04/05 広島東洋8x-7横浜DeNA(マツダ)
初回、オースティンの2点タイムリー二塁打で先制するも、2回に東が末包と菊池にタイムリーを許して振り出しに戻る。4回は2アウトからエラーのランナーを末包が特大の2ランで還して勝ち越し。8回に宮崎のエラーで2点を追加されたが、9回表に山本の2点打、牧の押し出し四球、佐野の2点打で一気に逆転。しかし、入江が9回に内野ゴロ間の失点で追い付かれ、11回は山崎が初球を田村にライトスタンドへ運ばれてサヨナラ負け。
ポジ [Good]
佐野が3試合ぶりのヒットから3安打の固め打ち。初回にファーストの堂林のミットを弾く内野安打の後、6回にも床田のツーシームをライトへ運んだ。9回表は1点差で2アウト満塁という場面。ストレート狙いでチェンジアップに全く合わずに空振りを2つ。1球外れて1ボール2ストライク。チェンジアップが低めに決まれば空振りだろうと思っていたが、浮いて来た。
打球はレフトの頭上を越え、ワンバウンドでスタンドへ飛び込んだ。エンタイトルツーベースとなり、逆転の2点タイムリー。2アウトだったことと、末包が飛び付いて倒れ込んだことを考えると、スタンドに入らなければ一塁ランナーの牧も還り、走者一掃となっていた可能性がある。2点差になっていたら9回裏も変わっていただろう。佐野はヒーローになり損ねた形になった。
梶原は最初の打席でライト前ヒットを放ち、開幕から8試合連続ヒットとなった。固め打ちはあるが波が激しい選手という印象もあるので、毎試合ヒットを放って出塁し1番として重要な役割を果たせている。8回にもレフト前ヒットを放ってマルチヒットとした。まだ盗塁ができていないので、足も生かしたいところ。
オースティンが先制の2点タイムリー二塁打。バットの先に当たったように見えたが、打球が意外と伸びてフェンスまで到達した。3回の内野安打も合わせてマルチヒット。まだ状態はベストまで上がっていないが、そろそろ豪快な一発を観たい。
打率は1割台中盤と苦しんでいるが、山本が9回に追撃の2点タイムリー二塁打を放った。京セラドームでも2点タイムリー三塁打を放っており、勝負強さが光る。打点6は牧に次ぐチーム2位で、リーグでも4位タイ。打率はさておき出塁を増やしてOPSをもっと上げて行きたい。
宮崎のタイムリーエラーで2点を追加されたところで、東に代わって登板した宮城が、難しい場面で後続を断ち切った。この日3打点の末包を武器のカーブで空振り三振に取り、菊池には高めのストレートを打ち返されたが、センターの正面だった。先日の延長戦での2イニングがさらに成長させている。味方が次の回に逆転し、勝利投手の権利が発生していたが、残念ながらプロ初勝利はならなかった。現状の投球ができていれば、結果はついて来ると思う。
ヤジ [Bad]
最終的に山崎が1球目をサヨナラホームランとされ、連敗となってしまったが、敗因はここだけではなくいくつもある。
まず、この日はチームで4エラー。ここまでの7試合で4エラーだったが、一気に倍増した。8試合で8エラーは12球団ワーストとなった。まだ8試合ではあるが、守備力の向上をテーマした春季キャンプの効果が見えない。
2回は牧が梶原からの送球を弾き、打者走者が三塁まで進んでしまった。スタンディングダブルというほどではないが、間に合わないタイミングでショートバウンドになったので確実に止めて欲しかった。
4回は2アウトランナーなしでファビアンのショート正面のゴロを森敬が悪送球。バウンドを合わせるために下がって捕ったのはやむを得ないとして、送球にも余裕があったが、かえってそれでリズムがズレたのか、送球が抜けて浮いてしまった。オースティンがジャンプする間にファビアンがベースに到達。三浦監督も次が東に相性の良い末包で嫌な感じがあったのか、リクエストを使ったが覆らなかった。
その間も影響したのか、末包には初球のカットボールが真ん中へ入り、特大の勝ち越し2ランを浴びてしまった。3回は三者凡退、4回も連続で三者凡退と思ったところがエラーで末包に回ってしまう、痛いエラーだった。
8回は、1アウトから矢野の三遊間へのゴロを宮崎が弾いた。これはエラーと記録するのはちょっと厳しめかなと思うが、投手としては捌いてもらいたいコースの打球ではあった。その後、1アウト満塁となり、ファビアンはアウトサイドのチェンジアップを引っかけたサードゴロ。併殺に取りたい打球と思ったが、強めの打球に少しバウンドが変わったのかも知れないが、ファウルグラウンド方向へ大きく弾いてしまい、2者が還った。
ゴールデングラブ受賞経験のある宮崎が、まさかのイニング2エラー。本来であれば、これで完全に試合が決まったというところだった。
東は、味方の守備に足を引っ張られて7回1/3で6失点。しかし、自責点は2でHQSをマークする形になった。それでも、東くらいの投手なのである程度はミスをカバーして欲しいところではあった。小園には8回に二塁打を打たれたが、それまでの3打席は抑えていた。もう一人、相性が悪い末包への2球に泣いた形だった。
2回、ノーアウト3塁からファビアンは浅いセンターフライ。末包を打ち取れば無失点も見えて来るところだったが、2球目のストレートが真ん中へ入ってしまった。あともう少しでホームランというフェン直のタイムリー。梶原が見失って返球が遅れて三塁打となった。その結果、菊池は2ストライクからとにかく当てようという意識になり、バットの先で拾った打球がレフトの前に落ちた。
そして、4回は三者凡退のはずが森敬のエラーで再びランナーを置いて末包に回った。前の打席でストレートを打たれているので、インサイドにカットボールで詰まらせようとしたのだろうが、それが真ん中高めへ浮いてしまった。完全なる失投だが、本当に痛い場面で出てしまった。
それでも8回途中まで投げてくれたことは、リリーフを助けたと思う。8回の2エラーはさすがにカバーするには厳し過ぎるとは思うが、小園の長打は避けて欲しいところだった。
9回に栗林の乱調につけ込み逆転。これで勝てれば広島にも大きなダメージを与えられたはずだったが、クローザー不在の影響が出てしまう。入江が登板するも、気持ちも含めた準備が十分でなかったのか、いつも以上にコントロールがバラつく。野間にストレートを打ち返され、一二塁間を破られた。
こうなると羽月というスペシャリストを持つ広島の強みが出る。バントで送る前に盗塁をきっちり決め、會澤が三塁へ進めるバントに変わる。ところが3ボールからバントの構えの會澤に当ててしまう死球。二俣がバントを決めて1アウト2、3塁。
ここから打順は小園、山足、大盛と続く。代打陣を考慮しても一番確率が高いのは小園なので、通常であれば申告敬遠で満塁策を取り、ホームフォースプレーを狙って行くところだが、入江のコントロールが大きく乱れていたので満塁はかえって怖いという判断になったのだろう。
小園は強いゴロを弾き返したが、前進守備の牧が飛び付いて好捕。しかし、ホームには投げられずに同点。羽月とは言え、フォースプレーであればアウトにできた。山足は打ち取って何とか同点で止めはしたが、オースティンや宮崎も守備固めで代えており、延長戦になったら勝ち目は薄かった。
10回は伊勢が抑えたが、11回に登板した山崎が初球を代打の田村に打たれ、ライトスタンドへのサヨナラホームラン。これがプロ初ホームランだったので、一発のある打者と思っていなかったのかも知れないが、もともと長打力も評価されている選手だった。個人的にはもっとホームランを打っていると思っていたくらい。
初球を捉えた田村を褒めるべきかも知れないが、通算232セーブを挙げているクローザーとして、1球に対する集中力が甘かったのではないか。本人もそこは自覚し反省していると思う。代打はとくに見ていたらあっという間に追い込まれて自分のバッティングができなくなるので、初球からストライクは打ちに来る。しっかりと指にかかった低めのストレートでストライクを取りに行って打たれたなら、出会い頭で仕方ないとも言えるが、正直何となく投げた中途半端なストレートにしか見えなかった。
オープン戦で打ち込まれる試合があったが、開幕してここまでの3試合、内容も非常に良くクローザーへの返り咲きも期待できるようになってきた矢先、こういう投球で評価を下げ、自分自身も沈んでしまうのは勿体ない。リリーフとして投げる球数は多くはないので、もっと1球に集中して投げてもらいたい。
キジ [Other]
連日、2点を先制されながらひっくり返された。昨日はブログでも書いたように多少仕方ないかなという試合だったが、この日は東で落としての連敗は痛い。4エラーでの負け方も良くないなと思っていた9回表、思わぬ逆転劇が待っていたが、それも勝利に繋げることはできなかった。
9回、出塁したオースティン、宮崎に代走を出さなかった。4点差あったので、彼らが還っただけでは追い付けない。4点を跳ね返すとしたら打者一巡で再び回って来る可能性もあるし、追い付いて試合が続行する可能性もあったので、ケガは心配ながらもこれは良いと思った。
逆転劇でオースティンにこのイニング2度目の打席が回ったのだが、残念ながらそこは生きずに追加点が取れなかった。そして、1点リードしたことで守備固めに入ってしまった。4エラーがそうさせたと思うが、終盤乱戦になってまだ分からない状況。同点だったら代えていなかったのではないか。まだ無理する時期ではないが、ここまで競った試合を落として連敗することの大きさは考慮すべきだろう。
同点で延長に入った時点で良くて引き分けかなと思ったが、それ以上に森浦が素晴らしかった。これだと主軸が残っていても11回までは得点できなかったと思う。できれば引き分けには持ち込みたかった。12回表に勝ち越した場合を考えると、残りの投手では山崎を12回裏に使うと思った。11回裏は坂本で行くと思ったので、意外だった。
この日、篠木が登録抹消となり、浜地が合流したが、リリーフは開幕前からの不安が顕在化しつつある。ファームではこの日、ウィックと森原が登板した。ウィックは来週には1軍に合流できるのではないかという投球だった。森原はまだ登板後の肩の回復などをチェックしている段階だろう。ボールもベストのものではなかった。現状の一軍リリーフは不安だが、シーズンは長いので今、無理する必要もない。顔触れが揃うまで何とかやり繰りするしかない。
今季初の連敗となったが、こういうことはこれから何度もある。いかに連敗を最小限に食い止めて行くかが重要。同一カードの3連敗も避けたいところ。近年は広島に毎年のように3連敗を喫しているので、今年こそは食い止めたい。3戦目は、今年オープン戦から状態の良い森との対戦。打線の状態は悪くないので、何とか攻略したい。平良はマツダでは8年ぶりの登板ということで、不慣れなところは心配だが、こちらも状態は良いので好投を期待したい。
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