ガゼルマンがローテに手応え　林は8戦連続安打

先発のガゼルマンは、4回まで82球を要したが、三森の犠飛と栗原のソロの2点にまとめた。来日が遅れていたが、開幕ローテーション入りに手応えを掴んだ。6回に楠本の2ランで追い付くと、相手の連続バッテリーミスで勝ち越し、8回には林が価値あるタイムリーを放った。

ポジ [Good]

序盤は球が走っていた藤井に対して、ストレートに遅れ、フォークに手を出し、という形で2回まで6三振を喫した。6回に入って少し疲れが見えるところ、楠本が高めのストレートを捉えて、右中間への同点2ランを放った。初球を完璧に打ち返すあたり、さすがのバッティング。他の打席ではヒットは出なかったが、開幕に向けて状態を上げて来ている。

林は、7回にレフト前ヒットを放ち、これで8試合連続ヒット。前日は開幕投手を務める予定の左腕、大関に全くバッティングをさせてもらえなかったが、日に日に成長を感じる。8回のタイムリーは、本人の中でも大きな手応えになったのではないか。

2アウト満塁となり、又吉のボールに食らい付いて6球ファウルを打った。9球目のインサイドのカットボールを一二塁間に運んだ。粘って打てるボールを呼び込んだ打席は、非常に自信になると思う。

三浦監督も開幕1軍が近づいていることを認めていたようだが、森やその他の選手の状態によっては、開幕スタメンもあると思う。守備、走塁も含めて、それくらいのものを見せてくれている。京田や大和も含めて最後まで争いは続いて行くが、林の開幕スタメンも選択肢に入って来たと思う。

ガゼルマンは、結果だけ見れば4回2失点、84球も要している。ただ、良いボールもかなりあったし、もう少し彼の良さでもある低めへのコントロールの精度が上がれば、さらに良くなると思える内容だった。パスポートの盗難に遭って来日が遅れ、調整も遅れているが、次回に100球メドで投げられれば、順番通り開幕2戦目に入って来るのではないかと思う。

入江が打球を右腕に受け、打者1人で急遽交代となったが、緊急登板の三浦がよく投げたと思う。アピールの機会は限られているが、地元の福岡で良い姿を見せられたのではないか。エスコバー、伊勢は1イニングを分け合い、連投テストと準備にぬかりはない。山崎もポテンヒットなどでピンチは招いたが、その後はきっちりと断ち切った。

最後は森原が締めたが、昨年は手術明けでシーズン途中の移籍だったこともあり、実力を発揮できなかったが、ストレート、フォークともに良くなっているように思う。今年は勝ちパターンを支える存在として期待がかかる。

ヤジ [Bad]

試合としては再三のピンチを投手陣が何とか凌いで、楠本の同点2ランから相手のミスもあって逆転し、追加点も取れたというナイスゲーム。

6回に登板した入江が、ピッチャーゴロに右手を出して、腕に当たってしまった。オープン戦だから、ということではなく捕りに行くひたむきさは良いと思うが、やはりリスクを考えると右手を出すのはどんな場面であっても良くないと思う。幸い大事には至らないようなので、ここで反省し自重するようにして欲しい。

キジ [Other]

オープン戦ではあるが、7連敗と負けが続いて来た中で久しぶりの勝ちゲームとなった。打順の組み方もそうだし、主力が途中で交代するし、投手のリレーも勝つためのものではない。それでも、打線が打てなかったり、投手が失点を重ねたりするから負けるわけで、開幕に向けた調整という意味でも順調と言えない部分があることになる。

チームによって異なるものの、WBCに出場している選手が不在というのは、どのチームもあることなので、それによって負けが続くというのはチームの層を厚くする控えがいないということでもあり、そこに不安はある。

ただ、試すべきことを試せる時期にやらず、主力の力だけで勝っても、その先には繋がらない。結果が出なかった選手が多いが、さまざまな選手を使い、現状の立ち位置を首脳陣も本人も認識できたことは、長いシーズンそして彼らの成長に向けては良かったのだと思う。

18日にWBCの準々決勝、メキシコ対プエルトリコが行われ、メキシコが逆転勝ちを収めた。21日に行われる日本の準決勝の相手はメキシコに決定した。プエルトリコ代表として出場したソトは、この日はスタメン起用されたが、2打数ノーヒット。残念ながら最初の打席でヒットを打っただけで、.091という打率に終わった。チームも3大会ぶりにベスト4を逃すという結果だが、メジャーの選手が多い中で選出されたこと、彼らとプレーできたことは大きな経験なのだと思う。

来週には日本に戻り、開幕に向けて準備してくれるだろう。気持ちも新たにベイスターズのために頑張ってくれると思う。

チームはPayPayドームであと1試合。東が開幕ローテーション入りを決めるような投球を見せてくれればと思う。