10/19 CS Fin 読売4-1横浜DeNA(東京D)
先発のジャクソンは4回に先頭の門脇を歩かせると、丸がセンター前へ運んで1、3塁。ここで岡本を併殺打に打ち取るも先制点を許した。井上に5回までパーフェクトに抑え込まれていた打線は、6回に戸柱が同点ソロを放つ。しかし、7回に1アウト1、3塁とされ、岸田がセーフティスクイズを決められて勝ち越し。さらに代わった中川颯からダブルスチールを決めた後、長野のファーストゴロでオースティンが野選と送球エラーで2点を失った。打線は7回以降のリリーフ陣にランナーを出すも得点できず、連勝は3で止まった。
ポジ [Good]
ジャクソンは、立ち上がりからストレートの球威があり、力で読売打線を押し込んだ。期待通りに無失点で序盤を立ち上がったが、4回先頭の門脇への四球が勿体なかった。ヒットエンドランで丸のゴロがジャクソンの足元を抜け、ちょうど二塁のアンツーカに当たって僅かにバウンドが変わりながら、森敬の横を抜けて行った。動いて来た読売の策がハマったが、ここは前進守備を取らなかった中で、併殺打の間の1点で切り抜けたことは良かった。
その後も素晴らしい投球が続き、6回表に戸柱の一発で振り出しに戻った。6回裏は2アウトランナーなしから門脇、丸に連打され、ピンチで岡本を迎えた。ここもストレートで押し込み、ライトへのファウルフライで切り抜け、吠えた。7回も続投したが投げ切れなかった。球威が落ちて来た時にいかに凌ぐかは課題だが、現状の投手陣ではエース的存在で、その期待には応える投球だったと思う。
5回までパーフェクトに抑えられ、僅か3安打に終わった打線だが、戸柱が見事な同点ソロを放った。どの打者も井上のストレートを捕まえられない中で、6回の打席では2ボールからストレートに絞っていたと思う。珍しくど真ん中に入ったというのもあるが、完璧に捉えた。打球が低かったので捕られるかフェン直かと思ったが、ギリギリでフェンスを越えた。
ファーストステージでは走者一掃の逆転タイムリー、3連勝中は投手を引っ張るリードで活躍が目立っている。伊藤も肉離れで離脱し、全試合でフル出場。この日もジャクソンをリードし、バットでもサポートした。
ヤジ [Bad]
ここまで守備も含めてディフェンスで3連勝して来たが、とうとう破綻してしまった。7回は完全にしてやられた。中山がきっちり引っ張って一二塁間を破り、坂本が三塁を陥れる激走。1、3塁となって、セーフティスクイズを決められた。無警戒ではなかったかも知れないが、安易に初球を当てやすいところに投げてしまった。
さらに中川颯に代わったところで、注意が向いていないランナーが完全に盗んでダブルスチール。投げる前にスタートを切っていたが、投球に気持ちが行っている中川颯は気づけなかった。長野はファーストゴロに打ち取るも、オースティンがボールをしっかり握れないまま送球し、悪送球で2点。タッチプレーでタイミング的にも間に合わなかった。三塁ランナーの増田大のスタートが素晴らしかった。
1アウトからの坂本、中山の連打の2安打だけで3点を奪う攻撃はロースコアの展開の中で非常に重かった。
ジャクソンの代え時はいつも難しい。球数だけでは判断しづらい部分はあるが、傾向としてはやはり100球前後で大きく落ちて来る。リリーフに余裕があれば岡本を打ち取った6回で交代し、7回からリリーフで行った方が良かったのだろうが、3連勝でリリーフを注ぎ込んで来ており、そこも考慮した上の続投だったと思う。
7回先頭のエルナンデスには緩いボールを続けていたので、おやっと思った。坂本は2球で追い込んだが、チェンジアップがど真ん中に行ってしまった。失投だが、疲れが来ていたか。中山にも低めへストレートを投げ込んだが、149キロと序盤からは球威が落ちていた。本来のボールであればセカンドゴロだっただろう。
いつものことながら結果論にしかならないが、代走の増田大が起用されていること、岸田がスクイズをして来る可能性を考えると、対応力のあるベテランの佐々木が準備できていればと思う。盗塁という意味ではフォームが大きい中川颯は微妙だが、浮き上がるボールでスクイズはしづらいのではないかと思う。レギュラーシーズンではないので、勝ち越されるまで任せたのは一手遅かったかなと思う。最悪でも1点で止めたい場面ではあった。
それよりも打線が深刻。井上もCS初登板ながら、レギュラーシーズンで相性の良かったDeNA打線を相手に堂々の投球だった。これまでも何度か対戦のある投手だったが、またもストレートを捉えられず、力負けで5回までパーフェクトピッチング。
戸柱が狙い打って何とか同点には持ち込んだが、その後も打線が繋がらず、読売の勝ちパターンから得点を奪えなかった。
梶原 .188
牧 .154
佐野 .143
オースティン .154
宮崎 .188
僅か4試合ではあるが、1番から5番までが揃ってここまで低打率な時期があっただろうか。ホームランで何とかしている部分が大きいが、これで3勝1敗というのは奇跡的とも言える。揺り戻しで5戦目に爆発してくれることを期待したい。
キジ [Other]
読売はこの日、骨折からの復帰に向けてフェニックスリーグで調整していたエルナンデス、肋骨を痛めてファイナルステージでは出場しないと言われていた吉川を登録した。3連敗で追い込まれ、前倒しでベンチに入れて来た。打順も再び大幅に変更し、オコエと門脇の1、2番を組んで来た。
読売も敗退を阻止するために必死になっている。143試合の長いペナントで、18の貯金を作り、DeNAとは8ゲーム差を付けているチーム。シーズンではスイープされることはあってもできていないので、4連勝することがいかに難しいか。
これでアドバンテージを入れて3勝2敗であり、残り2試合で1つ勝てば良いベイスターズが優位であることには変わりない。ただ、20日の5戦目はリリーフとして入っていた濵口が先発し、ブルペンデーになると予想される。読売は、DeNAキラーの山崎伊で、かなり厳しいマッチアップかなと思う。
ここまでのCS6試合、どの投手も素晴らしく難しい中で勝ち星を積み重ねて来た。ただ、ファイナルステージでの3連勝も、打線が何とか要所で得点はできたものの、打力で勝つベイスターズの勝ち方ではなかった。ここまで投手と守備で3つ勝ち星を得ているが、最後はベイスターズの誇る打線が、投手陣を助ける番だろう。
山崎伊を打つのは難しいことは分かっているが、打線が奮起できなければワンサイドゲームになることも懸念している。大勢に前日20球、この日は28球を投げさせた意味を出すには、少なくとも接戦に持ち込まなければならない。
敗れれば3勝3敗の五分で最終戦となる。3連勝から連敗で迎えれば、流れは読売にある。戸郷とケイという初戦と同じマッチアップになることが予想されるが、なかなか難しいだろう。ベイスターズとしては、どうしても20日の5戦目で決めたいところだ。
前日とほぼ同じ位置に座り、目新しい画像はないので少しだけ紹介。
ベイスターズの練習中。知野が前日よりもかなりスタンドに打ち込んでいたが、出番なし。松尾も何本かスタンドまで届いていた。
先発のジャクソンがレフトスタンドの前で遠投。相手を務めた高城もまだまだ肩は健在だった。
9回は一発同点の場面。エラーの分を取り返してくれるのではと思ったが、そう甘くはなかった。
悔しい敗戦だが、完敗だった。
試合とは関係ないが、試合終了後に東京ドームから水道橋駅に向かっている途中、小石川後楽園の方から階段を上がって来たのがウィックだった。白いシャツの普段着だったが、体格が非常に良いのですぐに分かった。「Oh! Wick!」と声をかけたらグータッチをしてくれた。その後、水道橋駅に向かって歩いているベイスターズファンの中を逆流し、レフトの方へ向かって行った。ウィックが再び投げることができるように、次のステージに向かいたい。
コメント