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神宮の今季最終戦 佐野、宮崎の一発などで2桁得点

08/25 東京ヤクルト4-10横浜DeNA(神宮)

初回、佐野が山野のスライダーを捉えて先制の2ラン。ケイが2回に山田のソロで1点を返されるが、3回に宮崎の3ランで主導権を握る。5回には、山本のタイムリーと梶原の3点タイムリー三塁打で一気に突き放す。ケイが5回途中で降板し、代わった中川颯も打球が当たって降板するアクシデントも、ウィックが2イニングをノーヒットに抑える好投で4勝目を挙げた。

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ポジ [Good]

初回、1アウトから蝦名が山野のインサイドへのストレートを捉え、レフト線へ二塁打。この一打で口火を切ると、続く佐野は3球目のスライダーが肩口から甘く入った来たところを完璧に捉える。打った瞬間にそれと分かるライトスタンドへの2ランで先制点をもたらした。

蝦名は、1回裏の守備でも西川の左中間への大きな当たりに追い付き、サンタナのショート後方へ落ちるヒットでも全力でチャージし、長岡を三塁に進ませなかった。そして、村上のセンター後方への鋭いフライも背走してキャッチ。蝦名の動きの良さが際立った。そして、オスナは三遊間への深いゴロで、林が追い付いた。三塁をオーバーランしていた長岡をランダウンプレーで刺した。

佐野は6回にも10点目の追加点に繋がる二塁打、8回には先頭でヒットを放ち、3安打猛打賞。神宮では51-17で.333、ハマスタを超える4本塁打と相性が良かった。7月の.379から8月は.247と大きく数字を落としているが、ここから再び状態を上げられるか。

宮崎が3回に値千金の3ランを放った。オースティンの鋭いセカンドゴロを山田が弾くエラーから牧が繋ぎ、2アウト1、2塁で迎えた打席。宮崎が2球目のフォークを拾い、ライナーでレフトスタンドへブチ込んだ。山野が2回を無失点で切り抜け、3回は連続三振で来ていて、立ち直りそうな状況だっただけに、相手のエラーから作ったチャンスでの3ランは効いた。

山本は4安打をマークし、打率を.299として2位に立った。5-2と1点詰め寄られた5回、牧と宮﨑の連打で作ったチャンスで、初球のスライダーを上手く拾って左中間へ落とすタイムリー。この日はパスボール1つにワイルドピッチが3つとミスが目立ってしまったが、前日の休養でバッティングの状態は良くなっていた。戸柱、伊藤のサポートを受けつつ、最後まで完走し、規定打席をクリアしてもらいたい。

梶原は、この日4三振で6打数1安打。絶好調は終わり、状態が下がって行く中でどれだけ粘れるか。この日は5回、2アウト満塁で長谷川と対戦。左腕ながらここまで3打数3安打と好相性。ヤクルトベンチはデータも確認せずに交代したのだろうか。梶原にとっては石山続投の方が苦しかったはず。

長谷川の3球目のスライダーを強く叩いた打球は一塁線を破った。深めの守備だったライトが打球を追う間に一塁ランナーまでもが生還し、走者一掃の3点タイムリー三塁打となった。これで16試合連続ヒット。状態が良くない中でも何とか一本結果を残すことが重要。それができればレギュラー獲りが近づく。月間MVP争いは長岡がリードする状況になっているが、来週も粘って欲しい。

先発が5回持たず、2番手の中川颯も回跨ぎで6回のマウンドに上がるも、先頭の増田の打球が右足に当たるアクシデントで降板。6回は伊勢が前倒しの緊急登板となったが、西川は歩かせたものの長岡をアウトサイド低めのストレートで見逃し三振に取った。コーナー一杯に決まる最高の1球だった。

そして、苦しい投手事情を救ったのがウィックだった。7回に登板し、サンタナには顔の付近を通過するボールがあり、コントロールが荒れていた。村上の打席でもカーブがベースのかなり手前でバウンドしてワイルドピッチとなった。

しかし、ここから修正し、4球連続で156キロのストレートを投げ込む。最後はインサイド高めで空振り三振。オスナはライトへ良い当たりも正面のフライ、山田はカーブでボテボテのサードゴロに打ち取った。

回跨ぎで8回もマウンドに上がり、増田から三振を取るなど9球で簡単に片付けた。リードした展開で先発が5回を投げられなかったので、勝利投手は公式記録員が決める。目安として他の投手よりも1イニング以上長く投げた投手に付けるので、ウィックが4勝目を手にすることになった。この勝利も非常に価値のある登板になったと思う。

現状のリリーフであれば、クローザーの森原、セットアッパーのウェンデルケンに次ぐ信頼感になると思う。開幕前に思い描いていた通り、JBと双璧で負荷を軽減したいところだが、このように複数イニングを投げてくれるタフさも魅力。セットアッパーで固定してしまうより今の形の方がベンチは助かるのかも知れない。本当にブルペンには欠かせない存在になった。

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ヤジ [Bad]

ケイは立ち上がり、内野安打も含めて3安打されながら、前述の通り蝦名と林の好守に助けられて無失点。しかし、2回に先頭の山田へのストレートが高めへ抜け、威力がないボールをレフトスタンドへ運ばれた。前回も打たれている増田にレフト前ヒットを許すも、続く松本直のピッチャーライナーで増田が飛び出し併殺となった。

宮崎の3ランで4点リードとなった3回は三者凡退で片付けたが、4回は先頭の村上が、バットの先に当たってバウンドが変わるラッキーな内野安打で出塁。山本のパスボールで二塁へ進み、山田のタイムリーで1点を返される。これにケイは苛立った様子を露わにする。

5回は7点差にリードが広がり、6勝目の権利まであと少しというところだったが、先頭の内山にヒットを打たれた後、西川にボールが先行。5球目のカットボールがフロントドアでストライクゾーンに入ったようにも見えたが、西川が避ける仕草もあってボールの判定。この判定にケイは明らかに不服な態度を示す。

Xでもポストしたが、今週は6点差をひっくり返されたばかりで、こうしたケイのイライラする様子はチームにも悪い影響を及ぼす。点差があっても、このような投球が続くならすぐに代えるべきだと思った。シチュエーションは全く違うが、大貫を5回2アウトで代えたのなら、ケイも躊躇なく代えるべきだと思った。

長岡の打席でワイルドピッチがあって2、3塁。長岡は打ち取ったが、1点が入った。サンタナにボールが先行し、最後は高めのカットボールをレフト前へタイムリー。これで9-4となり、嫌な雰囲気が漂う。村上はストレートで押して何とかセンターフライだったが、オスナにチェンジアップをセンター前に運ばれた。前の打席でホームランを打たれている山田を迎えたところで、中川颯に交代となった。

勝利まであと1アウトというところでの交代。非情采配とも言われるかも知れないが、当然だと思う。自分自身に腹を立てて叫んでいる部分が大きいとは思うが、マウンドから降りる際も放送禁止用語を叫んでいた。これはバウアーもそうだから仕方ないとして、球審の方を向いて怒りをぶつけているようだった。

ケイとしては西川への四球が納得いかなかったということだろう。その前にもケイが苛立ちを見せた時に山本がマウンドに行き、ケイ自身も「Calm down」と口にしたように見えた。前回は、こうした苛立ちを抑えて、6回無失点と我慢の投球ができたと思っていた。

次の試合で打たれるのは仕方ないとして、それまでの失敗を繰り返したことは残念だ。メンタルスキルコーチは何をしていると言っている人も多いが、コーチが何を教えようとも最終的にアンガーマネジメントができるかどうかは本人次第だ。性格の根本的な部分を変えるのはそう簡単ではない。

バウアーも熱い男で、マウンド上で怒りや球審への抗議も見せていたが、次のボールを投げるまでには冷静になっていた。ケイも勝利に対する強い執着があるからこその怒りであり、それ自体は悪くない。態度に出すなとまでは言わないが、出してもメリットがあまりないので、マウンドを降りた後にベンチ裏で怒りを爆発させることにして(冷蔵庫を殴るのではなく)、マウンド上では内に秘めた方が良さそうだ。

降板時に怒っていたのは三浦監督にではなく、前述の通り自分と球審にだと思う。降板後は「今日は唯一良い感覚だったカットボールを中心に投球しましたが、不運な当たりも多くあり悔しい降板となりました。 次回の登板までに 映像を見返し感覚のずれを修正して、しっかり準備したいです」というコメントを広報を通じて出している。

それよりも精神面で考えるべきことはあるように思う。コメントで言う必要もないが、理解していないようであれば監督、コーチでフォローしつつ今後に向けて準備してもらいたいと思う。

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キジ [Other]

早いもので、神宮での今年の公式戦はこの日が最後。1つも中止とならずに予定通り消化した。5月にスイープがあり、7月19日まで10年ぶりとなる6連勝。しかし、20日と21日は勝てる試合を落とし、オールスターを挟んでの9連敗に繋がった。トータルでは8勝4敗と好成績だった。

来週末はバンテリンドームでの3連戦だが、こちらも今季最終戦の予定。9月3日以降は、下位2チームとはハマスタでの2試合ずつを残しているだけで、あとは全て上位3チームとの対戦ということになる。今さら書くまでもないくらい大きく負け越している3チームとの対戦が続くことになる。従って、これまで通りの戦いぶりであれば、5割どころか借金を大きく増やすことになる。逆に、勝てれば上位との差が縮まる。

まだ8月は5試合残しているが、9月に入れば優勝争いが佳境を迎え、相手はBクラスに取りこぼしをしないように戦って来る。まずは来週の阪神戦で勝ち越し、CSに望みを繋ぎ、優勝争いをかき回しつつCSも狙って行けるポジションを確保したい。

8月25日は石井琢朗コーチの誕生日。選手たちが2桁得点の大勝でお祝いした。昨年も18-2というスコアで大勝している。2022年は完封負けで8連勝が止まっているので、そのお返しとばかりに2年連続の2桁得点となった。

今週は木曜に6点差をひっくり返される試合があり、土曜は完封負けを喫したが、打線は好調。梶原は絶好調が終わり、何とか一本出して連続試合ヒットを継続している。ケガからスタメン復帰の宮崎が調子を上げ、佐野や山本も状態が再び上がっている。オースティンは安定したバッティングをしているので、あとは牧がしっかりと打ってくれればという状況。

ただ、今週はチーム防御率で言えば4位の中日と6位のヤクルトが相手だった。上位3チームは投手力が充実している。打線は水物であり、好投手が来れば長打を簡単に打てるものではない。そうなると長打で得点するパターンしかないベイスターズは苦しい。いかに先発投手を打ち崩して行くか。そして、ベイスターズの先発投手陣が試合を作ることも必要になる。

台風10号が日本に接近しているが、当初の予報よりも西へずれて遅くなっている。進路にあたる地域の皆様にはご注意いただきたいが、ハマスタでの阪神3連戦もどうなるか分からない。天気予報を注視しつつ次の試合を待ちたいと思う。

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