スポンサーリンク

平良を使わず痛恨の敗戦 投打ともに一歩足りず

07/20 東京ヤクルト6-4横浜DeNA(神宮)

初回、梶原とオースティンの連打にエラーが絡んで先制し、佐野のタイムリー二塁打で2点目。3回は牧の内野ゴロ間に1点を追加。先発の石田裕は、4回に村上に17号ソロを浴びたが、5回表に牧のタイムリーで再び3点差とする。5回裏、先頭の山田のショートゴロを森が悪送球し、ここからノーアウト満塁のピンチ。長岡に2点タイムリー二塁打を浴び、西川を打ち取ったところで京山に交代。この場面では1点リードを守ったが、6回に山崎がオスナに同点ソロを浴びる。8回、中川虎がオスナに2打席連続となる2ランを浴び、9回表はノーアウト2、3塁のチャンスで無得点。接戦を落とした。

スポンサーリンク

ポジ [Good]

前日に続いて、梶原とオースティンの1、2番が活発だった。

梶原は、初回にショートへの内野安打で出塁し、先制点を呼び込んだ。3回は先頭打者としてヒットを放ち、3点目のホームを踏んだ。5回もヒットで出塁したが、盗塁は失敗。8回目で今季初の失敗となったが、ワンバウンドの投球をちょうどスライディングしてくるベースの真上に投げた中村が素晴らしかった。走るタイミング、スタートとも悪くなかった。

4打席目は死球、そして9回には雨で中断した後、先頭打者としてバットヒットを狙った。記録は村上の悪送球でエラーだったが、全打席で出塁となり、先頭打者として4度回って来る巡り合わせも良く、チャンスメイクで大きな貢献だった。

連日の3安打で打率も.292まで上がって来た。開幕前に期待した姿になって来た。ヒットが出るようになって来たので、場面によっては長打力も発揮してくれるとさらに良くなる。まずは1番としてとにかく出塁することを重視して結果を出し続けて欲しい。

オースティンも3安打と四球で4度の出塁。ヒットも広角に打ち分けていて、バッティングの状態は非常に良い。9回の打席も長打が欲しいところで、ホームランではないがレフト線への二塁打を放った。自分で還すこともできるし、チャンスを広げる繋ぎの役割もできる。バントを使わないベイスターズの野球には2番オースティンはやはりハマると思う。

京山が連日の火消し。5回、石田裕が2点を失ってなおも1アウト2、3塁という場面でリリーフ。宮本を追い込んでから粘られたが、最後は低めの強いストレートで振らせた。続く村上には2球ストレートで1ボール1ストライクとしてから、スプリットを続けて低めに決まった。最悪、歩かせてオスナ勝負というのも視野に入れながら、低めにスプリットを投げ切り、村上を振らせたのは非常に良かった。火消し役もだいぶ板について来たのではないか。

スポンサーリンク

ヤジ [Bad]

先発のサイスニードから初回に先制し、追加点も奪った。1点を返された直後に追加点を取り、4-1という展開。今日こそは点差を付けて勝ちたいというところだったが、5回裏の守りで暗転した。

先頭の山田はショートゴロだが、森敬の悪送球で2塁まで進めてしまう。石田裕が4回に変化球が浮き始めて、村上にソロを浴び、オスナにもフェンス際まで飛ばされていたので、5回何とか投げ切れればというところで痛いエラーになった。

丸山和にはそれまで決まっていた低めのシンカーを拾われ、センター前ヒット。ノーアウト1、3塁から代打の青木は三遊間の深いところへのゴロ。ノーアウトだったため、三塁ランナーはホームへスタートしなかった。森敬は強引に一塁へ送球した。高く浮いたので、また悪送球ではないかと思ったが、オースティンが捕れるボールではあった。

つい先日も同じような送球でカメラマン席にボールが入ってしまったが、その反省やコーチからの助言はなかったのか。反省の結果が、思い切り高いボールは投げるが、ファーストの頭を越えないようにすることなのか。山田の時に送球がバウンドしてエラーになったので、低いボールを投げるのが怖かったのか。

この場面は高い送球でノーバウンドにするよりも、低いボールで早く一塁に到達しないと間に合わないし、悪送球になれば三塁ランナーが還ってしまう場面。タイミング的にも微妙だったので、強引に投げるということだけは違うと思う。悪送球にならなかったからOKのプレーではない。

ノーアウト満塁となり、石田裕はここを乗り切れるような状態ではなかった。長岡には2ストライクからまたもシンカーを強烈に叩かれ、ファーストのアンツーカーでややバウンドが変わり、オースティンを強襲するライト線の二塁打となった。

この時、度会がクッションボールの処理をミスしたが、一塁ランナーは三塁で止まった。カットに入った牧は中途半端なプレーになり、ホームへの送球が大きく逸れた。ここは石田裕がカバーに入っていて、ランナーが生還することはなかったが、バタバタして酷いプレーの連続だった。

この後、1点差でなおもノーアウト2、3塁という場面だったが、西川が浅いレフトフライに倒れ、代わった京山が連続三振で同点にはならなかった。ヤクルトもこうしたところが最下位に沈んでいる一つの要因かも知れない。ただ、それを生かし切れなかった。

6回に登板した山崎が、初球をオスナにホームランされ同点。1点差で前日にも一発を放っている外国人選手を迎え、初球はアウトサイド低めへのストレートを狙ったが、いきなり失投でインサイド高めへ行ってしまった。事故という捉え方もあるかも知れないが、クローザーも務めたリリーバーとして、1球に対する意識が甘いと思う。アウトサイド低めに行って打たれたなら事故と言えるが、これはミスとしか考えられない。

中川虎は、2日連続でフォークをオスナに捉えられた。今年はここまで予想外に素晴らしい投球を見せていて、リリーフの中では信頼度が高くなっていた。前日に高めへ浮いたフォークを捉えられたので、この日は意識して臨んだと思うが、先頭の村上にヒットを打たれた状況で、2ボール1ストライクとボールが先行し、フォークをゾーンに投げてしまった。

ファウルになるかなと思ったが、打球は無情にもポールを直撃した。どういうつもりでバッテリーがフォークを選択したか分からないが、空振りを誘うのではなくゾーンに入れるのは危険な場面だった。先頭の村上にヒットを許したこと、2球目のナックルカーブが決まらなかったことがこの結果を招いた。山崎が初球のストレートを持って行かれたことも、ボールから入らざるを得ないシチュエーションにした。

打線も、5回までに4点を取っているが、梶原が5打席全て、オースティンも4打席で出塁しているだけに、もっと得点が取れるチャンスがあった。特に打順の巡りも良く、梶原とオースティンがノーアウト、1アウトで出塁できていた。

佐野は初回にタイムリーを放っているし、牧もタイムリーを含む2打点を挙げているのだが、もう一押しができなかった。3回の1アウト2、3塁も、牧がストレートをショートゴロ。オースティンが三塁を狙ってタッチアウトになった。この走塁は良くなかったが、牧に右打ちの意識があればセカンドゴロでランナーを残せた。変化球を引っかけたなら理解できるのだが。

5回も、牧のタイムリー二塁打で1点を追加し、なおも1アウト2、3塁で代わった星に対して見逃し三振。1点でも入る凡退であれば、展開は変わっていただろう。

そして、極めつけは9回。大西がマウンドに行ったところで強い雨のために中断。15分ほど中断した後で再開し、梶原がバントヒットを狙ってエラーで出塁。さらにオースティンがレフト線への二塁打でノーアウト2、3塁の大きなチャンスとなった。打順も良く、2点ビハインドなので追い付いて、さらに逆転できればという場面。

大西も苦しい投球になったが、佐野は2球目のチェンジアップ、アウトサイドのボールゾーンだったように思うが、当たり損ねのピッチャーゴロ。狙っていないボールなのに浮いて来たので思わず手を出したという印象のバッティングだった。牧も1ボールからの2球目、インサイド高めのシュートに手を出し、完全に詰まらされてファウルフライ。

チャンスは打者もプレッシャーがかかるのは百も承知だし、ノーアウト2、3塁で無得点に終わることも多々ある。それでも、チャンスがピンチかのような内容。投手は相当困っているはずなのに、自分本位で狙いも定めずに、とにかく頑張ってランナーを還したいというだけのバッティング。もう少し頭を使って野球をして欲しい。

変に受け身になって早々に追い込まれて凡退するのも良くないと思うので、ファーストストライクを打ちに行くのは悪いことではないが、もう少し絞ることで打つ確率を上げられると思う。優勝を狙って行く上で、こういった場面で着実に追いつけるかどうかは、最終勝率が大きく変わって来る。選手が進化しないと悲願には届かない。

スポンサーリンク

キジ [Other]

勝てる展開、そして勝たなければならない試合を落とした。長いシーズン、そういう試合もあるだろう。ファンとしては、前日は勝ったし仕方ないでも良いと思う。だが、チームは仕方ないで済ませないでもらいたい。何回も書いているように、5割でCSを目指すならいいが、優勝するならこういう試合を落としていては、貯金15以上のラインには届かない。

現状は混戦なので、この1試合を負けたからといって優勝争いから脱落するものではないし、優勝ラインが貯金10前後になることも可能性としてはある。それでも、どこかのチームが抜け出すとすれば、やはり優勝するには貯金15から20を作らなければ、そこには届かないだろう。

4回に村上のソロを浴びたが、5回に追加点を取れただけに、ベイスターズのペースで試合を進められる状況だった。1つのエラーが流れを変えたのは確かだが、それをカバーできなかった。追加点を取れず、9回のチャンスでも追いつけなかった打線、5回の守りは酷かったがリードは保ったわけで、それを守れず逆転を許したリリーフ。投打にあと一歩が足りなかった。

過ぎたことだし今さら言っても仕方ないのは分かっているが、以前にも書いた通り、平良を優先して先発させるべきではなかったか。16日の広島戦が中止になった時点で、石田裕をこの日の先発にスライドした。平良は、11日の中日戦に先発して7回2失点。16日に石田裕が登板していれば、この日が平良だったと考えられる。

確かに石田裕は、ソフトバンク戦での好投で流れを変えたし、翌週の西武戦ではマダックスも達成した。3戦3勝をマークし、前回は勝利はつかなかったもののゲームはある程度作る能力がある。石田裕が先発投手として一本立ちしてくれればチームにとっても大きい。

それでも、7月4日のヤクルト戦で完封し、前回も逆転は許したがHQSをマークした平良よりも石田裕を優先して先発するという考えが全く理解できない。平良はケガが多い選手なので、実際はコンディション面で何かあるのかも知れないが、それならオールスターを挟んで登板がかなり先になるのだから登録を抹消されるはずだし、神宮で練習する姿も見られている。

先週も、113球を投げて完封勝利を挙げた翌週なので、11日の中日戦で登板するよりも、間隔を空けて13日の読売戦に投げた方がチームとしてもプラスと考えたが、吉野を読売戦でデビューさせることが重視されたかのようなローテーションだった。この日の先発も、フレッシュオールスターを辞退して石田裕を持ってくる必要があったのか疑問だ。神宮での凱旋登板ありきではなかったか。

石田裕はマダックスが1試合あったが、それ以外は5回前後で降りている。ヤクルト打線の力を考えれば、この日も同じような展開になることは容易に予想できた。前日もジャクソンが5回途中で降板する想定外のアクシデントがあり、リリーフが苦しかった。オールスターでしばらく空くわけだから、この日は平良をベンチに入れてスタンバイさせても良かった。

慣れないリリーフをさせてケガのリスクを懸念したのかも知れないし、まだそういうことをする時期ではないと考えたかも知れない。だが、昨年もまだと言っているうちに阪神が走り始めて、追いかけることすらできなかった。雨で試合が中止になったのだから、無理をしているわけでもない。それを生かす采配ができなかったという印象。終盤になって初めてやるよりも、余裕があるうちにやっておいた方が良いと思うのだが。

この日の負け方も、この時期だからまだ良かったみたいなポジティブな捉え方もできない。この時期にエラーが出て、決めるべきところで決められずに負けているようでは、もっとプレッシャーのかかる時期に勝てるはずがない。今できないことが、大事な場面でできるとは到底思えない。

この日の負けは仕方ないで済ませないで、オールスター期間中に首脳陣を中心にしっかりと後半戦へ向けた糧としてもらいたい。ベイスターズが優勝争いに加われない要素が全て詰まっていたと思う。

この負けを軽減できるのは、21日の試合に勝つことだけ。連敗となれば、よりこの負けが大きなものになる。ヤクルトは復帰後に連勝し、前回は阪神戦で敗れた奥川。過去の3試合は全て5回で降りており、100球未満の球数制限がありそうだ。ベイスターズが積極性の裏返しである早打ちで助ければ6回、7回を投げられるかも知れない。甘いボールを逃す手はないが、場面に応じてしっかりと見極め、長いイニングを投げる前に引きずり降ろす展開にしたい。

ケイは先週も8イニングを投げてくれたが、現状のリリーフ陣だと彼に頼らざるを得ない。オールスター前最後の試合、全員でしっかりと勝利を掴みに行って欲しい。

コメント

  1. まえけんな より:

    ワーストゲーム。としか言いようのない無様な敗戦でした
    今年優勝を逃したら、間違いなくターニングポイントだったと言われる試合でした

    フロントは優勝する気はないんでしょうかね、わざと負けてるようにしか見えないです

    • Rocky より:

      個人的には、よくある負けの一つだと思います。
      フロントが優勝する気があるなしは知りませんが、現場がわざと負けるのとは全く関係ない話ですね。フロントの意味は知っていますか?

タイトルとURLをコピーしました