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横濱漢祭 第三夜は突如目覚めた龍に飲み込まれ屈す

08/22 横浜DeNA8-9中日(ハマスタ)

初回に梶原が先頭打者ホームラン、2回には山本の3ランで主導権を握る。先発のジャクソンが3回に1点を失うも、4回に京田のスクイズで再び突き放し、6回には宮崎の2点タイムリーで6点リードとする。ジャクソンが7回にピンチを招いて降板し、佐々木が2点までで凌ぐ。8回表に山崎が2点差とされ、ウェンデルケンも投入するも、中日の勢いを止められずに同点とされる。8回裏に山本のタイムリーで勝ち越すも、9回表は森原が乱調。同点とされて中川颯に交代したが、田中のタイムリーでついに逆転される。9回裏はマルティネスの前に3者連続三振で大逆転負け。

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ポジ [Good]

この試合は、キジの方で時間を割いているので、箇条書きで。

  • 梶原が、8試合連続で第1打席にヒット。この日はホームランという最高の結果
  • 牧が4安打と気を吐いた。8回の二塁打、その後の走塁は気持ちを感じた
  • 山本が2回に3ラン。4回は、細川が照明に入った打球を後逸し、記録は三塁打となった。8回も1点欲しいところで高いバウンドのタイムリー。あと二塁打が出ればサイクルだった
  • 宮崎が右中間への二塁打(岡林が僅かに及ばず)と技ありのライト前2点タイムリー。復帰後、2戦連続マルチと状態も上がって来た
  • ジャクソンは、立ち上がりから力のあるストレートと変化球が冴えた。6回3安打1失点(自責0)という好投も、7回を投げ切れなかったのは悔やまれる
  • 佐々木千隼が、7回1アウト満塁という厳しい場面で登板も、併殺崩れの1点で凌ぐ火消し
  • 関根が9回、左中間を破りそうな石川昂の打球に追い付くスーパープレー
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ヤジ [Bad]

6回まで理想的な展開のゲームだったので、言うまでもなく勝たなければならない試合。だが、これだけ想定外のことが起こると厳しいし、どうにもならなかったかなと思う。

先発のジャクソンは6回まで74球。5回、6回は三者凡退と乗って来ていた。6回裏に宮崎の2点タイムリーで6点差となり、2アウト1塁で打順が回って来て、そのまま打席に入った。ジャクソンの調子も良かったし、翌日からも3連戦がまだ続く中で、リリーフをなるべく温存するためにも、これに異を唱える人はほぼいないだろう。

だが、ジャクソンは7回に石川昂と宇佐見の連打から田中のタイムリーで1点を返され、ブライトを歩かせて満塁としてしまった。良くなかったとすればこの四球だろう。だが、ここは佐々木千隼が見事な火消しで、併殺崩れの1点で凌いで4点リードを保った。

7回裏の攻撃中、佐々木は戸柱とキャッチボールをしていた。1アウトから蝦名が二塁打で出塁し、点差が広がれば佐々木が回跨ぎで行ったのだろう。4点差のままになったので、勝ちパターンである山崎を投入した。先頭の川越は、打ち取ったあたりではあったが、一塁ベースに当たって大きく跳ね、オースティンが捕れずに二塁打となった。

この不運はあったが、連続でショートゴロに打ち取ってランナーを進めずに2アウトとした。ここまでは良かったと思う。しかし、代打の高橋周を歩かせてしまった。4点リードということを考えれば、自らランナーを溜める四球は避けたかった。続く村松に真ん中に入ったスプリットを弾き返され、レフト関根の横を抜く2点タイムリー二塁打。

ここで三浦監督が出てウェンデルケンに交代を告げた。初戦でも5回2アウトで大貫を交代する決断を下したが、もう1つも落としたくないということで、出し惜しみはせずに早めに代えている。だが、ウェンデルケンがいつもの投球ではなかった。田中にボールが先行して歩かせると、代打山本は2球で追い込みながら決め切れず、最後はチェンジアップが浮いてヒットとされ、1点差となった。

ストレートは叩きつけて低めに外れ、チェンジアップは浮いてしまうという厳しい状態。さらに福永にも初球のストレートを打ち返され、ウェンデルケンが捕れずにセンターへ抜けた。山本も福永も完璧に捉えた打球ではなかったが、良いところに飛んでしまった。

それでも、岡林を5球連続のチェンジアップで何とか打ち取り、同点で止めた。8回裏に勝ち越し、クローザーの森原を投入。しかし、森原も本来の投球ではなかった。川越、細川にフォークを打たれて連続ヒット。この日は切れが今一つだったのだろうか。石川昂には2球で追い込んでから高めで誘うが、弾き返されて打球は左中間へ。これは関根がスーパープレーで追い付いた。

このプレーで立ち直りたかったが、木下にも繋がれて満塁。村松はフォークを叩き、高いバウンドが一二塁間を抜いて行き、再び同点とされた。ここで森原は交代となり、中川颯が登板した。

中川颯は、田中を追い込んだが、高めで空振りを取ろうとしたのか、詰まらせようとしたのか分からないが、詰まったものの前進守備のショートの後方に落ちるヒットで逆転。通常の守備位置だったらショートフライだったが、この場面で高めを見せるのは良いが、詰まらせるというのはこういうリスクがある。

その後は何とか中川颯が抑えたが、マルティネスが控えている中日にとっては、1点リードが大きかった。スターナイトでは追い付いたこともあるが、この日は完全にNPB No.1クローザーだった。3者連続三振、オースティンですら当たらないなら仕方ない。

7回からの3イニングで8失点というのは、近年の野球だとなかなか起こらない。7回の2点はジャクソンの失点なので、勝ちパターンとして取られたのは6点ではあるが、山崎、ウェンデルケン、森原の3人でこうなるとは予想もできなかった。昨年も神宮で同じように終盤に失点してサヨナラ負けしたこともあった。

前述したように、4点差のままだったので、わざわざ山崎を投入して行った。彼の現状はさておき、チームとしてはリードしている7回を任せている投手なので、継投としては抜くどころかガチで行っている。翌日からも3連戦があるので、4点差でウェンデルケンを最初から投げさせていれば、それはそれで批判されただろう。

山崎が2点を失い、すぐさまウェンデルケンを投入した。ここもシーズン序盤だったらまだ山崎が続投していたと思う。もう落とすわけには行かないので、ウェンデルケンも注ぎ込んだと思う。これもウェンデルケンを使う前に山崎が同点とされたら、それはそれで批判されていただろうから、ウェンデルケンの投入で失敗となったのは結果論。ただ、ウェンデルケンの準備がどれだけできていたかは疑問。

9回は森原に任せているのだから、もうベンチとしてはやることはない。この試合で采配を批判している人は、どういう継投をイメージしていたのだろうか。叩きたいだけの意見にいちいち反応しても意味がないのだが、やれることはやったし、彼らで6点を奪われるなら現状では仕方ないとしか言いようのない展開だった。

打線は、6回までに7点を奪う攻撃で文句のない展開だった。序盤に先発の松葉から一発で4点を先行、1点を返された後は相手のミスにも乗じてスクイズで追加点。6回には宮崎の2点タイムリーでダメ押しまでしている。7回にもう1点、あるいは8回に勝ち越した後、梶原に一本出ていればとは思うがそれは酷。

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キジ [Other]

6回を終わって7-1。前日と同じ展開となり、正直なところ中日の得点力を考えてもこのまま勝つかなと思った。明らかに抜いたプレーなどはなかったと思うし、前述の通り4点差でも勝ちパターンとして起用している山崎を投入して行ったし、絶対負けられないので途中でウェンデルケンも注ぎ込んだ。だが、心のどこかで油断とまでは言わないが、隙が出てしまったことがこういう結果を招いたのかなと思う。

こんな試合を現地で観てしんどかったとか、最悪な試合とか、全く思わない。非常に楽しい試合で、確かに6点リードして少し勝った気になっていた中で、最後にひっくり返されたのは悔しいし、ショックもある。シーソーゲームで9-8だったらまた違っていただろうけど。ホントにキツい試合は、序盤に大量失点し、3安打完封とかでチャンスすらない試合。負けたので悔しいが、こんなに面白い試合はない。

5月11日には、阪神を相手に7点差をひっくり返す試合を現地で観た。そういう勝ち方をする反面、当然ながら負ける側に回ることもあるのが野球。こういう試合があるからこそ、野球は面白いのだと思う。中日の選手たちも、1試合を真剣に戦っている。こっちは勝手に6点リードで勝ったと思ったとしても、やっている選手は目の前のプレーに懸命だ。スターナイトの3戦目にマルティネスから同点としてサヨナラ勝ちした試合のお返しが来たと思っている。

プロ野球の試合を観て、いずれかのチームを応援するということは、多くて6割程度、少なくとも4割程度の確率で負けを観ることになる。楽しみ方は人それぞれだが、チームが勝つこと以外に価値がない、負けたら観に行かない方が良かったくらいに考えている人は、勿体ないと思う。DeNAがやっていることは、そうした少なくとも4割を負けてしまう中で、スタジアムでの体験に付加価値を出すこと。

先日、昔は読売ファンだったという同僚をハマスタにご案内したが、今はこんなに盛り上がるイベントをやっているのか、と驚いていた。野球だけを見ている人には何の興味もない、むしろ邪魔だくらいに思っているかも知れないが、毎試合のように3万人が集まるのは、もちろんチームを応援して勝つことが目的だが、ハマスタの空間を楽しみたいと思っているからだろう。

イベントをやっている金があったら選手に使えという意見も目にするが、それはそれ、これはこれだと思う。横浜DeNAベイスターズは、DeNAのスポーツ事業のセグメントにおいて中核として、利益を出して行く必要がある。昔みたいに球団は赤字でも親会社が宣伝費で補填するような時代じゃない。だからこそ、チームを補強するために必要な資金は、観客動員を高めて売り上げを伸ばす必要がある。

勝つことが最大のファンサービスだと管理人も思うが、相手のあることなのでどう努力しようとも勝てないことはある。負けたけどハマスタ楽しかったなと思ってもらい、リピートしてもらう。オリンピックを機にスタンドも増設され、観客動員では上位に食い込むようになった。その結果が、FAを獲得した選手の残留であり、バウアーの獲得であり、筒香の復帰だと思っている。

別に弱かった時代と比較して満足するつもりもないし、優勝しなければならないと思っているが、怒っても意味ないかなと思うようになった。もちろん毎日勝って欲しいし、こんな試合は何で勝てないかなとも思うが、好きで観ているものなので、自身でコントロールする必要があるのかなと。

当ブログを読んでいる方はお分かりかと思うが、かなり現実的な考え方なので、数字的に難しいものを全然大丈夫と言うタイプではない。26年も続けて現実を思い知らされているので、ことさらベイスターズに関しては奇跡をそんなに信じてない。ある意味、勝って欲しいという気持ちとは別に勝つとは思っていない部分があって、それでバランスが取れているのだろうなと思う。それでも9連敗とかになるとさすがにキツいけどね。

今季も残り32試合。順位とかは見えてきたら考えるとして、毎日勝つことを願って見続けることは変わらないと思う。

さて、写真の紹介だが、時間がないため列挙するので、眺めて楽しんでいただければ。

この日は、まだ行ったことのないエキサイティングシートを初体験。試合は負けたが、非常に楽しめる席だった。あと行ったことがないのはベイダイヤモンドシートとNISSAN STAR SUITES(ワーキングハマスタでは行ったが)かな。これは自分では行けないので、お誘いお待ちしています(笑)

Before

After

他にも撮っているが、一つだけ動画でご紹介。

コメント

  1. あらんかーる より:

    管理人さんのように何度も行ける人はそうかもしれませんが、地方の人が高い遠征費を払って今日しか来れないという人にとってはどうでしょうか・・・
    昨日、友人が初めて行ったのですが激しく怒り狂っておりました。行ったのを後悔しているそうです。二度と行きたくないと言っています
    現地に行くのは、近くに住んでいて年に何度も行けるような人じゃないとおすすめできないんでしょうかと思いました。

    • Rocky より:

      感じ方は人それぞれなので、負けた時点で全てが最悪になってしまうなら、これは私の意見ですので、違うということになるのでしょう。
      横浜市民の私とは1試合の勝敗に対する感覚も違うかも知れません。
      ただ、年1回の観戦であってもその試合で勝利を見られる確率は変わりません。滅多に見られないからこそ、試合以外も含めてライブ感を楽しめたらいいのかなと思います。
      山本の3ランで沸いた瞬間、ウェンデルケンが何とか同点で踏みとどまった安堵感、関根のスーパーキャッチに送った拍手。負けたら全部消えてしまうのでしょうか。

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