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国吉がロッテ・有吉とトレード!壊滅の先発陣立て直し

横浜DeNAベイスターズと千葉ロッテマリーンズは、国吉佑樹投手と有吉優樹投手の交換トレードが成立したことを発表した。背番号は国吉が現在と同じ92、有吉は67と発表された。先発投手が壊滅的なDeNAと、ロングもできるリリーフを求めるロッテの思惑が一致したと思われる。

新生DeNAの希望の光だった国吉

横浜ベイスターズ末期に育成から這い上がる

いわゆる暗黒時代の真っ只中だった。

村田、内川、吉村らを擁する横浜ベイスターズは、大味な野球で狭いハマスタで打ちまくるも、毎年4点台の投手陣がそれ以上に打たれ、2008年に5年ぶりの90敗を記録すると翌年も90敗以上。そんな中、2009年のドラフト会議では地元・横浜高の筒香嘉智を1位指名。投手の補強が急務ながらも地元のスラッガーを無視できなかった。

同じ2009年の育成ドラフトで指名されたのが国吉だった。横浜は育成選手の指名には消極的で、2007年に野手2人を獲得したが、それ以外は指名なし。投手として初めて指名されたのが国吉だった。196cmの大型右腕が育成投手ということでインパクトもあったし、もしも育成できたら凄い投手になるのではないかという期待もあった。

ルーキーイヤーは右肩痛によりファームでの登板も5試合に留まった。しかし、2年目の2011年はファームのローテーションに入り好成績をマーク。ストレートの球速も上がり、苦しい1軍の投手陣の中で期待が高まった。7月29日に支配下登録され、背番号が111から65に変わった。

その後もファームで好投を続けた国吉は8月27日の中日戦、ハマスタのマウンドでプロ初登板、初先発。5回2失点とまずまずの投球を見せたが敗戦投手となった。その後も先発として起用されたが、なかなか結果には結びつかなかった。迎えた10月4日の東京ドームでの読売戦。7回を1失点(自責0)と好投した国吉は、待望のプロ初勝利を手に入れた。

高卒の育成選手として指名されたが、2年目にしてプロ初勝利を手にした。1勝4敗ながら47イニングを投げて防御率2.30の好成績。2011、2012年はいわゆる飛ばないボールを使っており、投手が軒並み好成績だったことを差し引いても、将来のエースとして期待が集まった。

そして2011年オフ、前年から続いた球団の売却騒動が決着。DeNAが親会社となり、横浜DeNAベイスターズとして新たに生まれ変わった。内川、村田の主力打者がFA移籍。新任の中畑監督は、就任早々、チームの柱として筒香とともに同じ歳の国吉の名前を挙げた。

新生DeNA誕生、新たな時代へ

国吉がエース、筒香が4番。そんな時代が来ることを夢見て、新球団が幕を開けた。

だが現実はそんなに甘くない。4年連続最下位のチームが急に変われるはずもなく、チームは低迷を続けた。次代を担う投手として期待をかけられ、19試合に先発した国吉は、4勝12敗の成績。多くの場数を踏み、翌年の飛躍を期待されたが腰痛もあり3試合の登板に終わった。筒香もこの年、23試合出場に終わり、筒香と国吉が担うDeNAベイスターズの夢は霞んでしまった。

2014年は5月に1軍昇格し、3試合の先発を任されたが結果が出ず。ロングも含めたリリーフで起用され、次第に結果を残す。14ホールドに加え、プロ初セーブもマーク。先発の柱としての期待から一転、リリーバーとして活路を見出した。筒香も2014年に初めて規定打席に到達し、3割をマーク。再び時代が動き始めた。

2015年は中畑監督からクローザーの期待もあったが、ルーキーの山崎がその座に就いた。リリーバーとして起用されたがホールドはゼロ。サヨナラのピンチでとんでもない暴投を投げてしまうなど、勝負どころでは結果が出せず、主に先発が早めに降りた後やビハインドの展開で使われた。

筒香が4番としてチームの中心になり、球団初のCS出場、19年ぶり日本シリーズへの進出などチームが躍進。さらに筒香は日本代表でも活躍、日本の4番と言われるくらいに飛躍した一方で、国吉は自分の居場所を失って行った。2016年は1試合、2017年は4試合の登板に留まり、躍動するチームの輪に入れなかった。

2018年も13試合登板に留まったが、この年にファームの投手コーチに就任した大家コーチにカットボールを習い、新たな武器に手応えを掴み始めていた。9月にマジック1としたマツダでの広島戦に先発。ブルペンデーの1番手という形ではあったが、4回途中まで好投した。オフに業務提携したオーストラリアのキャンベラに派遣され、全く違った環境でプレーし、多くの学びを得た。

2019年は、開幕からリリーフとしてメンバー入り。ビハインドからセットアッパーに繋ぐ役割など広い範囲を担った。4月6日にはハマスタで161キロをマークし、話題となった。ラミレス監督の発案でオープナーとして先発したが、リリーフと同じような投球はできず、誤算に終わった。自己最多の53試合に登板し、リリーバーとしての立ち位置を築き上げた。好不調の波があり防御率は4.80に終わった。

チームは優勝を争い、惜しくも届かなかったが、球団初の地元CSを開催。筒香と国吉が活躍する未来は、少し違った形で訪れた。筒香がMLBへの挑戦を決め、優勝は成し遂げられなかったが、新たな時代へ進み始めた。

2020年は背番号を国吉の「くに」になぞらえて92番に変更。開幕からリリーフとしてチームに貢献した。新型コロナウィルスの影響で3ヶ月遅れて開幕し、120試合に短縮されたため、試合数は43試合に減ったが、防御率3.13に改善。8月にはハマスタで自ら2点タイムリー二塁打を放つなど、バットでも意外な活躍を見せた。

DeNAベイスターズ10周年の2021年、予期せぬトレードで国吉も去ることになった。10年前のあの日に描いた未来は思うようには行かなかった。それでも苦しい中で見た希望の光だからこそ、思い入れは強い。だが、もう決まったこと。ロッテでの活躍を期待したい。

有吉が先発ローテーションに入れるか?

有吉の来歴と対戦相手としての印象

普段からパ・リーグは観ないため、あまり印象にはないのだが、先発タイプの投手として認識していた。2018年6月13日の交流戦で、有吉がDeNAを相手に先発し、7回1失点で勝利投手になっている。この時、初めて彼を観たのだが、もちろん知らない投手だったので、打てるのではないかと勝手に思っていた。当時、ロペス、ソトが不在で、筒香もDHなら何とか出られるという状況。宮崎以外はファーム?というようなスタメンになっていた。それでも、有吉に佐野のソロだけに封じ込まれ、意外と良い先発投手がいるのだと認識した。

今年もイースタンで、5月13日のロッテ浦和での試合に有吉が先発しており、6回まで1安打という好投を見せていた。ロッテではこんな良い先発が余っているのかと強く記憶している。

ファームで3勝0敗、防御率0.47の結果を残している有吉に対して、6回まで僅か1安打に抑え込まれたが、森はチーム唯一のヒットと、ヒット性の良い当たりが1本。(中略)状態の良い有吉に対して、きっちりとしたバッティングができていることは、非常にポジ要素となる。

2018年の交流戦での記憶とこの日観た時の印象から、完全に先発投手のイメージが強かったのだが、年度別の成績を見る限り、ルーキーイヤーはリリーフとして活躍していた。2017年は全てリリーフで53試合に登板し、16ホールド1セーブ。防御率も2.87と良い数字を残している。

しかし、2年目の2018年はチーム事情から先発に転向。5月23日に初先発し、6月6日の中日戦で先発としての初勝利を挙げている。つまり、前述のDeNA戦はその翌週。先発での2勝目を連勝で飾った日だ。まだ先発で数試合しか投げていないようには感じなかった。リリーフから急遽先発になり、そのままのイメージで投げていたからかも知れない。

2019年は開幕ローテーションに入ったが結果が出せず登録抹消。その後、右肘のクリーニング手術を受けた為、2試合の登板のみに終わっている。昨年は1軍に食い込めず、3試合の登板に終わったが、2年ぶりの勝利を挙げた。

今年はファームで4勝4敗、防御率3.70だが、直近の登板で2回に7失点して一気に悪化させたもので、前述の記事にもあるように途中までは防御率0点台をマークしていた。

成績から見ても、三振が多いタイプではなく、ファームでの56イニングで四球は7つしかない。ただ、死球が6つもあり、インサイドを見せての投球が生命線となっているのかも知れない。これを見る限りは先発タイプなのかなという印象。

ベイスターズのローテーション事情

早ければ7月の9連戦にも1軍で先発登板がありそうだ。交流戦では、濵口が12球団の投手で1位となる防御率0.90をマーク。今永も同4位の1.42をマークした。二人が素晴らしい結果を出した一方で、それ以外の先発投手はピープルズが1勝しているものの、壊滅状態。言うなれば、今は先発投手が2人しかいない。

今永が復帰してもやっとこの状態で、ご存じの通り開幕ローテーションで残っているのは濵口一人だけ。今季は終始、先発投手が揃わない状況で、編成としてここを動かないわけには行かない。外国人投手をこれ以上獲得するのは難しい現状で、動けるとしたらトレードになってくる。交流戦が終わったタイミングというのが一番ベストだろう。

京山は依然として速いボールを投げるだけの状態、大貫も不調の原因が掴めているのか不明、ロメロは先発よりもむしろリリーフの方が良さそうなくらいだし、上茶谷も不安定さは変わらず。阪口も肘の不安は残り、少しずつ回復させている状態。入江は復帰のメドは立っておらず、平良はトミージョン手術。東もこれからやっとファームで投げるかと言った状態で、先発投手が揃う気配もない。

有吉にとっては、大きなチャンスとも言える。トレードでは、当然のことながらどちらが声をかけたのか、どんな選手の交換が検討されたのかといったことが外に出ることはほぼない。ただ、投手陣の状況を考えると、DeNAが先発のできる投手を探していたのは間違いなさそうだ。望まれての移籍となる。

ファームで結果を残した時も1軍からお呼びがかからなかった有吉にとっては、少し調子は下降気味なのかも知れないが、ガラ空きのローテーションを狙うチャンスは多そうだ。ゲームを作って6回3失点の投球ができるように、調整して上がって来て欲しいと思う。

残念だし寂しいのは当然の思い

国吉をトレードで出すことは予想していなかったので、最初に聞いた時は当然驚いたし、まず残念という気持ちが強かった。櫻井が上がってリリーフが1人多い状態で、札幌ドームでの3日間ともベンチに入っていないとは気づかなかった。本当は交流戦予備の4日間は何事もなければブログは休んで、溜まっているゲームをしようと思っていたのだが、このニュースでは書くしかない。しかも長文。

このトレードには、いろいろな考えを持つ人がいることだろう。国吉推しのファンはもちろん賛成はできないと思う。国吉放出はありえないという意見、外野手で獲れなかったのか、など個人で意見を持つのは構わないと思うが、個人的には現実を考えればやむを得ないのではないかと思う。

成功と言われるトレードになることを願っているが、結果は分からない。ただ、トレードはお互いに欲しいと思う選手が合意に達して成立するもの。こちらがこの投手を出せばいいのにと言ったところで、相手のあること。事実としては、DeNAは国吉を絶対に出せない選手と位置付けていなかったということ、そして国吉を出してまで獲得したい投手が有吉だったということだ。

1軍で先発できるような投手を獲得するのに、2軍にいる投手で獲得できるわけがない。リーグ最低の防御率で壊滅状態なのに、それでも1軍に上がれない、活躍できない投手なのは残念ながら事実。確かに有吉は今季、まだ1軍での登板はないが、ロッテの編成上の都合もある。相手からも望まれる選手として、ここまで大半を1軍で投げて来た国吉を出すしかないという決断に至ったのだと思う。誰も好き好んでトレードに出しているわけではないし、不要だというわけでもない。

国吉がやっていたロングリリーフをどうするのか?という意見もあるだろう。だが、国吉が頻繁にロングリリーフをするのは、先発が壊滅しているからであって、望むべき形ではない。水漏れしている状況で、バケツが一杯になって次のバケツをどうするという話をしているようなものだ。まず水漏れを止めるのが先だろう。

もちろん、先発投手が揃っていても、時には早い回でKOされてしまうだろうし、ロングリリーフ自体が不要と言っているわけではない。いざという時に備えてバケツは必要である。だが、とんでもなく水が漏れている状況なのだから、まずはこれを止めることを優先するのが普通だ。

前述したように、国吉には希望の光として大きな期待をして来たし、やっとリリーフで少しずつ開花してきた、思い入れのある投手だ。だが、一方でリリーフとして台頭はしたが、本人も言っているように勝ちパターンを任せられるまでには至っていない。三嶋のことがあるので、長い目で見ることも重要だとは思うが、高卒12年目のもうすぐ30歳というところで、ある程度この先ということも考えておかなければならない。その壊滅している先発に転向するというのも得策でないと判断したのだろう。

有吉の方が学年としてはひとつ上だが、年俸差から見ても実績面は国吉の方が上。このパターンのトレードであれば、実績が少ない方の選手がもう少し年齢的に若いというケースが多いように思うが、お互いに歩み寄れる選手として、有吉がベストだったのだろう。

決まったからには有吉にローテーション入りして欲しいと思うし、国吉もロッテでより一層活躍して欲しいと思う。来年の交流戦でマリンになるかも知れないが、雄姿を見せてもらえればと思う。

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