07/31 広島東洋2-1横浜DeNA(マツダ)
4回、先発の東が2アウトランナーなしから坂倉にセンター前ヒットを打たれ、続く菊池には三塁線を破られ、坂倉が生還。さらに矢野もレフト前に落ちるタイムリーで2点目。床田に要所を締められていた打線は、6回2アウトから牧が二塁打で出塁し、宮崎のタイムリーで1点を返す。しかし、終盤は毎回複数のランナーを出しながらも一本が出ず、逃げ切られた。
ポジ [Good]
牧が6回、2アウトランナーなしから床田の低めへのツーシームを拾い、ショートの頭を越える二塁打。タイミング的にはギリギリだったが、積極的な走塁で二塁を陥れ、チームの士気を高めた。続く宮崎が高めのパームを逃さずにレフト前へ運び、1点を返した。良かったのはこの攻撃だけ。
牧は初回も二塁打でチャンスを広げた。前日の最終打席で意地の3ランを放ち、牧は良い流れを繋げたが、打線全体には及ばなかった。
ウェンデルケンが4月6日以来、約4か月ぶりの登板。まずは1軍に戻って投げられたことがプラス。投げているボールも悪くなかったと思う。矢野は歩かせたが、ノーヒットピッチング。
東は、先制点を許してしまったが、6回まで2失点に抑え、27試合連続QSをマーク。ヒットを許したのは初回の2本と、4回の3連打だけだった。だが、矢野に打たれたタイムリーは防ぎたかった。本人も悔しいと思うが、エースとして連敗を止めることが期待されていただけに、最少失点で凌ぎたかった。
ヤジ [Bad]
得点が取れないことが全て。オースティンを欠いて打線の迫力がなくなり、クリーンアップにも上手く繋がらなくなっている。ただ、結局得点を取れたのはヤクルト戦、中日戦が多く、3強には打線も歯が立たない状況。ある程度の投手にかかれば、工夫もないし点が取れる打線ではないということ。
チャンスはピンチなのかというバッティングがチーム全体で続いている。真面目なのか、ランナーを還さなければという気持ちが強過ぎて、冷静にバッティングできていないように感じる。
具体例に挙げてしまって悪いが、9回1アウト1、2塁の桑原。はっきり言って、この日も栗林はそれほど良くなかったと思う。桑原が得意なのはストレート。相手も分かっているから安易には投げて来ないが、使わないわけにも行かないから待っていれば来る。そのストレートを待つのか、変化球を打ちに行くのか。低めにフォークがある投手なので、2ストライクまではゾーンを上げて、狙い球を絞るべき。
だが、初球のやや中へ入ったストレートをファウルすると、2球目のカーブにも手を出して空振り。さらに次のフォークも空振りで3球三振。相手は前回サヨナラ負けを喫していて、ランナー2人を置いて少し厳しい状況なのに、とにかく何でも振りに行って、術中にハマって助けてしまっている。桑原も夢に見てしまうんじゃないかというくらい、情けない三振だった。
ズルズル行ってしまっている状況下、何とかしたいという気持ちがそうさせているのだと思うが、そんな感じで本当に優勝争いしたらどうなるのか。こういうチャンスこそ冷静に、繋ぐ気持ちで狙いを定めて行くことが重要ではないか。素人が言う程簡単ではないのだろうが、ほぼワンチャンスの4回にタイムリーが続いた広島とは対照的。チーム打率が高くても肝心なところで打てなくては意味がない。
床田との投げ合いになっているので、1点勝負というのは試合前から分かっていたこと。4回、2アウトランナーなしから坂倉がヒットで出て、菊池が2ストライクからのチェンジアップを引っ張り込んだ。宮崎がダイビングするも、速い打球が抜けて行った。
この場面、2アウト1塁なので、普通であれば長打警戒となる。二塁打で一塁ランナーが還られないように外野は深めに守り、左中間と右中間を詰める。そして内野は一塁線、三塁線を締めておき、ヒットなら最悪OKのポジションを取るのがセオリー。
だが、宮崎は2ストライクで三塁ベースあたりの位置で、三塁線を締めていなかった。ライン寄りに守っていれば菊池の打球は止められたはず。三塁線を抜けてしまい、佐野は左中間寄りに深く守っているので、打球に追い付くのに時間がかかる。2アウトとは言え、三塁線をゴロで抜いた打球で一塁から坂倉が還るのはありえない。
このあたり、ベンチは何も指示をしていないのか。素人には分からない配球との関係があって、宮崎はそれに従ってこの守備位置にいたのか。セオリーからすれば考えられないし、東は球威で押して右にしか飛ばないというタイプではないし、何より勝負球はチェンジアップだった。菊池は引っ張りの打者でもあるので、三塁線を締めない理由はない。2ストライクからバントもありえないし、右打者でそこまで俊足ではない菊池に対して、前に守っている理由も分からない。2アウトなのだからヒットならOKという守備になるのが普通だ。
アナリストから現場への転向をさせ、データをフル活用する野球をしているが、何か重要なことが欠けていないか。7回は、2アウト2塁で1番の度会に代打の蝦名を起用した。度会が苦手にしている左腕の床田が先発と分かっていて度会をスタメンにしていて、1本ヒットも打っている。蝦名をスタメンで使わずに度会を起用しておきながら、床田の場面で代打を出すという不可解な采配。それまでの打席がよほど合っていないとかであれば分かるのだが、そうは感じなかった。
連敗がいろいろなところを狂わせているのか、やっていることがおかしいから連敗をするのか。ケガは不運でしかないし、選手にも思わぬミスが出ているが、その影響を最小化するためのやり繰りはベンチがやることで、それができていないのが現状ではないか。
キジ [Other]
親の顔より見た拙攻という感じで、10安打を放って4四死球もあったが、取ったのは6回2アウトからの1点だけ。よくある展開ではあるが、6連敗中にやられるとホントにキツい。いつもそうだが、打てなかったというよりも点が取れなかったという試合。
床田もこれでハーラートップの10勝となり、東と並んで17試合でQS率100%、防御率1.68という投手なので、ホームを踏ませないということに長けている投手。思い切ったこともできず、ただ連打が続くのを待った結果、何も起きなかった。
上位3チームが再び1.5ゲーム差に接近。DeNAをスイープした読売が抜けだすかどうかというところだったが、さすが昨年の優勝チームで、ポイントになるところで6連勝と上げて来て、しっかりと読売を止めた。先週末に強いと感じた読売が、表ローテでこうもあっさりとやられるのだから、週末が怖くて仕方がない。3戦目は読売がまだ点を取れていないビーズリーを持って来ているというのもさすがだ。どうなるか。
ベイスターズは、完全に3強から取り残された。上よりも5位の中日の方が近くなって来た。まだ50試合残っているので、監督やコーチ、選手たちは諦めずに目の前の試合を戦って欲しい。ファンとしても諦める必要はないが、精神衛生上少し力を抜いて観た方が良いかと思う。
当ブログも優勝するならとか、首位とのゲーム差とか、そういった要素は少し控えて目の前の試合を淡々と見て行くことにする。7月が終わって8月に入る。全く楽観視はできないが、月が変わって流れも変わることがあるだろう。
ただ、8月最初の試合は天敵の大瀬良との対戦。今季は1試合しか当たっていないが、シーズン通算で0.82という驚異の防御率をマークしている。数年前はベイスターズにしか勝てない投手に成り下がっていたが、復活というより進化した感じだろうか。ただ、大瀬良自身に4勝しかついていないことが凄い。
QS率は80%ではあるが、これだけ点を取られない投手が勝っていないのは不思議だ。6月22日以来勝ちが付いていない。得意の対戦相手でそろそろ勝つタイミングではあるが、3度6回以上を投げて無失点なのに勝ち負けが付いていないので、援護がないということだろう。石田裕がそういった展開に持ち込めるかどうか。これまでの試合のように、個々が勝手に焦りながら対戦していたのでは、大瀬良の攻略は難しいだろう。オールスターを挟み、疲れが出ていることを祈るくらいか。
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