10/05 中日4x-3横浜DeNA(バンテリン)
初回、梶原が二塁打で出塁し、牧がレフトへ先制タイムリー。プロ初登板の松本隆は、先頭の岡林を歩かせ、福永のタイムリーで同点とされるが、細川のライト前ヒットでホームを狙ったブライトを梶原が刺し、1点で切り抜ける。2回にも牧のタイムリー、3回は知野のタイムリー二塁打で2点をリード。松本隆は5回2失点で勝利投手の権利を持って降板するも、代わった坂本が細川に同点ソロを許す。3-3で迎えた9回、上茶谷が2アウト2、3塁から福永に内野安打を許してサヨナラ負け。
ポジ [Good]
オースティンが、最初の打席で詰まりながらもセンターの前に落ちるヒットを放ち、サンタナを抜いて首位打者に立った。そのまま代走の林が出て交代。既に年間の最終規定打席に到達しているため、6日の最終戦には出場せず、首位打者を獲得することが決定的となった。
昨日のブログでは4打席連続で凡退してもまだ可能性があるという表を用意したが、あっさりと最初の打席で決めてしまった。さすがオースティン。
オースティン .3157 396-125
サンタナ .3150 419-132
最終的には7毛差で上回り、四捨五入で.316のオースティンが首位打者ということになる。ベイスターズでは昨年の宮崎に続いての首位打者で、外国人選手だと2013年のブランコ以来。過去2年、度重なるケガで出場できなかった悔しさをぶつけ、全力プレーながら規定打席に到達するまで出場できた。
まずは来週から始まるCSに全力で挑んでくれると思うが、初のタイトルを獲得し、早くも去就が注目されている。オースティンが活躍する度に伸びて行く以下の記事。またジワジワと増えている。
CSに向けてケガの心配や体調を整える意味でも、早めに首位打者を確定してくれたことは大きい。CSではオースティンの打棒なくして突破はない。2020年に入団したオースティンは、CSの出場が2022年の代打のみ。ようやくフルに出場できる舞台で、チームを勝利に導いて欲しい。
高卒4年目の松本隆之介がプロ初登板で初先発。昨日も書いた通り、先頭打者を歩かせることが多いが、この日もいきなり岡林を歩かせた。本人によると、フワフワしていたようだ。普段でも出してしまうのに、そんな状態なら不思議はない。
ブライトのセンター前ヒットで1、3塁とされ、福永は2球で追い込んだがクロスファイアで押し込めず、打球は三遊間を抜けてタイムリーとなった。アウトが取れずに同点に追い付かれ、なおも1、2塁。さらに石川昂のファウルフライも梶原が行き過ぎて捕れず、エラー。何点取られるかなという立ち上がりになった。
松本隆と言えば、2021年のルーキーイヤーにファームで先発し、13失点で降板したことがあった。ファームなので打たれても予定していた球数までは投げさせることが多いが、2アウトしか取れずに交代した。後続の投手も打たれて17失点となり、記録的な出来事になってしまった。
三浦監督がコメントしていたように、4年目となりその経験を生かす場面がまさにやって来た。梶原の落球にも気落ちせず、石川昂はフォークで見逃し三振に取った。細川には高めのストレートをライト前へ運ばれてしまったが、今度は梶原が好送球で二塁ランナーをホームで刺してくれた。2アウトとなって、村松は初球のフォークを拾うが、梶原の守備範囲。バタついたが最少失点で切り抜けることができた。あの13失点から3年、成長した姿が見られた。
2回は下位打線を三者凡退。3回は2巡目に入り、岡林にヒットを打たれたものの後続を断った。2点リードの4回、先頭の細川に二塁打を打たれ、村松を歩かせてしまった。木下が送って1アウト2、3塁。田中には初球のフォークを狙われ、センター前に落ちるタイムリー。なおも1、3塁で同点のピンチ。
代打のカリステが登場し、田中が盗塁を決めて1アウト2、3塁とピンチは広がった。だが、カリステをフォークで空振り三振に取り、岡林には一転してストレートを続けて3球三振に取った。ここを1点で凌ぎ、リードを保てたことは良かったと思う。本人も少し手応えがあったかも知れない。
5回は1アウトから福永を歩かせたが、石川昂を併殺に取った。ファームでも、先頭打者を歩かせてしまった後、併殺を取るという投球をよく見た。狙って取れているのか分からないが、コントロールが良くない投手だけに、塁上を賑わせてもホームは踏ませないという投球は必要だろう。
勝利投手の権利を持って交代したが、残念ながら同点に追い付かれて初勝利とは行かなかった。本人もストレートに手応えを感じた一方、フォークなどの変化球はなかなか振ってもらえなかったし、少し甘く入れば痛打される印象が残った。変化球の精度を上げることが今後の課題。フェニックスリーグに合流すると思うので、この日の登板を糧にもう一回り大きくなって、来年はローテーション争いに加わって欲しい。
10月1日の登板で、一人打ち取ったところで戸柱がマウンドに行き、背中の違和感で緊急降板した伊勢が、それ以来の登板。ボールを見る限り影響はそれほどなさそうで、翌日以降も体に異常がなければCSでも登板できそうだ。これは一安心。
牧は、2打席連続タイムリーで打率を.296まで上げたが、その後は凡退が続いた。細川と1厘差で3位にいるが、最終戦は4打数4安打だとちょうど3割となる。ルーキーイヤー以来の3割は厳しいが、打率は昨年の.293よりも上回って終わりたいところ。
蝦名がマルチヒットで存在感を示した。知野もなかなか1軍の打席がもらえていなかったが、タイムリー二塁打でアピール。森敬はこの日はマルチヒットで、打率を.255と大きく上げた。2四球も選んで4打席で出塁した点も評価できる。柴田は、外国人投手の速球を打つことがけっこうあり、この日もマルティネスの初球ストレートを見事に捉えた。
ヤジ [Bad]
坂本は、前日良かったチェンジアップを細川に続けたが、甘く入ってレフトスタンドへ運ばれた。1ボールからゾーンに入れて行ったが、バッチリと合ってしまい、松本隆の勝ち星を消してしまった。一発のある打者へのカウント球で難しい部分はあったが、前日は良かっただけに悔やまれる1球となった。
9回裏は、上茶谷が先頭の田中に二塁打を打たれ、代打の山本が送って1アウト3塁。岡林は申告敬遠したが、ブライトはそのまま勝負した。満塁策という手もあるが、福永と石川昂まで回ってしまうことも考えただろうか。ブライトには、ボールゾーンで誘う投球だったが、ブライトの若さが出て空振り三振。ブライトが1軍で活躍して行くには、こういう場面でまともには来ないというのを理解する必要があるだろう。
2アウト1、3塁となり福永の初球で岡林が二塁へ進んだ。この日2安打で打率も3割を超えて来た福永。4番に入っているとは言え、この日ノーヒットの石川昂。ここで満塁策かと思ったが勝負。1ボール1ストライクからのカットボールを引っかけたが、三遊間の真ん中へ。林が捕って一塁へ送球も間に合わずにサヨナラ内野安打。
9回表に柴田を代打で使い、上茶谷は複数イニングを考えたのか、森敬を下げて8番に入れ、セカンドを守っていた林をショートに回していた。森敬だとしても一塁は難しかったとは思うが、彼しかチャンスはなかった。仮に満塁であれば、三塁に送ってアウトというタイミングではあった。2、3塁で勝負するリスクが顕在化したし、ヒットを打つ確率においても悪い方を取ったという場面だった。
3回までに小笠原から毎回1点ずつ取ったが、4回以降は中日のリリーフ陣から得点を奪えなかった。主力は下げている試合で、ヒットを打ったのは蝦名の2本と森敬、代打の柴田だけ。控えの選手が結果を出せなかったのは残念だった。松本隆をもう少し援護して勝たせたかった。
キジ [Other]
この日は中日の田島の引退試合。7回に登板した際には、三浦監督が京田を代打に送る采配を見せた。元同僚との対戦となり田島も京田も感慨深いものがあっただろう。試合後の引退セレモニーにも京田、そして同じ歳で愛知が同郷の伊藤光も参加していた。
2024年のセ・リーグは、あとは6日の1試合を残すのみとなった。この日、中日が5位に浮上。6日に負けるとゲーム差は並ぶが勝率で下回ってしまうため、3年連続最下位となる。今季限りで退任が決まっている立浪監督としても最後は最下位を脱出して終わりたいだろう。ホームでの最終戦でもあり、勝ちにくるはず。いろいろな話題を提供してくれた立浪監督だが、最後も何かやってしまいそうな気はする。
ベイスターズとしては、5割以上が確定しているが貯金を持って終わりたいところ。最終戦の先発は、松木平と大貫。松木平に対しては、8月26日の対戦では6点を奪っており、まだ勝利は許していない。大貫は8月27日以来の登板となる。背中の違和感で急遽登板を回避し、ファームで調整していた。先日のファームでの登板を見る限り、ケガの影響がありそうであまり良くなかった。CSでの出番があるかどうか、テストということになる。
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