横浜DeNAベイスターズは1月5日、デュプランティエ投手の獲得を発表した。背番号は異例の0となった。2025年は阪神に移籍して6勝を挙げた。規定投球回数未達ながら防御率1.39、奪三振率11.22の好成績。ソフトバンクなどとの争奪戦の末に獲得に至ったとみられる。
年間を通した活躍ができるか
2025年は来日1年目で驚異の奪三振ペースを誇った。8月以降は故障で離脱し、6勝止まりではあったが阪神のリーグ優勝に貢献し、残留オファーもあった。その中でソフトバンクが獲得に乗り出し、一時は決定的とも報じられ、12月13日には阪神の竹内副本部長が契約交渉を終了したことを明らかにしていた。
ところが16日になって一転、DeNA入りが有力と報じられた。ソフトバンク側に断りがあり、獲得に乗り出しているのがDeNAしか残っていないという推測からの報道と見られていた。そのまま年越しとなったが、仕事始めに当たる1月5日、正式に獲得が発表される運びとなった。背番号は0で、外国人選手ましてや投手となれば非常に珍しい。本人の希望とは思うが、理由を聞いてみたい。
現時点で年俸については報道がないが、2025年は阪神と推定75万ドル(当時約1億1600万円)で契約しており、2倍以上の増額が見込まれる。ソフトバンクが絡んできているので200万ドルを超えた話になっている可能性もある。逆にそうなっていないのであれば、稼働率を踏まえた評価は低く、降りたという感じか。
個人的には、デュプランティエをそこまで評価できるなら、ジャクソンをロッテに奪われないような評価をすべきだったと思うが。デイリースポーツの報道では、デュプランティエはDeNAが誇るバイオメカニクスの最新機器など施設面の充実ぶりに心を奪われたと書かれている。実際は条件が第一で、後付け的な理由だろう。
実際の経緯は部外者に知る由もないが、先にジャクソンの移籍が決まった中で、先発投手の柱を確保する上で白羽の矢が立ったのなら、フロントとしてはよくやった方だろう。新外国人選手にはNPBにアジャストできるかというリスクがあるので、ケイとジャクソンが退団した中で二人の新外国人選手を獲得するより、NPBでパフォーマンスを示したデュプランティエの方が計算はできる。
ただ、当ブログでも再三書いているように年間を通した活躍には疑問符が付く。メジャー、マイナーでは比較的先発を務めることが多かったが、阪神では当初、先発ローテーションを争う立場だった。オープン戦では3試合で2先発、6イニングで3失点も、奪三振率は12.00と内容は良かった。
4月3日に6番手として先発。京セラドームのDeNA戦が来日初登板だった。5回までオースティンの二塁打のみの1安打に抑え、8三振を奪う好投。6回に森敬斗のヒットから梶原のタイムリーで失点したが、6回1失点と上々のデビュー。
翌週11日は甲子園でデビューするも、雨の中での登板となり、3回表2アウトで降雨コールドゲームとなった。この日も2回2/3をノーヒットに抑えていた。日程の関係で登板間隔が空き、19日の広島戦(甲子園)で記録上2試合目の登板となるが、2回に木浪のエラーから3失点。味方が完封負けを喫し、5回で自責点0ながら初黒星となった。
翌週26日も甲子園で読売を相手に5回まで9三振を奪って2失点と好投するが、球数が嵩んだこともあり88球で降板。勝ち負けが付かなかった。来日初勝利は5月3日。甲子園でのヤクルト戦で6回92球で無失点。この日は3奪三振だったが、大量点に護られた。
5月15日には、ハマスタで初登板。アメリカ時代から仲の良いジャクソンとの投げ合いとなり、5回7奪三振で無失点も勝ち負け付かず。開幕当初は藤川監督も無理はさせず、90球前後で交代させる起用が目立っていた。
5月29日は、甲子園で再びジャクソンとの投げ合いとなり、6回まで72球、2安打1失点の好投を見せていた。リリーフの連投が続いていることもあり、7回のマウンドに上がったが、1アウト満塁のピンチを招く。2アウトに漕ぎ着けるも、宮崎に押し出し四球を与えて勝ち越しを許す。ここで95球に達したが、藤川監督は交代せず。結果、石上に2点タイムリーを打たれたが、先発投手としてここで一段レベルが上がったように思えた。
6月は交流戦に入ってさらに状態を挙げ、3勝1敗でローテーションへ完全に定着。7月5日は、ハマスタで来日初完封勝利。108球を投げて3安打に抑え、死球がひとつだけ。9三振を奪って圧倒した。ベイスターズファンとして、この投球の印象が非常に強い。
翌週12日にも甲子園のヤクルト戦で6勝目を挙げたが、20日は先発して3イニングを投げたところで降板した。その後、オールスター期間に登録抹消となったが、疲れが出ておりリフレッシュのためということでしばらく調整が続いた。
8月9日に復帰して先発したが、5回2失点(自責1)で勝ち負け付かず。4三振は奪ったが、本来の内容ではなかった。その後、故障もあってレギュラーシーズンでは復帰できなかった。
CSファイナルステージでの復帰に向けて調整し、第4戦の予告先発として発表されたが、阪神が3連勝で突破を決めたため登板はなかった。10月26日の日本シリーズ第2戦、敵地PayPayドームで先発するも1回2/3で7失点の大乱調だった。
夏場に体調を崩し、さらに下肢の張りなどコンディション不良で長期の離脱となった。4月から7月までの約4か月は素晴らしいパフォーマンスを見せた。特に前述のとおり奪三振率11.22の数字が示す通り三振を奪う能力が非常に高かった。
年間を通してコンディションを維持することが重要となる。ジャクソンも日本の湿度が高い夏には苦労していたし、多くの選手が課題とする部分ではある。そういう意味で、DOCKの施設面の充実が決め手になった可能性もある。
MLBでは2019年に15試合、2021年に4試合の登板にとどまり、マイナーで奮闘していたデュプランティエ。阪神で結果を残し、大きな契約を手にしたが、さらなる躍進を遂げることができるか。ベイスターズとしても、ケイとジャクソンの両輪が同時に退団となってしまった中、デュプランティエの活躍に浮沈がかかる。

残るは人的補償の行方
デュプランティエの入団により、支配下登録は投手34名、捕手6名、内野手15名、外野手10名の65名となった。育成選手は15名。
| 位置 | 背番 | 選手名 | 年齢 | 投打 |
| 投手 (34名) | 0 | デュプランティエ | 32 | 右右 |
| 11 | 東 克樹 | 31 | 左左 | |
| 12 | 竹田 祐 | 27 | 右右 | |
| 13 | 伊勢 大夢 | 28 | 右右 | |
| 14 | 石田 健大 | 33 | 左左 | |
| 15 | 島田 舜也 | 23 | 右右 | |
| 16 | 大貫 晋一 | 32 | 右右 | |
| 18 | 小園 健太 | 23 | 右右 | |
| 19 | 山﨑 康晃 | 34 | 右右 | |
| 20 | 坂本 裕哉 | 29 | 左左 | |
| 22 | 入江 大生 | 28 | 右右 | |
| 24 | 吉野 光樹 | 28 | 右右 | |
| 27 | 藤浪 晋太郎 | 32 | 右右 | |
| 30 | 篠木 健太郎 | 24 | 右右 | |
| 33 | 武田 陸玖 | 21 | 左左 | |
| 35 | 橋本 達弥 | 26 | 右右 | |
| 38 | 松本 凌人 | 25 | 右右 | |
| 39 | 若松 尚輝 | 26 | 右右 | |
| 41 | 佐々木 千隼 | 32 | 右右 | |
| 43 | 深沢 鳳介 | 23 | 右右 | |
| 45 | 森原 康平 | 35 | 右左 | |
| 46 | 坂口 翔颯 | 24 | 右右 | |
| 47 | 片山 皓心 | 28 | 左左 | |
| 53 | 中川颯 | 28 | 右左 | |
| 54 | 石田 裕太郎 | 24 | 右右 | |
| 59 | 平良 拳太郎 | 31 | 右右 | |
| 64 | 中川 虎大 | 27 | 右右 | |
| 65 | 宮城 滝太 | 26 | 右右 | |
| 68 | 岩田 将貴 | 28 | 左左 | |
| 92 | 堀岡 隼人 | 28 | 右右 | |
| 98 | マルセリーノ | 24 | 右右 | |
| ルイーズ | 32 | 右右 | ||
| コックス | 29 | 左左 | ||
| レイノルズ | 28 | 右左 | ||
| 捕手 (6名) | 5 | 松尾 汐恩 | 22 | 右右 |
| 10 | 戸柱 恭孝 | 36 | 右左 | |
| 32 | 益子 京右 | 26 | 右右 | |
| 50 | 山本 祐大 | 28 | 右右 | |
| 57 | 東妻 純平 | 25 | 右右 | |
| 95 | 九鬼 隆平 | 28 | 右右 | |
| 内野手 (15名) | 00 | 林 琢真 | 26 | 右左 |
| 2 | 牧 秀悟 | 28 | 右右 | |
| 3 | 小田 康一郎 | 23 | 右左 | |
| 6 | 森 敬斗 | 24 | 右左 | |
| 9 | 京田 陽太 | 32 | 右左 | |
| 26 | 三森 大貴 | 27 | 右左 | |
| 31 | 柴田 竜拓 | 33 | 右左 | |
| 34 | 宮下 朝陽 | 22 | 右右 | |
| 37 | 加藤 響 | 24 | 右右 | |
| 44 | 石上 泰輝 | 25 | 右左 | |
| 48 | 成瀬 脩人 | 25 | 右右 | |
| 51 | 宮﨑 敏郎 | 38 | 右右 | |
| 55 | 井上 絢登 | 26 | 右左 | |
| 56 | 田内 真翔 | 19 | 右右 | |
| 66 | ビシエド | 37 | 右右 | |
| 外野手 (10名) | 4 | 度会 隆輝 | 24 | 右左 |
| 7 | 佐野 恵太 | 32 | 右左 | |
| 8 | 神里 和毅 | 32 | 右左 | |
| 25 | 筒香 嘉智 | 35 | 右左 | |
| 28 | 勝又 温史 | 26 | 右左 | |
| 58 | 梶原 昂希 | 27 | 右左 | |
| 61 | 蝦名 達夫 | 29 | 右右 | |
| 63 | 関根 大気 | 31 | 右左 | |
| 67 | 濱 将乃介 | 26 | 右左 | |
| ヒュンメル | 32 | 右両 | ||
| 育成 (15名) | 052 | 浜地 真澄 | 28 | 右右 |
| 102 | 清水 麻成 | 21 | 右右 | |
| 103 | 金渕 光希 | 20 | 左左 | |
| 111 | 吉岡 暖 | 20 | 右右 | |
| 115 | 馬場 皐輔 | 31 | 右右 | |
| 122 | 庄司 陽斗 | 25 | 左左 | |
| 136 | 森下 瑠大 | 22 | 左左 | |
| 140 | 松本 隆之介 | 24 | 左左 | |
| 127 | 上甲 凌大 | 25 | 右左 | |
| 130 | 近藤 大雅 | 21 | 右右 | |
| 125 | 小笠原 蒼 | 21 | 右左 | |
| 129 | 西巻 賢二 | 27 | 右右 | |
| 131 | 清水 詩太 | 19 | 右右 | |
| 193 | 高見澤 郁魅 | 20 | 右左 | |
| 155 | 小針 大輝 | 20 | 左左 |
残るは、桑原がFAで西武へ移籍したことに伴う人的補償のみ。金銭を選択する可能性もあるが、現状支配下登録は65名でゆとりがある。捕手が6名と少ないことから上甲の支配下登録を想定していても、まだ獲得できそうだ。
西武からのプロテクトリストは12月23日に受け取っているはずで、桑原の退団が決まってから人的補償の方針は年内に一度話し合っていると思われるため、それほど時間がかからずに決まるだろう。
桑原が抜けた外野手は、濱とヒュンメルが加わっている。外野手登録の佐野、筒香はファースト、サードでの出場も視野に入り、度会もサードを練習しているが、逆に森がセンターの練習をし、井上も外野での出場が考えられる。従って、外野手の優先度は高くない。
捕手は前述のとおり支配下6名ではあるが、よほどの選手でない限りは、ケガ人が出ても九鬼や益子が代替となりそうで、二軍の試合で育成選手を起用する上でネックになるなら上甲を支配下登録することで対応できると思われる。
デュプランティエも含めて4名の外国人投手が入団し、マルセリーノもウィンターリーグで絶好調だが、先発と救援ともに選手層が十分とは言えず、投手で良い選手がいれば選択する可能性が高い。
ポスティングを申請していたが、今オフの移籍を断念した高橋光成がプロテクトリストから漏れているのではという心配もあるようだが、さすがにそれはないだろう。今井は別として、高橋についてはその可能性も十分考えられていたはず。もし漏れていれば、1年で海外FAを使ってMLB移籍になるとしても獲得する価値はあると思う。
23日に提出したリストなら今井もプロテクトされているものと思う。その分、投手はプロテクトできていない選手がいると思うので、良い選択をしてもらいたいと思う。プロテクトされるか微妙なラインで言うと、すぐに使えるリリーフなら中村祐太、若手なら上田大河とか面白いかなと思う。サプライズはあるだろうか。


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