07/05 阪神1-2横浜DeNA(甲子園)
3回、ヒットで出塁した梶原が進塁打と盗塁で三塁へ進み、牧のタイムリー二塁打で先制。その後はビーズリーからチャンスを作るもあと一本が出ず。先発のジャクソンは、ボールが先行しながらも6回無失点の好投を見せ、107球で降板した。7回から坂本が登板したが、森敬のエラーからピンチを招き、近本の犠牲フライで同点とされる。その後のピンチは断ち、中川虎、ウィックが無失点で繋ぎ、延長戦に入る。10回、オースティンのヒットと暴投などで1アウト3塁とし、佐野がセンター前タイムリー。その裏は森原が締めて延長戦を制した。
ポジ [Good]
ジャクソンが、相性の良い阪神を相手に、今回も6回無失点の投球。ただ、107球を費やしており、ボール先行の投球で苦しかった。ここ最近の中では悪い方の部類だったと思うが、5回の1アウト3塁というピンチで近本から三振を奪って得点を許さなかった。これも抜けてしまったチェンジアップが高めに行き、近本が思わず振ってしまったというものだった。
先発投手も、本当に調子が良いのは年間で何試合もないと聞くので、こういった思い通り投げられない日に得点を与えないというのは重要な要素。ボールが先行したが、力のあるボールで押し込み、チェンジアップでタイミングを外すことができた。阪神戦は24イニングで自責点1、防御率0.38。今後の試合でも頼りにしたい。
坂本は悪くはなかったが、先頭の梅野を完全に打ち取っているのにエラーで出塁となったのは苦しかった。近本に犠牲フライを打たれてしまったが、これはやむを得ない。その後のピンチを断ったのは成長を感じさせた。
中川虎は8回を三者凡退に抑えてホールドをマーク。2週間前の甲子園でも同点の8回を簡単に片付けたので、甲子園は投げやすいのかも知れない。ウィックは糸原を四球で出したが後続を断った。10回に勝ち越し点が入った為、ウィックに2勝目が付いた。最後は、森原が2アウトから連打を浴びながらも締めた。投手陣は延長10回で自責点0と素晴らしい内容だった。チーム防御率もいよいよ2点台に突入した。それでもリーグ5位なので、近年にない投高打低。
打線では牧が先制のタイムリー二塁打。2アウト3塁のチャンスで、ビーズリーの初球、肩口からのスライダーを捉え、行ったかなという打球だった。フェンスの金網に当たり、あと僅かでホームランにならなかったが、素晴らしい一打だった。最初の打席でも初球をレフト前に運んでおり、マルチヒット。3打席目も初球を打ちに行き、積極性が目立ったが、ここは甘いボールを打ち損じて内野フライに倒れた。得点圏での成績は良くないが、バッティングの状態は悪くないと思う。
この日はオースティンが内容も良くなかった。4打席凡退し、連続ヒットもストップかと思われたが、延長10回の打席で、石井のストレートを捉えてレフト前へ運んだ。21試合連続ヒットを辛くも継続した。延長での先頭打者の出塁は大きかった。
オースティンを還したのは佐野。オースティンが暴投で積極的に二塁を陥れ、牧は10球粘って何とかセカンドゴロを転がし進塁打となり、1アウト3塁。このお膳立てに震えたという佐野は、3球目のナックルカーブを弾き返し、投手の横を抜くセンター前タイムリー。延長にもつれた接戦を決める一打となった。連日のヒーローは、バッティングの状態に手応えを感じている様子だった。
ヤジ [Bad]
ジャクソンが無失点の投球を続けていただけに、もう1点、2点取って勝利投手にしたかった。2アウトからのヒットであったり、チャンスでジャクソンに回る巡り合わせも悪かった。
2回、1アウト満塁で森敬が三振。前進守備は敷いておらず、併殺を狙うシフトだったが、森敬の足ならそう簡単に併殺にはならない。何とか前へ転がして欲しかったが、低めに落ちるボール球に引っかかって空振り。見極めるのは難しいにせよ、バットに当ててファウルにしたかった。前日にこうした場面で内野ゴロで打点を挙げた京田との差が浮き彫りとなった。課題として今後取り組んで欲しい。
そして、森敬は7回の守りでもミスが出た。先頭の梅野のショートゴロで一塁へ悪送球。イージーなゴロで、待って捕った。余裕を持ってステップし、投げようとしたところ、全力疾走の梅野が思いのほか速かったのか、急に力を入れて投げてしまったためにボールが早く離れて送球が浮いた。土のグラウンドなのでバウンドを合わせるのが難しいが、前へ出て処理して欲しかった。打つ方では内野安打2本でマルチヒットをマークし、ひとまず結果が出たが、ミスの印象が強くなってしまったか。
キジ [Other]
ビーズリーからなかなか得点を挙げられず、僅か1点のリードもエラーから追い付かれてしまった。ビジターに強いベイスターズとは言え、両軍のリリーフの状態と甲子園ということを考えると、かなり厳しい試合になったかと思った。しかし、平良の完封で1日の休みをもらった投手陣が踏ん張り、延長10回に佐野の一打で勝ち越し、逃げ切った。
この初戦を落としてしまうとかなり厳しいかなと思っていたが、全員野球で接戦を制した。首位の広島が敗れたため、1ゲーム差に詰めた。6月からの好調さをそのまま7月も続けられている。濵口は残念な投球だったが、平良、ジャクソンと再び先発投手がしっかりと役割を果たし、負けない先発投手陣が続いている。
その先発投手は、ローテーションを再編する。交流戦で古巣ソフトバンク戦に先発した森唯が、6日に移籍後2試合目の先発をすることになり、東が次のカードのスターナイト初戦に回る。この日の新聞で森唯が甲子園で投げる可能性が出てきたと報道され、その時はケイがズレるものだと思ったが、東だった。
スターナイト重視ということはなく、ずっと中6日で長いイニングを投げている東をここで少し休ませる意図があるだろう。成績的にも監督推薦でオールスターに出場する可能性が高く、既に球団にはメンバーが届いていると思う。そうなると休む時間はないので、土曜のまま最後20日に投げるよりも、中6日または7日にした方が良い。
あるいは、9日に投げた後は、中5日を2度繰り返すと15日広島戦、21日ヤクルト戦に登板できるが、オールスターに出るとしたら、ここでそこまで無理する段階ではないかなと思う。
先週は、週末にジャクソン、東、ケイと比較的長いイニングを投げられる先発が集中していた。平良がプロ初完封を達成する嬉しい誤算はあったが、分散させた方が良いのではないかと思っていた。東をズラすことで分散できるし、相性が良い首位の広島との3連戦を見据えていると思う。
東が中6日を続けた場合、スターナイト初戦の次は16日の広島戦。ここでオールスター前最後の登板として、オールスター明けは30日のマツダで投げれば、広島戦に多く当てられる。雨もあるので、プラン通りには行かないかも知れないが、こういう狙いはありうる。
来週のスターナイトは、石田裕が1日ズレて2戦目に先発するのが順当だが、大貫が2戦目、3戦目に石田裕、平良は完封も考慮して13日の東京ドームといった起用は十分に考えられる。9日から9連戦になるが、中5日を使わず、今週のうちから先発を増員してゆとりをもってローテーションを組むという可能性も考えられるのではないだろうか。
この日、筒香が登録を抹消された。リーグ戦が再開してからヒットが出ておらず、スタメン出場も減っていた。このタイミングでの登録抹消は、オールスター前に調整する意図かと推測したが、三浦監督が左肋骨の疲労骨折と明らかにした。
現時点で全治やどれくらいの離脱になるかは不明で、オールスターについてもまだ決まっていないという。4日の練習中に違和感があり、チームドクターの診断で判明したが、そのタイミングで折れたのではなく、ずっと違和感はあったのではないか。不振とケガの関係は分からないが、久しぶりに人工芝でのプレーが続き、負担があったかも知れない。
三浦監督はとりあえず登録抹消し、治すことに専念させ、日々の状態を見ながら復帰時期を探るとしている。骨折の程度も分からないし、プレーにどの程度の影響があるのか、完全に治らなくてもプレーできるのかなどは分からないが、日本へのアジャストも含め、良い状態で戻って来てもらう方が良いと思う。9月のペナントレースが佳境を迎えた時に力になって欲しいし、そこまで優勝争いに加われるよう、残りのメンバーで付いて行って欲しい。
筒香とはポジションは異なるが、新外国人選手としてフォードの獲得が発表された。また入団発表の時に書きたいと思うが、オースティンも週1回はベンチスタートを設けながら使っているので、その時には出番があると思うし、代打の役割もある。オースティンも最後まで活躍し続けて欲しいが、いつケガをするか分からない。フォードが良くて、オースティンをレフトで使うことになれば、嬉しい悩みだが、それは避けたい。
ただ、以前にも書いた通りベイスターズで今、一番厳しいポジションはリリーフだと思うので、手当てするならそこではないかと思う。支配下選手の枠は残り1つで、どう使うか。ウィックも良かったり悪かったりしているし、現状ディアスの使い方も競った終盤に出て来る感じではない。フォードが来れば、どちらかは登録を外れることになる。現状で言えばディアスがファームへ行くことになるだろう。
フォードは、まずはファームで数試合出場すると思うが、昇格後のリリーフは外国人投手が1枠となり、苦しくなりそう。ウェンデルケンも肘の炎症で3ヶ月離脱は長過ぎる。ファームで練習している様子はあるが、ピッチングをしたという情報はない。手術に踏み切る可能性も捨てきれないと思う。ウィックに何とか勝ちパターンを安心して任せられるようになってもらうしかない。外国人枠の問題もあり、フォードをどのように生かすか、注目したい。
初戦を取れたので、少しリラックスした状態で2戦目に入れると思う。森唯で取れれば非常に大きな勝利となる。伊藤将は失点が続いているが、テクニックのある投手なので、調整して来るだろう。今年は中軸が打てているので、チャンスでしっかりとランナーを還したい。
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