03/11 横浜DeNA2-1広島東洋(ハマスタ)
先発のジャクソンは、力のあるストレートで押し、4回を2安打1失点。モンテロには一発を浴びたが4奪三振。開幕に向けて万全の調整ぶり。打線は2安打に終わったが、宮﨑が持ち味を発揮するバットコントロールでレフトスタンドへの逆転2ランを放った。2番手以降の投手が連打を許さず、1点を守り切った。
ポジ [Good]
ジャクソンが、2年目の飛躍を期待させる投球内容を続けている。初回、先頭の秋山を3球三振に取るも、ファビアンに浮いたスライダーを捉えられて二塁打。しかし、小園をナックルカーブで3球三振、モンテロはアウトサイドへのチェンジアップで連続三振に取り、無失点で切り抜けた。
2回は簡単に三者凡退で片付け、3回も2アウトランナーなし。1番に返って秋山を迎え、最初の打席と同様に2球で追い込むも、なかなか打ち取れない。二人の対戦は10球を超え、オープン戦ということもあるのか、ジャクソンもフェアゾーンに飛ばしてくれと苦笑い。
レフト線ギリギリのファウルには、フェアでいいよというジェスチャーを見せた。最終的に16球目のスライダーに合わせ切れず、サードゴロ。ベンチに戻る秋山にグータッチを求めたジャクソン。試合後、Xで「what a good battle!」とポストしていた。根負けしなかったことは評価できる。
秋山の2打席目だけで16球を費やしたが、4回53球と理想的。三振を取ることもできるが、球数をセーブしながら打ち取ることもできる。バウアーとともに中4日もしくは5日で回るという話も出ているが、そうなると球数は100球がメドになるだろうから、5回、6回を投げるにはセーブする必要が出て来る。来週のオープン戦、おそらく25日はイースタンの公式戦で投げるだろうから、そういった部分も含めて注目して行きたい。
宮﨑がさすがというバットコントロールでレフトスタンドへ運んだ。まさに運んだという表現が適している打ち方だった。左腕の高橋の入って来るカットボールを上手く捌いた。真芯で完璧に捉えたらファウルになってしまうコースのボールに対し、芯で捉えつつも泳いだような形で拾い、右手を抜いてヘッドを走らせている。こんな打ち方ができる打者はそう多くはない。天才と言ったら簡単だが、それに加えて努力の賜物だと思う。
2番手以降の投手では、宮城が三者凡退に抑えて開幕1軍へアピール。菊池に3ボール1ストライクとしてしまったが、カーブでストライクが取れたのが良かった。宮城の特長がこのカーブなので、カウント球にも勝負球にもなれば心強い。生き残りへまだまだ争いが続く。
1点リードの9回を締めたのは山﨑。春季キャンプはB班でじっくり調整し、この日ようやく実戦に入った森原がクローザーを務めることになりそうだが、肩の不安が消えたわけではない。シーズン中の連投なども考えれば、山﨑が経験者としていつでもクローザーに入れる状態でいてくれることが理想的。もう少し低めのスプリットで振らせることができれば。
ヤジ [Bad]
打線は僅かに2安打。牧が上手くライト線へ持って行った二塁打と宮﨑の2ラン。筒香、オースティン当たりは開幕に向けての調整段階だと思うが、そろそろという感じ。
この日は、高卒2年目の武田が参加していて注目したが、打線が沈黙し過ぎて1打席しか回らず残念だった。12日は投手として参加すると聞いたので、こちらも楽しみではある。
キジ [Other]
試合としては宮﨑の一発での逆転を投手陣が守り通したので、公式戦であれば2安打でも勝てば良いというところだろう。投手陣の出来は安心したが、打線はそろそろ開幕に向けて主力の調子が上がって来ても良いのかなという感じ。日曜に触れた通り、オープン戦はDeNAとオリックスがホームラン0だったが、ようやく一本出た。
この日は一軍のオープン戦よりも二軍の教育リーグの方がアツい。故障やスロー調整だった選手たちが相次いで出場した。
まずは、春季キャンプで肉離れにより離脱していた三森が復帰し、2番DHでスタメン出場。2打席目で薮田の初球ストレートを捉え、ライトスタンドへのホームラン。パンチ力に定評があるが、持ち味を発揮した。
投手陣は、開幕ローテーションを争う石田裕が、5回を無失点の好投。キレのあるストレートがコントロール良く決まり、見逃し三振を3つ含む8奪三振。二軍とは言え、大きなアピールになったのではないか。
そして、2番手で森原が実戦初登板。昨年はシーズン終盤からCS、日本シリーズと肩の不安を抱えながらもクローザーとして、日本一の胴上げ投手になった。今年は春季キャンプもB班に入り、敢えてスロー調整でここまで進めて来た。1失点で内容も良いとは言えないが、まず実戦に入ったということをプレスに捉えれば良いだろう。
続いて、肉離れで離脱していた坂本が登板。エラーも絡んで1アウト満塁のピンチは招いたが、2三振を奪い無失点で切り抜けた。こちらもまず復帰登板したという点をポジティブに捉えたい。
2024年は一軍登板なしで終わった入江が4番手で登板。こちらも春季キャンプはB班で、最初はリハビリ組から入り、慎重にステップを進めて来た。ピンチは招いたが、無失点で凌いだ。横須賀スタジアムで155キロもマークしており、低めに力のあるストレートが決まっていた。肩の故障は選手生命に大きく関わるだけに、肌寒い春先は無理をせず、引き続き慎重に進めて欲しい。だが、明るい光が差し込んで来た。
12日は、竹田が一軍のオープン戦で登板する。ケイの後になるだろうが、開幕一軍に向けて貴重なアピールの場となるはずなので、注目したい。
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