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2025年のコーチングスタッフを発表

横浜DeNAベイスターズは11月9日、2025年シーズンのコーチングスタッフを発表した。既に発表されていた新任の河田、上田、村田の3コーチに加えて、編成部門で萩原統括部長を支えて来た進藤氏が現場に配転。加賀氏も投手コーチ補佐に就任する。新任のコーチは、9日の秋季トレーニングから既に合流。悲願のリーグ優勝に向けて始動した。

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一軍、二軍の垣根を越えて

ポジション氏 名背番年齢
監督三浦大輔8152
一軍ベンチコーチ進藤達哉7855
一軍オフェンスチーフコーチ靍岡賢二郎7238
一軍ディフェンスチーフコーチ
兼野手コーチ
相川亮二8049
一軍内野守備
兼ベースコーチ
兼野手コーチ
田中浩康9743
一軍外野守備
兼ベースコーチ
兼野手コーチ
河田雄祐7457
一軍チーフ投手コーチ
兼投手コーチ
大原慎司7940
一軍投手コーチ
兼投手コーチ
小杉陽太9440
二軍監督
兼投手コーディネーター
桑原義行8343
二軍オフェンスチーフコーチ中井大介8936
二軍ディフェンスチーフ
兼内野守備
兼ベースコーチ
藤田一也7343
二軍外野守備
兼ベースコーチ
兼野手コーチ
上田佳範8452
二軍投手コーチ
兼アシスタント投手コーディネーター
兼投手コーチ
入来祐作8853
二軍投手コーチ
兼投手コーチ
八木快8635
野手コーディネーター万永貴司8253
野手コーチ田代富雄7671
野手コーチ大村巌9056
野手コーチ村田修一7145
野手コーチ石井琢朗7555
野手コーチ鈴木尚典7753
野手コーチ柳田殖生8543
投手コーチ補佐加賀繁7040

2024年、一軍で「オフェンス」と「ディフェンス」にチーフコーチを置き、作戦面での役割と責任を明確化した。2025年はそれを二軍にも拡大。加えて、野手については従来の打撃コーチを置かず、さらに一軍と二軍も分けない陣容となった。他球団と比較すると、非常に珍しい構成となっており、DeNAの独自色が出ていると思う。

新しく入団したコーチについては、既に前の記事で書いているので細かくは書かない。村田コーチについては、萩原本部長が過去のFA移籍についてコメントをしていた。未だに固執しているファンがいるのも分かっていての発言だろう。もちろんOBというのもあるが、純粋にコーチの能力を評価しての入団となった。来季のリーグ優勝に向けて尽力してくれるなら全く問題ない。

河田コーチは、一軍外野守備コーチ兼ベンチコーチとなった。これまで三塁ベースコーチは田中コーチが継続しているので、石井コーチに代わって一塁になるのだろうか。試合中の外野の守備位置についても河田コーチから指示が出ることになる。上田コーチは、二軍で外野守備コーチ兼ベンチコーチを務める。

オフェンスとディフェンスの系統を分けたことに続く改革として、打撃コーチ、走塁コーチを廃止し、野手コーチとした。さらにこれらのコーチには一軍、二軍の振り分けが明確化されていない。2024年から万永コーチが、野手コーディネーターとなっているが、コーディネーターが作戦面に加わりながら、野手のパフォーマンスを上げる役割である野手コーチを配置し、選手の能力アップに繋げるようだ。

1軍の戦術系を担当するコーチと2軍の戦術系を担当するコーチとその他、全部育成と考えていますので、1軍にも2軍にも顔を出しながら、その時のコーディネーターの差配によって、どこにいるかを定義してもらいます

萩原本部長の説明にある通りで、内野守備と外野守備が一軍と二軍の明記があるのは、作戦面で守備位置を伝える役割が必要だから明確にしているだけで、野手コーチは打撃と走塁に限らず守備面でもコーチングを行うということだ。作戦面と育成面を明確に分離する一方で、育成に携わるコーチについては、従来の打撃だけといった限定的な役割ではなく、広い範囲でのコーチングが求められることになる。

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進藤氏が現場復帰

MLBでは主流の呼び方であるベンチコーチが新設された。これまでのヘッドコーチとは違うのかどうかは分からないが、2017年以降は編成に携わってきた中で、編成の意図と現場の動きを繋ぐ役割が期待されるのではないだろうか。

進藤コーチは、引退後の2004年からコーチを務め、一度退団して独立リーグの富山で監督を務めた後に復帰し、2016年はラミレス新監督をヘッドコーチとして支えた。その後、前述の通り編成部門を担って来た。

2024年からオフェンスチーフ、ディフェンスチーフを置いた中で、監督との間に1枚入れる必要があったということもあるし、ポストシーズンは素晴らしい戦いで勝ち抜いたとは言え、3位に終わったチームでもあるので、三浦監督の足りない部分を補うという狙いもあるだろう。

加えて前述の通り、育成面は野手、投手にそれぞれコーディネーターがいて、一軍のベンチに誰が入るのかという調整も発生すると見られる。こうした多様化する中で監督が最終的な意思決定を行うための整理、調整するのがベンチコーチになるのではないかと思う。

二軍監督は、報道の通りに桑原義行ハイパフォーマンス部長が就任した。そして、兼務として投手コーディネーターと発表された。経験のない投手のコーディネートをするというのはなかなか驚きだが、このあたりはハイパフォーマンス部でやってきたことの延長戦上になるのだろうか。アシスタントとして入来コーチも付くが、二軍監督だけでなく思い切った抜擢で、どのような成果に結び付くのか注目したい。

若干気になるのは、東野投手アシスタントコーチの退団が8日に発表されており、このあたりの調整がうまく行っていないのではないかという懸念はある。投手に関しては入来コーチを中心に、八木コーチ、加賀コーチがいるので、それほど心配することではないとは思うが、育成選手も増えて来ているし、ケアし切れるのかなという疑問は残る。コーチ以外にも動作解析を含め、選手をサポートするスタッフは十分にいるのだろう。

さらに、バッテリーコーチも廃止され、鶴岡コーチが退団した中で、野手コーチの中に捕手の経験者がいないこと。靏岡コーチ、相川コーチはいずれも一軍で作戦面に携わるので、特に二軍にいる捕手を育成する上で、誰がどうコーチングをして行くのかは疑問。桑原二軍監督が投手も担当するくらいなので、このあたりもどうするかは考えてあるのだと思う。

前から書いている通り、コーチの評価はチームの内部にいる人間しか分からない。一般のファンがコーチの評価を語っても全く意味がない。だが、FA移籍やトレードがあまり多くないNPBでは、ドラフトで獲得した選手を育成し、一軍の戦力にすることが主流であり、コーチングスタッフは非常に重要。

昨年、これまでの延長線上に優勝はないと萩原本部長がコメントし、改革を続けている。日本一という成果は一つ得たが、一番重要なリーグ優勝そして目指す常勝軍団へ向け、邁進してもらいたい。

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