10/01 横浜DeNA9-6東京ヤクルト(ハマスタ)
初回、佐野のタイムリーと筒香の20号2ランで3点を先制するが、2回にバウアーが田中と岩田のタイムリーなどで4点を失い、逆転される。3回に松尾のタイムリーで同点とすると、5回に林の犠牲フライで勝ち越し。6回表にプロ初登板の武田が同点とされるも、6回裏に佐野の3ランで再び勝ち越し。7回に入江が北村恵のタイムリーで2点差とされるが、8回に石上のタイムリーで再び3点差とし、最後は中川が締めてプロ初セーブ。武田にプロ初勝利が付いた。
ポジ [Good]
順位も決まり、CSに向けた調整という試合ではあるが、三浦監督は前の試合まで5年間の監督通算成績が342勝342敗30分だった。この試合に勝てば勝ち越しで終わることができる。三浦監督は自分のことよりもCSで勝つことだけを考えていたとは思うが、選手たちが奮起し打ち勝った。
オープン戦に近い形で途中交代によりベンチ入りのほとんどの選手を使う運用。野手では田内、投手では武田といった若い選手も使った中で、筒香と佐野がしっかりとホームランを放って得点し、今年経験を多く積んだ若手も結果を残し、18安打を放った。
最終戦の勝利で三浦監督の通算成績は、343勝342敗30分の貯金1。これについては、現役の時には勝ち越せなかったが、選手たちが頑張った結果とここでも自分のことよりも選手だった。
3時間40分という長い試合になり、最終戦セレモニーまで観たので時間がなく、ポジ要素がたくさんあったので今回は列挙で。
- 蝦名が最終戦でも四球と二塁打で出塁、33試合連続出塁まで伸ばした
- 桑原が3打数3安打で.284まで上げた。規定打席はギリギリだったが打率4位まで浮上。阪神が残り1試合あるので、中野と近本次第で順位が変わる可能性はある
- 佐野が決勝3ランを含む3安打。こちらも1日時点では打率ベスト10に入ったが、佐藤輝ら他の選手の結果次第となる
- 筒香が初回に20号2ラン。2019年以来の大台となり、これが日米通算250号。この調子を維持してCSを迎えて欲しい
- 松尾がタイムリー含むマルチヒット。序盤はバッティングでかなり存在感を見せたが、後半は苦しんだ。状態は上がって来ているようだ
- 度会もマルチヒットで9月の好成績をそのまま繋いでいる。捉え方も悪くないし、CSでのベンチ入りが見えて来た
- 石上は8回に貴重なタイムリー。低めの変化球を上手く拾った。長打力も発揮しつつ、こういったバッティングができればレギュラーも近づく
- 田内が途中の守備から入り、前日に続く2打席目でプロ初ヒット。阪口のカーブにうまく合わせてセンター返し。高卒ルーキーとして順調なスタートを切った
- 東妻が、人工芝ながら不規則な回転でイレギュラーした打球をサードが弾き、記録はヒット。最終戦にしてようやく今季初ヒットが出た。これくらいのご褒美があってもいい
- 平良が同点の4回に2番手としてリリーフ。プロ初ホールドをマークした。調整登板ではあるが、CSでも状況によってはリリーフがあるかも知れない
- 武田がプロ初登板。二刀流から投手に専念することになったが、堂々とした投球だった。ポテンヒットで失点してしまったが、味方の援護でプロ初勝利も付いた。来季、飛躍して欲しい
- 中川が、退団となる三嶋の登場曲を使って登板。セーブシチュエーションでしっかりと投げ切り、プロ初セーブを挙げた
ヤジ [Bad]
バウアーが8月21日以来の登板となった。初回は三者凡退で抑えたが、2回に大きく乱れた。今年は不在の期間が長かったが、過去通算でヒットを打たれていない村上にナックルカーブをライトの前に落とされると、オスナにはインサイド高めのストレートで押し込み切れずにポテンヒット。
中村も過去にヒットを打たれていないが、追い込んでから決め切れず、8球粘られて四球。惜しいボールもあったが、力んでコントロールし切れないという形だった。
ノーアウト満塁から西村には良いところにチェンジアップが決まって空振り三振。8番、9番で無失点で切り抜けたいところだったが、田中へのカットボールが浮いて捉えられた。ライト線への二塁打で2失点。これがプロ初ヒットで、もう少し圧倒して欲しいところではあった。小川にも高めのストレートを外野まで運ばれ犠牲フライ。
さらに岩田にも高めのストレートを上手く捌かれ、レフト線ギリギリに入るタイムリー二塁打。また不運だったと言うのかも知れないが、ストレートが高めに行って力がないから弾き返される。
3回もコントロールがままならず、2つ四球を出したが後続は断った。もともと3回という予定だったように思うが、3点もらった後に4失点する投球ではどうにもならない。よほどのことがない限りバウアーはCSで出番はないだろう。9つのアウトのうち6つを三振で取るくらいのキレが戻っていればあるいはと思ったが、以前と変わっていないし、むしろ悪くなっている。
ベイスターズで最後の登板になるかも知れないと思いながら観ていたが、残念だし痛々しかった。
キジ [Other]
最終戦は、主力打者の2発に若手野手の活躍も加わり、18安打9得点と打線が活発だった。阪神があと1試合残しているが、20点差が付いているので510得点に関してはリーグトップとなるだろう。前半は得点が取れずに苦しんだが、後半は他のチーム以上にホームランを増やして得点に繋がった。
投手陣も誤算だったバウアーが、今季を象徴するような投球。入江もこれではCSの大事な場面で出すには怖い。完全に調整方法を間違えたと思う。それでも他の投手が繋いで大量点を守り切った。投手には不安が残るもののレギュラーシーズンの最終戦を白星で飾り、弾みをつけて11日からのCSファーストステージを迎える。
最終戦セレモニーに入る前に、ヤクルトがハマスタでの今季最終戦ということで整列してレフトスタンドへ一礼。そんな中でいきなりスコアボードに動画が流れる。ハマスタでの高津監督の雄姿とこれまでの偉業を讃える動画だった。
そして、高津監督がレフトスタンドのスワローズのエリアとベイスターズのエリアにもサインボールを投げ入れ、三浦監督から花束が手渡された。さすがにメッセージを語ることはなかったが、退任が決まっているとは言え、ビジターチームの最終戦でここまでやるのは見たことがない。
CSファーストステージのビジター応援席については批判が多いが、元来はビジターに優しい球場。かつてはベイスターズファンだけで球場を埋められないので、やむを得ずそうしていた部分もあったかも知れない。ヤクルト、DeNA全てのファンによる高津コールも良かった。
思えば三浦監督就任1年目の2021年、ホーム開幕戦は高津ヤクルトに逆転負けし、開幕6連敗まで伸びてしまった。そして、ホーム最終戦はヤクルトの優勝が決まり、胴上げを一通り見せ付けられた後に最終戦セレモニーを行うという屈辱の日だった。
その1年目の悔しさをバネに4年連続Aクラスとなり、昨年はリーグ優勝は逃したもののCSから勝ち上がって日本一となった。2022年はヤクルトと8月に首位攻防戦もあった。連覇を果たしたヤクルトを追って力を付け、今年は大きく勝ち越すことができた。両チームが同時に監督交代となりそうだが、来年以降もまた熱い戦いを見せてもらいたい。
最終戦セレモニーは、球団公式You Tubeチャンネルに全てアップされているので、ハマスタへ行けなかった方はそちらで見ていただければ。中継でも権利の関係で見られなかったようだし。
三浦監督の退任について南場オーナーが触れた時、最終戦でメッセージがあるという旨を書いていたが、CSがあるので自身の退任には触れず、リーグ優勝からの日本一を果たせなかったことへの謝罪と、CSの意気込みだけを語った。それで良いと思う。一番良いのは日本一になってからだが、仮に敗退してもその後で思いを聞かせてもらえたらと思う。
最後は写真を列挙して終わり。CSがあるので、まだ今季は終了ではないが、143試合のうちほとんどを書くことができた。CSも引き続きお付き合いを。




















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