08/31 横浜DeNA2-0中日(ハマスタ)
初回、蝦名の二塁打と連続四球でノーアウト満塁のチャンスを作るも、オースティンの併殺打の間の1点止まり。2回は松尾のヒットと知野の二塁打でノーアウト2、3塁とするも無得点に終わる。先発の藤浪は、5回に制球を乱すも、その後のピンチを凌ぎ1安打に抑える。7回裏に藤浪への代打、宮崎がレフト線へのタイムリー二塁打で2点目を挙げると、伊勢から入江に繋いで完封リレー。
ポジ [Good]
藤浪は、7回4安打9奪三振で移籍後初勝利。大阪桐蔭高の10個下という松尾とバッテリーを組んでの好投で、通算1,000投球回も達成した。
前回は日本復帰登板で、バンテリンドームでの中日戦だった。その時も相手の先発は松葉で、9人全員が左打者というオーダーを組んだ。この日はショートだけ右のロドリゲスが入ったが、8人が左打者。ロドリゲスなら別に当たっても構わないというようにも取れるので、これはこれでどうなのかと思うが、藤浪は特に気にすることなく投球。初回は樋口、上林から連続三振を奪うという上々の立ち上がりだった。
3回は、唯一の右打者であるロドリゲスにも変わることなく投げ、カットボールで見逃し三振に取ると、この回は3者連続三振。1巡目は6三振を奪ってパーフェクトに抑えた。
2巡目に入った4回、岡林の強いピッチャーゴロをグラブで弾いてしまい内野安打。樋口が送って1アウト2塁となり、上林への初球のカットボールを引っ掛けてしまい、足に当たる死球。日本復帰後初の死球となってしまったが、ボスラーの左中間への鋭い当たりに蝦名が追い付くというファインプレーに助けられ無失点で凌いだ。
5回は、大島にストライクが入らずに歩かせると、ロドリゲスにもストライクが入らず。連続四球で、宇佐見の初球まで9球連続でボールとなった。急に感覚が合わなくなったのだろう。宇佐見のバントがファウルになり、ヒッティングに切り替えてピッチャーゴロ。フィールディングでの送球にも自信がないのか、三塁はアウトにできそうなタイミングだったが、最初から一塁しか見ていなかった。松葉をピッチャーゴロに打ち取り、岡林もセカンドゴロで大きなピンチを脱した。
6回はボスラーにセンターへの二塁打を打たれたが、板山を3打席連続三振に取った。7回も続投し、大島とロドリゲスの連打でピンチを招く。今度は宇佐見がバントを決めるが、代打の辻本をストレートで押し込んでセカンドフライ、岡林も膝元へのカットボールで詰まらせ、サードゴロに打ち取り、またもピンチを切り抜けた。
5回にコントロールを乱した場面はあったが、それでも落ち着いて投げられていたと思う。この日はカットボールが良く軸になった。ヒーローインタビューでもピンチを抑えるのが醍醐味とコメントしていたが、精神的にだいぶ大人になっていると感じた。残りシーズン、どれくらい投げるか分からないが、これだけの投球を見せられると期待値も上がる。
ベイスターズファンとしても、コントロールにあれこれ言わず、四球の3、4個は出すものとして見れば良いのではないか。重要なのは試合を作ってくれることで、コンディションが上がって来れば120球近くまで投げられるほどのスタミナもある。右打者が多くなって来た時にどうなるか、今後の投球も注目したい。
今週はともに失点が多かった伊勢と入江が、きっちりと抑えて完封リレーを完成させた。伊勢は、1アウトから上林にセンターへフェン直の二塁打を打たれ、金曜に決勝2ランを浴びたボスラーを迎えた。3ボール1ストライクとボールが先行したが、フォークをゾーンにいれてペイオフピッチに持ち込み、最後はアウトサイド高めのストレートで空振り三振に取った。
代打の細川には、アウトサイド一杯のストレートでカウントを取り、最後はあまり投げないスライダーをアウトサイド低めの完璧なコースへ投げ、空振り三振。連続三振でピンチを切り抜けて見せた。
入江は、26日の阪神戦で同じ2-0の展開からひっくり返されていたが、この日はきっちりと三者凡退で締めた。大島にはフォークが浮いたが、捉え切れずにライトフライ。ロドリゲスはストレートで押してセンターフライ。宇佐見はフォークでストライクを取った後、ストレートで空振りを取って三振でゲームセット。まだ万全とは言えないが、少しずつ調子を取り戻して行きたい。
打線は松葉に6回まで3安打に抑えられた。序盤の大きなチャンスで1点止まりとなり、藤浪が何とかピンチを凌いでいたが、苦しい展開だった。その藤浪への代打で出場した宮崎が、左腕の齋藤のインサイドへ落ちるボールを泳ぎながらも上手く拾い、レフト線のフェアゾーンへ入れる芸術的バッティングを見せた。一塁ランナーの知野も俊足を飛ばしてホームまで生還するナイスランだった。なかなか結果が出ていなかったリリーフにとっては貴重な追加点となった。
ヤジ [Bad]
初回、蝦名がレフト線への二塁打を放ち、度会と筒香はいずれも四球。ノーアウト満塁となったが、オースティンは1ボールからアウトサイドのツーシームを引っかけてショートゴロ。初回ということもあり、二塁での併殺を狙った守備位置だったため1点は取れたものの最悪の結果だった。
オースティンに右方向へ軽打しろとは言わないが、優位なカウントから手を出すボールはもっと絞って欲しかった。続く佐野は捉えた当たりだったが、岡林が左中間の打球に追い付くファインプレーで阻まれ、1点止まり。
さらに2回は先頭の松尾がヒットで出塁すると、知野はレフト線へ運ぶ二塁打でノーアウト2、3塁とした。ここでも林が2ボールからのカットボールを打ち上げてファウルフライ。打順が投手へ回って行くので林のところで得点を取りたいのに、優位なカウントから打ち損じというか、何となく打ってしまった印象。
犠牲フライを打つことも簡単ではないし、優位なカウントから叩き付けた内野ゴロを打てとは言わないが、何としても自分のところで得点を取るという執念が見たかった。左腕への対応が依然として林の課題だ。右投手.315に対して、左投手.113はあまりにも極端すぎる。これではレギュラー獲りは難しい。今オフ重点的に取り組んで欲しい。
序盤2イニングで一方的な展開にもできたのに、1点止まりで苦しい試合になった。それでも藤浪が7回まで無失点に抑える好投で、完封リレーを完成させた投手陣のおかげで何とか勝利に繋がった。
キジ [Other]
1戦目、2戦目の感じだとこの試合も打撃戦になるのかなと思っていたが、松葉が立ち上がりのピンチを乗り越えると中盤はほぼ完璧に抑えた。そして、藤浪も上林への死球、5回には9球連続でボールというのはあったが、中盤以降のピンチを何とか凌いで7回まで無失点。まさかここまでの投球をするとは思っていなかったので、恐れ入った。
打線も宮崎が代打でタイムリー二塁打を放ち、何とか追加点を取った。ここ最近、打ち込まれている伊勢と入江もこの日はしっかりとそのリードを守った。辛くもスイープは免れ、4位転落の危機を脱した。
しかし、2位から5位は依然として3ゲーム差の中にひしめいている。マジック7となった阪神は、あとはいつどこで胴上げとなるのかといった状況。9月9~11日の甲子園でのベイスターズ戦になりそうな流れもある中で、マジック対象チームとなり少しでもあがくことができるか。


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