04/07 横浜DeNA5-3中日(ハマスタ)
先発の深沢は初回、1アウト1、3塁から細川のタイムリーを打たれたが、続くサノーは併殺打に打ち取って最少失点で凌ぐ。4回表に2アウト満塁のピンチで田中を空振り三振に取ると、その裏に打線が爆発。宮崎から3連打でノーアウト満塁とし、蝦名の2点タイムリー二塁打で逆転。さらに牧にも2点タイムリー二塁打が出て突き放した。8回に石上のタイムリー二塁打で追加点を奪い、9回は山崎が板山に2ランを浴びるも逃げきった。2番手で登板した橋本がプロ初勝利。
ポジ [Good]
ヒーローに値する投球だった深沢
前日に予告先発が発表されると、ベイスターズファンがザワついた。先週の火曜に先発したデュプランティエが中6日で先発するはずが、深沢だったからだ。前日の練習後に翌日の一軍での先発を告げられ、緊急先発という形になった。
トミージョン手術から復帰し、春季キャンプは嘉手納組だったが、オープン戦で1試合先発を任されており、近いうちに一軍で先発するチャンスがもらえそうなシーズンではあったが、思わぬタイミングで少し早くデビュー戦を迎えることになった。
初回、先頭の福永を追い込むも打ち取れず、スプリットを拾われてセンター前ヒット。ファームなら空振りが取れていたかも知れないゾーンも、一軍だと拾われる。いろいろとかき回して来そうな場面だったが、田中はあっさりとレフトフライに倒れて、まず1アウト。
しかし、この日に復帰して今季初出場となったボスラーに浮いたスライダーを持って行かれ、ライト前ヒットで1、3塁。いきなり大きなピンチを背負った。細川にはアウトサイドの低めにスライダーをコントロールしたが、泳ぎながらも三遊間を割られた。このあたり、現在セ・リーグの打率上位に入っている打者の技術。ホントにこういうバッティングが上手くなったもんだね。
ポーカーフェイスで全くその様子は見せなかったが、ある程度緊張もあっただろうし、投手にとって立ち上がりは難しい。深沢本来のボールよりは全体的に高く行っていた。そんなに甘いというわけではないが、少しでもゾーンを間違えるとヒットにされてしまう、一軍のレベルの高さを痛感したのではないか。
ここで一気に崩れてしまうかと思ったが、サノーは低めのカットボールを引っかけ、弱い当たりのゴロで石上が捕って6-6-3の併殺打。最少失点で切り抜けたことは、深沢にとってもチームにとっても大きかった。
2回は村松に際どいコースを見られて歩かせたが、投手の金丸を取って無失点。3回は、先頭の福永にまたもヒットを許すが、田中の右打ちはセカンド正面へのライナー。ボスラーは追い込んでから変化の大きいカーブで空振り三振に取った。
細川の打席で福永が盗塁を決め、3ボールとなったところで申告敬遠。打率と現在の調子を考えるとサノーと勝負は合理的だが、一発を食らってしまうと試合が決まってしまう。しかし、スライダーをきっちりとアウトサイドにコントロールし、ファーストファウルフライに打ち取って杞憂に終わる。
4回は、花田にアウトサイド低めのカーブをしぶとくレフト前に運ばれ、またも先頭打者を出してしまう。木下を空振り三振に取った後、村松には粘られ、ランエンドヒットでライト前へ運ばれて1アウト1、3塁。
金丸はセーフティスクイズを狙いつつ、一塁ランナーを二塁に進めるバントだったが、スリーバント失敗で2アウト。結局、村松が盗塁を決めて2、3塁となり、福永は歩かせた。
2アウト満塁で田中を迎えた。昨年も勝負強いバッティングで何度かやられている印象だった。この大ピンチでも、深沢のコントロールは乱れなかった。全ての球種をアウトサイド低めに集め、打てるボールを一つも投げなかった。最後はスライダーで完全にタイミングを外して空振り三振。ここまで表情をあまり出していなかった深沢が吠えた。
2回からカーブを使うようになり、スライダーやスプリットなどと少し変化を付けた配球になり、緩急もより使えるようになった。立ち上がりはやや浮いていたかなという感じだったが、徐々にしっかりと投げたいコースに集まるようになった。
4回のピンチで球数が嵩み、88球まで行ってしまったため、ここで降板となった。ファームでも50球程度が最多だったので、これはやむを得ない。デュプランティエの代役での先発で、行けるところまで行ってくれればという思いでベンチも送り出しただろうから、4回を最少失点で投げてくれたことは非常に大きかった。この4回表のピンチを切り抜けたことで、チームに流れを大きく呼び込んだ。プロ初勝利は逃したが、ヒーローに相当する活躍だったと思う。
デュプランティエの状況などによるが、次回の先発があるかどうか。首脳陣も、ファンも、もう一度見たい、チャンスをあげたいと思える投球だったが、どうだろうか。
苦労人の橋本がプロ初勝利
深沢が逃したプロ初勝利を挙げたのが、2番手で登板した橋本。リードしている展開で先発が5回を投げ切れなかった場合、そのまま逃げ切ると勝利投手は公式記録員が最も勝利に貢献した投手を選ぶ。一般的には他の投手よりも1イニング以上長く投げた場合は、その投手に勝利投手が付く。
この日は、5回に登板した2番手の橋本から1イニングずつ5人でリレーした。その場合は、最初に登板した投手に勝利が付きやすいが、内容的にも11球で2三振を奪い三者凡退。4回裏の一挙4点でベイスターズに来ていた流れを手放さず、むしろさらに呼び込む投球だった。文句なしの勝利投手だと思う。
ドラフト5位で入団したがケガが多く、最初の2年はファームですらなかなか登板できない日々が続いた。手術を受けて育成契約に切り替わった時期を乗り越え、2025年にようやくプロ初登板。今年はキャンプから一軍メンバーに選ばれ、オープン戦で結果を残して開幕一軍も手にした。
リリーバーではあるが、やはりプロに入って勝利を挙げるというのは、チームに貢献できている証でもあるし、区切りなので、いつかはと思っていただろう。このような形で早い時期に勝利を挙げ、これからますまず自信を持って投げられれば。苦労人の逆襲が始まる。
その後、坂本、伊勢、レイノルズ、山崎とリレーしてリードを守り切った。山崎は自らのエラーから2ランで失点してしまったが、深沢も含めて6人の投手全員が三振を奪い、合計で13奪三振。伊勢も前回の痛恨の逆転3ランからすぐに登板があって良かったと思うし、弱点と言われるリリーフに光が差して来た。
相川監督のオーダーがようやく機能
昨日のブログで書いた通り、1番牧を還すという意味ではリーグトップの得点9をマークしており、機能していると言える。しかし、6番以降の選手の不振により、宮崎や山本が出塁してもほとんど得点に至っていない状況だった。
4回裏は、まさに宮崎と山本の連打によるチャンスで、ここまではこのパターンで全く得点できていなかった。ヒュンメルは初球のチェンジアップをミスショットし打ち上げてしまったが、レフトとショートの間にポテンヒット。これでノーアウト満塁とチャンスが広がった。
ここから蝦名、石上、投手という問題の打順。蝦名が2球目のストレートを捉え、ライナーがセンターの右へ。花田がダイビングキャッチを試みたが、僅かに届かず、2点タイムリー二塁打となった。塁上で大きなガッツポーズと雄叫びを見せた蝦名。ここまで苦しい思いをして来たが、それが少し晴れる一打になった。
なおもノーアウト2、3塁だったが、石上は浅いレフトフライ、代打のビシエドは中途半端なバッティングでボテボテのショートゴロ。2点は取って逆転したものの、流れとしては良くないかなと思ったところで、牧が三塁線を破る2点タイムリー二塁打。これが非常に大きかった。
蝦名も牧も、記録はヒットであり、強く打ち返された投手の負けではあるが、花田と福永があと一歩及ばなかった。捕っていればファインプレーだが、この球際の強さがあるかないかで勝敗が分かれた。中日サイドは、蝦名の一打は岡林がいればと思ったかも知れない。
8回裏には、石上が追い込まれてからのフォークを拾い、レフト線ギリギリに入る二塁打。10試合目でようやく今季初ヒットが出た。代走の神里が一塁から一気に生還し、タイムリーヒットとなった。一本出るまでなかなか落ち着かなかったと思うが、これで少し変わって来るだろうか。
この日は、1番牧の出塁を還す攻撃ではなく、下位打線が活躍を見せて中軸の出塁を還し、さらに牧にチャンスで回って大量点という思惑通りの攻撃ができた。1試合だけで大きく変わるわけではないが、これをキッカケにして行きたい。10試合目で5得点が今季最多だが、ベイスターズの攻撃力として期待されているのはこんなものではない。
ヤジ [Bad]
打線は4回裏のノーアウト満塁という大きなチャンスで4点のビッグイニング。8回ではあったが、きっちりと追加点も取ることができたので、言うことなし。
山崎は4点リードの登板となり、セーブシチュエーションではなかったが、2ランを浴びた。先頭の村松を2球でピッチャーごろに打ち取ったと思ったら、一塁へ悪送球。短い距離のスローイングが苦手なので、ベースの近くまで走ってトスすることが多いが、この打球はジャンプして捕ったので、俊足の村松ということもあり一塁へ走ることができなかった。
その結果、中途半端に走りながらスローイングすることとなり、引っかけてショートバウンド。これは佐野もカバーが難しい。その自らのミスを引きずったのかも知れないが、板山には2球目のスプリットが浮いて甘く入った。スプリットでストライクを取る場合は、アウトサイド低めにコントロールしないと長打を浴びてしまう。この日は4点あったので、3点まで取られてもOKなのだが、1点差で投げるクローザーとしては、こういったミスは注意してもらいたい。
キジ [Other]
金丸のボールを見ているとそんなに打てる気がしないのだが、これも相性なのか終わってみたらまた金丸に負けが付いていた。この日は一気に4点を奪うことに成功したことが大きかった。
ベイスターズとしてみれば、デュプランティエが先発を回避し、代役の深沢が先発した試合で、WBCにも選出されたリーグを代表する左腕との対戦で勝てたことは大きい。この価値がさらに高まるために2戦目も取って連勝で終わりたいところ。
デュプランティエは、インフルエンザに罹ったため、先発を回避することになった。この日、特例で登録抹消となった。10日間かからずに再登録することが可能ではあるが、症状によってはそれ以上にかかるかも知れない。普通の社会人であれば、インフルエンザに罹っても翌週には出社できるが、アスリートにとって発熱で失われる体力は無視できない。
特に来週14日は松山への遠征なので、ローテーションを1回飛ばして先発するのは難しいのではないか。このあたり、どのくらい症状が出て発熱したかどうかによるので、そこはトレーナーの判断になって来るだろう。デュプランティエが来週の登板も見送る場合は、深沢の2度目の先発はあるのか。仮に深沢が8日に登録抹消となっても、デュプランティエの代替指名選手だったので、10日間を空けずに再登録ができるはず。
最初の登板で不本意な結果となった竹田も控えている。開幕ローテーションに選ばれた投手なのでそちらを優先するかも知れない。竹田は13日以降に再登録が可能となる。
まずは中日2連戦での連勝で、今季初のカード勝ち越しを決めたい。前回は6回1失点の好投で、相川監督に初勝利をもたらしたコックスが先発する。公式戦ではハマスタ初登板。コントロールもまとまっている左腕が、どんな投球を見せるか。
中日はドラフト1位ルーキーの中西が先発する。前回は6回途中で4失点。中西とはオープン戦で対戦があり、4回3失点。宮崎が2打席連続ヒットを放っており、数名の選手が球筋を見ている。早い段階での攻略でコックスを今回も援護できるか。

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