06/17 横浜DeNA0-3埼玉西武(ハマスタ)
先発のバウアーは3回までランナーを出しながら凌いでいたが、4回にネビンの二塁打などでノーアウト2、3塁とされると、外崎の犠牲フライで先制を許す。その後は、今井との投げ合いが続き、0-1で8回を終える。9回表もマウンドに上がったバウアーだったが、1アウトから長谷川とネビンの連続二塁打で2点目を失い、1アウト満塁のピンチを残して降板。2番手の中川が古賀のタイムリーで3点目を奪われた。今井は9回裏を3者連続三振で片付け、球団新の17奪三振で完封勝利。
ポジ [Good]
バウアーは援護に恵まれなかったが、好投を見せた。初回に滝澤のヒットでランナーを出すも、長谷川のピッチャーライナーで併殺に取った。2回は2四球とやや制球を乱したが、ピンチを凌いだ。3回は2アウトから滝澤が内野安打で出塁したが、松尾が盗塁を阻止。
今井との投げ合いで、早いテンポで4回に入った。先頭の長谷川を詰まらせたがセンターの前へ落ちるヒット、ネビンには追い込んでからのストレートをライト線へ弾き返され、ノーアウト2、3塁。外崎には3ボールとなり、5球目のストレートを打ち返した打球はレフトの後方へ。あわや3ランというところだったが、フェンス前で筒香が捕り、犠牲フライには十分で先制点を奪われた。しかし、なおも1アウト3塁とピンチは続いたが後続を断ち、何とか1点で凌いだ。
5回からバウアーも乗って来て、8回まで4イニング連続で三者凡退。8回は今井に負けじと3者連続三振に取って見せた。既に119球を投げていたが、130球までの制限ということで9回のマウンドにも上がった。8回裏の攻撃でも打順は回らず、交代したら勝利のチャンスはなくなるので、バウアーとしても降りることは受け入れないだろう。
9回表は1アウトから長谷川の強烈なサードへのゴロ。アンツーカーでバウンドもやや変わったかも知れないが、この回にショートからサードに移った京田がバウンドを合わせられずに後逸、二塁打となってしまった。ネビンへの2球目のナックルカーブはど真ん中へ。バウアー痛恨の1球でずっと耐えて来た1点を奪われてしまった。
外崎を申告敬遠し、途中からレフトに入っていた打率.067の仲田との勝負を選ぶが、高めのストレートをセンターへ打ち返されて1アウト満塁。ここで三浦監督が出て交代となった。127球だが、最後はコントロールし切れていないボールが目立ち、限界だった。結果論になってしまうが8回で降りていればというところ。
中川が古賀にタイムリーを許したため3失点。今井が完封なのでいずれにしても負けていたかも知れないが、9回表の2点で今井が投げやすくなったのも事実。この2点がなければ球団新記録の17奪三振はなかったかも知れない。
バウアーとしては、少なくとも8回までは勝利投手になるべき内容だったと思う。今年は好投すると打線の援護がないパターンが多く、勝ち星が伸びない。次回は再び中4日で日曜のロッテ戦が予想される。どのチームも勝率は高まるが、ベイスターズは先制した試合は24勝4敗で勝率が抜群に高い。球数を投げることよりも序盤からギアを上げて先制点を許さない投球を意識して欲しい。
今井の前に2安打に終わったが、いずれも牧のバットから。NPB最高峰の投手である今井とまともにやり合えるのは現状、牧しかいない。最初の打席でスライダーをレフト前に運ぶと、5回には154キロのストレートをライト線へ弾き返した。6月は.196と苦しんでいるが、状態は少しずつ良くなっている。
ヤジ [Bad]
17三振を奪われ、僅か2安打。ほぼノーチャンスの試合だった。2回に先頭の牧がヒットを放つも、盗塁は失敗に終わった。普通に打っても得点は取れないということで足を使って来たが、古賀の送球が一塁側に逸れた分、ちょうどベースに入って来る牧にぶつかるような形でタッチができた。
唯一のチャンスは5回の1アウト3塁。牧が二塁打で出塁し、松尾が何とか転がして広げたチャンス。しかし、筒香が膝元でワンバウンドするスライダーを振らされて三振。三森も3球三振に取られた。筒香はこの日、3三振を完全に圧倒されていた。この場面、何とか外野フライが打てれば展開は変わったが、バットに当てることすらままならない。
あともう一つベイスターズファンが沸いたのは、7回の佐野のファウル。5球目、膝元へのスライダーを泳ぎながら拾った打球は、ポールの右横あと1メートルもないくらいのところを通過した。打ってもほぼファウルというゾーンだったが、上手くバットをコントロールしてフェアゾーンへ入れるような技術を見せた。紙一重のところだったが、これがポールに当たってくれれば同点。惜しかった。
キジ [Other]
現状でNPB最高峰の投手と言っていい今井との対戦。本来は週末のローテーションだったが、中9日でこの日にズレて来た。苦戦は覚悟していたが、想像以上に圧倒された。今井は、球団OBである松坂大輔氏の16奪三振を抜く、球団新の17奪三振。
7回に牧をハーフスイングで三振に取ると、投げ合うバウアーのソードセレブレーションを披露。お互いの打席では三振の応酬で何やらアイコンタクトで会話をしているようだった。バウアーに負けじと109球ながら9回もマウンドに上がり、全く衰えを見せないストレートにキレのある変化球で3者連続三振は圧巻だった。これだけの投球をされたらどうしようもない。
今週はセ・リーグの主催試合になったが、この日もヤクルトが引き分けて辛うじて全敗は免れたもののパ・リーグの46勝、セ・リーグの21勝と差はさらに広がった。最初の週にはセ・リーグチームの躍進が目立ったが、セ・リーグは全チームが借金で7位以下に固まっている。
DeNAは5連敗と厳しい状況だが、首位阪神は7連敗。読売も4連敗、広島は3連敗。リーグ戦ならありえないことだが、上位4チームがいずれも連敗するという状況に陥っている。この苦境から抜け出し、パ・リーグに意地を見せるのはどのチームか。
2戦目はジャクソンと隅田が予告先発として発表されている。ジャクソンは先週、魔の水曜日で連敗を止めたが、そこからチームは5連敗。連敗ストッパーとして期待がかかる。一方、隅田は現在パ・リーグの防御率2位。完封の今井が僅かに上回ったがそれまで1位だった。1戦目以上の投手戦が想定される。やや左打者の方が打率は高いが、弱点というほどのものはない。今井の後に隅田のボールを見てどういう反応になるか。
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