09/10 阪神7-2横浜DeNA(甲子園)
2回、先発の東は梅野のタイムリー二塁打で先制を許すが、4回表にオースティン、牧の連続タイムリーで逆転。4回裏、青柳のセーフティスクイズは微妙なタイミングだったが、リクエストで覆らず同点。東は5回に森下のソロで勝ち越しを許すと、6回はノーアウト満塁から近本にタイムリーを打たれて降板。代わった中川颯が1点を追加され、5回0/3で5失点と32試合連続QSがストップした。7回表にノーアウト2、3塁のチャンスを作るも走塁死があり無得点。7回裏に渡邉のソロなどで2点を突き放され、試合が決まってしまった。
ポジ [Good]
オースティンが同点タイムリーを含む3安打。打率を.322まで上げた。アクシデントで途中交代し、その影響は心配されるが、このまま出場を続けられれば首位打者も視野に入る。高い長打力がありながら、コンパクトなスイングで力を出せるので、しっかりとヒットも出る。改めて素晴らしい打者。
牧が一時逆転となるセンター前タイムリーを放った。高めに浮いたツーシームをお手本のようなセンター返しで、青柳の頭上を越えて行った。7回にもレフト線の二塁打でチャンスを拡大した。バッティングの内容は良い状態が続いている。
中川颯が、東がQSを断たれてノーアウト満塁のピンチを残すというショッキングな降板を受けてマウンドへ上がった。2番中野から中軸へ入って行くタフな場面だったが、中野の高いバウンドのゴロは僅かに届かず、内野安打としてしまって1点は許したが、森下を併殺に取り大山もショートゴロで、最少失点で切り抜けた。火消し役が続くが、度胸満点のピッチングが続いており、ブルペンでの存在も大きくなっている。
その7回の大山のショートゴロ、三遊間への深い当たりで内野安打かと思ったが、京田が速く確実な送球でアウトにした。これは素晴らしいプレーだったと思う。
ヤジ [Bad]
この日、8月の月間MVPの受賞が発表された東だったが、6回途中5失点で降板。遂に連続試合QSが32でストップした。東も、さすがにこういう日もあるという感じだが、止まる時は打線が打って負けが付かないという形になれば良かったのだが。
2回、先頭の大山がライトへフラフラと打ち上げた打球に、神里が突っ込むも僅かに及ばず二塁打となってしまう。佐藤輝がきっちり進塁打で1アウト3塁。ここで井上がライトの前方へ打ち返すも、今度は神里がスライディングキャッチ。好守で三塁ランナーは還れず。ここで梅野を打ち取って無失点で切り抜けたかったが、初球の落ちるボールが浮き、左中間へ落ちるタイムリー二塁打となった。詰めの甘さがいつもの東ではなかった。
4回に逆転してもらったが、先頭の井上にボールが先行し、歩かせた。前回の対戦でプロ初ホームランを打たれており、意識してしまったのだろうが、これも東らしくない。木浪の詰まったあたりがライトの前に落ち、1アウト1、3塁。ここで青柳のセーフティスクイズが決まり、すぐに追い付かれてしまった。
5回は、森下へのスライダーがど真ん中に入ってしまい、レフトスタンドへの勝ち越しソロ。6回は、梅野にこれも初球のストレートが真ん中で、強く弾き返された打球を捕れずに弾き内野安打。木浪はバントが2度ファウルとなり、5球目でバスター。スライダーが高めに浮いた分、叩きつけようと上から降ろしたバットに当たり、ライト前ヒットに。低めに来ていれば空振りが取れたはず。ちょっとこのあたりでこの日は限界な感じはあったが、5回途中での交代はない。
9番に入っていた島田はバントかと思ったが、またもバスター。高めのストレートを合わされ、打球は三遊間を抜けて行った。ノーアウト満塁の大ピンチで近本。この日の東にここを乗り切る力は残されていなかった。近本にもスライダーをライト前に運ばれて4点目を失い、ここで三浦監督が出た。
この日は東らしいコントロールがあまり見られず、苦しい投球が続いた。だが、ここまで連続QSをマークしてチームを支えて来たエースを責めることはできない。そんな中、おそらく次は中5日で16日の広島戦(マツダ)となるだろう。デーゲームなので中4.5日くらいになるが、切り替えて調整して欲しい。
何とか東の負けは消したかったが、7回にオースティンと牧の連打でノーアウト2、3塁のチャンスを作るも無得点に終わった。宮崎は捉えた当たりだったが、ライトの定位置へのライナー。ライナーは反動を付けられない分、送球しづらいと言われる。オースティンをスタートさせるも、森下から素晴らしい返球が来てタッチアウト。
相手を褒めるべきプレーだが、ノーアウトであり、下位に向かうとは言え次は山本で、その先は代打起用も考えられる。95%セーフになるタイミングでない限り、スタートしなくて良い場面だっと思う。ここで2点取れれば縺れた試合に持ち込めたので悔やまれる。
4併殺と拙攻という形になってしまったが、ベイスターズ打線の特性を考えるとやむを得ない部分もある。同点とされた後の5回は、先頭の山本がヒットで出塁。次は投手というところではあるが、青柳との相性も考慮して8番に下げた蝦名であり、この日は内野ゴロの山を築いていた青柳の投球内容からしても併殺打のリスクが非常に高かった。東は打ち取られても、この日は青柳キラーとして1番に起用した神里にチャンスで回せることから、この場面はバントが有効に働くと思った。
そして、4回の青柳のセーフティスクイズ。リアルタイムで見ていて、東のグラブトスが少し浮いてしまった分、追いタッチになったのでセーフだと思った。しかし、リプレー検証の映像を見ていると、山本のミットが井上の背中に当たったと思われるタイミングでは、まだ井上の手がホームベースに届いていないようにも思えた。
審判は判定に対して説明する義務はない(場内への説明はファンサービス)らしいので、ノータッチと判断したのかは分からない。もしくは、映像を見てファンが思っているタッチのタイミングと、審判がタッチをしたと判断したタイミングが異なるのではないか。そのため、山本の左ひざで井上のベースタッチの瞬間が見えていないので、確証なしで当初の判定通りとしたか。センターバックスクリーンからのカメラ以外では、山本がタッチしているかは分からないと思う。
山口球審について、リアルタイムの肉眼での判定は極めて難しいと思う。管理人もセーフと思ったので。リプレー検証でも判定できなかったみたいな声も多かったが、判定を下した審判は検証において発言権がない。NPBのリクエストの正式なルールは、非公開のアグリーメントに記載されているようなので詳細は分からないが、以下の記事で元NPB審判の坂井氏が「リクエスト制度の運営上、そのとき発言権がなかった」と言っている。
選手には文句を言わず批判しない人も、審判に対してはかなり強い言葉で批判していたりするのはどうかと。逆転した後にすぐ追い付かれたこの1点は、試合の流れでも大きいとは思うが、勝ち切る覚悟をもってもう負けられない試合を戦っているチームとして、この誤審一つで負けているようでは話にならない。ファンも、東に当たることができないからって審判に当たり散らしているのは感心できない。この回に4点目まで取られたわけでもないのに、誤審のせいでQS止まったはさすがに言いがかり。
キジ [Other]
大事な7連戦は、エース東と今季はまだ1勝で4か月ぶりに甲子園で先発したという青柳のマッチアップで完敗。まだ先があるとは言え、極めて難しい優勝への道のりが、さらに険しくなった印象だ。
東の連続QSが止まり、オースティンも負傷退場で絶望と思ったが、ヘッドスライディングでの負傷ではなく、泥だらけになったユニフォームを着替えた際にベンチ裏で頭をぶつけたとのこと。ケガの程度は分からないものの、脳震盪まで行っていなければ翌日の試合には出られそうだが、やはり多村クラスのケガのバリエーションがあるな。自分で車を運転することがなくて良かったというくらいに。
この日は神里を1番に入れたが、梶原は欠場だった。スタメンから外したことについて、采配を批判する声が目に付いたが、理由があるのではないかと想像力を働かせられないものか。ベンチも梶原を使えるなら使いたいだろうが、ケガの場合もあるし、体調不良等で休ませなければならない場合もある。公表されていないから疑問に思うのは当然にしても、余計なことをしたなどと言うのは早計過ぎる。
今回は、日曜の東京ドームでメンデスの牽制球が当たった影響と見られる。どのくらい休む必要があるのか程度は分からないが、この日の時点でも登録抹消に至っていないので数日で戻れるレベルと判断しているのだろう。
DeNAの先週の頑張りで上位は混戦になったが、阪神が先週は中日、ヤクルトから貯金を増やし、チーム状態も良くなっている。広島が少し怪しくなって来たので、阪神に連覇のチャンスが広がって来た。この3連戦、勝ち越すどころか本気モードの阪神に蹴散らされる恐れも出てきた。
11日は、村上とジャクソンの先発。ジャクソンは前回、ハマスタ初勝利を挙げており、4試合連続QSと安定感がある。阪神戦も1勝1敗ながら5試合で防御率1.53と相性は良い。村上はDeNA戦で防御率2.59だが、1勝2敗。8/2に昨年未勝利だったDeNAに勝ったが、相性が良いとは言えない。ここで何とか勝って連敗を阻止しないとズルズル行ってしまいそうだ。もう一度、選手たちの奮起を期待したい。
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