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森唯斗、気迫の投球も打線の援護乏しく逆転負け

07/06 阪神2-1横浜DeNA(甲子園)

4回にオースティンが、伊藤将から今季3本目となるホームランを放って1点を先制。6月8日以来2度目の先発となった森唯斗は、気迫の投球で4回まで無失点。5回に小幡のタイムリーで追い付かれると、6回は2アウト1、3塁のピンチで降板。代わったディアスが佐藤輝にタイムリーを打たれ、逆転を許す。打線は2併殺でチャンスを潰し、終盤は得点圏であと一本が出ず、連勝はならなかった。

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ポジ [Good]

森唯斗が5回2/3、5安打2失点という内容。先月のソフトバンク戦は相手が悪かったとは言え、正直言って3、4点は取られると思っていたので、特に4回まで無失点というのは想定以上に良い投球だった。

この日が最後かも知れないというくらい気合の入った投球で、初回から飛ばし気味で思い切り腕を振って投げていた。この試合に懸ける思いが十分に伝わる投球だった。1回表の攻撃が、ノーアウト2塁としながら梶原が牽制で刺されて3人で終わってしまい、流れの悪い中での立ち上がりで、梶原と牧の好守に救われ、三者凡退。

2回に佐藤輝にヒットを許すも後続を断ち、4回までヒットはこの1本だけ。立ち上がりは147キロもマークし、ストレートの球威も感じさせた。カットボール、スライダー、ナックルカーブ、フォーク、ツーシームと多彩な変化球をコントロール良く配し、的を絞らせなかった。

5回、先頭の島田のピッチャー返しに反応したが、弾いてしまった。触っていなければ森敬斗の守備範囲だったはず。本人も悔やんでいたが、気合が空回りしてしまった。島田が盗塁を決め、坂本のサードゴロが進塁打となり1アウト3塁。ここで小幡に一二塁間を破られ、同点とされてしまった。

5回1失点でも十分だったが、79球でこの気迫を見たら続投の判断も間違いではない。1番から始まる勝負所だったが、1アウトから中野にヒットを打たれた。2ストライクから雑に行ったわけではないが、もっと慎重にじっくり行きたいところだった。前川を打ち取って2アウトとしたが、大山にツーシームを詰まりながらレフトの前に落とされ、1、3塁。高めに行った分、外野まで飛んでしまった。

ここで三浦監督が出て交代。ヒットを打たれている佐藤輝まで回してしまったので、やむを得ないだろうか。同点の場面で、QSまであと1アウトでの降板は無念だったと思う。代わったディアスが佐藤輝のタイムリーで中野を還してしまったため、2失点。打線の援護はオースティンのソロだけで、負け投手となった。

先発投手に負けが付くのは、6月8日の森唯斗自身以来。何かそういう巡り合わせになるんじゃないかと嫌な予感もしたが、気の毒な結果となった。ただ、前回の負けは序盤に打ち込まれてKOされたが、今回は内容が全然違う。打線の援護があれば勝利投手になれる好投だった。

この日、森唯斗と入替で抹消したのは野手の林だった。この日の投球を見て判断するだろうが、一度登録は抹消されるかも知れない。そうだとしても、再び先発のチャンスを与えて欲しいと思うような投球、そして降板後の姿だった。

ディアスは逆転を許してしまったが、宮崎のスーパープレーにより1点で凌いだ。彼の投入は賛否両論あるだろうが、今後を考えるとピンチの場面でどういう投球ができるか、経験という意味でも登板させたことは悪くないと思う。初球、相手がストレートをマークしていることを想定してスライダーでストライクを取りに行ったが、甘かった。ディアスにとっては悔しいだろうが、良い経験にして欲しい。

その後、徳山と京山もランナーを背負いながら得点は許さず、1点差のまま繋いだことは良かった。この日は反撃できなかったが、逆転のチャンスを掴むためにもこうした場面で失点しないことが重要。

森唯斗を唯一援護したのは、オースティンの一打。4回に伊藤将のカーブが高めに浮いたところ、きっちりと合わせ、バックスクリーンの右へ運ぶ先制ソロ。伊藤将からは今季3本目のホームランとなり、相性が良い。

本人は風でと言っていたが、甲子園の右方向は逆風になる。カーブをバックスクリーンの右へ運べるのは技術とインパクトの強さがあるから。22試合連続ヒットとなり、ヒットを毎試合打てる安定感と一発長打のパワーを兼ね備えた屈指の打者。28本塁打をマークした2021年以来の2桁本塁打をクリアし、その本数に迫って欲しい。

伊藤将が先発だったので、桑原がスタメンかと思ったが、この日も梶原が1番センターでスタメン出場。最初の打席でストレートをセンター前に弾き返し、すぐさま盗塁を決めた。6回にはカットボールを捉えて一二塁間を破り、マルチヒットをマーク。牽制死のミスはあったが、1回裏には近本のセンターへのライナーをスライディングキャッチ。ミスを減らす必要はあるが、走攻守で着実に成長し、結果が出て来ている。

井上が代打でレフト線への二塁打を放った。ゲラのスライダーを逆方向へ強く打ち返した。何故かストレートが来ない打席だったが、バックドアの変化球に上手く合わせることができた。代打で結果が残せたことは、今後に繋がる良いアピールになった。

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ヤジ [Bad]

初回、ノーアウト2塁として前日の流れを繋いで行きたいところだったが、牽制死で流れを切ってしまった。その後は伊藤将が低めに集める投球で、ヒットを打たれてもゴロアウトで2併殺を取った。

森唯斗が気迫の投球で阪神打線を抑えていただけに、オースティンのソロ以外にも援護ができれば良かったが、3連敗中の伊藤将もコントロールを修正して来て、丁寧に投げていた。5回から7回は先頭打者が出ていただけに、何とかチャンスを広げたかったが、2併殺もあり得点できなかった。バントをしない方針でやっているし、中軸打者が走力のないパワーヒッターなので、併殺が多くなるのはやむを得ない。

6回は度会にバントさせるべきだったという声があるようだが、今年のベイスターズを見ていないか、理解できていないのだろう。バントは12球団でもダントツで少なく、バントをするために度会を2番に入れていない。オースティンが併殺に倒れた後で、バントしておけばというのは感情にまかせた結果論。そもそも、バントは必ず成功するわけではないし、成功しても得点が入るとは限らない。統計上は有効性は高くないと言われている。

靏岡オフェンスチーフコーチ、アナリストと決めた方針に対してブレずに采配をしている結果であり、ここでバントをさせる方が問題だ。ただ、前日の9回はバントを失敗したが、バントをすると判断したなら成功させなければならない。しかし、バントをいくら練習しても実戦で経験を積まなければ簡単には上手くならないので、そこは課題だろう。

結果としてこの場面、度会は進塁打も打つことはできなかったが、ライト方向へ引っ張ったバッティングをしている。少し上がり過ぎてフライになってしまったが、バッティングの方向性としては間違っていない。進塁打だって相手のバッテリーが打たせないように配球してくるわけだから、簡単ではない。この日は、中軸に対して低めへコントロールし、併殺を打たせた伊藤将が上回ったということ。

良い面もあった梶原は、初回にヒットと盗塁でノーアウト2塁のチャンスを作りながら、伊藤将に牽制で刺された。ピックオフプレーで、伊藤将の牽制が一番良いところに行った。梶原も油断したわけではないが、刺されてしまった以上、ミスには違いない。これは反省し、チームの流れを止めないようにして行きたい。

そして、8回は2アウト2塁という同点の場面で、ゲラの速球に空振り三振だった。3球目の低めのスライダーをファウルし、変化球に意識が行っているところ、158キロのストレートがアウトサイド高めに来た。速いので難しいが、コースも高さも外れているので、これを見送れないとレギュラー獲りは難しい。ストレートには強い梶原だが、ボール球の見極めをクリアすればレギュラーも見えて来る。

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キジ [Other]

昨日のブログでも書いた通り、本来は東の順番だがローテーションを再編し、森唯斗に先発のチャンスを与える形になったので、勝てれば大きいなと思って観ていた。森唯斗が気合が入った投球で、想定以上の好投を見せてくれたので、勝ちたい試合ではあったが、3連敗中の伊藤将が持ち味を出した。これも昨日書いた通りで技術があるので、こうした修正ができる。

阪神は先制された試合は14連敗中だったが、この日はDeNAが先制した後、追加点を取る前に追い付かれ、逆転されてしまった。どのチームも先制された試合は勝率が悪いのは当然だが、最少失点で切り抜けることが重要だ。

森唯斗と入替で登録抹消となったのは林だった。牧の守備固め兼代走という役割だったが、牧がフル出場できるようになって、代走もその後の守備を考慮して入れるから林を選ぶことが少なかった。5日の代走が実に6月16日以来の出場、打席は5月31日のエスコンでスタメン出場した際の2三振が最後。もっと早く手を打っても良かったと思う。 7日からファームで出場して、とにかくバッティングの状態を上げたい。バント、盗塁も磨いて、まずはユーティリティとしてベンチに戻れるように取り組んで欲しい。

連勝はならなかったが、3戦目を取ってカード勝ち越しを続けたいところ。ケイの好投に期待するとともに、ソロの1点で終わった打線が西勇を攻略することも期待したい。西勇は最近3試合で22イニングを投げて1失点だけと好調。21日も甲子園で7回無失点の投球をされている。1、2戦と同じく緊張感のあるロースコアの試合となりそうだが、隙のない野球で勝利を掴み取って欲しい。

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