09/18 読売2-2横浜DeNA(東京D)
先発のジャクソンは初回、丸に先頭打者ホームランを許したが、その後はランナーを出しながらも5回まで4安打に抑える。グリフィンに苦戦していた打線は、6回に牧の22号ソロで追い付く。6回途中でウィックが好リリーフを見せ、8回表に宮崎が押し出しを選んで勝ち越し。8回裏はウェンデルケンが登板も、岸田の内野ゴロ間に同点とされる。そのまま延長に入り、両軍のリリーフが好投を見せ、引き分けに終わった。
ポジ [Good]
先発のジャクソンは、丸にストレートを捉えられ、先頭打者ホームランを許した。しかし、その後は力強いストレートで押し、チェンジアップやカットボールなどの変化球を効果的に使った。三者凡退のイニングは作れなかったが、最少失点で切り抜け、牧の同点弾を呼び込んだ。
6回は投げ切れなかったが、先発として役割は果たした。ただ、優勝のためのピースと考えると、ここぞの場面での踏ん張りが欲しい。ジャクソンの投げているボールからすれば、そのあと少しができればもっとチームに貯金を作れる投手になれる。
この日の内容であれば最低でも6回は投げ切り、できれば7回まで行って勝利投手の権利を得て欲しかった。6点差を逆転された試合もそうだが、最後の踏ん張りができないので、相手に流れを渡して降りるケースが多い。この日はウィックがカバーしてくれたが、リリーフに負担がかかるので、もう一段上の投手になるために、その課題を克服して欲しいと思う。
そのウィックが素晴らしい投球だった。6回2アウト満塁で大城卓を迎えたところでジャクソンが降板。左打者ということもあり、中川颯ではなくウィックが登板した。3球目のカットボールで詰まらせてセカンドゴロに打ち取り、ピンチを断った。
7回表に打席が回らず、そのまま7回裏も続投。1番丸から始まる打順を3者連続三振で片付けた。丸は高めのカーブに反応できず見逃し三振。坂本は高めのボールゾーンのストレートを空振りさせた。吉川は低めのワンバウンドになるカーブを空振り三振。この日は全ての球種が良かった。カーブもウィニングショットになれば、緩急もついて強力。この内容がコンスタントに続くならクローザーも視野に入る。
伊勢もウェンデルケンが招いたピンチで登板し、長野をフォークで空振り三振に取って凌いだ。この日はストレートに力があり、コントロールも安定していた。2ボールになっても際どいところを突いてカウントを戻し、フォークでタイミングも外せていた。この内容なら以前のように勝ちパターンを任せられる。今後の内容にも注視したい。
森原は10回からマウンドに上がり、回跨ぎで2イニングを無失点に抑えた。最初のイニングは連続三振を奪い、さすがの内容。2イニング目も2アウトを取ったが、7日に痛恨の同点打を打たれた中山に、今度はアウトサイドのストレートをレフト線へ運ばれた。森原に合っているようで、今後は注意が必要だ。丸には3ボールとなって申告敬遠。坂本は初球のフォークが浮いたが、ミスショットでセンターフライ。31球を投げたので、翌日の登板は微妙なところだ。
最後は、中川颯が締めた。12回表は無得点に終わり、勝ちはもうない中で、先頭の吉川に死球を与えたが、後続を断った。岡本和の強烈なゴロが足に当たったが、それが幸いして1つアウトを取れた。当たった影響も少なかったようで、浅野をショートゴロに取り、2アウト3塁。ここで7日に同じ12回裏、サヨナラホームランを打たれているオコエを迎えたが、アウトサイド低めのスライダーを決めて空振り三振。
今年は先発でスタートし、ケガもあった。その後、リリーフに転向し、火消しや12回サヨナラがチラつく中での投球など、さまざまな経験をしながら結果も残している。中川颯にとっては今後に繋がると思う。
打線は読売の投手陣を攻略できなかった。その中で、牧がグリフィンの数少ない失投を見逃さなかった。6回、ストレートが高めに浮いたところを捉え、レフトスタンドへの同点ソロ。今月好調なバッティングでジャクソンの好投に応えた。
森敬斗がチーム唯一のマルチヒット。月曜の4安打に続いて結果を残した。特に9回に大勢から放ったヒットは、速いストレートに合わせながら、フォークが落ち切らなかったところを拾い、センター前へ持って行った。
7回は、ケラーの完全な高めのボールゾーンのストレートを振ってしまい、三振だった。速球の見極め、ファウルで逃げるような粘りが出せると、もっと1軍で結果を残せると思う。ファームではここまでの速球を投げる投手はそうそう出て来ないので、1軍の舞台で場数を踏むしかない。現状の調子を維持し、最後までショートを守り抜いてもらいたい。
ヤジ [Bad]
やはり首位に立ってマジックを点灯させようというチーム。投手陣も非常に内容がよく、簡単に打てる状況ではなかった。打線のチームなのでもう少し点を取りたいというところはあったが、何とか2点取って逆転しただけに、そのまま勝ち切る強さが欲しかった。
ウェンデルケンは、いきなりストライクが入らずに岡本和を歩かせ、5球連続ボール。チェンジアップでカウントを取ったが、浅野の高いバウンドがサードの頭を越えてノーアウト1、2塁。ここでオコエがきっちりとバントを決めた。岸田のセカンドゴロは、牧のやや右で、三塁ランナーの岡本和はゴロGOで当たった瞬間にギャンブルスタートを切って来たので、牧も送球できなかった。きっちりと転がした岸田が役割を果たしたということ。
それにしてもウェンデルケンはあまり見ないくらいに良くなかった。立ち上がり多少コントロールがバラついても数球で修正できる投手だが、この日はそれもままならなかった。ベイスターズとしては、何とか勝ち越した1点をウェンデルケン、森原で守り切りたかったが、誤算だった。
8回表の攻撃で、2アウト満塁から宮崎が押し出し四球を選び、さらに追加点を取りたい場面だったが、代わった船迫に桑原が打ち取られた。ストレートに強い桑原には投げて来ないので、4球全てスライダーで、低めにきっちりとコントロールされていた。3球目のボール球を振ってしまったことで勝負が決まった。ノーアウトから出塁できたのは、この8回だけでなかなかチャンスを作れなかった。
キジ [Other]
引き分けか負けで自力優勝が消滅し、読売にマジックが付くという試合。勝ち切ることができるかどうか注目したが、一度逆転しながらも追い付かれ、引き分けに終わった。
打線が読売の投手陣に苦しんだため、展開としてはベイスターズが苦手とする接戦。何とか投手陣が踏ん張って引き分けに持ち込んだ。首位相手にビジターであれば、引き分けでも良しとしたいところだが、優勝を狙うのであれば引き分けでは差は縮まらずに直接対決が減ったので、負けに等しい。
3位を狙う上では、広島がヤクルトに敗れたため、0.5ゲーム差縮まった。奇跡を起こすには残りの直接対決は全勝が必要と思っていたので、引き分けであっても極めて厳しい状況がさらに厳しくなった。
それでも、1つでも上に行くために負けられない試合は続く。森原を使えるか微妙な中で、延長12回の翌日。ケイには長いイニングを期待したいところ。読売も戸郷が8回くらいまでは投げてくれることを期待しているだろう。ロースコアの展開が予想されるが、どうなるか。
ファームは期待通りオイシックスをスイープ。この日は西武が敗れた為、ゲーム差は1.5となりマジックは7に減った。週末に戸田でヤクルト3連戦、来週は火、水に仙台で楽天2連戦があり、最後は横須賀でロッテとの3連戦で全日程終了。まずは戸田でも勝って、西武との差を維持したまま最終週に入りたい。
前日に林がショートスタメンで復帰したが、この日は井上がサードスタメンで復帰。先発は背中に違和感を訴えて登録を外れていた大貫で、3イニングを投げた。少しずつ故障者も戻りつつあるが、1軍を最優先としながらもファームも出ているメンバーが勝利に拘って貢献して欲しい。
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