03/12 横浜DeNA2-6広島東洋(ハマスタ)
先発のケイは、初回に2本のヒットでピンチを招くも、韮澤をピッチャーゴロに打ち取って切り抜ける。2回以降も落ち着いた投球で、4回無失点の好投。オースティンが2回にオープン戦1号を放ち、3回には桑原のタイムリーで2点目。5回から登板した竹田は、3イニング目に捕まり2失点。武田は林に2ランを浴び、篠木も田村のソロなどで2失点と若手が終盤に打ち込まれた。
ポジ [Good]
ケイが、4回無失点の好投を見せ、ジャクソンに続き万全な調整ぶりを見せた。初回はいきなり二俣に初球をレフトへ鋭く打ち返され、末包には高めのストレートを詰まりながらもライト前まで運ばれた。モンテロのファーストゴロで2アウト2、3塁とされるも、韮澤を当たり損ねのピッチャーゴロ。ケイが好フィールディングを見せ、自らファーストベースへ駆け込んだ。
2回は三者凡退で片付け、3回も2アウトを取ったが、ファビアンに対して2ストライクからのスイーパーがインサイドへ入り過ぎて足に当たってしまった。この投球は勿体なかった。末包はカットボールを引っかけて三遊間へのゴロだったが、深い位置まで転がった。加藤がジャンピングスローで二塁へ送球もセーフだったが、ファビアンがオーバーラン。リプレー検証でアウトとなった。
4回は先頭のモンテロを歩かせ、中村健にもヒットを打たれたが、後続を断った。圧倒的な投球ではなかったが、冷たい雨が降る中で球威も申し分なかったし、変化球もある程度投げ分けられていたのではないか。おそらく公式戦の登板までちょうど3週間というところだろうから、万全の調整と見て良いだろう。今年は勝ち負けの数字を逆にする活躍を期待したい。
オースティンが完璧な一発を放った。最初の打席で、大瀬良の甘く入った高めのカットボールを強振。打った瞬間という当たりはレフトスタンドの中段から上段へ飛び込んだ。先週末は関西遠征には帯同せず二軍の教育リーグに出場し、ライトへホームランを打っていたが、豪快なバッティングが見られた。
6回にはドミンゲスのカットボールを右方向へ弾き返し、あと少しで2発目というフェン直の二塁打。昨日のブログでそろそろと書いたが、開幕に向けてまた一歩進んだかなという印象。ケガをせずに開幕戦を迎えて欲しい。
蝦名が3回、大瀬良からセンター前ヒットを放った。追い込まれてからアウトサイド低めの難しい球をファウルにし、最後は高めへ甘く入ったカットボールを強く弾き返し、センターへのクリーンヒットだった。このバッティングができればレギュラー争いに食い込める。二塁へ進んだ後、桑原の完全に詰まった打球で、判断良くスタートを切って生還した。1アウトだったが、打った直後に判断できたのは、守備位置の確認など準備ができていたから。キャンプで取り組んだことが成果として出た。
東妻は、バッティングでは進塁打はあるもののノーヒット。しかし、ライトの守備で存在感は見せた。ダイビングキャッチもあったし、かなり前進守備をとっていたところで、後方の打球に追い付いた。キャッチャー登録ながらキャンプでもずっと外野手として練習しており、守備力では他の選手と遜色はない。バッティングでももっとアピールしたい。
ヤジ [Bad]
竹田がケイの後、5回から登板。先頭の清水はショートゴロで、加藤の送球がやや逸れたが、井上がタッチ。セーフの判定が覆ってまず1アウト。田村には真ん中高めのストレートを捉えられ、ライトへの二塁打。しかし、ファビアンと末包は低めのフォークで打ち取り、無失点の立ち上がり。
6回は、先頭の堂林に三遊間に打ち返されたが、宮﨑がダイビングキャッチ。しかし、送球がセカンド側に逸れて内野安打となった。韮澤は低めのフォークで注文通りのショートゴロ併殺打。中村健も東妻のファインプレーで打ち取り、3人で終えた。
7回は1アウトから林、高木、田村の3連打で満塁のピンチ。このあたりボールが中へ入り、打者が球威を感じていない様子だった。矢野はストレートで押し込み、セカンドゴロ。当たりが緩い分、一塁は際どいタイミング。石上の送球が浮いてしまい、井上の足が離れた。一度はアウトと判定されるも、またも判定覆って併殺崩れに。
末包はスライダーでファウルフライに打ち取ったはずが、セカンドの加藤がフェンスを気にして追い切れず捕れなかった。命拾いした末包は、次のボールを捉えてレフト前タイムリーで2点目。前のボールと同じようなスライダーを続けたが、それよりも少し中へ入った。ここは勝負を急がず、目線を変えた方が良かったのではないかと思う。
51球に達したため、ここで松本凌に後退した。少し守備に足を引っ張られたもあるし、寒い雨の中での投球であることは差し引きして考えるべきだろう。球威で押すタイプではないようなので、中に入ってしまうボールをいかに減らせるか。今後の課題はまだたくさんあるという印象だった。
二刀流ということで、前日は外野手として出場した武田が、4番手として8回に登板。スピードガン表示よりも速く感じさせるストレートで、先頭の韮澤を振り遅れの三振に取ったが、右の中村健にはストライクがなかなか入らず歩かせた。盗塁と犠牲フライで2アウト3塁となり、林を迎える。
スライダーでストライクを取り、ストレートが外れた後、もう1球アウトサイドのストレートでカウントを作りに行ったが、狙われてきっちりと捉えられた。逆方向への鋭い当たりはレフトスタンドへ飛び込んだ。コースとしてはアウトサイドに行ったと思うが、打った林も見事だったと思う。ただ、左腕として左打者は抑えたいところだと思うので、この経験を今後に生かしてもらえればと思う。まずファームで二刀流をどう成立させて行くか。楽しみな選手であることには変わりない。
9回は篠木が登板。これまでのオープン戦では素晴らしいストレートで空振りを奪って来たが、いきなり初球のストレートを田村に完璧に捉えられ、ライトスタンドへブチ込まれた。その動揺に加えて冷たい雨の中のコンディションも影響したのか、矢野への投球はほとんどがアウトサイド高めに抜けるような形になって四球。明らかに力みがあった。
末包にはスライダーで入るも、ど真ん中に行ってしまい、レフト線への二塁打でノーアウト2、3塁。小園には低めにストレートを決めるも、犠牲フライとされて2点目を奪われる。韮澤にはストライクが入らず、また歩かせてしまい、中村健にもペイオフピッチと苦しい投球が続いたが、最後はストレートをアウトサイド低めのコーナーに決めて見逃し三振。何とか2点で凌いだという投球になった。
期待の若手が3イニング続けて2失点ずつという苦しい結果になった。天候の悪さも同情するが、相手も同じだし言い訳にはできない。もちろん、彼らにはまだ課題も多くこれからの選手。開幕一軍を目指しているとは思うが、この苦い経験を今後の練習に生かすことが一番重要だろう。変に抑えてしまうよりも結果良かったということもある。今後の成長に期待したい。
キジ [Other]
オープン戦はこの日までで11試合を消化。そのうちパ・リーグとの対戦は、ロッテとオリックスの1試合ずつだけ。9試合がセ・リーグとの対戦と、少し珍しい日程となった。14日からはハマスタで楽天3連戦、18、20日はオリックス戦、最後はベルーナドームで西武3連戦となり、ここからはパ・リーグとの対戦のみとなる。
広島とハマスタで3試合対戦したことで、この日も好投していたドミンゲスの球筋を見ることができたし、ファビアン、モンテロの新外国人選手のデータも取れたのではないか。昨年、まさかの失速があったが、ここ数年はずっと苦手にしている相手なので、何とか勝ち越しに持って行きたいところだ。
ファームは、教育リーグの最終戦が鎌ケ谷で行われた。ハマスタは雨の中、最後まで試合が行われたが、鎌ケ谷は8回表攻撃中に降雨コールドゲームとなった。13日は横須賀スタジアムで日本大学と練習試合を行い、15日にはイースタンリーグが開幕する。
オープン戦と並行して、開幕当初は一軍の開幕に向けた調整の場となる。ローテーションの争いも開幕直前まで続くかも知れない。両方を注目しつつ、どんな陣容で開幕を迎えるのか楽しみにしたい。
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