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「10月の大貫」が菅野に投げ勝つ 5併殺もTA決勝弾

10/17 CS Fin 読売1-2横浜DeNA(東京D)

大貫と菅野の投げ合いで、4回まで両チーム無得点。5回に先頭の宮崎が二塁打、桑原が送って1アウト3塁とし、森敬のタイムリーで先制。好投の大貫は6回に2アウト2塁から岡本にタイムリーを浴びて同点とされる。直後の7回に先頭のオースティンが菅野のストレートを捉え、ライトスタンドへの勝ち越しソロ。7回途中から坂本、伊勢と繋ぎ、最後は前日ベンチを外れていた森原が締めて連勝を飾った。

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ポジ [Good]

やはり、10月の大貫は素晴らしかった。2022年は、CSファーストステージ第2戦、負ければ敗退という中で6回1/3で10奪三振という快投を見せ、1-0の勝利に大きく貢献した。そして、昨年は10月のホーム最終戦でマダックスを達成した。過去、2度の2桁勝利を挙げ、3年連続の勝ち頭だった先発の柱だが、昨年と今年は故障にも悩まされていた。

レギュラーシーズン最終戦となった10月6日のバンテリンドームで、7回3安打無失点の好投。苦しい台所事情の中、このピッチングでCSでの先発を勝ち取った。最終戦翌日に登録抹消となり、再登録可能なこの日に照準を合わせ、しっかりと調整して来た。

初回、丸には5球ともしっかりとアウトサイドいっぱいに投げ込み、カットボールで空振り三振。オコエには初球カーブが外れたが、ツーシームでインサイドを意識させた後にスプリットを続けて空振り三振。さらに中山にも追い込んでからのスプリットで空振り三振。3者連続三振という抜群の立ち上がりを見せた。

2回、3回と先頭打者にヒットを打たれたが、後続を断った。最多勝の菅野との投げ合いで、4回まで無失点。5回に先制点をもらい、その裏は小林にヒットを打たれるも、菅野を打ち取って点を与えなかった。

6回、先頭の丸の二遊間への打球は牧がファインプレーでアウトにした。オコエには二塁打を打たれ、2アウトから岡本への初球のカットボールが浮き、同点タイムリーとなった。坂本にもカットボールが甘く入ったが、ここは何とか打ち取った。

直後の7回表に再び勝ち越し点をもらい、7回裏も続投。序盤に比べると甘いコースへ入るボールが多くなった。2アウトから小林にペイオフピッチ。ストレートがかなり浮いて四球となったところで、三浦監督がベンチを出て交代となった。序盤飛ばしたと思うので、96球だったがこのあたりが限界だろう。良い代え時だったと思う。

これが大貫というような、イン、アウトの投げ分けに、スプリットを中心に変化球の精度も高かった。そして、ストレートが強くコントロールも非常に良かった。本来はこれがコンスタントに投げられて、2桁勝利を狙える投手。10月の大貫だけでなく、来季はシーズンを通してローテの中心を担って欲しい。

大貫に代わって登板したのは坂本。CSはこれで4連投。過去2試合も2アウトからワンポイントの形での登板だった。代打の秋広に対して、チェンジアップ3つで3球三振に取った。レギュラーシーズンの数字上はかなり左打者に打たれていたが、CSではワンポイントの左腕として非常に機能している。今後も続けて行きたい。

8回は伊勢が1番から始まる打順を三者凡退で抑えた。丸にはスライダーをライトの前へ持って行かれたが、梶原がスライディングキャッチのスーパープレー。さらにオコエの高いバウンドのサードゴロも宮崎が飛び付き、しっかりと一塁へ送球してアウト。2つのファインプレーにも助けられた。

そして、最後は森原。前日は肩のコンディション不良でベンチを外れ、かなりザワついたが、様子を見た結果、この日はベンチ入り。満身創痍の中で何とか投げ続けてくれている。先頭の岡本をストレートで押し、最後はフォークでファウルチップが戸柱のミットに収まった。坂本のサードゴロは、この日は久しぶりに9回の守備に就いていた宮崎が上手く捌き、最後は浅野をストレートで見逃し三振に取った。

肩の状態は分からないが、なかなか連投は厳しいかも知れない。あと二つ勝つためにも森原が必要だが、彼を投げさせないくても良い展開を何とか作って欲しい。

バッティングでも菅野からヒットを放ったが、戸柱のリードが素晴らしい。今年はバッティングで大きく成長した山本がレギュラーとなり、戸柱はベンチからサポートする役割に回っていた。山本の骨折で、伊藤と交代でスタメン出場するようになっているが、CSに入ってから攻守に戸柱が冴えわたっている。この2試合で1点しか取られずにロースコアの展開を逃げ切れたのは、投手陣の頑張りはもちろんだが、それを支えた戸柱が大きかった。

誹謗中傷は決して許されないが、キャラクター的にも叩かれやすい戸柱。昨年のFAでは山本の成長もあって不要論を唱えるファンもいたが、特にキャッチャーは試合に出ることだけがチームへの貢献ではない。2017年の日本シリーズも含めて経験も豊富な生え抜きが不要のはずがない。本当にこのCSに戸柱がいてくれて良かったと思う。伊藤の離脱で松尾と東妻の経験が浅いキャッチャーしかいないが、何とか戸柱が最後まで守り通して欲しい。

菅野に4回まで1安打と抑え込まれたが、5回先頭の宮崎が三塁線を破る二塁打。桑原が初球でバントを決め、森敬。ここも初球をきっちりと打ちに行き、フォークを叩きつけた打球は、前進守備の二遊間を破る先制タイムリーとなった。森敬は最初の打席でも初球のスライダーを良い形で捉えたが、浅野のファインプレーに阻まれた。バッティングの状態は良いまま継続できていると思う。守備でもかなり安心感が出てきた。このCSの舞台で、大きく成長している一人だと思う。

そして、試合を決めたのはオースティン。同点に追い付かれた直後、先頭打者で菅野のストレートを捉えた。CSでは、初戦に殊勲打があったが、ヒットはそれだけだった。首位打者のバットからなかなか快音が聞かれなかったが、ようやく一本出た。2安打しか打っていなくても、いずれもヒーローの活躍というのはさすが4番。ヒットもそうだが、ホームランが一本出て、これで続いてくれれば心強い。

前述の梶原、宮崎のファインプレーも素晴らしかったし、牧も丸の打球に追い付き、回転しながらのジャンピングスロー。オースティンも足を限界まで伸ばして捕球。一度セーフの判定になったが、オースティンの足は離れておらず、判定が覆った。読売もリーグ最少のエラーという数字が示す通りに守備が締まっていて、浅野のファインプレーの他にも5つの併殺を完成させる守備力を見せた。初戦に続いて守備が締まっていて、ファイナルステージに相応しい試合だった。

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ヤジ [Bad]

CS記録となる5併殺。重量打線と言われるベイスターズには付き物ではあるが、投手陣が逆転されていれば槍玉に挙がっていただろう。だが、変にバントを多用せず普段通りの野球を貫いた結果でもある。昨年の失敗を生かしているし、今年の打線に合った作戦が取れていると思う。併殺を狙い、イメージ通りに投げられた菅野と小林のバッテリーも素晴らしかったと思う。

CSに入って毎試合、ケガ人が出ているが、この日は伊藤光が登録抹消となり、東妻が合流した。前日の練習で左ふくらはぎに違和感を訴え、この日チームドクターに肉離れと診断された。残念ながら今シーズンの出場は難しくなった。山本に続いて1軍のキャッチャーが2人も離脱する緊急事態。戸柱の活躍に救われているが、松尾にも経験させるだけでなくチームを勝たせる役割を期待するしかない。戸柱が出続けるのも負担がかかるので、吉野と松尾でバッテリーを組んでも良いかも知れない。

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キジ [Other]

当ブログは何度か書いて来たように「10月の大貫」を信じていた。それでも菅野を相手にどこまで投げ合えるかと思っていたが、見事なピッチングだった。それに応えるように、追い付かれた直後にオースティンのホームラン。その後はファインプレーもあって、勢いに乗ったチームはCSでの連勝を4に伸ばした。

初戦が取れて、さすがに菅野相手ではと思っていたが、ベイスターズらしく長打で得点し、この日も投手陣が素晴らしい内容を見せた。すごく嬉しいのだが、感情的にはマジか?という感じで困惑している部分が大きい。

CSファーストステージからの4連勝は、両リーグで4度目だが、過去はいずれも日本シリーズへ進んでいるという。ただ、2012年の中日は、2位からファイナルステージへ進出し3連勝したが、その後3連敗で敗退している。アドバンテージがあるので、連勝スタートだとしてもまだそこまで優位には立てていない。

CSを通してチームが成長していると感じるが、アドバンテージをはね返すには勢いも必要。この連勝が止まると勢いも止められてしまうので、相手の調子が整う前に一気に決めたいところではある。1つ負けてしまうとガタガタ行ってしまう脆さもあると思う。

18日はグリフィンと吉野の先発。グリフィンはDeNA戦で1勝だが、対戦カード別ではセ・リーグで一番良い防御率1.59をマークしている。印象としてもかなり抑えられている。高橋遥人から得点するくらいなので、今の打線なら不可能はないと思う。都市対抗で東京ドームのマウンドは踏んでいるものの、プロでは初めての大舞台での先発となる吉野を援護したい。2試合ロースコアが続き、このあたりで得点を取り合うゲームになるのではないか。

最初の2試合を見送って連勝中で、現地に行った途端負けを見てしまいそうで不安だが、7年ぶりのファイナルステージを楽しみたいと思う。

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