横浜DeNAベイスターズは11月13日、読売を戦力外となった馬場皐輔投手を獲得したことを発表した。育成選手としての契約となる。深沢は来季、支配下選手として契約すること、浜地ら6名は育成選手として契約することも発表された。また、オースティンとフォードは自由契約となったことも発表された。
育成から這い上がれるか
2017年のドラフト1位で阪神に入団した馬場は、3年目の2020年に32試合、2021年に44試合とリリーフで台頭したが、その後不振が続き、2023年の現役ドラフトで読売に移籍した。読売での2年、一軍では9試合8イニングしか投げておらず、今オフに戦力外通告を受けた。
ベイスターズは2025年、先発防御率2.74に対して救援防御率はリーグワーストの3.37。森原の故障による出遅れ、ウィックのケガなどの要因があり、かなり苦しかった。馬場は獲得を考えるだろうと予想していたが、前述の通りここ数年は戦力になっていないので疑問だった。
いの一番に声をかけたのか、育成契約での合意となったのは意外だった。来年31歳を迎えるところで育成というのはどうかなと思うが、ここから這い上がりもう一花咲かせて欲しい。
これまでも二軍では十分過ぎるほど実績を残しており、おそらく2026年も数字を残してくると思うので、どういったタイミングで支配下選手へ移行するのか。現状、典型的な1.5軍の選手になってしまっているが、ベイスターズに入って何か変化が起きるか。藤浪、浜地、岩田と阪神からの投手が多くなっているが、力を発揮してくれることを期待したい。
深沢は復活の2026年へ
2024年、宜野湾でのオープン戦で登板した深沢は、肘の違和感で予定されていたイニングを投げずに降板した。その後、トミージョン手術を受けることを決断した。キャンプを通じて成長を見せ、期待が膨らんでいただけに残念な知らせだった。
2025年は育成選手としてリハビリに励み、夏場に実戦復帰。二軍の公式戦では4試合に登板した。フェニックスリーグでは10月25日に4イニングで7三振を奪う好投を見せており、ボールのキレも以前より増している。
2026年は一軍での登板も期待される投手であり、支配下選手への移行は当然とも言える。ようやく2年前の立ち位置に戻って来たが、同期でライバル視する小園はプロ初勝利を挙げている。まずはそこをクリアし、復活のシーズンにしてもらいたい。
一方、浜地、庄司、森下、松本隆は育成選手として契約したことが発表された。西巻と上甲は一度支配下登録されており、一旦自由契約となったため、育成選手として引き続き契約することが併せて発表された。
浜地は7月に右肘肘頭固定術、右肘クリーニングの手術を行っており、そのリハビリが続く。052となったのも、実戦復帰できる状況になれば支配下に戻すという表れだと思う。馬場と競争しつつブルペンを支える存在になってもらいたい。
庄司は育成ドラフトの指名からルーキーイヤーに二軍で活躍し、3月に支配下登録を勝ち取った。一軍での活躍も期待されたが、投球を崩してしまい、昇格がないまま育成へ逆戻りとなった。かなり厳しい状況だが、持ち味を発揮して再び返り咲いてもらいたい。
森下は高卒のルーキーイヤーとしては順調にスタートし、2年目も着実な成長を見せていたが、8月に左肘のクリーニング手術を受けた。3年目の今季はそのリハビリからスタートしたが、二軍では4試合登板とケガの影響を大きく受けた。育成選手となる2026年は正念場を迎える。
松本隆はケガの影響で二度目の育成選手への移行となった。2年目に左肩のクリーニング手術を受けて一度育成選手となったが、2023年4月に支配下選手へ戻った。2024年にはシーズン終盤に一軍デビューを果たし、ポテンシャルを感じさせた。
2025年は4月の二軍での試合中に転倒し、右前十字靱帯再建術の手術を受けた。この影響で実戦復帰できていない。2026年はこのリハビリからスタートするが、今回の背番号は040ではなく140という意味を考えると厳しい立場に立たされている。2026年のうちに支配下選手に復帰するメドが立たなければその先はないかも知れない。
オースティンが横浜を去ることに
オースティンとフォードは11月6日にウエイバー公示手続きを行い、獲得を申し出るチームがなかったためにこの日、自由契約となった。シーズン中に退団となる場合は、ウエイバー公示の手続きを踏むが、シーズン終了後は11月末の契約保留選手名簿に記載せずに自由契約となるのが一般的。
二人が日本でのプレー続行を望んだために手続きを取った、あるいはいち早く自由契約とすることで次へ踏み出しやすい状況を作ったのか。いずれにしても現契約をベースとした契約延長を申し出る球団はいなかったということなので、ただちにNPB内で移籍することは考えづらい。
オースティンは2020年に入団。筒香がMLBに移籍し打線の破壊力が落ちたところで、それを補う大物助っ人として来日した。何度も書いているが、ヤンキースではアーロン・ジャッジとともにメガプロスペクトとして期待され、同じ日に2者連続でMLB初ホームランを放つというデビューだった。
オースティンはケガなどもあって他球団へ移籍。なかなかMLBに定着し切れない中で、NPBへの移籍を決断した。2020年はロペス、ソトも活躍する中で、MLBではあまりやっていないライトの守備に就いた。ラミレス監督が高く評価したバッティングは素晴らしく、慣れない守備でもケガをするほどの全力プレーだった。
人物的にも素晴らしく多くのファンの心を奪った。コロナの影響で120試合制の2020年は65試合の出場にとどまったが20本塁打をマーク。2021年は来日が遅れるも107試合で3割28本塁打をマークした。2022年から3年契約と1年の球団オプションで残留した。
だが、2022年、2023年は右肘のケガなどでリハビリに終始し、2年で60試合、僅かに1本塁打に終わった。それでも試合に出られれば途轍もないバッティングを見せるオースティンには常に期待が集まっていた。
2024年は開幕直後に肉離れで離脱はしたが、106試合に出場して初の規定打席に到達。打率.316で首位打者を獲得。CSを勝ち上がり、日本一に導いた。ケガさえしなければこれくらいやれる選手だった。この成績で球団はオプションを行使して2025年も残留した。
リーグ優勝の期待が高かった2025年も、開幕直後に下半身のコンディション不良で離脱。交流戦の途中には右膝の違和感で再び離脱した。オールスターに選手間投票で選出されるも辞退。8月に膝が万全ではない中で復帰した。9月は打率.396を残すも26日の試合を最後に再び登録抹消。CSには出場できないままシーズンを終えた。
素晴らしい選手なのは疑う余地はないが、6年在籍で403試合出場、平均67.2試合と半分も出られていない。2026年には35歳になるという中、よりケガしやすく、治りにくくなって来る。まだDHのない2026年にファーストで試合に出続けるのは困難という判断は間違っていないと思う。
オースティンも横浜を愛してくれたし、多くのベイスターズファンが愛した選手。個人的にもオースティンがスタメンにいる日は、それだけでアガった。なかなか会えない妖精だから仕方ないと思いつつも、離脱の多さは厳しいものがあった。
2024年は首位打者を獲得してNPB、チームの歴史に名を刻んだ。そして、3位に終わりながらもCSから日本一となり、最大の思い出も残った。たくさんの外国人選手が在籍して来た中で、通算成績としてはそこまで傑出しているわけではないが、記憶に強く残る選手だった。まだ現役を続ける意向のようなので、またどこかでプレーを見せて欲しい。ベイスターズでの貢献、本当にありがとう。
フォードは2024年に続いてシーズン後半からの合流となったが、活躍はできずに再び自由契約となった。オースティンのバックアップという制約が多い中での起用となり、十分にNPBの一軍で慣れる時間を取れなかった。
2024年はCS、日本シリーズで活躍を見せ、印象に残る選手になった。ただ、現状だとNPBのレベルで活躍するのは難しいと思う。公式戦としては2年で唯一のホームランを現地で観たことも思い出。2026年はどういう形でプレーするか分からないが、今後もフォードらしい飛距離を見せてくれることを願いたい。
支配下選手数は外国人選手次第
2025年の選手一覧と動向
ベイスターズは支配下選手の上限である70名でシーズンを終えた。内訳は投手39、捕手7、内野手15、外野手9。育成は15名だった。
以下の表では投手を39名としているが、ディアスがシーズン途中で自由契約となり、その後に藤浪が入団したため延べ40名ということになる。
| 投手 | 39名 | |
| 11 | 東 克樹 | |
| 12 | 竹田 祐 | |
| 13 | 伊勢 大夢 | |
| 14 | 石田 健大 | |
| 15 | 徳山 壮磨 | 戦力外 |
| 16 | 大貫 晋一 | |
| 17 | 三嶋 一輝 | 戦力外 |
| 18 | 小園 健太 | |
| 19 | 山﨑 康晃 | |
| 20 | 坂本 裕哉 | |
| 22 | 入江 大生 | |
| 24 | 吉野 光樹 | |
| 27 | 藤浪 晋太郎 | |
| 30 | 篠木 健太郎 | |
| 33 | 武田 陸玖 | |
| 34 | 松本 凌人 | |
| 35 | 橋本 達弥 | |
| 36 | 森下 瑠大 | 11/13 育成契約 |
| 38 | 森 唯斗 | 引退 |
| 39 | 若松 尚輝 | |
| 40 | 松本 隆之介 | 11/13 育成契約 |
| 41 | 佐々木 千隼 | |
| 42 | ジャクソン | |
| 45 | 森原 康平 | |
| 46 | 坂口 翔颯 | |
| 48 | 京山 将弥 | 戦力外 |
| 52 | 浜地 真澄 | 11/13 育成契約 |
| 53 | 颯 | |
| 54 | 石田 裕太郎 | |
| 59 | 平良 拳太郎 | |
| 62 | ウィック | |
| 64 | 中川 虎大 | |
| 65 | 宮城 滝太 | |
| 68 | 岩田 将貴 | |
| 69 | ケイ | |
| 91 | 庄司 陽斗 | 11/13 育成契約 |
| 92 | 堀岡 隼人 | |
| 93 | ディアス | 7/26 自由契約 |
| 96 | バウアー | |
| 98 | マルセリーノ | |
| 捕手 | 7名 | |
| 5 | 松尾 汐恩 | |
| 10 | 戸柱 恭孝 | |
| 29 | 伊藤 光 | FA宣言 |
| 32 | 益子 京右 | |
| 50 | 山本 祐大 | |
| 57 | 東妻 純平 | |
| 95 | 九鬼 隆平 | |
| 内野手 | 15名 | |
| 00 | 林 琢真 | |
| 2 | 牧 秀悟 | |
| 3 | オースティン | 11/13 自由契約 |
| 6 | 森 敬斗 | |
| 9 | 京田 陽太 | |
| 26 | 三森 大貴 | |
| 31 | 柴田 竜拓 | |
| 37 | 加藤 響 | |
| 44 | 石上 泰輝 | |
| 51 | 宮﨑 敏郎 | |
| 55 | 井上 絢登 | |
| 56 | 田内 真翔 | |
| 60 | 知野 直人 | |
| 66 | ビシエド | |
| 99 | フォード | 11/13 自由契約 |
| 外野手 | 9名 | |
| 1 | 桑原 将志 | FA宣言 |
| 4 | 度会 隆輝 | |
| 7 | 佐野 恵太 | |
| 8 | 神里 和毅 | |
| 25 | 筒香 嘉智 | |
| 28 | 勝又 温史 | |
| 58 | 梶原 昂希 | |
| 61 | 蝦名 達夫 | |
| 63 | 関根 大気 | |
| 育成 | 15名 | |
| 043 | 深沢 鳳介 | 11/13 支配下契約 |
| 101 | 草野 陽斗 | 戦力外 |
| 102 | 清水 麻成 | |
| 103 | 金渕 光希 | |
| 108 | 今野 瑠斗 | 戦力外 |
| 111 | 吉岡 暖 | |
| 199 | 笠谷 俊介 | 戦力外 |
| 127 | 上甲 凌大 | |
| 130 | 近藤 大雅 | |
| 100 | 蓮 | 戦力外 |
| 125 | 小笠原 蒼 | |
| 129 | 西巻 賢二 | |
| 133 | 粟飯原 龍之介 | 戦力外 |
| 193 | 高見澤 郁魅 | |
| 155 | 小針 大輝 |
2026年の陣容(外国人選手を除く)
最終的には11月末に契約保留選手名簿が公示されるので、そこがベースになるが現時点で予想してみる。
上記の動向を反映した上で、2025年のドラフトで指名した選手と馬場を加えた陣容が以下の通り。ビシエドは外国人枠を外れているので、それ以外の外国人選手は契約保留選手名簿に掲載されないと仮定して除外した。
FA宣言をしている伊藤、桑原は11月末までに移籍が決まらない限りは名簿に載るので現時点では記載している。
| 投手 | 29名 |
| 11 | 東 克樹 |
| 12 | 竹田 祐 |
| 13 | 伊勢 大夢 |
| 14 | 石田 健大 |
| 16 | 大貫 晋一 |
| 18 | 小園 健太 |
| 19 | 山﨑 康晃 |
| 20 | 坂本 裕哉 |
| 22 | 入江 大生 |
| 24 | 吉野 光樹 |
| 27 | 藤浪 晋太郎 |
| 30 | 篠木 健太郎 |
| 33 | 武田 陸玖 |
| 35 | 橋本 達弥 |
| 38 | 松本 凌人 |
| 39 | 若松 尚輝 |
| 41 | 佐々木 千隼 |
| 43 | 深沢 鳳介 |
| 45 | 森原 康平 |
| 46 | 坂口 翔颯 |
| 53 | 颯 |
| 54 | 石田 裕太郎 |
| 59 | 平良 拳太郎 |
| 64 | 中川 虎大 |
| 65 | 宮城 滝太 |
| 68 | 岩田 将貴 |
| 92 | 堀岡 隼人 |
| 島田 舜也 | |
| 片山 皓心 | |
| 捕手 | 7名 |
| 5 | 松尾 汐恩 |
| 10 | 戸柱 恭孝 |
| 29 | 伊藤 光 |
| 32 | 益子 京右 |
| 50 | 山本 祐大 |
| 57 | 東妻 純平 |
| 95 | 九鬼 隆平 |
| 内野手 | 16名 |
| 00 | 林 琢真 |
| 2 | 牧 秀悟 |
| 6 | 森 敬斗 |
| 9 | 京田 陽太 |
| 26 | 三森 大貴 |
| 31 | 柴田 竜拓 |
| 37 | 加藤 響 |
| 44 | 石上 泰輝 |
| 51 | 宮﨑 敏郎 |
| 55 | 井上 絢登 |
| 56 | 田内 真翔 |
| 60 | 知野 直人 |
| 66 | ビシエド |
| 小田 康一郎 | |
| 宮下 朝陽 | |
| 成瀬 脩人 | |
| 外野手 | 9名 |
| 1 | 桑原 将志 |
| 4 | 度会 隆輝 |
| 7 | 佐野 恵太 |
| 8 | 神里 和毅 |
| 25 | 筒香 嘉智 |
| 28 | 勝又 温史 |
| 58 | 梶原 昂希 |
| 61 | 蝦名 達夫 |
| 63 | 関根 大気 |
| 育成 | 15名 |
| 052 | 浜地 真澄 |
| 102 | 清水 麻成 |
| 103 | 金渕 光希 |
| 111 | 吉岡 暖 |
| 115 | 馬場 皐輔 |
| 122 | 庄司 陽斗 |
| 136 | 森下 瑠大 |
| 140 | 松本 隆之介 |
| 127 | 上甲 凌大 |
| 130 | 近藤 大雅 |
| 125 | 小笠原 蒼 |
| 129 | 西巻 賢二 |
| 193 | 高見澤 郁魅 |
| 清水 詩太 | |
| 155 | 小針 大輝 |
外国人選手を除くと現状で61名。投手29、捕手7、内野手16、外野手9。外国人選手が5名体制だとすると66名ということになる。
外国人選手については既に自由契約となったのがオースティンとフォード。野手は、外国人枠を外れているビシエドが残るとした場合、1名は獲得するのではないか。桑原がFA移籍する可能性があるのなら外野手がベストか。ファーストには佐野、ビシエドがいるが、DH制のない2026年は宮﨑を回すことも視野に入るかも知れない。サードは宮﨑不在の間は筒香が務めたが、度会のサード挑戦もこのあたりが関係している可能性がある。
ケイはMLBでも評価が高く、本人もMLBに戻る意向であることから退団が濃厚。ジャクソンはMLBでどこまで評価を受けるかという点と、お子さんが生まれたばかりで環境的にどうするかといったところ。ウィックは正直よく分からない。バウアーも現役を続けるかどうかという状況で、年俸面も含めて契約延長はないだろう。マルセリーノは通常で考えれば残留するのではないかと思われる。
ジャクソン(またはそれに代わる投手)、先発左腕、リリーフ、マルセリーノの4名の体制が現実的ではないだろうか。野手の1名を加えて外国人選手は5名。2026年も外国人枠は出場選手登録5名+ベンチ入り4名が継続されることになったので、もしかするとあと1名は獲得するかも知れない。
現役ドラフトでは基本的に入れ替えとなるので増減はなく、FA宣言した選手が移籍するかどうか次第だが、66~67名でスタートし、緊急補強と育成選手の支配下移行に備えるという形になりそう。


コメント
馬場の代わりなんか楓 中川 堀岡 吉野でもいけると思う
なんで実績のある左腕の山本 田浦を獲得しないんだろうか
中継ぎの左腕は嫌いなんかなあ
ここ数年重視しないですよね
昨年は石川を放出してしまいましたが、岩田と笠原を獲得したものの戦力化できませんでした。
球団は以前から左右に拘らず力のある投手を獲得すると明言しているので、そういうことなのでしょう。
左手で投げるだけで左打者を抑えられない、一軍で通用しない投手を増やしても仕方ないと思います。