05/29 阪神1-5横浜DeNA(甲子園)
ジャクソンは初回、森下のタイムリー二塁打で先制を許すが、その後は連打を許さずゼロを並べた。36イニング連続無得点で迎えた4回、牧が8号ソロを放ってようやく得点。同点で迎えた7回、2アウト満塁から宮崎が四球を選び、押し出しで勝ち越し。さらに石上が2点タイムリーを放って3点をリード。9回にも山本の犠牲フライで1点を追加した。7回1失点のジャクソンが5勝目を挙げた。
ポジ [Good]
牧が36イニング連続無得点を打ち破り、バックスクリーン左への8号ソロ。デュプランティエが高めで誘う球をコントロールミスし、真ん中付近に入って来たストレートをきっちりと捉えた。ホームラン以外得点が入る感じがなかっただけに、まず一つチームの流れを変える大きな一打だったと思う。
ベンチスタートだった宮崎が、7回2アウト満塁で三森への代打として登場。3ボール1ストライクからスライダーを見逃してフルカウント。6球目は低めにスライダーが来たが見送った。宮崎としてはボールゾーンまで落ちて行くと見たのだろう。際どい高さに来たが、球審の手は上がらずに押し出し四球で勝ち越しの1点が入った。
僅かに低いようにも見えるが、低めを取る球審だったら見逃し三振になっても全くおかしくない高さ。どちらとも取れるようなゾーンで、これをボールと判定してもらえたことはベイスターズにとっては非常に助かった。なかなか得点が取れない中で、1アウト満塁とした大きなチャンスをまた逃せば、流れを失うところだった。
1点を勝ち越した流れで、勝利を大きく引き寄せたのは石上。最初の打席でデュプランティエのストレートをレフトへ運んでいたが、この場面でもそれを待っていたか。変化球2球の後、アウトサイドに来たストレートをキレイにレフトの前へ運んだ。二塁から度会も際どいタイミングで還り、リクエストも判定は覆らずに2点タイムリーとなった。この試合のヒーローに選ばれたように、この一打は非常に大きかった。タイムリーが全く出なくなっていた状況で、それも打ち破った。
9回の山本の犠牲フライが、得点を取れない流れが変わったことを象徴していた。7回、1アウト満塁で山本は初球を打ってサード後方のフライ。犠牲フライにはならなかった。デュプランティエのスライダーが浮いて来たので、外野まで十分に飛ばせると判断して打ちに行ったが、タイミングを合わせられなかった。
9回は度会の三塁打の後、2球目のスライダーを飛距離十分のレフトフライ。もちろん、ローテーション投手で良い数字を残しているデュプランティエと、プロ初登板だったルーキーの木下では投げているボールの精度も違うだろう。だが、得点が取れない状態が続いていると、絶対にここで犠牲フライは打たなければという力が入ってしまうもの。3点リードの9回という場面だと意外と簡単に犠牲フライを打ててしまうもの。この1点で得点が取れない状態を脱したかなと思う。
度会は、21日以来久しぶりのスタメン出場。7回1アウト1、2塁ではヒットを打って結果を求めたかっただろうが、チームバッティングに徹して我慢し、四球で繋いだ。そして9回の打席でしっかりと一本を出した。三塁まで行った走塁も良かったし、石上のタイムリーで還った走塁も非常に良かった。左腕相手だと難しいかも知れないが、相性の良いヤクルト戦そして昨年も活躍した交流戦で出番をもらえるかも知れない。
そして、この日の勝利に大きく貢献したのはジャクソン。開幕からずっと素晴らしい投球が続いている。初回、1アウトから中野にヒットを打たれ、森下には2球目のアウトサイド低めのボールを上手く右中間に運ばれた。コース的にも厳しく全く悪いボールではなかった。これは打った森下が見事だったという他ない。
2回は2アウトから坂本に二塁打を打たれたが、投手のデュプランティエを打ち取った。その後は危なげなくゼロを並べて行き、7回表の勝ち越しに繋がった。7回裏もしっかりと三者凡退で抑え、101球でマウンドを降りた。これで5勝目。5月にして昨年の8勝が見えて来そうなところまで来た。
この日は、髪の結び方がいつもと違うのか、こんなにフワフワした髪型だっけ?と思うくらいだった。昨年も髪を結ばずに投げた日があったように思う。先週、大ピンチを残して降板し、伊勢が見事な火消しを見せた。この遠征中に宣言通り伊勢を食事に連れて行ったという。昨年から日本の文化にも積極的に触れているナイスガイ。今後の活躍も楽しみだ。
ケイも素晴らしいが、ジャクソンもエース級の投球を見せている。大量点を取らなくても勝てる先発陣を擁しているだけに、彼らを生かして貯金を増やして行きたい。
ヤジ [Bad]
得点がなかなか取れていない中で、初回に先制点を奪われる重い展開だったが、ジャクソンが追加点を与えず、ようやく牧のホームランで得点。同点のまま終盤を迎え、阪神は前の2試合で勝ちパターンを連投させていたこともあり、無理をせずデュプランティエに託す余裕もあった。
ギリギリのゾーンがボールと判断され、試合の行方を大きく分けた。終わってみればスミ1に抑えての逆転勝ち。快勝で連敗を止められた。前日は11安打で無得点、この日は6安打で5得点なのだから野球は分からない。
キジ [Other]
何度も書いてしまうが、36イニング連続無得点と苦しい状況が続く中、キャプテンの牧がホームランを放って終止符を打った。宮崎が何とか四球を勝ち取って勝ち越し、プレッシャーが少し小さくなったところで石上が2点打と良い働きを見せた。9回も度会の三塁打から、これまでがウソのようにあっさりと犠牲フライが出て、得点を取れるイメージを持って横浜へ帰ることができる。
苦しかった得点が取れない日々に区切りを付け、連敗は3で止まった。交流戦前の正念場と考えていたビジターでの広島、阪神の6試合は2勝3敗となった。倉敷で引き分けに持ち込めれば良かったが、最後を何とか取ったことは、今後のチームにとって非常に大きいと思う。
30日から横浜へ戻ってヤクルトとの3連戦。数日前は金曜のナイターは中止確実という感じだったが、雨がかなり前倒しになっているので、もしかしたらという状況。予告先発は大貫と山野が発表されている。大貫は先週の土曜も予告先発として発表されたが、早々に中止となった。今度こそ5月7日以来の登板となるか。
山野とは3度目の対戦。前回は5回で3点を奪ったが、攻略し切れずという印象だった。右打者に3割以上打たれており、牧、オースティン、宮崎といった中軸がどれだけ得点を生むか。阪神と広島が直接対決をしている横で差を詰めたい。
コメント