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牧が3年目で1億円プレーヤー 史上2番目の金額 

横浜DeNAベイスターズの牧が13日、契約更改交渉に臨み、5,000万円増の推定1億2,000万円でサインした。2年目の2022年は打率こそ数字を落としたが、本塁打、打点を増やし、1年間4番としてチームに貢献したことが評価された。入団3年目で1.2億は、マイケル中村に次ぎ、則本と並ぶ史上2番目の金額。

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球団史上最速の1億円プレーヤー

牧はルーキーイヤーとなった昨年、137試合に出場し、打率.314、22本塁打、71打点の好成績を収めた。新人王は栗林に譲ったが、佐藤輝らと特別賞を受賞した。春季キャンプの実戦でいきなり本塁打を放つなど、並みのルーキーではないところを見せていたが、ソトの来日が遅れたことでファーストが空き、そのチャンスをきっちりと掴み取った。本職のセカンドに回り、あっという間にチームの主軸となった。

2年目のジンクスを心配する声もあったが、鍛え抜かれた下半身を使う理想的なタイミングの取り方で、広角に打ち分けられること、ルーキーイヤーの終盤に爆発的な成績を収めたことから、無縁だろうと考えていたが、その通りの滑り出しとなった。

三浦監督も2年目のジンクスを心配するどころか4番打者を任せた。2021年9月にオースティンがケガで離脱した際には、牧を4番に入れていたが、シーズンの頭から4番に据える構想には賛否両論あった。オースティンが3番、5番佐野、6番宮崎、7番ソトという構想だったが、外国人2人が開幕から外れたため実現しなかった。しかし、牧の4番は変えなかった。

牧が1960年の桑田武以来、球団で2人目となる2年目での開幕4番を務め、きっちりと4番の役割を果たした。新型コロナウィルスの陽性判定を受けて数試合の欠場があったが、5月までに13本塁打をマーク。前年よりも長打力が増し、打率も3割中盤に届くかという数字をキープしていた。村上とともに三冠王を争うのではないかという勢いだった。

前年も交流戦の終盤からケガもあって数字を落としていたが、2年目も6月、7月に苦しんだ。6月は打率.207、7月は1本塁打8打点という苦しい時期が続いた。しかし、チームがハマスタ17連勝で2位に浮上する勢いとともに復調し、8月以降は3割をマーク。8月後半にはハマスタで5試合連続本塁打の活躍を見せた。

最終的に打率は3割に届かず、.291に終わったが、本塁打と打点は数字を伸ばした。得点圏打率.331も4番として素晴らしい数字だった。守備でも成長を見せ、セカンドでベストナインを受賞した。チームも最下位から2位に浮上し、充実した1年だったと思う。昨年も新人王を受賞した以上の評価で7,000万円まで大幅増となったが、今年もそれに負けないくらいの評価だった。

3年目での1億円超えは、川村丈夫氏、山崎康晃を抜いて球団史上最速。プロ野球の中でも3年目での1.2億円は歴代2位タイ。高橋由伸氏、松坂氏、ダルビッシュ、菅野、大谷といった名前が並ぶ中で、それを上回っていることが評価の高さを物語る。こういっては失礼だが、ベイスターズがここまで出すとは思わなかったし、出せる選手が現れたことも驚き。

チームの歴史に残る偉大な選手として、今後もチームを支えて行って欲しいと思う。

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本当の意味での4番、チームの大黒柱に

ファンサービスや人柄も含め、文句の付けようのない選手になった。ただ、それでもあえて言わせてもらえば、「本当にここで打って欲しい」という場面でどれだけ打てたか。4番に入り、フルイニングに近い形での起用の中でこれだけの数字を残したことは、言うまでもなく素晴らしい。だが逆に、それだけ出ていれば、試合を決める場面である程度打って、ヒーローインタビューに呼ばれることも多くなるだろう。

このクラスの選手になったので、さらに期待するのは、大一番で牧のバットによってチームを勝たせること。2位躍進の大きな原動力だが、CSがそうだったように、牧が打って勝ったという4番の仕事が見たい。本人もそう思っているはずで、8月以降のヤクルト戦、CSは苦い経験になっているだろう。

個人的には2023年に3年目の牧がキャプテンで優勝と考えていた。だが、佐野もキャプテンとして尽力しているし、今年2位に躍進し「キャプテンとしてチームを優勝させる」という意気込みは強くなっているだろう。まだ来季のことは分からないが、キャプテンとして4年目を迎えそうな感じ。

4番キャプテンとして重責を担った筒香、そして2020年の佐野。佐野はキャプテンに専念し、4番は牧が務めれば負荷分散にもなる。タイプ的にも佐野は4番の前後にいる方が良いだろう。2年目で4番としてこれだけの数字を残した牧が、3年目で外れる道理はないだろう。

牧ひとりで全てを決められるわけではなく、打線の繋がりが必要だし、巡り合わせもあるだろう。だが、これだけ打ってもまだサヨナラ打もないし、本当の意味での勝負強さが付けば、いよいよ言うことのない選手になる。得点圏打率の数字は素晴らしいが、ここ一番での4番の貫禄。村上とは違った形で、それを見せて欲しい。それが悲願の優勝にも不可欠だ。

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石田は単年を選択、伊藤は雪辱期す

石田は3年契約を提示されたと見られるが、「頑張る理由付け」ということもあり単年を選択した。開幕ローテーションに入り、7勝を挙げる活躍を見せた。一方、4月に新型コロナウィルスの陽性判定を受け、2ヶ月ほど離脱することとなり、15試合の先発で82回1/3に留まった。それにより290万円減の推定6,200万円となった。

今年の査定をベースに3年契約を結ぶよりも、自分を追い込んで来季さらに活躍しFA権を取った上で、そこから長期契約を結ぶ方が良いというのがまずあるだろう。さらに、その中で状況によってはFAを行使してさらに好待遇を狙うというのは、当然の考え方だろう。

石田の推定年俸を見て、減額はないでしょとか、少ないなという「感想」は個人ごとにあっていいと思うが、0勝5敗に終わった坂本が100万円増だったことと対比している意見が目に付いた。ベースが3倍くらい違っており、8年目の中心選手と3年目の若手が同じ尺度で比べられるはずがない。とは言え、石田のダウンはちょっと厳しめなのかなと思った。

濵口が同じタイミングでコロナにより離脱したが、8勝を挙げ112回1/3を投げているので、そことのバランスを取ったということは考えられるかと思う。石田本人も課題にしている通り、長いイニングを投げられなければ、それだけリリーフに負担がかかるわけで、そこに対しての評価が下がると言うのは当然だろう。

三浦監督は先発投手には長いイニングを投げさせたいと考えているはずなので、信頼を得られる投球をしていれば、7回くらいまでは投げさせてもらえるはずだ。実際、シーズン最終登板は7回を投げ切って無失点だった。好投していた8月20日も、7回に崩れて同点のキッカケを作ってしまった。6回を投げるのがやっと、というのはではローテーションの柱とは言いづらい。まだまだ来年30歳というところなので、そこを目指してやって欲しい。

伊藤光は、4年契約の最終年で現状維持。本人もここまでの3年は毎年ケガで離脱しており、半分も出られないシーズンが続いていることについて、反省の弁を述べた。嶺井がFA移籍した来季は、同じようなシーズンでは困る。戸柱と高いレベルで争い、補い合い、チームを優勝に導いてもらわなければ。バッティングは復調傾向だったので、攻守に渡る活躍を期待したい。

契約更改は佐野が最後に残った。ベストナインと最多安打のタイトルを獲得し、こちらも大幅増が想定される。チームの総年俸もさらに伸びて、真ん中よりも上に位置するようになっている。それに見合ったチーム成績を残し、売上も伸ばすという良いサイクルを築き上げて行きたい。

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