09/30 横浜DeNA4-5東京ヤクルト(ハマスタ)
蝦名が初回先頭打者本塁打を放って先制したが、2回表にフォードのエラーで同点とされる。3回から登板した篠木が、村上に特大の2ランを浴びて勝ち越されると、7回には藤浪が西村のタイムリーと暴投で2点を追加される。8回に代打の筒香が19号2ランを放って追撃。9回表に引退する森唯斗が登板し、三振と併殺打で抑えてムードを高めると、9回裏には蝦名のタイムリーで1点差とする。さらに1アウト1、2塁としたが、柴田と筒香が三振に倒れて届かず。
ポジ [Good]
森唯斗の引退セレモニーが行われるこの日は、順位争いが続いていれば彼の登板も微妙なところだったが、前の試合で2位が確定した。三浦監督も試合前に森唯斗が一番投げた場所、9回の登板を示唆していた。
筒香の2ランで2点ビハインドとなり迎えた9回。クローザー演出のように暗転したハマスタのライト側ブルペンからリリーフカーで登場した森唯斗を炎の演出が送り出す。
気迫十分でマウンドに上がった森唯斗は、先頭の岩田をチェンジアップでピッチャーゴロに仕留めるが、感覚のズレがあったのか、グラブに入れながら弾いてしまい、内野安打。筒香が近寄って声をかけ、森唯斗は再び気持ちを入れて長岡と対峙。
長岡には追い込んでから落差の大きいカーブを投じ、空振り三振。引退の登板で区切りの500奪三振を達成した。北村恵にはチェンジアップを低めに決め、ショートゴロ。6-4-3の併殺に取り、森唯斗は大きなガッツポーズを見せた。
先頭打者を出しながらもしっかりと3人で抑えて見せた。気迫もみなぎり、これが最後の登板とは思えない姿だった。1年間もがいた末、8月末には優勝した阪神から先発として勝利を挙げ、最後の登板も素晴らしい内容だった。
同学年の筒香は、ベンチスタートから8回に代打での登場だが、気合が入っていた。初球の低めへのストレートでやや前に出されたが完璧に捉え、センターバックスクリーンの右へ運んだ。筒香らしいホームランは19号2ラン。20本まで行ければと周りは思うかも知れないが、筒香はCSでの突破を一番に考えているだろう。良い状態をキープし、CSでもチームを導いて欲しい。
蝦名が初回先頭打者本塁打でいきなり32試合連続出塁に伸ばした。甘く入って来たストレートだが、打ち損じることなく左中間スタンドまで運んだ。9回には1アウト3塁からアウトサイド低めのボールゾーンへ沈むフォークを引っかけながらも、ヒットコースに運ぶタイムリー。この日もマルチヒットに2打点と素晴らしい活躍だった。
先発したケイは、2イニングで降板した。てっきり10勝目を狙うのかと思っていたが、この日2イニングで自責点0だったことで防御率が1.74となった。1960年の大洋初優勝(唯一)で秋山登氏がマークした1.75が球団記録であり、これを65年ぶりに更新し、そこでシーズンを終えたようだ。
そもそもこれだけの投球を見せている投手が9勝止まりというのは、打線とリリーフに責任があるのだが、シーズンを通して素晴らしい投球を見せてくれた。昨年はレギュラーシーズン終盤に打ち込まれ、イライラを爆発させていたが、CSと日本シリーズでは素晴らしい投球を見せた。その状態を年間を通して維持できた。日本に来て大きく成長した投手。まずはCSでもこの投球を見せ、チームをその先に導いて欲しい。
ヤジ [Bad]
CSに向けた準備に入り、主力の多くがベンチスタートだったということはあるが、7回まで9安打を放ちながら初回の蝦名の先頭打者本塁打による1点だけしか取れなかった。山野も要所を締める投球で、今季の5勝のうち3勝をベイスターズから挙げる相性の良さもあったが、うまく攻めることができなかった。
篠木が4月以来となる3試合目の登板。臆せず攻めて行った点は良かったが、村上には真ん中やや内寄りのストレートを完璧に捉えられ、弾丸ライナーで上段に突き刺さる2ランを浴びた。他の打者はともかく、村上はストレートの勢いだけではどうにもならないという教訓にしてくれれば。
4回以降はランナーを出しながらも凌ぎ、4イニングを投げた。来季以降の起用法は分からないが、ルーキーイヤーの最後で少し形になったと思う。
藤浪は2度目のリリーフ登板となったが、この日も不安定。先頭を歩かせ、西村のタイムリーは高いバウンドがファーストの頭を越えてしまう不運な当たりではあったが、ランナーを三塁に置いてまたも暴投。これは藤浪にとっては付き物だし、腕が振れていないと打たれるので仕方ない面はある。CSでの使い方が難しくなって来た。
ビシエドが初回、当たり損ねの三塁線へのゴロを打ち、一塁へ全力疾走した際に足を痛めた。左ハムストリングを痛めたようで、ケガの程度は不明。歩いてベンチに戻り、森唯斗のセレモニーにも参加していたので重傷ではないのだろうが、CS出場は微妙か。ビシエドにとっては日本でのプレー10シーズン目で初めてのCSなだけに出場して欲しいのだが、どうだろうか。
キジ [Other]
引退試合となった森唯斗と同学年という筒香が、8回に代打で登場し2ラン。ハマスタのボルテージが一気に上がった。そのままサードの守備に入り、森唯斗を盛り立てた。気迫のこもった投球で併殺を取り、観客も選手も盛り上がり、9回の追撃に繋がった。
あと一歩届かなかったが、昨年も随所で見せてくれたチームを鼓舞する姿が最後に見られて良かった。9回裏2アウト1、2塁で筒香がフルカウントとなり、もし四球を選んでいたら森唯斗が打席に立っていた。オープン戦のような起用になったため、9回裏の時点で野手が東妻しか残っておらず、代打が出せなかったからだ。
それに延長になったら森唯斗が回跨ぎで投げることになっていたと三浦監督が明かした。筒香もいつもは三振しても淡々と、堂々としているのだが、珍しいくらいにガックリした様子だった。カットが甘めに入って来て仕留められたはずというのもあったのかも知れない。
試合後の引退セレモニーは奇をてらうことはなく、DeNAとソフトバンクのチームメイトを中心としたメッセージビデオと森唯斗からのメッセージ、花束贈呈だった。
それでも印象に残ったのは、この引退セレモニーのために集まったチームメイトの多さ。既に順位が決定し、二軍の全日程が終了しているということもあるだろうが、一軍登録の選手やリハビリ中の主力だけでなく、二軍のほぼ全ての選手が駆け付けていた。
この様子を見る限りだと、チームの生え抜きで十数年在籍している選手かのようだった。ソフトバンクを戦力外になって移籍して2年だが、森唯斗の人柄が表れていると思う。元チームメイトとして何人か来ていたようで、顔で認識できたのは甲斐野だけだった。
ソフトバンク時代に2015年から7シーズン、監督とセットアッパー、クローザーとして共に戦った工藤公康氏も花束贈呈に駆け付けた。これにはベイスターズファンの一部から違った見方もされたようだ。
工藤氏は2007年から2009年まで横浜ベイスターズに在籍しており、その際にハマスタの近くに住んでいた。福岡で監督として7年を過ごしたが、今は横浜に戻って来ているようで、ハマスタは近所。もちろん、森唯斗の最後の姿を観たいという思いはあっただろうが、わざわざ来たとか来季の監督に関連した話ということではないと思う。
子供たち、特にずっと号泣していた長男の姿も印象的だった。森唯斗は33歳だが、意外と大きな子供たちがいて、彼らの心にも思い出としてこの日のことが残るだろう。12年間の現役生活、本当にお疲れ様でした。
森唯斗を送り出し、9月が終わった。10月1日が今季最終戦となる。現在、三浦監督は監督通算で342勝342敗30分でちょうど5割になっている。消化試合でそこまで勝敗は重要でない試合になるが、5割超で終えてもらいたい。
先発は8月21日以来の登板となるバウアー。CSに向けて戦力になるのかという見極めだと思うが、場合によってはこれがベイスターズとして最後の投球になるかも知れない。いろいろあったが、最後にこれぞバウアーというものが見せられるか。


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