04/26 横浜DeNA2-0広島東洋(ハマスタ)
3回、三森の一二塁間への打球に菊池が追い付くも、二俣が落球し出塁。続く蝦名のレフトへのライナーにファビアンがダイビングキャッチを試みるも、後逸してタイムリー三塁打となった。続く度会はセンターの左へ打ち上げて犠牲フライ。相手のミスに付け込み2点を先行した。先発のケイは、打ち取った当たりがヒットになるなど8安打を許し、ピンチの連続だったが、粘投で7回無失点。9回は入江が1アウト2、3塁のピンチを凌ぎ、3セーブ目を挙げた。
ポジ [Good]
前日のエース東に続き、ケイがHQSをマークする力投を見せた。昨年はコントロールを大きく乱す試合も目に付き、思い通りに投げられないとイラついた態度を露わにしていた。今年は、初球でストライクを取ることを心掛け、チーム方針でもある3球で1ボール2ストライクのカウントを作ることに注力している。
その効果が出て、これまでの3試合では四球は僅かに1つだけだった。ストライクが先行することで打者は155キロを超えるストレートをケアしながら、スイーパーやカット、チェンジアップに対応しなければならなくなる。
この日は初回、中村奨に初球を狙われ、三塁線への内野安打。しかし、自らの牽制球でランナーを刺した。矢野には13球粘られたが根負けせず、最後は曲がりの大きいスイーパーをアウトサイド低めのコーナーに決めて見逃し三振に取った。
バットの先に当たったり、バットが折れた打球がヒットになったりとそれほど捉えられたわけではないが、7回まで8安打を許す投球。投手の床田にはレフト線へ巧く打たれ、さらにピッチャー返しの強烈なゴロでセンターにも運ばれるなど3安打を許した。これにはケイも苦笑いだった。
これまで1つだった四死球もこの試合では3つ与え、ランナーを背負う場面が非常に多かった。そうした中で粘りの投球ができたことは、先発投手として昨年からの成長が見える。5回の1アウト1、2塁での矢野のハーフスイングの判定も大きかった。審判によってはスイングと判定していなかったかも知れない。ピンチで小園が捉えた打球がいずれもライナーで外野の守備範囲に飛ぶラッキーな面もあった。
109球と今季初めて100球を超える投球となったが、7回をしっかりと投げ切った。本人もその部分に達成感があったようだ。ジャクソンもそうだが、なかなか勝利が付かないことが多いが、この日はリリーフ陣が守り切って2勝目が付いた。昨年は6勝だが今年は2桁勝利を目指して欲しいし、現在の投球ができれば十分に超えて来ると思う。
2番手の伊勢は、4番の当たっている末包から始まる打順だったが、ほぼ完璧な投球で三者凡退。ストレートの力もあるし、ファビアンから見逃し三振を取ったストレートはコントロールも抜群だった。伊勢が8回にいてくれると心強い。
9回は、入江がピンチを招きながらも何とか凌いだ。先頭の代打野間にはストレートで押し込んだが、二塁ベース寄りの打球に牧が追い付くもグラブに収め切れず。捕っていても送球を考えると内野安打だっただろう。代打が続き、田村は初球のストレートで完全に詰まらせたが、フラフラとした小フライが二塁ベース付近に飛び、京田と牧が少し譲り合うような形でセンターへ抜けて行ってしまった。
床田への代打山足が初球でバントをきっちり決めて1アウト2、3塁。一打同点のピンチで中村奨を迎えた。初球フォークがボールになった後、ストレートを連投。ファウルで粘られ、最後はフォークで勝負に行ったが、抜けてしまい、あまり落ちない半速球が高めに。高く行き過ぎた分、中村奨も合わせ切れずにセカンドフライになった。中途半端に真ん中に入ってきたら危なかった。
矢野にも代打の磯村が起用され、1ボール2ストライクからインサイドへの154キロのストレートに、バットが空を切った。入江は大ピンチを切り抜け、雄叫びをあげた。
肩の手術からの復帰ということもあり、今季は連投を避けて起用されて来た。開幕戦で9回を任され、3戦目にはプロ初セーブを挙げた。三浦監督の中でも入江をクローザーに持って行きたいという思いがあったのだろう。4月下旬に入り気温も上がり、入江の状態としても連投に耐えられると判断され、この日が初めての連投となった。
5日のマツダでは、9回に栗林から5点を奪って逆転したにも関わらず、1点のリードが守れず、チームは延長戦でサヨナラ負けを喫した。その悔しさを晴らすような2日連続のセーブ。三浦監督はまだ初心者マークとコメントしたが、新たな守護神がその歩みを少しずつ進めている。肩の状態には注意しつつ、今後もチームの為に腕を振ってもらいたい。
ヤジ [Bad]
この日も4安打2得点に終わった打線。エラーで出たランナーが、外野手が後逸した三塁打で還り、犠牲フライでもう1点。良く言えばソツなく2点を取って逃げ切ったということだが、打線の活発さはこの日も見られなかった。
これで5試合連続で2点、7試合連続で2点以下ということになる。この2試合は先発に加えてリリーフも踏ん張り、投手力で連勝できた。広島の守備のミスで得点をもらった部分もあり、5連敗の後の連勝ではあるが、勢いはまだ出て来ない。好調な打者が少なく、相手の投手も良いのでなかなか難しいが、何とか切り開いてもらいたい。
キジ [Other]
開幕3カード目にマツダで対戦した時は、DeNAの守備のミスから失点し、それが負けに繋がった。栗林を打ち込むなど大量点を奪ったが、先発、リリーフともに振るわず3連敗を喫した。ハマスタに場所を移したこのカードは、広島の守備のミスから決勝点が入り、DeNAの投手力が上回っての連勝となった。
阪神に3連敗し、5連敗。借金が6に膨らんだ中で、前のカードで3連敗を喫している広島戦、そして森下、床田と当たることになり、かなり厳しいと予想されたが、打線の低調さは変わらないものの、東とケイの好投に加えて、勝ちパターンのリリーフも好投を見せての連勝となった。
広島は、9回2アウト2、3塁で矢野に代打の磯村を起用した。矢野は通算打率こそ2割そこそこだが、得点圏打率が4割近くあり、この日も最初の打席でケイから13球粘ったように簡単には打ち取れない打者。入江は今季、右打者にはヒットを一本も許しておらず、左打者には打たれている数字が出ている。何らかの根拠があっての起用だろうが、ちょっと驚く采配だった。
日 | 曜 | 結果 | 得 | 先発投手 | 回 | 責 | 備考 |
15 | 火 | ● | 0 | ジャクソン | 7 | 1 | HQS |
16 | 水 | ● | 0 | バウアー | 5 | 5 | |
17 | 木 | ○ | 9 | 東 | 8 | 0 | HQS |
19 | 土 | ● | 2 | ケイ | 6 | 3 | QS |
20 | 日 | ● | 0 | 平良 | 5 | 2 | |
22 | 火 | ● | 2 | バウアー | 7 | 4 | |
23 | 水 | ● | 2 | ジャクソン | 5 | 2 | |
24 | 木 | ● | 2 | 大貫 | 6 | 1 | QS |
25 | 金 | ○ | 2 | 東 | 7 | 1 | HQS |
26 | 土 | ○ | 2 | ケイ | 7 | 0 | HQS |
先週と今週土曜までの得点と先発投手の成績をまとめた。前述した通り7試合連続で2点以下という状況が続いている。その前にも2試合連続の完封負けがあり、田中将大を打ち込んだ以外は、ほぼ得点を取れていないということになる。得点72はリーグ4位だが、同じ試合数を消化した中日の得点が12球団最少の44なので、これは想像を絶する。
先発投手は、QS以上は10試合中6試合。HQSをマークした試合は0-1で敗れた15日のジャクソン以外は勝つことができている。失点が多いのは一人だけで、5回2失点だった平良と今週のジャクソンも試合は作っている。
その唯一試合を作れていない先発投手が、中4日で優先して回ることになる。バウアーが中4日で回ることがチームにプラスとなるのは、ある程度の数字を残してくれることが前提。最低でもQS、できればHQSをマークするくらいの投球を期待したいところ。そうでなければ、他の投手が先発した方がチームにとってプラスということになる。
先発投手の防御率は、広島の1.78に次ぐ2.58。バウアーが5.00でこの状況なので、彼が良くなって来れば強力な4枚が揃うことになる。さすがにもう少し得点できるようになることが必要だが、連敗をするようなチームではなくなるはずだ。
広島は雨天中止の影響で玉村が一軍では4月10日以来の登板となる。24日の富田もそうだったが、間隔が空いた投手は特に立ち上がりが難しいので、しっかりと初回から攻めたい。昨年玉村から2本塁打の牧、10打数4安打だった佐野のバッティングが鍵を握るだろう。
バウアーに勝利が付き、ここで広島をスイープして今週の勝敗を五分に戻すかどうかは、非常に大きなポイント。この試合で今季が決まるとまでは言わないが、序盤の大きなターニングポイントになると思う。
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