スポンサーリンク

3日連続4安打2点も 611日ぶりバウアー勝利で3連勝

04/27 横浜DeNA2-1広島東洋(ハマスタ)

先発のバウアーは初回、1アウトから羽月を歩かせ、小園のヒットで1、3塁のピンチ。末包の四球の間に小園が二塁へスタート。松尾が送球する間に羽月が還って先制。打線は4回、度会のヒットと牧の四球でチャンスを作り、宮崎のサードゴロを羽月がファンブルしてノーアウト満塁。佐野がセンターへ2点タイムリーを放って逆転すると、バウアーが尻上がりの投球。8回129球の熱投でリードを守ると、9回は伊勢が締めた。

スポンサーリンク

ポジ [Good]

バウアーと松尾のバッテリーがハマる

ようやくこれがバウアーだ!という投球が見られた。立ち上がりは、前の登板と変わらない印象だった。バウアーに対して足でかき回そうという狙いの2番羽月を自ら歩かせてしまうと、ランナーを気にする中で小園にヒットを打たれて1アウト1、3塁。早々に失点のピンチを迎えた。

末包にペイオフピッチからスイーパーを投げるも、高めでボールの判定。バウアーも松尾もストライクだと思っており、松尾はスタートした小園を刺しに行った。牧がカットするも俊足の羽月がホームへ突入し、先制点が入った。末包が三振なら2アウトなので、小園を刺せばイニングが終わる。判定を確認してから投げたのでは間に合わないので、ある程度仕方ない部分はあったのかも知れない。ボールだったら偽投、あるいはピッチャーがカットすべき場面だった。

後続を断つと、2回は簡単に三者凡退。投手の玉村から見逃し三振を取った。このあたりからバウアーらしいボールが行くようになる。以前の登板はスピードガン表示で154キロくらいまで出ていたが、打者が球威を感じていない様子で、高めに浮いたところを痛打されていた。この日は、150キロ前後ながら、低めにしっかりと決まっていて、打者も球威を感じている様子だった。

3回は田村をその低めのストレートで見逃し三振に取り、羽月は高めのストレートを振らせて空振り三振。前の階から3者連続三振となり、乗って来た。4回裏に味方が逆転すると、5回表は下位ではあるが3者連続三振に仕留めて吠えた。

6回は、羽月をまた歩かせてしまい、盗塁を決められた。小園はバントのようなゴロが三塁線へ転がったが、松尾が素早いフィーディングでアウトにした。打球の転がり方を見て内野安打だと思っただけに、このプレーは非常に大きかった。新井監督もリクエストしたものの判定は覆らず。2アウト3塁となって、末包には真ん中高めに甘く入ったストレートを弾き返されるも、蝦名が難しい真正面の後ろへの打球を上手く処理するファインプレー。2つの好守でバウアーを盛り立てた。

7回は再び三者凡退で抑え、113球。中4日での登板ということもあり、さすがに今回はここまでで交代すると思ったが、7回裏の打席にはバウアーが登場。球場からどよめきと歓声が轟いた。

8回は1アウトから中村奨に真ん中のストレートを右中間へ運ばれた。風に煽られ、度会のグラブが一歩届かなかった。クッションを待てば二塁打だったかも知れないが、三塁打になってしまった。この場面でバウアーのギアが入った。田村にはナックルカーブを3球続けて空振り三振に仕留めると、2度歩かせている羽月にも最後は顔の高さから地面まで落ちるナックルカーブで空振り三振を奪った。ベイスターズファンが見たかったバウアーの姿がハマスタへ戻って来た。

2023年の1勝目もハマスタの広島戦だった。5月3日に衝撃のデビューを果たし、その後2試合は打ち込まれたものの1か月後に2勝目を挙げると、8月30日にケガで離脱するまでに10勝を挙げた。今年は開幕2戦目に登板したものの、コンディション不良で一度登録抹消され、復帰登板もノーゲームとなった。ここまで0勝3敗と苦戦していたが、

公式戦では初めてバッテリーを組んだ松尾だったが、高卒3年目とは思えない落ち着きで堂々とバウアーをリードした。オースティンにも好かれている松尾。英語うんぬんではなく物怖じせずにコミュニケーションが取れるし、そういう天性の才能もあるのだろう。

バウアーは自分で配球を組み立てるし、チームとしての方針は共有されているはずなので、基本的に誰とバッテリーを組んでも問題ないはずだ。それでも、コミュニケーションであるとか、バウアーが思ったサインがすぐに出るとか、投げやすさは微妙に違っているかも知れない。

3月18日にイースタンリーグでバウアーが登板した時は松尾とバッテリーを組んでおり、5回で7奪三振の好投を見せていた。27日の阪神戦で5失点した後、中4日での登板が決まるとともに松尾がバッテリーを組むことも伝えられていたという。

山本が東の専属としてバッテリーを組み、結果を出して出番を増やしたように、松尾もバウアーと組むことで同じように台頭できればチームにとっても大きな力となる。この結果であれば次も組むことになるだろうから、松尾にとっても重要な試合になる。

来日最多の129球を投げた。バウアーは、10年以上に渡って中4日で投げて来たと言っているが、MLBではここまでの球数を投げさせることはほとんどない。中4日+130球というのは本当に現実的なのかどうか疑問はある。次の登板は、中4日で5月2日の読売戦になるのか、中5日で3日になるのか注目される。仮に中5日で行くと、その次は中4日となる8日に試合はないので、中5日が続くことになる。

沢村賞を獲りたいなら、ある程度完投を視野に入れた投球が必要になるので、中5日で完投を目指した方が良いのではないかと思う。ここ最近書いて来たように、バウアーが間隔を詰めて投げることがチームにとってプラスとなるのは、この日のような投球をしてくれてこそ。中4日が彼のベストパフォーマンスが出せる間隔なのであれば、そこを中心にローテーションをやり繰りすることを考えても良いだろう。

ワンチャンスで逆転、1点差守り切る

8回裏の2アウト満塁のチャンスを逃した状況で、熱投で2安打に封じたバウアーに代わりマウンドに上がった伊勢。僅か1点リードで3番から。これ以上ない難しいセーブシチュエーションだったが、入江が連投でベンチを外れているこの日、逆に言えばここで出せる投手は伊勢くらいしかいなかった。

小園は初球の力強いストレートで、レフト線へのフライ。神里が追い付いて先頭打者を取ると、一発のある末包はフォークを捉えさせずセンターフライ。ファビアンにはアウトサイドへのフォークを踏み込んで拾われたが、角度は良かったものの芯で捉えられずに失速した。3つのフライアウトで三者凡退。今季2セーブ目は、バウアーの今季初勝利をもたらす、チームにとっても大きな投球だった。前日もそうだが、ここに伊勢がいてくれて良かったという登板だった。

3日連続で相手のミスでチャンスをもらう形となり、ノーアウト満塁から佐野が逆転の2点タイムリーを放った。昨年は10打数4安打と打ち込んだ玉村との対戦で、昨日のブログでも鍵を握ると書いたが、この日はインサイドを攻められて意識が行っていた。その中でアウトサイド低めのストレートを打ち返し、セカンドの左を破った。打った瞬間はセカンドゴロかと思ったが、佐野なので一二塁間寄りに守っていたか。

チームが4安打に終わった中でなかなかチャンスを作れず、ワンチャンスをものにした逆転打は殊勲の活躍だった。8回にも2アウト満塁で打席に立ったが、ここは見逃し三振に倒れた。あと一本が欲しいところだった。

度会が唯一のマルチヒット。いずれも得点のチャンスを作る貴重な一打だった。昨年は課題としていた左腕への対応もしっかりとできており、ここまで.368をマーク。逆に右腕に対して1割台だが、度会のバットコントロールであればこちらも上げて来るだろう。既に左腕で下げるような打者ではない。このままレギュラーに定着し、ベイスターズの中軸を担って欲しい。

スポンサーリンク

ヤジ [Bad]

打線がこの日も4安打。玉村も良かったと思うが、なかなか厳しい状態が続いている。宮崎は1戦目に続いて当たり損ねのゴロが相手のエラーを誘うラッキーがあった。しかし、最初の打席は146キロのアウトサイドへのボールに完全に振り遅れての三振。こんなボールで三振するような打者ではないので、オースティンが戻れるなら少し調整の期間を作るか、体調が万全でないなら回復に集中しても良いかも知れない。

石上は、今季初スタメンのチャンスをもらった。硬くなるなという方が無理かも知れないが、内野に上がったフライで他の人が捕りに行くか見てしまったり、送球が浮いてしまったりしていたが、その後は逆シングルで上手く捌いたプレーもあった。バッティングの方では結果が出なかったが、限りあるチャンスで結果を残し、一軍に生き残りたい。

スポンサーリンク

キジ [Other]

昨日のブログで「序盤の大きなターニングポイント」と書いたが、バウアーが彼らしい投球を見せ、611日ぶりとなる今季初勝利が付くという会心の勝利。この日も2点に終わり、僅か1点のリードを守り切る苦しい試合だったが、勝ち切ることができた。

今週は最初のカードで阪神に3連敗してしまったが、後半の広島に3連勝。一時は借金が6まで膨らんでしまったが、毎日2点しか取れなかった今週を3勝3敗で乗り切ったのは非常に大きい。この3連戦は、3試合とも「4安打2得点」と判で押したかのような気持ち悪い一致があったが、投手陣が素晴らしい投球を見せていずれも僅差で勝ち切った。

金、土、日のカード3連勝は、昨年の交流戦、ベルーナドームの西武3連戦以来。ハマスタでは2023年6月23~25日以来。この3連戦は、交流戦明けで今永、東、バウアーの3人で阪神をスイープし、貯金12で首位に立っている。ベイスターズにとっては鬼門となることが多い週末で、締まった試合を3つ取っての3連勝はホントに気持ちがいい。前回の対戦で3連敗を食らった広島が相手だけに余計に気持ち良さがある。

この日も2点しか取れず、これで今週のハマスタ6連戦は全て2点。前のカードと合わせて8試合連続2点以下となった。次は神宮なので、さすがにもっと点が入るのではないか。それ以上に点を取られる可能性もあるわけだが。

29日は神宮では珍しいデーゲームとなる。まずカード頭を取って、借金を最少にした上で5月に入って行きたい。ジャクソンが中5日で投げるのか、石田裕が先発するのか。バウアーが今後も中4日または5日で回るのであれば、ジャクソンも4月29日、5月5日、11日と中5日を続けて週末に回す手もある。今後どういう形でローテーションを組むのか注目したい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました