05/03 横浜DeNA1-0読売(ハマスタ)
初回、バウアーは泉口にヒットを許すが、松尾が盗塁を阻止。2回に1アウト2、3塁のチャンスを作るも梶原とバウアーが三振に倒れ無得点。4回にも松尾がキャベッジの盗塁を阻止すると、7回は甲斐が三振ゲッツーに倒れ、3度目の盗塁阻止。0-0で迎えた8回、佐野のヒットで1アウト1、3塁とすると、松尾がレフトへ犠牲フライ。ようやく1点を先制すると、バウアーが9回もマウンドに上がり、内野安打を許すも後続を断った。バウアーは来日初の完封勝利。
ポジ [Good]
バウアーが来日初完封勝利を飾った。赤星との投げ合いで8回表まで両軍ともゼロが並ぶ緊迫した試合。8回裏に松尾の犠牲フライでついに勝ち越すと、当然のように9回表のマウンドに上がった。前回は代わるかなと思っていたが、今回に関してはそうでしょうねという感じ。
9回先頭の大城には2ボール2ストライクからナックルカーブがアウトサイドの高めに行ったが、ストライク判定で見逃し三振。コース的に外れているのではないかと思ったが、球場の雰囲気をバウアーを後押ししたか。泉口は打ち取った当たりだったが、飛んだコースが良く内野安打。
最後、岡本まで回ってラスボス的な凄い対決になるのではないかと思ったが、キャベッジと吉川を外野フライで打ち取り、見事に1-0というスコアでの完封を成し遂げた。
2023年8月3日のマツダスタジアムでの広島戦では、9回までゼロを並べたが、床田との投げ合いの中で援護もなく、そのまま延長10回のマウンドにも上がった。結局、この試合は12回でスコアレスドローとなったが、10回無失点という投球になった。
前日が雨天中止で中5日にズレたとは言え、2試合連続で120球超を投げ、取られたのは広島戦の初回のみで、17イニング連続無失点と完全に乗って来ている。
この日は、序盤から前回ほどではないなという印象で、ストレートが低めに決まっていなかったし、スプリットチェンジも思い通りに行かないボールが多かった。それでも松尾が組み立ての上で必要という考えなのかサインを出し、バウアーも粘り強く投げた。
松尾が盗塁を3度阻止して救い、5回先頭の岡本はレフトオーバーの打球を放ち、二塁へスライディングした際に一瞬ベースを離れてタッチアウト。さらに6回はノーアウト2塁から赤星のバントが小フライになり、萩尾の判断も悪く3塁へ進めなかった。こうした味方の好守や相手のミスにも助けられた。
ベイスターズの外国人投手で、1-0の完封はランドルフ以来だという。懐かしい名前が出てきたが、ウィーランドと並んでいる1シーズンの最多である10勝も含め、今年は記録を全て塗り替えてもらいたい。
中4日となる8日には試合が組まれていない。次も中5日で9日の広島戦になるのか、ついに中3日で投げるのか。この点については後述する。
バウアーの来日初完封を強力にアシストしたのは松尾。バッテリー二人で勝ち取った試合と言ってもいいだろう。初回に失点するケースが増えているバウアーだが、先頭の泉口にヒットを打たれ、盗塁を狙われた。決まっていればこの日も初回に失点していた可能性は高いが、ストライク送球で刺した。阿部監督がリクエストしたが、微妙なタイミングで判定は覆らず。投球がワンバウンドするナックルカーブだっただけに、バウアーも驚くファンタスティックプレーだった。
4回にもキャベッジがスタートを切り、少し送球は高かかったが判定はアウト。個人的にはセーフに見えたが、既に一度失敗している読売からのリクエストはなし。ここでもバウアーを助ける送球になった。さらに、7回も1アウトから岡本を歩かせた後、甲斐の打席でフルカウントからランエンドヒット。甲斐は真ん中のストレートを見逃して三振、岡本も二塁でタッチアウト。この日3度目の盗塁阻止でまたもバウアーをアシストした。
そして、0-0の息詰まる展開の中、8回裏1アウト1、3塁のチャンスで、船迫のスライダーを捉え、レフトのフェンス近くまで飛ばした。犠牲フライには十分の飛距離で牧がホームイン。2ボールから甘く入ったボールを打ちに行ったが、僅かに先でスタンドまでは届かず。しかし、打つべきボールを思い切り良く打てたと思う。得点には結びつかなかったし、会心の当たりではないがマルチヒットをマークしたこともこの打席に繋がったと思う。
松尾に攻守で援護をもらったバウアーは、9回を投げ抜いて完封勝利。紛れもなくバッテリー二人で勝ち取った1-0の完封勝利だった。前回、バウアーの今季初勝利に貢献し、その座を掴んだ松尾だが、2試合目にしてこの活躍。しばらくバウアーのキャッチャーを任されそうなので、最強バッテリーを目指して欲しい。山本が東とのバッテリーで成長したように、松尾も山本から正捕手を奪うくらいの成長と活躍を見せてくれたらチームにとっても大きな力になる。
ノーヒットだった石上だが、申告敬遠も含めて2四球で出塁。守備も無難にこなした。特に盗塁の時のベースへの入り方とタッチが非常に良かった。リプレー検証があるのだが、審判もタッチが甘いとセーフに見えやすい。覆るには完全な証拠が必要で、どちらとも言えない場合はファーストジャッジが優先されるので、肉眼でアウトに見えるタッチの仕方は重要。特にキャベッジが手から滑り込んだ時の対応が良かった。
打線はなかなか振るわなかったが、8回に高梨から右中間へ落ちるヒットを放った佐野の一打は非常に大きかった。この当たりで1アウトから3塁まで進めたことで決勝の1点が入った。左打者には打つのが難しい投手で、アウトサイドで2つストライクを取られた後にインサイドのボールを外野まで持って行ったのはなかなかできることではないと思う。
ヤジ [Bad]
赤星は非常にコントロールが良く、ストレートにも力があった。なかなか絞り切れず、打てるボールが少なかったように思う。それでももう少し早くバウアーを援護したいところだった。
決定的だったのは2回の1アウト2、3塁。松尾の詰まったショート後方へのフライが落ち、泉口がファンブルする間に牧が迷いつつも三塁へ進んだ。松尾もきっちりと二塁へ進んでおり良い走塁だった。
7番の梶原のところで得点が取れなければ、続く石上が歩かされてバウアー勝負となるのは目に見えている。梶原が最低でも得点になる凡退をしなければならないところだったが、インサイドのカットボールで空振り三振。手元に食い込んで来る難しいボールだったが、併殺のない場面でバットに当てられないとノーチャンス。
もともと空振りの多い打者ではあるが、チームバッティングという面ではそうも言っていられない。今は7番に入っているが、こういう場面でしぶとく1点をもぎ取れる打者になってもらいたい。
キジ [Other]
4連勝が止まった後、連敗せずに連勝が始まり借金1に戻った。5割復帰まであと一つ。ゴールデンウィークのうちに戻すためにも、2戦目を取ってカード勝ち越しを続けて行きたい。まだ順位など全く関係ないが、5位ながら首位で並ぶ読売、阪神と2.5ゲーム差。今は5割ラインより上をキープすることが重要で、そのスタートラインに立ちたいところだ。
三浦監督がバウアーの中3日について、選択肢の一つにはあると発言したとのこと。2023年に入団した時からバウアーは中3日で登板できると発言し続けて来た。ただ、それと次の登板はまた別の話だと思う。例えば代打を出す関係で100球未満で降板した次とか、日程の関係で中3日で行って欲しいケースではそれもありうるという意味だと捉えている。前回が129球、今回は122球ということで、基本線は昨日のブログで書いた通り、中5日で9日の広島戦に先発するのが常識的だと思う。
もともと中4日で2日に先発していれば、次も中4日で7日のバンテリンドームに先発していたのだろうから、その日の先発が空いていると考えられる。この日の先発は、中5日となったことから回復十分であり、122球投げたことはそれほど負荷にならないとバウアーが捉えているとすれば、その7日に持って行く可能性もある。7日はナイターなので中3日よりは僅かだが間隔は長くなる。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
2 G (中止) | 3 G バウアー | 4 G 東 | ||||
5 D ジャクソン | 6 D ケイ | 7 D バウアー | 9 C 大貫 | 10 C 東 | 11 C ジャクソン | |
13 T バウアー | 15 T ケイ | 16 S 平良 | 17 S ジャクソン | 18 S バウアー | ||
20 D 東 | 21 D 大貫 | 22 D ケイ | 23 C バウアー | 24 C ジャクソン | 25 C 石田裕 |
ジャクソンは、中5日が合っていると先日話していたが、ケイは日本の中6日が合っているとコメントしていた記憶がある。そこも加味するとジャクソンが中5日を続けて土曜まで前倒して行き、東やケイは少しゆとりを持った登板にする可能性もあるのではないか。
バウアーとジャクソン、この連戦の中でどのように登板するのか。バンテリンドームの先発投手が注目される。
ファームでは、ノーゲームとなった前日に続き、桑原とオースティンがスタメン出場。桑原は最初の打席でヒット、オースティンは7回に2点タイムリーを放った。オースティンは2打席目でも低めのスライダーを捉えたが僅かにバットの先で、フェンス際で水谷がジャンピングキャッチを見せた。ボールの捉え方は良くなっていると思う。いつ一軍へ呼ぶつもりなのか分からないが、ここ数試合の攻撃力を見れば、すぐにでもラインナップに加えたいところだ。
4日は東とグリフィンというマッチアップ。東はここまで3勝負けなしで防御率も0点台。前回、4月17日の読売戦は味方の大量援護をバックに8回無失点。同じような投球ができれば勝機がある。打線は、神宮の初戦で6得点したものの、その後は低調。5月1日は延長に入って3ランが出たが、9イニングでは1点を取れるかどうかという状況にある。
グリフィンは体調不良で出遅れたため、これが今季初先発になる。立ち上がりを攻めたいところで、長いイニングは投げない投手なので、相手のペースで打たされるようなバッティングにならないよう気を付けたい。CSでもホームランを打っているオースティンを使いたいところだが、どうだろうか。
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