横浜DeNAベイスターズは11月1日、2026年シーズンのコーチングスタッフを発表した。既に発表されていた通り、石井琢朗コーチが退団。村田修一コーチが二軍監督となり、背番号75を引き継いだ。現時点では外部招聘はなく、2025年のコーチが配置転換しただけになっている。秋季トレーニングから本格的に2026年の体制が始動する。
「戦術」と「育成」で明確化
三浦監督が退任し、相川コーチが昇格して新監督となった。大方の予想通り、コーチの陣容はほぼ変わらずに配置転換のみとなった。石井琢朗コーチは、球団が慰留するも退団という形になり非常に残念だが、それ以外のコーチは継続してチームを進化させる。
| ポジション | 背番 | 氏 名 | 年齢 |
| 監督 | 81 | 相川 亮二 | 50 |
| 一軍ベンチコーチ | 72 | 靍岡 賢二郎 | 39 |
| 一軍打撃戦術コーチ | 89 | 中井 大介 | 37 |
| 一軍打撃育成コーチ | 90 | 大村 巌 | 57 |
| 一軍内野守備走塁戦術・育成 兼ベースコーチ | 73 | 藤田 一也 | 44 |
| 一軍外野守備走塁戦術・育成 兼ベースコーチ | 74 | 河田 雄祐 | 59 |
| 一軍バッテリー戦術・育成コーチ | 加藤 健 | 45 | |
| 一軍チーフ投手戦術・育成コーチ | 94 | 小杉 陽太 | 41 |
| 一軍投手戦術・育成コーチ | 藤岡 好明 | 41 | |
| 二軍監督 | 75 | 村田 修一 | 46 |
| 二軍ベンチコーチ | 97 | 田中 浩康 | 44 |
| 二軍内野守備走塁戦術・育成 兼ベースコーチ | 78 | 進藤 達哉 | 56 |
| 二軍外野守備走塁戦術・育成 兼ベースコーチ | 84 | 上田 佳範 | 53 |
| 二軍バッテリー戦術・育成コーチ | 70 | 辻 俊哉 | 47 |
| 二軍チーフ投手戦術・育成コーチ | 88 | 入来 祐作 | 54 |
| 二軍投手戦術・育成コーチ | 86 | 八木 快 | 36 |
| 二軍投手育成コーチ | 87 | 加賀 繁 | 41 |
| 二軍打撃育成コーチ 兼巡回打撃育成コーチ補佐 | 77 | 鈴木 尚典 | 54 |
| 二軍野手育成コーチ | 85 | 柳田 殖生 | 44 |
| 野手コーディネーター | 82 | 万永 貴司 | 53 |
| 投手コーディネーター | 79 | 大原 慎司 | 41 |
| 巡回打撃育成コーチ | 76 | 田代 富雄 | 72 |
2024年からオフェンスチーフに靏岡コーチ、ディフェンスチーフに相川コーチという体制だったが、今回はこの形をやめている。これは意外だった。相川新監督はもともとディフェンスを担当していたので、そこを主軸に置きつつ、オフェンスを中心として靏岡コーチが全てを総合する形になるのだろうか。靏岡コーチは、現役時代はキャッチャーでありバッテリーを中心としたディフェンス面のサポートも期待される形になるかも知れない。
アナリスト出身の靏岡コーチがベンチコーチとして統括的な立場となることにより、ベイスターズはよりデータを駆使した野球に変わって行くだろう。接戦や大事な試合で序盤からバントをするなど疑問が残る作戦も見られたが、リーグトップの得点をマークしたという実績は残している。そのあたりも相川新監督になってどうなるのか注目したい。
攻撃部門は、中井コーチが一軍に異動し戦術を担当する。2025年は二軍でオフェンスチーフコーチを担当し、さらにステップアップが期待される。2025年は一軍、二軍の分担をしていない野手コーチとなっていた大村コーチは、一軍の打撃育成コーチとなり、主に技術指導などを行うと見られる。
そして、一軍の内野守備走塁担当として藤田コーチが入る。一塁ベースコーチということになるだろう。個人的に将来の監督候補として注目しているが、今回は一軍でのコーチ経験を積むことになった。内野はまだ若い選手も多く一軍のベンチ入りしているので、育成面も期待したい。
河田コーチは引き続き三塁ベースコーチを担当する。走塁面が着実に良くなっているので、引き続き名コーチの下で選手を成長させて欲しい。
大原コーチが投手コーディネーターに配転となったため、一軍の投手コーチは小杉コーチの名前しかない。大原コーチがコーディネーターとしてブルペンを担当するのか、後から他のコーチが補充されるのか。
三浦監督、石井コーチ、桑原二軍監督が退団あるいはフロントへ異動となったが、新任のコーチは含まれていないので純粋に3名減っている。2025年は11月9日に発表し、辻野手コーチは少し遅れて13日に追加で発表されている。そのため、この後新たにコーチが追加される可能性もある。
一軍のバッテリーコーチは、相川新監督、靏岡コーチとキャッチャー出身の指導者はいるものの専任を置く可能性もある。そして、前述の通り一軍の投手コーチもあと一人置いた方が良さそうだが、どうだろうか。
(11/3追記)3日、読売の二軍バッテリーコーチを退任した加藤健氏の一軍バッテリー戦術・育成コーチ就任が発表された。相川監督とは読売時代に現役、コーチとしてともに戦った経験がある。監督の推薦も踏まえての獲得と思うが、山本のさらなる成長、そして松尾が日本を代表するキャッチャーとなるように尽力してもらえればと思う。
(11/19追記)18日、くふうハヤテで選手兼投手コーチを務めていた藤岡好明氏が一軍投手戦術・育成コーチに就任することが発表された。2020年にDeNAで引退し、2021年は二軍の投手コーチを務めたが、現役に復帰した思いが強くなり、独立のリーグの火の国サラマンダーズに移籍。コーチを兼任しながらプレーを続け、2024年からはくふうハヤテに移籍した。
2025年にウエスタンリーグで29試合も登板しているが、ここで再び現役に終止符を打つ形になりそう。小杉コーチとは同年代であり、独立リーグでのコーチ経験も生かしつつ、投手陣の底上げを期待したい。
将来の村田監督へ布石?
二軍監督には、前日に発表があった通り村田コーチが就任する。引き続き打撃部門を担当すると思っていたが、二軍監督とは意外だった。桑原二軍監督は、ハイパフォーマンス部から就任という異例の起用になったが、1年でフロントに戻ることになったようだ。このあたりは試行錯誤という部分もあるだろう。フェニックスリーグとは言え優勝したので、着実に成果は出ていると思う。
球団の期待と本人の希望を照らし合わせながら配置を決めているものと思うが、村田二軍監督は将来的な監督候補として考えているということだろうか。2025年の前半戦、オースティンのケガや宮崎、筒香の不振などチーム全体として打線の状態が落ちた。石井、鈴木の両コーチが二軍を担当し、新たに就任した村田コーチの責任を問う声がごく一部であった。結果的には後半戦に巻き返し、リーグトップの得点をマークした。
以前から繰り返しているように、コーチの評価など外部の人間、ましてやファンができるはずなどない。結果に対して責任はあるだろうが、そこも最終的に負うのは監督となる。ベイスターズは特に昔ながらの指導(ティーチング)ではなく、本当の意味のコーチングを求めているようだし、戦術と育成の分担、データを駆使した数値化など独自の内容もあって、理解が必要なのだと思う。1年経験した上での二軍監督で、チームにどんな影響を与えるのか楽しみにしている。
二軍ベンチコーチには田中コーチが就任。これまで内野守備走塁を担当していたが、広く全体を見ることとなり、こちらも将来的なことを考えての役割変更になっているのだろう。
藤田コーチが一軍に配転となった代わりに、進藤コーチが二軍を担当する。編成などフロントで役割をこなして来た進藤コーチは、2025年に久しぶりに現場へ復帰したが、引き続き現場で指導にあたることとなった。
二軍の投手部門は引き続き入来、八木、加賀の3コーチが担当する。投手コーディネーターは桑原二軍監督が兼務し、入来コーチがアシスタントとして名前が入っていたが、一軍投手コーチだった大原コーチが就任する。
田代コーチは、2025年の野手コーチから以前の巡回コーチへ戻る形。2025年もスコアラーを兼任にして何試合かベンチ入りもしていたし、一軍が遠征の際には横須賀スタジアムにも姿があった。2026年も同様の形で多くの選手のバッティングを見ていくことになりそう。補佐として鈴木コーチも付く。
相川新監督の1年目、外国人選手を中心に陣容は変わりそうだが、チームとして成長路線を加速できるか。


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