03/08 WBC 2026 プールC 日本4-3オーストラリア(東京D)
菅野とマクドナルドの投げ合いで序盤は無得点で進み、4回裏に2アウト満塁で大谷というチャンスを作るも、牧が牽制死で得点ならず。6回表にホワイトフィールドの三盗の際、若月の悪送球で先制点を奪われる。しかし、7回裏に吉田が2ランを放って逆転すると、8回裏には佐藤輝のタイムリー二塁打と鈴木の押し出し四球で2点を追加。9回表は大勢が2発を浴びるも逃げ切った。
想定通り得点が入らない展開に
2月28日に、ハマスタで行われたWBCオーストラリア代表との練習試合を現地観戦した。そこでの印象は、
- ホワイトフィールドは足も速く良い選手
- オーストラリアの投手は想定よりもかなり良い
- オーストラリアの打線はあまり怖さはない
というものだった。
昨日のブログでも「感覚的には台湾、韓国よりも打線が苦労しそう。先発と予想される菅野がしっかりとオーストラリアの打線を封じることが重要となって来そうだ。」と書いた。
まさに想定通りの試合展開となり、打線はオーストラリアの先発、マクドナルドに対して紙一重の打球はいくつかあったものの得点を奪えず。高めに来たボールを打ち返していたのだが、若干押し込まれていてフェンスの手前までしか飛ばなかった。特に2回は村上、牧、大谷とスタンドまで届いてもおかしくない当たりだった。
1、2回で2人ずつランナーは出したものの得点には至らず。一方、日本の先発の菅野は初回、2アウトからホワイトフィールドにヒットを打たれ、続くホールにも鋭くライト線へ弾き返された。この打球を近藤が素晴らしい動きで止めた。抜かれていれば、ホワイトフィールドの足なら十分にホームへ還れた。先制点を奪われていれば、また展開は違っていただろう。
2アウト1、3塁からデールを打ち取って無失点の立ち上がり。2回は2つの三振を奪って三者凡退に抑え、3回はヒット1本を許すも、サードの岡本が難しいショートバウンドを見事に捌いて併殺打。4回は内野安打で出塁したホワイトフィールドが盗塁を決め、ノーアウト2塁のピンチを招いたが、後続を落ち着いて断った。
50球で4イニングを投げ切る、素晴らしい投球だった。打線がなかなか得点できない中で、接戦に持ち込めたのは菅野の投球があったから。投げ切ってくれたことで後ろの投手にも負担がかからなかった。チームに大きく貢献する登板だった。
4回裏、先頭の岡本が四球を選び、1アウトから牧がインサイドのボールを上手く捌き、レフトの前に落ちるヒットで繋いだ。源田が倒れた後、若月が四球を選び、満塁で大谷を迎えるという最高の場面。
投手が左腕のタウンゼントに代わり、2ボール1ストライクからストレートでストライクを取った後、牧の離塁が大きく、キャッチャーから二塁へ牽制球が送られ、ショートがベースカバーに入ってタッチアウト。
井端監督がチャレンジをするために手を挙げていたが、審判がこれを認めなかった。チャレンジがされなかったため、あまり細かく見ることができなかったが、VTRではタッチされる前に手がベースに届いているようにも見える。ただ、チャレンジで判定が覆ったかどうかは微妙なところ。
牧は、大谷の一打で二塁から生還したいということで、なるべくリードオフを大きく取っていた。それは分かるのだが、牽制球への意識が薄くなっていたのは間違いない。満塁で大谷という日本中が注目し、彼の一打を見守っている中での牽制死は、本人が一番悔やんでいると思うが、あまりにも大きなプレーだった。
オーストラリアも見事なピックオフだったと思う。キャッチャーのボールも速く、ショートが入って来る位置に投げ、よくタッチまで持って行ったと思う。牧は「少し焦ってしまった」と反省していた。こういったプレーが1次リーグでまだ良かったと思う。MLBのキャッチャーであれば、NPBではないくらいに強く速い送球でピックオフをやって来る。それを想定して動く必要があり、チームとしても再認識できたと思う。
嫌な流れだったが、2番手の隅田が5回表を連続三振も奪って無失点で抑えた。しかし、6回表に1アウトからホワイトフィールドに一塁線を破る二塁打を浴びると、ホールの打席でホワイトフィールドが三盗。完全に盗んでいて間に合わないタイミングだったが、意表を突かれた若月が慌てて投げてしまい、サードの岡本が捕れずにホワイトフィールドがホームへ生還した。
隅田は3イニングで7三振を奪う素晴らしい投球だったが、走塁ミスで大きなチャンスを潰し、エラーで先制点を与えてしまうという厳しい展開となった。
味方のミスを救った吉田の一打
7回裏、先頭の大谷が四球で出塁するも、鈴木は良い当たりも正面を突いてライトフライ。近藤はセカンドゴロで併殺崩れ。タイミングはアウトだったが、送球が逸れて助かった。近藤はこれで13打席ノーヒットと厳しくなってきた。
2アウト1塁となり、普段はDHが多い近藤がライトを守っている状況と不振からここで代走を出して勝負しつつ、守備も固めた方が良いのではないかと思った。
だが、そんなことは必要ないとばかりに吉田が、サイドスロー左腕のスライダーをライトスタンドへ運んで逆転2ラン。日本では同様の投手との対戦経験もあるだろうし、MLBにもいろいろな投げ方の投手がいるが、変則フォームの投手に対して2球目、しかもインサイド低めの完全なボール球をものの見事に運んだ。インサイド低めにはホントに強い打者。味方のミスを完全にカバーする4番の一打に東京ドームは割れんばかりに盛り上がった。
8回表は前日に3者連続三振の好投を見せた種市が登板。この日も2三振を奪う素晴らしい投球で流れをさらに日本へ持ち込んだ。8回裏は、先頭の村上が四球で出塁すると代走に周東を起用。牧が2球で追い込まれるも3球目で期待通りの盗塁成功。牧もここは必死に右打ちをし、ファーストゴロで進塁打。走塁ミスはあったが、打線の中で良い繋ぎができている。源田が歩いた後、若月に代打の佐藤輝を起用。
初球から打ちに行き、やや押し込まれて高く上がったフライ。打った瞬間はレフトフライだと思ったが、佐藤輝に対してレフトがかなり左中間に寄っていた。左打者の切れて行く打球に追い付かず、打球はライン際のフェアゾーンに落ちた。タイムリー二塁打となって貴重な追加点。佐藤輝も初のWBC出場で一本出たことは大きいだろう。
1アウト2、3塁で大谷がコールされ、大きな歓声が上がったが、当然の申告敬遠。鈴木が四球を選び、押し出しとなってさらに1点を追加した。終わってみれば、この1点が勝敗を分けた。
9回表は大勢がまさかの2発を食らったが、クローザーは最後に1点でもリードして終えられればOK。3点あるときは2点までは取られても良い。点差があるから油断したわけでも手を抜いたわけでもないが、次に1点差で登板した時にきっちり締めてくれれば良い。
第1試合で台湾が延長10回タイブレークの末に韓国を降し、両チームが2勝2敗となっていた。日本が3連勝したことで準々決勝進出が決定。3勝1敗で並ぶ可能性があるオーストラリアにも直接対決で勝っているため、1位通過が確定した。
プールDの順位は分からないが、ドミニカ共和国とベネズエラが上がって来るなら、結局両方に勝たなければ決勝進出はない。厳しい試合になるはずの決勝トーナメントに向け、万全の準備をして行きたい。
10日のチェコ戦は消化試合というのは言い過ぎかも知れないが、準々決勝以降で勝つための準備をする試合として有効に使って欲しい。この日、佐藤輝に一本出たが、まだ打席に立っていない、あるいはヒットの出ていない選手を使うことになると思う。大谷らメジャーリーガーはベンチスタートになるかも知れない。そして、近藤をどうするのかも注目したい。
現地の様子
運よくオーストラリア戦のチケットの抽選に当選したので現地観戦して来た。
WBCでは入場時に金属探知のゲートを通過し、手荷物検査も厳重に行われている。そのため、入場にかなり時間がかかっている。会場は17時だが、前の試合が終わり、準備が整い次第会場するということなので、早めに東京ドームへ向かった。



WBC仕様になった東京ドーム。

シェイクシャックのバーガーを買っているうちに第1試合が終わり、入場列に並ぶために長嶋ゲートを上がった。勝った台湾のファンが歓喜しながらドームの中から出てきて、盛り上がっていた。

第1試合の観客が出ると、入場を待つ第2試合の観客が密集し、満員電車のような状態。

階段からその下も人で埋め尽くされている。

ゲートの前にあるアーチが金属探知機。飛行機に乗る際の保安検査場に近い感じだった。持っていたペットボトルのお茶も、検査機にかけてチェックしていた。

16:30ごろに中へ入れたため、17:00までの日本の練習を見ることができた。台湾戦は日本がビジターとして行われたので17:00から練習だったが、韓国戦とオーストラリア戦はホームなので17:00まで。早く東京ドームに行って、入場列で待った甲斐があった。

内野ではノックも行われていた。


大谷翔平のバッティング練習は誰もが注目。インパクトが強く、他の打者とは音が違う。肉眼で打球を追い切れていなかったが、スタンドに入っていなかったので看板に当たっているのだろうと思ったが、照明まで言っているとは本当にエグい。

オーストラリアの練習が始まり、一塁側まで歩いてみた。

一塁ベンチ脇には嵐のニノや渡辺謙氏らがNetflixのプレゲームショーを放送するカウンターが配置されている。


東京ドーム内の飲食店は、基本的に読売の試合の時と同じだったが、いくつか侍ジャパンのオリジナルメニューもあった。

試合前のセレモニーで両チームの国旗が掲げられた。


両チームの監督、コーチ、選手が入場。

両チームのスタメン。


打席に入れば全員のスマホ、カメラが向くのではないかという大谷。



我らが牧も登場。

SUSHI RACE。

勝利のハイタッチ。

中盤ミスもあり苦しい試合になったが、接戦を一つ勝つことができたのは、前の2試合とまた違って良い形になったと思う。


60年ぶりの天覧試合ということで、少し遅い時間になったが試合終了まで見られていた。良い勝利を届けられたのではないか。

オーストラリアのメンバーも非常に良い戦いをしてくれたと思う。個人的には府中でキャンプをしているし、ハマスタでの練習試合でも見ているので、9日の試合に勝ってともにマイアミへ行ってくれることを期待したい。ナイスゲームだった。


チームを救ったヒーローの吉田正尚。素晴らしいホームラン、活躍だった。

ミスもあったが、白熱した好ゲームだった。現地で観る試合としては打ち合いの韓国戦の方が楽しかったかも知れないし、大谷のホームランも生で観たかったが、良い勝利を見られて満足。

外に出ると冬の寒さ。10日の試合はNetflixで観戦し、マイアミラウンドも楽しみにしたい。

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