スポンサーリンク

入江が痛恨の被弾 ケイ7回無失点、松尾が存在感

05/13 横浜DeNA1-1阪神(ハードオフ新潟)

ケイと才木は、いずれも初回のピンチを併殺で切り抜けると、ランナーを出しながらも得点は許さず、スコアボードに0が並んで行った。7回裏、先頭の山本が二塁打を放ち、林が送って1アウト3塁。代打の松尾が犠牲フライでようやく先制。ケイは7回無失点の好投、8回は伊勢が抑え、9回は入江が登板。2アウトから高寺にプロ初ホームランを浴びて同点とされる。9回裏に九鬼の三塁打で1アウト3塁とするも得点に至らず、延長12回で引き分けとなった。

スポンサーリンク

ポジ [Good]

ケイは初回、初めて投げる新潟のマウンドへのアジャストに苦戦し、若干コントロールを乱した。中野は二塁のアンツーカーでイレギュラーしたような内野安打。森下を歩かせ、ランナーを溜めて佐藤輝を迎えたが、スライダーでショートゴロ併殺打に取った。甘く入ったが、ストレートを意識させていた分、タイミングが合わなかった。

5回は大山、梅野を歩かせたが、後続を断った。7回は大山のヒットの後、佐藤輝を歩かせ、高寺が送って1アウト2、3塁というこの日一番のピンチを招いた。ここでベンチは梅野を申告敬遠し、満塁で中川と勝負を選択。代打の渡邉が起用され、5球目のカットボールで差し込んでサードゴロ。

前進守備のバックホーム態勢だったが、三塁ベースのすぐそばで捕球したので、三森はベースを踏んで二塁ランナーをアウトにした。通常ならフォースアウトの一塁へ送球するところだったが、ホームとの間にいた三塁ランナーを挟み、ランダウンプレーで併殺を完成させた。軍師と呼ばれる三森ならではのプレーだっただろうか。

ピンチを脱したケイは、7回を102球で投げ切った。今季はこれでQS率が100%で、6試合のうち5試合はHQS。そして7回無失点という投球を4度も見せている。この日も勝利投手の権利が消えてしまい、3勝1敗のままだが、チームで一番安定している。

この日は今季としては珍しく4四球だったが、コントロールが安定し、ゾーンで勝負できているところが好結果に結び付いている。昨年見せていたイラついた表情もあまりなく、感情も安定している。まだ1/4が終わったところだが、このまま安定してシーズンを乗り切り、素晴らしい数字を残してもらいたい。

7回に代打で登場した松尾が、この日の野手の中では一番の存在感を見せた。チャンスでなかなか得点できない中、7回1アウト3塁で打席に入り、才木の高めに入ったスライダーをセンター右の深いところへ打ち返した。犠牲フライには十分過ぎる一打で先制点をもたらした。

そのままマスクを被り、9回には入江が痛恨の一打を食らってしまったが、10回表には素晴らしい送球で中野の盗塁を阻止。ウィックの決して速くないモーションで、俊足の中野だったが、強い完璧な送球が行き、そこしかアウトにできないという感じだった。

10回裏の先頭打者として及川からセンター前ヒットを放った。最初は、及川のツーシームに驚いたような顔をしていたが、すぐに軌道を理解して追い込まれてから粘った。ボールになる変化球は見極め、ストレートが甘く入って来たところを逃さず打ち返した。この打席は非常に内容があった。

12回までリリーフ陣をリードして得点を与えず、12回裏2アウトから内野安打でマルチヒットとした。勝利には繋がらなかったが、キャッチャー松尾としてまた大きな存在感を見せた。7回に山本へ代走を出した時に、1点を争う終盤なので戸柱を起用するのかと思ったが、松尾を代打として使ってそのまま任せた。チームの中でも松尾の評価、存在感が非常に大きくなっている。

九鬼が9回に代打でレフトオーバーの三塁打を放った。石井の低めのストレートを捉え、あともう少しでサヨナラホームランという打球だった。入ってくれれば良かったのだが、代打として必死に結果を出している。山本、松尾が争うキャッチャーは熾烈だが、まずは代打として立ち位置を確保したい。

スポンサーリンク

ヤジ [Other]

ケイは素晴らしい投球を見せたが、相手の才木も日本を代表する投手。そう簡単に得点できるものでもないが、チャンスはあっただけにどれかはモノにしていれば、きっちりと逃げ切れたはず。初回のチャンスはお互い様だったが、3回は1アウト1、3塁から牧が浅いライトフライ。度会が歩いて満塁となるも、オースティンが初回に続いてチャンスで凡退。

5回は、才木が先頭の林を歩かせ、ケイのバントを二塁へ悪送球し、ミスでノーアウト1、2塁。桑原が送って1アウト2、3塁としながら牧が三振。度会もレフトのファウルフライだった。いつも打てるわけではないが、牧は2度の1アウトで3塁に置いた場面で、得点になる凡退ができなかった。才木も三振やポップフライを狙いに来ているので簡単ではないが、打点を挙げるバッティングが欲しかった。

1番から5番が、ヒットを打ったのは初回の桑原と度会だけというのは、あまりにも厳しい。代打や下位打線は結果を残したが、上位が還せなかった。

クローザーである以上、1点リードの時は無失点で抑えてもらいたいが、どんな投手でも失点はある。9回表は一発のある佐藤輝、大山を打ち取っただけに、少しホッとしてしまったか。観ている方もそうだったし、人間なのでそういうこともあるだろう。高寺には2球目のアウトサイド低めを狙ったストレートが、中へ入ってしまった。

高めではなかったが、高寺が飛ばせるツボに入ってしまったのだろう。ストレート一本で狙ってスイングしたと思うが、それをスタンドまで運ぶのだから相手を褒めるしかない。この日、小幡に代わって抜擢した高寺が、この場面でプロ初ホームランを打つのだから、藤川監督も大したものだ。

入江もこれまでの経験で身に染みているとは思うが、改めてクローザーとして1点リードでの長打の怖さを感じたと思う。もっと集中して1球1球を大切に投げなければならない。

その入江のミスを取り返すチャンスはあったが、これも決め切れなかった。今季はずっとあと一本が出ない。9回に九鬼の三塁打で1アウト3塁とするが、石上がストレートに遅れて空振り三振。林も先週に続いてのサヨナラ打とは行かなかった。10回も1アウト1、2塁で、度会が1つ上の横浜高校の先輩である及川に併殺を取られて無得点。

1アウトで3塁に4度置いているが、得点できたのは松尾の犠牲フライだけ。簡単ではないが、それでもバントでその場面を作っているので、何とかしたいところ。外野まで飛ばせるボールが来るまでファウルで逃げるなど、技術面の向上が必要になって来る。

スポンサーリンク

キジ [Other]

ホームゲームで9回2アウトまでリードしていたことを考えれば、「勝てなかった」引き分けということになるだろう。逃げ切りたかったし、追い付かれた後に決定的なチャンスがありながら決められなかった。

ベイスターズは1点リードで9回にクローザーを上げたので、守備固めで選手を代えていた。追いかける阪神はそのまま出場を続けており、救援防御率はリーグダントツトップと5位。延長に入った時点で投打に阪神が大きく上回る状況だったので、負けずに済んで良かったという見方もできる。

5月は好調の阪神打線に対して、ケイから始まり投手陣が12イニングを1点に抑え、阪神と互角に投手戦を演じられたことはポジティブに考えたい。入江は引きずらずに切り替えてくれれば良いし、延長で投げた宮城、坂本も非常に良かった。

首位阪神に先勝できれば非常に大きかったのだが、負けない阪神もさすが。移動日を挟んで15日はハマスタでの試合。バウアーが中5日で先発と予想される。前回スイープされたハマスタでの3連戦では4失点だったが、ここはHQSを期待したい。打線は阪神と比べると上位打線の怖さがない。牧、オースティンがもう少し打ってコンスタントに得点したいところだ。

コメント

  1. 米津 より:

    今年も新潟で勝てませんでした。これで2016年以降たったの通算1勝のみ。勝率2割を切る恐るべき勝てなさです。

    相手の大飛球はぎりぎりホームランになるのに、こちらの大飛球はなぜかフェン直。もはや絶対に勝たせないぞ、という呪いが実在することをひしひしと感じました。

    正直、無駄な移動日がある新潟開催は今年限りにしてほしいです。
    毎回毎年主催試合とは思えない観客の内容。今年は巨人じゃないだけマシかと思ったら、結局阪神ファンの方が多かったというオチ。
    何年やっても新潟にDeNAファンは全然増えた感じはしません。毎年毎年負けてばかり、そりゃファンは増えないです。逆に相手チームにとってはボーナスステージとさえ思われてそうです。相手チームのファンが多いのはそういう意味もあるのでしょう。

    オーナーの政治的な意味で試合するのはやめていただきたい。地方巡業はどこにいってもファンが多い巨人に任せればいい。ハマスタの動員を捨ててまで地方に行く必要はない。ましてや、ほぼ負けるとわかっている新潟ではもう二度と開催しないでほしい。どうしても開催をするなら静岡は名梨など、ハマスタ近辺の県にすべきである。新潟の次の日は移動日で試合ができないのはいささか無駄がすぎる。

    • Rocky より:

      勝てていないのは事実で、観客もハマスタで阪神戦を行った方が入るのも確かでしょう。
      ハードオフ新潟での主催試合は、TBS時代から行われていますが、それ以外の地方ゲームを行わなくなったので、新潟だけが残っているのはやはりDeNA会長の出身地という部分は大きいのでしょう。
      新潟でファンが増えたかどうかは、何の根拠も持ち合わせていないのでどちらとも言えません。読売と阪神は、全国的にファンの総数が多いので、相手のファンが多いのはやむを得ないと思います。
      ほとんどそのどちらかのカードでしか開催していないので、正直なところ燕市があるとは言えDeNA-ヤクルトのカードでは厳しいのかも知れません。

      次の日の移動日は設けなければならないわけではありません。現在、リーグ戦は5球団と25回戦で行われており、毎年カードごとで交互に12試合と13試合のホームゲームがあります。
      12試合なら3連戦が4カードですが、13試合だと1試合だけ余ってしまいます。3連戦を4カードと1試合だけにするのか、3連戦を3カードにして2連戦を2カードにするのかは日程を組むときに決めています。
      春先や秋に2連戦が多いのはこのためです。2連戦とせず間に移動日を設けることで負荷を軽減しています。ヤクルトも同様に松山で開催した後に移動日を挟んで2戦目を神宮で開催しています。
      ハマスタでやったところで、2連戦で木曜が移動日になるだけです。

      近年、新潟以外で開催していないので、実際にやったらどうなのかは誰にも分かりませんが、静岡や山梨ではそもそも球場のキャパも考慮すると2万人すら入らないと思います。
      少なくとも2013年頃まではそうで、カードにもよりますが新潟と長野オリンピックスタジアムは地方ゲームとしては入っている方でした。
      1試合だけしかやらないなら全てハマスタにしても良いのではないかと私も思いますが、横浜を始め全国の人が新潟を訪れるキッカケにもなるので、単純に入場した観客数だけで測れるものではないのでしょう。

タイトルとURLをコピーしました