開幕戦の佐藤輝のヒットも、二塁には走らないという決めつけが生んだ怠慢ではなかったか。どこを反省したのかなと思う。例えファウルだとしても、全力で走れば良い。決めつけてしまう癖があることを認識すべきだろう。
3打席目は、宮崎のホームランで1点を勝ち越し、牧のヒットでノーアウト1塁。サインはバントだったが、初球はバントをしに行って空振り。2球目はバントがファウルになった。失敗は誰にでもあるが、打てなくともこういった場面でのバントを確実に決められるように練習して欲しい。楠本のキャラとしては、バントのサインが出ないような選手ではない。
最終的にバットに当てられず空振り三振。投手陣の踏ん張りで、1点リードのまま8回の追加点に繋げられたから事なきを得たが、ノーアウトのランナーを進められず、次の関根のヒットで還せなかった点は今後の課題になる。三浦監督が目指す隙の無い野球をすべく、質を高めて行きたい。
キジ [Other]
先発投手が総崩れで開幕4連敗。点が取れずに負けることはあると想定していたが、4試合続けて4失点以上で5回持たないことが続くとは思っていなかった。しかし、平良の好投で今季初勝利を挙げると、東も続いた。そして、雨天中止を挟んでローテーションの2巡目となるガゼルマンは、汚名返上の投球で6回1/3を1失点。先発投手の良い流れが続いている。
ハマスタの開幕戦で敗れた時には、終わってみれば良い位置に行っているはずとは言いながらも、4月はかなり苦しむかなと思っていたが、3連勝で星を戻して来た。最悪のスタートは何とか免れつつある。
この日、開幕3戦目に先発した笠原が抹消され、9日の先発は石田と発表された。雨天中止により笠原の登板機会が飛んだ形になった。来週、再来週も週5試合で大貫と今永の復帰も見込まれる。平良の次回登板も含めて早くもローテーションがかなり再編されることになりそうだ。
開幕投手の石田も安泰ではない。開幕戦では悔しい結果に終わったので、2試合目の先発では結果を出したいところ。先発陣の良い流れに乗って欲しい。
ウェンデルケンがこの日から1軍に合流しており、7日にファームで登板したため登録はされなかった。おそらく9日に登録されるだろう。外国人選手枠に余裕はあるが、次回登板日によってはガゼルマンと入れ替えになるか。三浦銀が登録抹消となっているので、坂本や上茶谷が交互にベンチ入りする形が考えられる。まずは早い回で投げて行くと思うが、伊勢やエスコバーの負担を軽減できる存在になると心強い。
ハマスタでの3連勝は嬉しいのだが、管理人が現地にいない試合だけ勝っている状況。昨年も現地は開幕10連敗と、とんでもない記録になっているだけに、非常に嫌な予感しかしないのだが。同じ状況の人いる？前にも書いたが、自分が現地に行くか行かないかでチームの勝敗が左右されることなんかありえないのだが、引きの悪さに嫌気が刺す。鬼門の日曜日でもあるが、勝って5割に戻し、気持ち良く来週を迎えたい。
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