スポンサーリンク

吉野が6回ノーヒットの好投 宮崎が打ち直し2ラン

09/30 阪神0-2横浜DeNA(甲子園)

青柳、村上に対して5回まで毎回の7安打を放つも、2併殺などで得点できず。しかし6回、宮崎がレフトポール際へ2ランを放ってようやく先制。先発の吉野は、キレのあるストレートにフォークが冴え、6回までノーヒットに抑える好投。7回から伊勢、佐々木と繋ぎ、ノーヒットのまま9回に入った。森原が先頭の近本にヒットを打たれ、その後1アウト1、2塁のピンチを迎えたが、後続を断って完封リレー。吉野が3勝目を挙げた。

スポンサーリンク

ポジ [Good]

吉野が、素晴らしい投球を見せた。阪神戦は、プロ2試合目の先発となった8月3日以来。その時は4回3失点だった。プロに入って甲子園では初登板。初回から近本、中野を連続三振に取り、三者凡退の滑り出し。

2回に佐藤輝を歩かせるも後続を断った。4回は1アウトから森下の肩付近に当ててしまった。プロ初の死球となったが、当たった瞬間に驚いて謝りながら森下に近寄ったあたり、人柄も出ていた。死球で動揺もある中、続く大山のサードゴロを京田がトンネル。バットの先に当たった不規則な回転のゴロで難しいのは分かるが、正面のゴロだけにここは最低でも弾いて一つはアウトを取って欲しかった。

1アウト1、3塁の大ピンチとなったが、佐藤輝をフォークで空振り三振に取り、前川もレフトフライに打ち取って切り抜けた。これは大きな自信になったと思う。5回には投手の村上を歩かせてしまったが、小幡の内野ゴロでランナーが入れ替わり、戸柱が盗塁を刺した。

2点のリードをもらった6回は、勝利を意識してしまうのではないかと思ったが、1番から始まる好打順を三者凡退に抑えた。ただ、少し捉えられ始めている印象もあった。6回までノーヒットだが、94球。負けられない試合ということで7回表に代打が出て交代となった。ノーヒットノーランはまたの機会にぜひ達成してもらいたい。

「監督から力の入れどころ、そして抜く勇気というポイントの話をしていただき、良い投球につながりました」というコメントで、確かにこれまでの登板は気合が入っていたのはもちろんだが、一生懸命過ぎて周りが見えていなかった印象。少し力を抜くことで、ボールも良い軌道を描いていたように思う。村上に出した四球は、力んでしまってコントロールが乱れたので、そこは反省してもらえれば。

甲子園での快投は、CSに進出できた場合にファーストステージを戦う球場なので、抜擢の可能性も出てきた。来週の中日戦での登板があるかどうか分からないが、今後の楽しみが膨らむ3勝目だった。

2番手は、前日に痛恨の逆転を許した伊勢。吉野とは高校時代に1学年上の先輩として一緒に戦った仲。後輩の勝ち星を消すわけにはいかない。見事に前日のリベンジを果たし、中軸を三者凡退に抑えた。回の頭から登板すれば、これくらい思い切り良く投げられる。結果論だが、ピンチを招いてからの後手の継投がいかにリスクがあるか思い知らされる。

前日に1点ビハインドになっているのに投入してしまったウェンデルケンはベンチ入りしていない。8回は誰が投げるのか、あるいは伊勢の回跨ぎもあるのかと思ったが、登板したのは佐々木だった。ここまで1点台の防御率をマーク。当初は完全に敗戦処理で、1週間以上登板しないこともあったが、結果を出し続けて少しずつ重要な場面で任されるようになった。

ウェンデルケンの不在もあって、やむを得ずという感じもあるが、初めてリードしているゲームの8回を任された。7番の坂本からの打順で、ストレートが抜けて死球。前日も7番からの打順で四球を与え、ピンチを作って1番に返してしまったので、嫌な雰囲気があったが、続く糸原を併殺に取った。これは非常に大きかった。小幡も打ち取り、ノーヒットのまま森原に繋いだ。

継投によるノーヒットノーランが期待されたが、森原が9回先頭の近本にフォークをレフト前へ弾き返され、大記録は潰えた。1アウト後、森下にもゾーンに入れたフォークをレフト前に運ばれ、一発逆転サヨナラの場面となる。

大山には甘く入ったストレートを痛烈に弾き返されたが、やや押し込まれたのかライトの梶原が追い付き2アウト。続く佐藤輝には2ボール2ストライクからの渾身のストレートがボールと判定された。アウトサイドのギリギリのコースだったが、手は上がらず。ペイオフピッチとなり、ホームランだけは避けたい場面なので、ボールゾーンへのフォークで最悪歩かせても仕方ないということを考えていた。

しかし、最後のボールは真ん中やや高めへのストレート。151キロに佐藤輝のバットが空を切った。まさかストレートで行くとは、森原と戸柱のバッテリーは見事だった。ここでストレート勝負ができる球威と度胸が、28セーブを積み重ねて来た。クローザーが2安打を許しながらもゲームを締めた。

唯一の得点となったのは宮崎の14号2ラン。6回、戸柱が粘って歩き、神里への代打で宮崎が起用された。この日は青柳対策としてベンチスタートになっていたが、青柳が3回で降板。しかし、すぐには出場せず、この場面での登場となった。前回、21日のハマスタでは戸柱のところで代打起用され、島本から3ランを放っていた。

村上に対し、カーブ2球で1ボール1ストライク。3球目はインサイドへのストレートだったが、芸術的な捌きを見せ、レフトのポールに向かって飛距離十分の打球。際どかったがファウルの判定。三浦監督がリクエストし、甲子園にはポールを中心に捉えられるカメラが存在しており、納得のファウル判定となった。このカメラは全球場で備えてもらいたい。年間数回しかリプレー検証には使われないかも知れないが、重要な映像になる。

仕切り直しの4球目は、またもインサイドへのストレート。今後は一つ前よりも若干詰まった分、切れずにポール際ギリギリに飛び込む打ち直しの2ランとなった。村上もしっかりとコントロールしたつもりのインサイドを捌かれ、首を捻った。これができるのはプロ野球でも数人しかいないだろう。宮崎ならではのバッティング。ロペスもかつて、ポール際へのファウルの後、打ち直しのホームランがあった。ソトもあっただろうか。これしか得点できないというような、貴重な一発だった。

スポンサーリンク

ヤジ [Bad]

吉野がノーヒットノーランまで行ってくれればベストだったが、6回で94球では完投するのは不可能。CS争いの中で負けられないということと、先発を引っ張って後手の継投があったことで、7回表に代打を出して交代した。

8回までノーヒットに抑え、クローザーの森原を出せたので、Combined no-hitterが達成できるかと思った。今年は今永が先発した試合でカブスが達成していたので、縁があるかなと思ったが、近本にヒットを打たれて記録はならず。

打線は、5回まで毎回の7安打だったが得点に至らず。ヒットを打たれながらも低めのゴロで併殺を取るのが本来の青柳で、その術中にハマった。ベイスターズとしては長打が絡まないと苦しいが、進塁打であるとか、ちょっとした工夫がもう少しあれば。結局は宮崎の一発だけで試合を決めた。

スポンサーリンク

キジ [Other]

前日の負けで厳しいかと思っていたが、吉野が想像以上の素晴らしい投球を見せてくれた。背中に違和感のあった大貫に代わって先発を務めた東京ドームも良い投球だったが、それ以上に好投するとは思わなかった。

阪神は順位が決まってCSへ向けた調整。青柳と村上を3イニングずつ投げさせ、若手の投手を二人登板させた。いずれも良い投球を見せており、村上から宮崎が2ランを打ってくれて助かったという内容だった。9月は11勝9敗で、2ヶ月連続で2つの勝ち越しとなった。レギュラーシーズンは甲子園での最終戦となったが、10月12日に必ず戻って来たい。

CS進出に向けて大きな1勝で、直接対決を2ゲーム差で迎えられる。もちろん勝ちに行って早く決めたいところだが、少しばかりは心にゆとりをもって臨めると思う。最終的に3位を狙うような状況になってしまったが、あと2勝で5割以上が確定するので、できれば3勝して3年連続の勝ち越しで終わりたい。

この球団の歴史的にも3年連続で5割を超えたことは2度しかない。1969~71年と、1998年の優勝を挟んだ5年連続。既に貯金10には届かないことが確定しており、3年連続で1桁の貯金に過ぎないが、それでも5割すら難しいこのチームには大きなこと。残り6試合で3勝したい。

DeNA 残6広島 残4
6-0 .5286
5-1 .5214
4-2 .5143
3-3 .50714-0 .5072
2-4 .5000
1-5 .49293-1 .5000
0-6 .48572-2 .4928
1-3 .4855
両チームが5割で並んだ場合、勝数でDeNAが上回る

DeNAのCSクリンチは3.5。4勝すれば決まりだが、3勝2敗1分でも3位となる。直接対決は10月1日の1試合。ここでDeNAが勝つとほぼ決まり。負けた場合、広島がヤクルトと3試合を残しており、全勝して来るとDeNAは2日以降の5試合を4勝1敗で行く必要がある。9月の広島だと残り4試合を全勝というイメージは湧かないが、月が変わって何か変わるかどうか。

DeNAとしてはとにかく、まずハマスタでの直接対決を取ること。先発はジャクソンを立てる。9月4日は広島戦でハマスタ初勝利。25日もハマスタで読売戦に勝ち、2連勝中。イメージは悪くないはずだ。ジャクソンが最少失点で凌ぎ、好調な打線が森を捉えたい。今年は、森が8月以降に4試合に先発していて、1勝2敗だが防御率1.96の好成績。今年は初対戦となるが、昨年は2試合に登板して1勝0敗だった。

昨年の対戦では牧がホームランを放っており、5打数3安打。他には大田が3打数3安打、山本が4打数2安打といない選手が打っていた。昨年よりも良い数字を残しているので、チーム全体で攻略して行きたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました