スポンサーリンク

そもそも3位からの挑戦 熱くて楽しい野球を

10/20 CS Fin 読売1-0横浜DeNA(東京D)

先発の濵口は初回から気迫の投球を見せ、4回まで1安打5奪三振の好投を見せる。5回表の打席で代打が起用され、5回裏から山崎がマウンドにあがるが、先頭の中山にライトスタンドへの先制ソロを浴びる。その後は、堀岡、ウェンデルケン、伊勢が1安打無失点のリレーで繋ぐ。山崎伊からチャンスを作りながらも得点できない打線は、7回1アウト3塁、8回ノーアウト1塁も逸す。9回は大勢が四死球で1アウト1、2塁とするも、宮崎と代打筒香が倒れてゲームセット。再びタイとなり最終戦を迎える。

スポンサーリンク

ポジ [Good]

濵口が4回を1安打無失点、5三振を奪う投球を見せた。レギュラーシーズンの最後にロングリリーフとしてCSでのベンチ入りに滑り込んだが、ここまでは出番がなかった。この日、先発を託されたが、あくまでもブルペンデーの1番手として、3イニングをメドというものだった。

立ち上がりから気迫の投球。1巡目はチェンジアップをほとんど使わず、走っていたストレートとスライダーを中心に投げた。ピンチを迎え、岸田と山崎伊にはチェンジアップを解禁し、連続三振に取った。3回の丸から4回の岡本、エルナンデスまで中軸を3者連続三振に取った投球は圧巻だった。

最初から完投を考えずに全力で行った結果とは思うが、もう少し早くこれくらい思い切った投球をしても良かったのではないか。特に立ち上がりに課題があるので、これくらいの投球で入って、試合の流れの中でギアを変えて行くことができればと思う。2017年のCSでもリリーフ登板があったし、昨年も今年もファームでリリーフ登板はあったが、一つのヒントになれば。

投手陣は5回以降を継投で乗り切る作戦に出た。山崎が先頭の中山にホームランを打たれてしまったが、全体として投手陣は素晴らしい内容、結果だったと思う。

堀岡は先頭の門脇にはストライクが1球も入らず歩かせてしまい、すぐさま牧がマウンドへ行った。丸はストレートを強く弾き返したが、オースティンの守備範囲。当たりが強い分、併殺打になった。岡本にはストレートが甘く入ったが押し切った。初戦に続いて1イニングを無失点に抑え、役割を果たした。

7回はウェンデルケンが登板。坂本のピッチャーゴロを捕れず、打球方向が変わってしまい内野安打。2アウトから岸田を歩かせたが、代打の立岡を打ち取った。コンディションに不安があるが、良くなって来ているように思う。

8回は伊勢が1番から始まる打順を三者凡退で抑え、1点差のまま逆転の望みを繋いだ。

打線では戸柱が唯一のマルチヒット。前日の同点ソロに続き、バッティングでもチームに大きく貢献している。守備でも7回まで4人の投手をリードし、ソロによる1点だけで抑えた。

スポンサーリンク

ヤジ [Bad]

初回、牧とオースティンにヒットが出たが、宮崎はインサイドに詰まらされ、ピッチャーゴロで無得点。前日に続いて重い展開となる。

3回は濵口、梶原の連打でノーアウト1、2塁。ここで最初の打席にヒットを放っている牧に期待が集まるが、1ストライクからの2球目、アウトサイドのボールゾーンへのスライダーに飛びついて打つような形で、センター正面へのフライに倒れた。少し浮いて来たので手を出して行ったと思うが、もっとどっしりと構えて欲しかった。

こういうところが4番を打つには物足りなかった部分。追い込まれるまでは過度に進塁打を意識する必要はないが、それならばもっと思い切り行って欲しいし、追い込まれたら進塁打をもっと意識して欲しい。中途半端な打席となり、悔やまれる。

佐野は粘ったが、最後はアウトサイドの低め、良いところにフォークを決められ、当てただけのショートゴロ。追い込まれているので当てに行くのはやむを得ない部分もあるが、せめて引っ張った当たりであって欲しかった。

7回、1アウトから桑原がレフトの前に落ちるヒットで、オコエが打球の判断を誤って後逸。桑原は三塁に達し、記録も三塁打となった。ここで山崎伊が降板。森敬に対して高梨を投入して来る。左打者は1割台に抑えており、大きな曲がりのスライダーは、セーフティスクイズをするにも難しい。ここで右打者を代打に使う選択肢はあったが、そのまま打席に送った。

結果的には森敬がインサイドの速球を打ち返したが、速い打球に門脇がうまく反応し、回転しながらバックホーム。とにかく投げるまでが早かった。そしてやや三塁方向に逸れたことも奏功し、桑原はタッチアウトとなった。ゴロGOと決めたなら、それはベンチの判断。門脇のプレーも素晴らしかったのは確かだが、打つべき手を打っての結果なのか疑問は残る。

1アウト1塁となって、森敬が盗塁を試みるが、岸田のストライク送球でアウト。前日の7回に読売が見せた攻撃とは対照的で、こういう1点の取り方が最後まで課題のままだった。こうした場面でランナーを還す働きができる右打者もいない。知野は何の役割なのか分からないが、ずっとベンチにいるだけ。レギュラーシーズンから役割をこなせる選手を使い、準備して来なかったツケが回って来た。結局、フォードと筒香の一発長打頼みの代打だけで、高梨に出せる代打はいなかった。

8回は先頭の戸柱がヒットで出塁。ここまでファイナルステージではフル出場の戸柱に代走を出して勝負に出た。バルドナードに対して代打で蝦名を起用した。打って逆転を狙うのかと思ったが、バント。初球はストライクを見逃し、2球目をバントしたが、サードの増田大が素晴らしいチャージで、マウンドとホームの間くらいで捕り、素早い送球で二塁を刺し、一塁もアウトで併殺打。

そもそもバントによる得点効果はあまり期待できず、成功率が低ければマイナスでしかない。蝦名は今季6犠打を決めているが、打席数に対しては多いとは言えない。また、バルドナードは右打者の方が抑えているので、クロスファイアを武器としている。初球がまさにそれだった。

加えて、ベイスターズならバスターはやって来ないと完全に見透かされている。だからこそ、増田大も思い切ったチャージをかけられた。バントをするなら柴田の方が良い。宮崎に代わって守備に入れたいから残したのなら、あまりにも愚策。

せっかく蝦名を出したのだから、相手が疑心暗鬼になるように、初球はバスターの構えをするとか、工夫があっても良かった。ただ初球ストライクを取られただけで、思い切りチャージされて併殺に取られるとか、あまりにも恥ずかしい。何故あそこまでチャージできたのか考えず、相手のプレーが素晴らしかったと本気で思っているなら、このチームは同じ失敗をずっと繰り返すだろう。

バントをしない方針ならブレずに貫けばいいし、バントをする野球をするなら、全てにおいてもっとレベルアップしなければマイナスでしかない。

9回は、佐野が連日の死球で出塁。オースティンの逆転2ランしか勝ち筋はないと思っていたが、案の定警戒されて四球。前日も大勢に三振し、バッティングの状態はかなり悪い宮崎との勝負。初球はど真ん中のストレート。宮崎も自信があれば四球の後の初球は打ちに行くはずだが、消極的になっている。しまったと思って2球目を打ちに行ったらボール球のフォークを空振り。典型的な不振の選手の内容。

その後はストレートに当てるだけで精一杯。結局最後はコースがそもそも外れているフォークを空振りで三振。三振をほとんどしない宮崎が、ここまで明らかなボールを振って空振りするのは珍しい。それくらい合っていないということなのだろう。宮崎に代打なんて誰もできないだろうが、ここで筒香を出して桑原はそのままの方が良かった。

筒香は、ファイナルステージで唯一のタイムリーを打っているが、大勢の速球には分が悪いと思った。一番打てていて速球に強い桑原に代打を出すのも理解しがたい。最後は筒香でみたいな演出に酔ってしまっている。筒香は初球のフォークを打ちに行ったが、捉え切れずセンターフライだった。

普段からベンチ入りの選手のほとんどが守備固めと代走しかしていないので、レギュラーで出ている選手が不調でも、ベンチの選手を生かして行けない。結局レギュラーが打つか打たないかなのだから、バントをして余計なアウトを増やさず、長打が出るのを待つしかないのではないか。

スポンサーリンク

キジ [Other]

3連勝の勢いが止まり、苦手の山崎伊からチャンスは作るも得点できず。最初から3イニングを考えていた濵口は、ここ数年で一番ではないかという投球を見せ、4回まで無失点に抑えたが、山崎が浴びた中山の一発が決勝点になってしまった。

3連勝からの連敗で、アドバンテージを含めて3勝3敗のタイとなった。勢い的には読売にある中での最終戦にはなるだろう。ただ、読売も打てていないし、何とかピンチで踏ん張って逃げ切ったというところ。完全にシリーズの流れが行ったとは言い切れない。

そもそも、CSファイナルでは過去3年、ファーストステージを通過して来たチームが1勝もできずに敗退していた。1つ勝てればいいなとか、最終戦で決まるような熱い戦いができればいいなと思っていた。3連勝してしまったものだから欲も出るし、勝たなければならない雰囲気になってしまった。しかし、3位チームだからレギュラーシーズンではかなわなかった相手に胸を借りる試合。相手が優位に立った状況で挑むのが下克上だろう。

東やウィックがいない投手陣ではなく、打線でここまで苦しむことになるとは思わなかった。甲子園で宮崎がアクシデントで交代したが、無事にスタメン出場して胸をなでおろしたが、結果的にあまり数字が良くなかった東京ドームでは、レギュラーシーズン以上にバッティングで苦しむことになった。

この記事でも書いたが、レギュラーシーズンは打てずに8勝16敗1分となったが、CSでは何とか投手と守備で3連勝した。全ての試合が2点以下で、打てたとは言い難い。しかし、打てていないのは読売も同じだし、むしろDeNA以上に打てていない。

やはりレギュラーシーズンの大一番やCS、日本シリーズは投手力が物を言うので、打線のチームはなかなか難しい。ただ、今年のCSは思った以上に投手陣が頑張ってくれたと思う。昨日の繰り返しになるが、打線が最後に投手を助けてもらいたい。

正直、ここから打線が活発になるイメージは持てないが、プレッシャーで凝り固まってプレーするのではなく、熱く楽しい野球を最後に見せて欲しい。結果はともかく、CSファイナルの最終戦まで来られて、その試合を観られることに感謝しつつ、楽しみたいと思う。

バッティング練習中のフォード

内野コンコースからの様子

少し前は立ち見ができた場所には車いす席や個室タイプのテラス席ができていて、久しぶりに行ったので変化を感じた

ユンケルの宣伝。この日のスポンサーはサトウ製薬

スタメン

アップ中の選手

濵口は本当に素晴らしい投球をしてくれた。それが嬉しかった

コメント

タイトルとURLをコピーしました