6月だけで借金を11も増やして低迷していたが、7月は5連勝でスタートし、20日の時点で11勝4敗1分と快進撃を見せた。しかし、オールスターを前に失速。最終的には12勝9敗1分と3つの勝ち越しに留まった。3強を形成していたヤクルトが大きく負け越し、3位が見えて来た中で迎えた8月を振り返る。今回は有料ではなく、内容を絞って通常の記事としてお届けする。
8月のハイライト
オールスター明け最初のカードとなった東京ドームの読売戦。7月31日の初戦は、ハワードに封じ込められて0-6の完敗だった。月が変わった2戦目は、2回に竹丸からルーキー宮下がグランドスラム。3回にも4点を追加して8-0と圧倒したが、6回に篠木が突如崩れ、代わった松本凌も止められずにこの回7失点。しかし、後続のリリーフが踏ん張り逃げ切った。3戦目は深沢が好投を見せ、6回に逆転して2-1で逃げ切った。ビジターでの連勝でスタートを切った。
8月4日からは夏の恒例イベント、YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2026が行われた。初戦は尾形が7回無失点の好投。4回に宮崎のタイムリーで取った1点をルイーズ、レイノルズが守り抜いて先勝。2戦目は東が先制を許すも、11勝1敗の高橋から筒香、宮下が2ランを放って逆転。11点を奪う猛攻で連勝。スイープを狙うも、3戦目はビドが初回に7失点し大敗。
スターナイトの余韻が冷めやらぬ続くカードでは、ハマスタで広島をスイープ。不振が続くヤクルトと入れ替わって3位に上がった。初戦は平良が森下との投げ合いを制し、2戦目は延長12回に筒香が7年ぶりのサヨナラホームランを放った。3戦目はルーキー片山が6回無失点の好投を見せ、完封リレーで3連勝を飾った。
11日からはビジターでの6連戦。バンテリンドームでは初戦を尾形の乱調で落としたが、2戦目は東、3戦目は深沢がしっかりと試合を作った。打線も全てソロながら2日で9発という一発攻勢で援護し、連勝。神宮では初戦で平良が不運な当たりで失点を重ねて落とすと、2戦目は同点の9回表にノーアウト満塁で得点できず、サヨナラ負け。3戦目は松本健を攻略できず、リリーフからあと一本が出ずに1点差負け。まさかのスイープを許す事態となった。
18日からは横濱漢祭。初戦は天敵の山崎伊織から2回までに3点を奪うも、8回にルイーズが同点を許す。9回裏2アウト満塁から宮下がプロ初のサヨナラ打を放って初戦を取ると、2戦目は東が好投。初回の1点を投手陣が守り抜くスミ1での勝利で連勝となった。スイープを狙った3戦目は藤浪を立てるも、コントロールが定まらずに初回から2失点。3回途中で降板し、3連勝はならず。
週末の阪神戦は、土曜がゲリラ雷雨で試合開始を遅らせたものの中止となった。初戦はルーカスを攻略できず、平良の好投を生かせなかった。3戦目は8回に度会のタイムリーで追い付くも、同点で投入したレイノルズが2失点し、連敗で終わった。
25日からのマツダでは、初戦で5回表までに6点を奪うも、5回裏に深沢が急変し、リリーフも打ち込まれて一挙8失点の逆転負け。2戦目も終盤に宮下のエラーで勝ち越されて連敗。前の週から5連敗となった。3戦目は栗林を攻略して6得点し、片山の好投で連敗を止めた。
8月最後のカードはハマスタでの中日戦。初戦は高橋宏に6回までパーフェクトピッチング、7回までノーヒットに抑えられた。8回に佐野がチーム初ヒットを放つと、アクシデントで代わったリリーフを攻めて度会と牧の2点タイムリーで一気に逆転。2戦目はエンカーナシオンのソロで挙げた1点を平良ら5人のリレーで守り抜いた。3戦目は序盤のリードを篠木が守れず逆転されたが、9回裏に松山を攻めて逆転サヨナラ勝ち。中日をスイープし、4連勝を飾った。
月別成績
| 月 | 試 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 打率 | 防御率 | 得 | 失 | 本 |
| 3 | 4 | 0 | 4 | 0 | .000 | .259 | 4.11 | 8 | 17 | 3 |
| 4 | 22 | 13 | 9 | 0 | .591 | .249 | 2.94 | 90 | 78 | 10 |
| 5 | 26 | 10 | 14 | 2 | .417 | .241 | 3.63 | 85 | 107 | 13 |
| 6 | 19 | 4 | 15 | 0 | .211 | .233 | 4.62 | 67 | 89 | 15 |
| 7 | 22 | 12 | 9 | 1 | .571 | .260 | 2.89 | 111 | 68 | 30 |
| 8 | 25 | 15 | 10 | 0 | .600 | .237 | 3.23 | 91 | 86 | 27 |
8月は今季最大の勝ち越しとなった。7月に続いて2か月連続の勝ち越しとなり、8つのプラスだが、6月に作った11のマイナスが大き過ぎる。
8月は前の月ほどは打てなかったが、バンテリンドームで2日で9発という試合があり、ホームラン数は同じ水準を維持した。投手陣はシーズン平均よりも良い数字を残した。特にリリーフが防御率2.58と好成績だった。ルイーズの復調、浜地が勝ちパターンでしっかりと役割をこなしていることが大きい。
昨年の9月は16勝6敗の好成績を収めており、それを再現して5割復帰なるか。
曜日別成績
| 曜 | 試 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 打率 | 防御率 | 得 | 失 | 本 |
| 月 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | .333 | 4.00 | 18 | 8 | 3 |
| 火 | 20 | 7 | 12 | 1 | .368 | .234 | 4.04 | 69 | 85 | 10 |
| 水 | 18 | 10 | 8 | 0 | .556 | .245 | 3.04 | 70 | 70 | 16 |
| 木 | 15 | 5 | 8 | 2 | .385 | .219 | 2.91 | 47 | 50 | 13 |
| 金 | 20 | 10 | 10 | 0 | .500 | .242 | 4.47 | 85 | 90 | 19 |
| 土 | 20 | 10 | 10 | 0 | .500 | .265 | 3.77 | 94 | 80 | 19 |
| 日 | 23 | 10 | 13 | 0 | .435 | .245 | 2.43 | 69 | 62 | 18 |
極端な傾向はないが、6連戦の頭になることが多い火曜に5つ負け越している。9月も火曜にはずっと試合が組まれているので、ここを取って行きたい。
週末は印象よりも成績が良かった。金、土は8月最終週のスイープで5割に戻した。9月は中盤から2連戦が多くなるが、1つを確実に取り、連勝を狙って行きたい。
先発投手別成績
| 投手 | 試 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 打率 | 防御率 | 平得 | QS | HQS |
| 東 | 20 | 11 | 8 | 1 | .579 | .242 | 2.99 | 3.8 | 18 | 7 |
| 入江 | 7 | 0 | 6 | 1 | .000 | .204 | 4.43 | 2.1 | 1 | 0 |
| 石田裕 | 16 | 6 | 10 | 0 | .375 | .228 | 2.89 | 2.8 | 10 | 1 |
| デュープ | 2 | 0 | 2 | 0 | .000 | .224 | 2.81 | 0.5 | 0 | 0 |
| コックス | 2 | 1 | 1 | 0 | .500 | .224 | 2.70 | 4.0 | 1 | 0 |
| 竹田 | 5 | 2 | 3 | 0 | .400 | .299 | 4.62 | 5.0 | 0 | 0 |
| 深沢 | 8 | 6 | 2 | 0 | .750 | .292 | 3.80 | 6.1 | 2 | 1 |
| 平良 | 17 | 6 | 10 | 1 | .375 | .218 | 3.73 | 2.8 | 5 | 1 |
| 片山 | 5 | 3 | 2 | 0 | .600 | .231 | 2.05 | 3.4 | 2 | 0 |
| 島田 | 4 | 3 | 1 | 0 | .750 | .241 | 4.63 | 4.3 | 1 | 0 |
| 篠木 | 13 | 8 | 5 | 0 | .615 | .284 | 3.37 | 5.6 | 4 | 2 |
| 武田 | 1 | 0 | 1 | 0 | .000 | .242 | 5.63 | 0.0 | 0 | 0 |
| 尾形 | 12 | 7 | 5 | 0 | .583 | .248 | 2.97 | 4.6 | 5 | 2 |
| 庄司 | 1 | 0 | 1 | 0 | .000 | .156 | 6.00 | 3.0 | 0 | 0 |
| 藤浪 | 3 | 0 | 3 | 0 | .000 | .230 | 4.85 | 3.7 | 0 | 0 |
| ビド | 2 | 1 | 1 | 0 | .500 | .282 | 4.50 | 5.0 | 0 | 0 |
7月にビドが登板して16人が先発している。8月に新たに先発した投手はいない。東でもう少し貯金が作りたいところ。好投するが援護に恵まれない平良、石田裕でもっと勝ち星を拾って行かないとチームの借金は減らないだろう。
篠木は打線の援護に恵まれて3つの貯金を作っているが、ちょっと厳しくなって来た。既に4つの貯金を作っている深沢に期待したい。ルーキーの片山も勝ち星が増えて来ていて、雨で先発が流れた竹田も復調を期待したい。ケガでファームでの調整が長引いている島田も素晴らしいボールを投げているので、終盤に勝ち星を積み重ねて欲しい。
点差別成績
| 点 | 試 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 |
| 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | |
| 1 | 37 | 18 | 19 | 0 | .486 |
| 2 | 24 | 10 | 14 | 0 | .417 |
| 3 | 18 | 4 | 14 | 0 | .222 |
| 4 | 9 | 6 | 3 | 0 | .667 |
| 5 | 10 | 7 | 3 | 0 | .700 |
| 6 | 5 | 1 | 4 | 0 | .200 |
| 7~ | 12 | 8 | 4 | 0 | .667 |
1点差の試合は1つ負け越し。2点差までで5つの負け越しとなっているが、3点差の試合で借金10を抱えている。3点差以内の試合が圧倒的に多いので、この数字を改善しないと5割から上は見えてこない。
ベイスターズの8月月間MVP
投手
浜地 真澄
| 選手 | 試 | 勝 | 敗 | H | S | 防御率 | 回 | 振 | 失 | 責 |
| 東 | 4 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1.29 | 28 | 18 | 5 | 4 |
| 浜地 | 12 | 2 | 0 | 7 | 0 | 1.54 | 11.2 | 6 | 2 | 2 |
| レイノルズ | 12 | 1 | 1 | 1 | 9 | 1.59 | 11.1 | 11 | 2 | 2 |
先発で言えば東が4戦3勝、防御率も1.29とエースの投球を見せた。通常で言えば東が投手MVPになるだろう。そしてクローザーのレイノルズもずっと素晴らしい投球を継続。8月23日に同点の場面で登板してNPB初黒星を喫したものの、月間9セーブで頼りになるクローザーだった。
そのレイノルズに匹敵する安定感を誇ったのが浜地。昨年7月に手術を受け、今季は育成選手としてスタート。7月10日に支配下登録に復帰するとすぐに一軍へ昇格。エラーが絡んだ2失点はあったが、11試合目まで防御率0.00と好投し、勝ちパターンの7回に入った。
8月は12試合に登板し、やや点差のあった9回に登板した際に2失点し、レイノルズのリリーフを仰ぐことになってしまったが、それ以外は完璧な投球だった。四球を一つも出しておらず、WHIPが0.51と素晴らしい数字で、安心して見ていられた。開幕前に勝ちパターンの8回に浜地が投げていることは想像できなかったが、良い意味での誤算になっている。7月の好投とその部分も含めて、浜地を投手MVPとしたい。
その他、片山も投げ抹消の関係で3試合の先発だったが、17.1イニング投げて防御率1.04。援護に恵まれず2勝1敗となってしまったが、東に匹敵するくらいの安定感があった。深沢も25日のマツダですんなり勝てていれば候補になっていた。9月は二人にも期待したい。
野手
牧 秀悟
| 選手 | 試 | 打 | 安 | 本 | 点 | 球 | 盗 | 打率 | 出塁率 | OPS |
| 牧 | 25 | 101 | 31 | 6 | 13 | 7 | 0 | .307 | .352 | .956 |
| 筒香 | 19 | 72 | 21 | 8 | 13 | 10 | 0 | .292 | .378 | 1.045 |
| 度会 | 25 | 99 | 29 | 1 | 15 | 11 | 1 | .293 | .360 | .724 |
| 宮下 | 22 | 66 | 18 | 4 | 10 | 5 | 1 | .273 | .324 | .824 |
好成績だった4人で迷うところ。筒香は月間8本塁打でOPSもトップの1.045をマークした。8月8日のサヨナラホームランを始め、ここぞでの一打が目立った。後半に下半身のコンディション不良で数試合ベンチを外れたので、その部分は差し引く必要がある。
全25試合に出場したのは牧と度会。2番に入って打率.307の高打率をマークしつつ6本塁打と長打力も見せた。OPS.956も申し分ない。度会は勝又の不振に伴って1番に入ることが多くなった。こちらも打率.293をマークした。OPSが.724と少し物足りないが、1番ながらチームトップタイの15打点をマークしており、貢献度は高かった。
そして、冒頭の8月のハイライトでも何度も名前が挙がった宮下。左腕が先発の時にスタメン出場することが多く、打数としては少ないが打率.273と4本塁打をマークし、OPS.824は素晴らしい数字。8月1日のグランドスラム、18日のサヨナラ打などインパクトのある活躍も目立った。痛恨のエラーもあったが、守備でもミスが少なく安定した送球を見せている。
ルーキーということを考慮すると宮下と言いたいところだが、やはり月間フルで出場しながら好成績を残した牧としたい。7月はNPBの月間MVPを獲得している牧だが、8月は森下、佐藤輝が圧倒的な数字を残しているので、どちらかになりそう。牧も2か月連続で素晴らしい数字を残した。


コメント
3点差試合18試合の平均失点が4.22で、負け14試合ですと4.57。
打線に7点取れとは言えない。
タイガースは同じく18試合で
14勝4敗の貯金10ですが、平均失点は1.94。
3ー0、4ー1が5試合ずつですからこの投手力の差では勝負にならないです。
視点を変えて4得点試合で見ると、我々は10勝8敗でタイガースは15勝1敗。
安全圏が違いすぎます。
当然、3得点試合でも大差がついてます。
延々とあと1・2点が足りない戦いを強いられますので、いくら得点しても1点取るのが下手と言われる。
今日も3得点で負けましたが典型的です。
阪神の投手力と比べると数字上は歴然としていて、彼らを上回るには投手力を付けるか、彼ら以上に打つかのどちらかです。
本来は後者なのでしょうが、森下、佐藤輝の強力過ぎる中軸とそれを固めるコアの存在で得点力も同等か、ここ一番の集中力では劣っています。
チーム防御率を考えても4-3で勝つことを考えるべきですが、4点だと貯金2しか作れないというのは考えものですね。
3点になると5勝12敗で勝率が2割台になるので、5点以上取らないと勝てないチームという感じになっています。
お世話になります。
いつも拝見させて頂いております。
投手の成績についてご教示頂きたいのですが、深沢投手が6勝や尾形投手が7勝というのはどういった基準になりますでしょうか。
ご質問ありがとうございます。当ブログではたまに登場する表なのですが、分かりにくくて恐縮です。
先発投手そのものの成績ではなく、各投手が先発した試合全体の成績です。先発に勝ち負けがつかなくてもその試合の勝敗が反映されています。
つまり、深沢が先発した試合はチームが6勝2敗ということです。
打率や防御率も先発投手が投げている間のものではなく、試合全体の数字になっています。注釈がなかったので先ほど付けました。