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横浜しか勝たん バウアー鮮烈なデビュー!

05/03 横浜DeNA4-1広島東洋(ハマスタ)

注目の来日初先発となったバウアーは、2回にデビッドソンにソロを浴び、先制点を許す展開。4回に桑原の内野安打で同点とすると、5回はバウアーがバントを決め、楠本が勝ち越しタイムリー。6回に九里をKOして2点を追加し、主導権を握った。バウアーは7回98球9奪三振で来日初勝利。8回は伊勢、最後は山崎が締めて9セーブ目。

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ポジ [Good]

満員の観客に「ヨコハマシカカタン」

BAUER来浜ということで、大々的に打ち出して、日本だけでなく世界から注目される一戦となったこの試合。そんなプレッシャーにもなりそうな舞台だったが、バウアーは冷静に、いつも通りの投球を見せた。

立ち上がりは西川に粘られたが、カットボールで空振り三振を取り、野間と秋山は速球で外野フライ。9球で初回を終え、2回もストレート系でファウルフライと三振に取って2アウト。しかし、レッズ時代は同僚で、対戦経験もあるデビッドソンが、ボール気味の高めストレートを捉え、打った瞬間のレフトスタンドへのソロホームラン。

マウンド上で苦笑いのバウアーは、後でデビッドソンに「何てことをしてくれるんだ」と言ったら、「1割8分しか打ってないんだ」と返されたそうだ。その後、秋山と韮澤に連打を許し、1、3塁となるが、九里を3球三振に取って追加点は与えなかった。

3回は西川にストレートを捉えられてライト前ヒット。秋山の打席でペイオフピッチとなり、西川がスタート。秋山は空振り三振で、伊藤の送球が逸れて京田が捕れなかったが、牧がバックアップ。西川がスライディングの勢いでベースを離れてしまったところ、牧がタッチしてアウト。リクエストでも判定は覆らなかった。

もう1つの注目として、来日前から準備していたバッティング。最初の打席は2球目のストレートにバットが当たった。あまり打てそうもなかったが、もしかしたらヒットもあるかも知れない。そして、2打席目は京田がヒットで出塁し、初めての実戦でのバントのシチュエーションとなった。

Point: 5回裏、バウアーのバント成功

はい、いきなり出てきたが、この試合はここがポイント。バウアーのYou Tubeでもバントを練習するシーンがあり、日本では藤田にアドバイスを受けていた。とは言え、簡単にはできるようにならないし、現に前日は野手でも失敗が続いている。

初球の高めのストレートを上げてしまったが、坂倉が僅かに届かずファウルとなった。2球目も同じようなボールだったが、一塁側へ転がし、見事に決まった。来日初犠打をマークしたが、観客もそれを分かっていたのだろうし、ベンチも含めてハマスタが非常に盛り上がった。

このムードで、佐野が3ボールとなって申告敬遠。楠本の勝負強さが生きて、タイムリーで逆転となった。バウアーがバントを決めていなければ、この日はあまりタイミングも合っていなかった佐野で終わっていただろう。慣れていないランナーとして残っても嫌な感じだった。いい流れで逆転し、バウアーも6回を三者凡退に抑えた。

7回は2アウトを取ったが、この日は一番合っていた韮澤にストレートを弾き返された。堂林にも高めに浮いたストレートをライト線に運ばれたが、韮澤がサードへ滑り込む判断ミスで還れなかった。広島は代打に松山を起用して勝負に出たが、最後はスプリットチェンジで空振り三振に取り、雄叫びを上げた。

結局、7回を98球、7安打されたが1失点で凌いだ。なるべく多くの三振を取りたいと言っていた通り、毎回の9奪三振。コントロールミスや高めに行ってしまうシーンはあったが、修正力も見事だった。

ストレートが打ち返されていると見るや、カーブやスプリットチェンジを素晴らしいコントロールで決め、軸になるボールを確立した。全ての球種の精度が高く、コントロールが良いので、この日のようにストレートで押せなくても、他のボールで打ち取ることができる。

見た目に凄いボールを投げているというよりも、打席に立った時に同じ軌道で来るボールが、素晴らしいコースに高い精度で決まるので、非常に打ちづらい投手ということだろう。よく研究しているし、投球もクレバー。自分で配球を組み立てて、何度も首を振る時もあれば、今は打者のことを知らないので、捕手に任せる時もある。変に全て自分でやるみたいなところもないし、柔軟性、順応性がある。

この日は、前日にひと悶着あったソードセレブレーションはやらなかった。それでも、ハマスタ史上最多の33,202人の声援を届けることができ、この舞台で勝つことの喜びを感じてもらえたと思う。リップサービス込みだろうが「今までプレーした野球の中で一番特別だった」とコメントした。早速最初のスターマンのぬいぐるみをゲットし、部屋も準備しないとね。

You Tuberらしく、ヒーローインタビューでの第一声は準備も抜かりない。誰に教わったかは明らかにしなかったが、「ヨコハマシカカタン」としっかりとした発音で披露し、スタンドを沸かせた。ロメロに仕込んだあの人か?

獲得が決まった日からベイスターズファンが思い描いていた通り、いやそれ以上の鮮烈なデビューを飾ったバウアー。今後の登板も楽しみだ。

バウアーの勝利へ全員が結束

防御率0点台の九里に対して、3回までノーヒット。デビッドソンのソロで1点を先行される展開になった。4回に楠本が好走塁で二塁打とし、宮崎は2球で追い込まれるもセカンドゴロ。4割を超える打率の打者が、最低限という進塁打を見せた。牧は三振に倒れ、問題の5番桑原。

ショートへの深いゴロで、一塁は際どいタイミングとなったが、ヘッドスライディングで判定はセーフ。一塁塁審の西本が二度セーフのジェスチャーで自信の判定。新井監督がリクエストしたが、判定は覆らなかった。映像で見てもかなり微妙だったが、気迫の同点打となった。

5回は前述通りバウアーがバントを決めて、ハマスタのボルテージが上がった。それに乗る形で、楠本がタイムリー。これも強い気持ちで打った一打だった。

6回は桑原が三塁打で出ると、関根が前日に続いてバットを折りながらのタイムリーで追加点。伊藤、京田も続き、1アウト満塁から佐野が押し出し四球を選んだ。佐野の調子は良いとは言えないが、何とか選んでもぎ取った4点目だった。

バウアーの初登板を良い形で勝ちたいという気持ちは、監督も同じ。3点リードでも伊勢を連投で注ぎ込み、2番から始まる好打順を三者凡退で抑えた。全ての舞台は整い、9回表は山崎に託された。

しかし、前日にグランドスラムを浴びた坂倉に、またもストレートを痛烈にレフト前へ運ばれた。さらに、デビッドソンにはストライクを取れずに歩かせ、一発同点の場面にしてしまった。前日のことがあるので、かなり危険な状態になったが、ここから立て直した。

田中をスプリットで空振り三振に取り、韮澤はセカンドゴロ。牧と京田が素晴らしい連携で併殺にとってゲームセット。いろいろあった中で、山崎が無失点で抑えてバウアーへウィニングボールを渡すという、ベイスターズにとっては最高の形となった。

期待の戦力で勝って、良い形でスタートさせたいという全員の思いが実ったゲームになった。佐野、宮崎、牧というチームの主軸がノーヒットという中で、四球も含めてしっかりと4得点で勝てたというのは、チームの強さを感じる内容だった。今後も優勝という大きな目標に向けて、チーム全員で勝利を掴みとって行って欲しい。

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ヤジ [Bad]

細かいところはあるのだろうが、いろいろな意味で完璧な試合になった。山崎はちょっと危なかったね。ヒヤヒヤしたが、ホントにそれだけだった。

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キジ [Other]

昨日の記事で、この試合はベイスターズの今年のターニングポイントとなると書いた。

3、4月を16勝7敗の好成績で終え、5月の最初のゲームを落とした。ハマスタ9連勝、7連勝が止まり、ここで連敗すると、5月に反動が来そうな雰囲気になってしまうというのが一つ。

そして、山崎がTwitterでちょっとしたコミュニケーションのミスをして、それが発端で良かったチームの流れが悪くなってしまった、となりたくないのが一つ。

最後はベイスターズだけでなく、アメリカも含めた世界から注目を浴びるバウアーが、本当に大きな戦力となるのか、良いスタートを切れるのかという点。これが一番大きい。

そういった意味で、全ての懸念を見事にクリアしたという点で、前述の通り完璧な試合になった。

まだ5月3日、25試合目を終えたところで、先は非常に長い。だが、優勝を現実的なものと感じ、そこへ向かって戦って行けるという手応えを掴んだ試合になった。逆に言えば、今年できなきゃもうできないよというくらい。阪神も強いし、ヤクルトも復調して来るだろうから、そう甘くはないが、それだけのものは揃っていると思う。

バウアーはこれまで二度、横須賀スタジアムの投球を現地で観た。最初の試合はギアの入った投球に度肝を抜かれたが、28日はファームの打者を相手に高めのボールを打ち返され、守備の問題もあったが4失点だった。

1年以上の実戦ブランクと日本のボールやマウンド、打者と慣れるまでにもう少しかかるかなと思っていた。状態が上がっている広島打線が最初の相手となった時点で、正直5回3失点くらいだろうと思っていた。さすがMLBで勝っている投手だなと思った。ゲームメイク能力が素晴らしい。

最初の登板でこれだと、どこまで良くなるんだろうという感じで、ケガさえなければホントにもの凄い戦力になると改めて思う。1ヶ月ほど遅れて合流したが、登板間隔が短くなるのなら、どれくらい勝つのだろうか。ベイスターズの先発で最後に15勝を超えたのは1999年の川村(17勝)かな?そういう話も出るくらいに勝ち星を重ねてくれたらいいね。

この日、前日素晴らしい投球を見せたガゼルマンは登録抹消となった。来週は前半が2試合なので、登板間隔の調整と思う。皆さんバウアーの次の登板が気になっているようで、下記の記事が今、非常に伸びているところだが、ここで書いた通り東が日曜、バウアーは来週の新潟が濃厚なのかなと思う。

ただ、バウアーはMLB時代から中3日を提唱しており、デーゲームだったこの日から、ナイターとなる7日までだとそれも可能になってしまいそう。三浦監督は次回登板について言及せず、他の投手もいるとして方針を明らかにしなかった。今後、調整の中で明らかになって行くと思うので、注目したい。

5月に入って連敗せず、すぐに勝利を挙げることができた。バウアーの来日初勝利でチーム、そしてハマスタのムードも爆上がり。そのまま次の試合に持ち込みたい。

バウアー初登板と並ぶくらい個人的に楽しみな桃太郎電鉄スペシャルデー。過去2年、いずれも10-2で大勝という奇跡のイベントに3度目はあるのか。開幕投手の石田が、しっかりとゲームを作ってくれれば勝機は見えて来る。広島は右肘の手術から復帰の森下が、今季初登板。彼が実力通りの投球を見せれば、九里と同様に簡単ではないが、チーム全体が結束すれば攻略できるはず。ハマスタ9連勝は止まったが、再び連勝をスタートさせたい。

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