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東が8回途中まで無失点 伊勢が好救援で完封リレー

05/03 広島東洋0-2横浜DeNA(マツダ)

初回、蝦名の死球の後、佐野が右中間へのエンタイトル二塁打で1アウト2、3塁とすると、牧のショートゴロ間に先制。2回は京田、山本、関根の3連打でノーアウト満塁とし、1アウト後に桑原の犠牲フライで2点目。3回以降は1安打に抑え込まれたが、東が7安打を許しながらも無失点で凌いだ。8回、1アウト2、3塁とされたところで伊勢に交代。伊勢が松山、野間を打ち取り見事な火消し。9回は森原が締めて完封リレーを完成させた。

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ポジ [Good]

指標は悪化もQS率100%、負けなし

東が8回途中まで無失点の投球で4月12日以来の3勝目を挙げた。1回表に1点の援護をもらい、1回裏は菊池のユニフォームに当たる死球でランナーを背負ったが、後続を断った。序盤に2点のリードをもらい、7安打されながらも粘り強く投げた。

昨年16勝を挙げ、見る側のハードルも上がっている。東が先発すれば勝つ期待は非常に高いし、HQSをマークしてくれるだろうという感じになっている。開幕戦は3回に3点を失ったし、今年の東は昨年ほど良くはないという雰囲気になっている。

しかし、ここまでの6試合、全てQSをマークしており、HQSも3度目になる。勝ち星はリーグ2位タイだが、まだ東自身に負けは付いていないし、チームが敗れたのは4月19日の一度だけ。先発として、エースとして十分過ぎる数字を残している。

それでも昨年ほど良くないと感じるのは、WHIP(1投球回あたり何人の走者を出したか)が0.95から1.14になったところだろう。被打率では.232から.269と少し打たれている感じがあるが、四死球が増えている。K/BB(奪三振÷与四球)も8.87から3.71へ大幅に減っている。

昨年はシーズン途中まで四球がなく、K/BBが計算できない状況が続いた。ちなみに今年は、中日の小笠原が4/30の石上の申告敬遠まで四球がなく、同じ状況だった。今年の東は、奪三振率で6.85から5.80と1試合当たり約1つ三振が減っているが、四球が既に7と、昨年の年間の15の半分くらいまで来ている。死球では、まだ5月2日だが、キャリアでシーズン最多となった。

単純に昨年に比べてコントロールが悪くなったということだけでなく、さまざまな要素は考えられる。相手が研究し、どんどんストライクを取って来るので早めに打ちに出ているだろう。そうなれば、三振も減るし、追い込まれてから打つよりもヒットが出る確率は上がる。

そして、東自身の問題として目に付くのは、勝負球のコントロール。この日もそうだが、カウント球は見事に決まって追い込むが、最後の勝負球が甘くなって打たれるケースがあった。小園に2球で追い込んでヒットを2度打たれた。確かに小園が上手く打っているのだが、もう少し低く投げればヒットゾーンには飛ばなかった可能性が高い。

7回に坂倉に打たれたヒットも、ストレート2球で追い込んでから、またストレートを続け、中へ入って三遊間を破られた。不振に苦しんでいる打者に2ストライクから、ストレートをゾーンに投げたら必死に食らい付いて来るだろう。これもコントロールミスなのだと思う。

8回の先頭、二俣もチェンジアップ2球で追い込み、3球目もチェンジアップで、これも上手く当てられ、ライトの前に落ちた。3球続けるのは構わないが、少し浮いた分だけバットに当たり、ライトの前まで飛んだ。もっと低く投げられれば、セカンドゴロになったかも知れない。

この日は最後、伊勢の力を借りたが、それでもきっちりと無失点で投げていることは素晴らしい。前述の通り、指標をかなり落としていながらもQS率は100%で、踏ん張る投球ができている。これはエースとして重要なこと。昨年は5月、唯一の2敗を喫した月(そこから先は10月の最終戦まで無敗だった)でもあり、チーム全体の投手陣の数字が悪かった。まず最初の先発を無失点の勝利で飾ったが、ここから東がさらに調子を上げて来られるか。

完封リレーを完成させた二人

8回途中まで無失点で投げて来たエースを救ったのは、伊勢だった。連打と秋山のセーフティ気味のバントで1アウト2、3塁となり、三浦監督は交代を決断。右の菊池に対して伊勢を送ったが、新井監督は勝負に出て代打の松山を起用した。

この試合のポイントになる勝負となったが、伊勢の初球のストレートを松山が打ち上げてファーストフライ。真ん中付近だったが、球威が勝って松山が捉え切れなかった。野間もストレートに押されてセカンドゴロ。大ピンチを無失点で切り抜けた。

コントロールとしては真ん中付近のストレートになったが、こうした場面で気持ちで負けず、思い切り腕を振って球威のあるストレートをゾーンに投げ込めた伊勢の勝ちだった。1点でもリードを守ってくれればという思いだったが、1点もやらなかったことで、ベイスターズに流れを大きく引き戻した。

クローザーは森原。9回表の攻撃で、1アウト1、2塁から山本のセンターへ抜けそうな打球を矢野が好捕し、流れが変わりそうな状況ではあった。だが、伊勢が無失点で切り抜け、2点リードがあったことは非常に大きかったと思う。一発もある代打の田中に対してゾーン内で勝負できた。

バンテリンドームでは11球全てストレートで勝負したが、この日はフォークも交えながらの投球。田中には高めへ伸びのあるストレートで空振り三振。この日3安打の小園は、追い込んでからストレートで押し込み、サードゴロ。坂倉は2球で追い込み、最後はフォークがやや浮いてゾーンに入ってしまったが、坂倉が反応できずに見逃し三振。

今年はプロ野球全体で得点があまり入らないと言われる中、完封勝ちはこれが今季初。エースの粘り、見事な火消し、圧巻のクローザーで完封リレーを完成させた。

打線はアドゥワを攻略し切れずも2得点

初回、蝦名がエルボーガードへの死球で出塁すると、佐野が真ん中のストレートを捉えた。これは行ったかなと打球を見ていたが、意外と伸びず、センターの秋山が追い付きそうだった。捕られたかと思ったが、打球が浮き上がってライトスタンドの観客の中へ入って行った。

フェンスの上部に当たったように見えたが、審判はホームランの判定。あるいは秋山のグラブに当たってそのままスタンドに入った?と思っていると、審判団が集まって協議し、リクエストではなく審判の判断でリプレー検証することになった。その結果、エンタイトルツーベースに変更され、1アウト2、3塁になった。

続く牧のショートゴロ間に先制点が入った。アドゥワは過去2度の対戦でも捉え切れなかったので、この佐野の一打はチームにとっても大きかった。

2回は京田、山本、関根の3連打。完璧に捉えたヒットというよりも、良いところへ運べたという当たり。ノーアウト満塁となったが、投手の東に回った。東もバッティングは悪くないが、この大ピンチではバッテリーもかなり警戒して来るので、打つのはそう簡単ではない。結局、三振に倒れた。ノーアウト満塁は最初の打者で得点できないと、無得点に終わるケースが多い。

それを救ったのは桑原。高めのストレートに合わせ、飛距離十分という犠牲フライで2点目。ノーアウト満塁から1点というのは少なく感じるが、試合としては大きな2点目だった。桑原はセンターの守備でもダイビングキャッチを見せ、攻守に貢献した。

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ヤジ [Bad]

1回は1アウト2、3塁、2回はノーアウト満塁の大きなチャンスを作れたので、もっと得点できればというのは確かにある。ただ、内容を見てもしっかりと捉えた当たりは佐野の二塁打くらいで、良いところへ飛んだというヒットもあった。

そうした中で、相性の良くない相手からソツなく2得点し、3回以降は1安打ながらも守り勝てたというのは、投打の歯車としては非常に良かったと思う。

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キジ [Other]

バンテリンドームからの流れを繋ぎ3連勝。3連敗の後、すぐに取り戻した形になった。5月は連勝スタートで、5割まであと1つに迫った。今は順位よりも5割ラインを上回っていることが重要。3・4月に負けた分を取り返し、5割超えを維持したい。

この日、読売が阪神に勝ち、阪神だけが貯金を独占という状況は解消された。まだ差は大きくないが、昨年の優勝チームが抜けだしている状況は良くない。来週末はハマスタで阪神3連戦があり、交流戦前はそれが最後の対戦となる。そこに向けてチームの状態を上げ、勝ち越せるようにしたい。

まずは、今季初の4連勝へ4日の試合に全力を尽くして欲しい。前回は先に2点を失ってしまったがHQSをマークしたケイ。先発投手として投げる度に成長を感じさせている。広島とは初対戦になるが、東に続くことができるか。

広島は森下。右肘の張りで開幕は出遅れたが、3試合で2勝、いずれもQSをマークしており、さすがの安定感を見せている。今年のオープン戦で3イニング登板があり、ヒットを打ったのは林と度会だけ。連勝が続いているので、オーダーは変えて来ないと思う。WHIP1.29と塁上は割と賑わしているので、チャンスでいかに得点になるバッティングができるかがカギになるだろう。

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