三浦がFAへ、阪神など他球団と交渉も

日本シリーズ終了までに残留の意向を示していなかったので、恐らく引っ張った上でのFA移籍になるだろうと予想はしていた。サンスポだけは残留と報じてたけどね。

実際、来週FAの手続きをするんだろうけど、まだ何も決まってはいない。球団としてもFA宣言した上での残留をお願いしているわけで、FA宣言すること自体が、退団を意味するものではない。

フロントの醜態に嫌気の懸念

三浦自身が球団への不信感を払拭できていない様子があるので、残留は絶望的な状況のように思う。特に、鈴木尚、石井琢の処遇や、現場に責任を押し付けるだけのフロントだ。これは全くその通りで、俺が三浦の立場なら球団を出るだろうと思う。

前にも書いたが、それを受け入れた上でも「ベイで優勝したい」のかどうかだけだと思う。

阪神ははっきり言ってマスコミを使ったタンパリングを行っている。三浦も阪神がベイを上回る条件を提示してくることが分かっていて宣言できるわけだから、交渉もせずに残留するというのは考えづらい。

三浦が宣言すれば、上原がメジャー移籍する巨人も手を挙げる可能性はあると思う。川上が退団する中日は、FA補強をしないという話だが、どうだろう。

他球団との交渉を前提にFA宣言されると、正直厳しいと思う。前にも書いたけど、ベイが勝てる要素はほとんどない。

優勝できる望みも薄いし、リリーフも弱く、打線も効率が悪いから三浦自身の成績も伸びないだろう。年俸や環境などの条件も下回っているだろうし、ハマスタが本拠地では被本塁打も増える一方。また、ベイで引退するよりも、阪神や巨人で引退する方が知名度も変わってくるから、引退後の活動も変わってくる。

ベイとしては、「愛着」に懸けるしかなかったのだが、ここ数年のフロントの醜態にそれも弱まったということだろう。

これだけ悩むということは考えづらい。三浦の中ではとっくに答えは出ているはずだ。ベイファンへの配慮なのか、批判を受けたくないのか分からないが、「熟慮した結果」としてFA移籍したいのだろう。

三浦の気持ちも分かるが、相川のように三浦も故障で離脱し、チームに迷惑をかけている。現役としてやれる期間も減ってきていて、1年でも早くいい環境でやりたいとは思うが、今年に限ってはFAせずに1年契約で残留し、それから考えて欲しかったと思う。

今年の成績でも過大に評価するチームが他にある、という点もFAを後押ししたのは間違いない。

阪神の近年のやり方は、巨人と何ら変わりないし、プロ野球はお金で買えるというのは実証する形になっている。数年前までBクラスの常連だっただけに、阪神は余計にタチが悪い。巨人とは違うと自らを正当化するが、はっきり言って巨人よりも最悪だ。

三浦が退団するようであれば、言うまでもなく戦力的に大打撃だし、気持ち的にもかなり寂しいものがある。

ただ、報道で言われているような3年8億とか4年10億というような契約に疑問を感じるのは確かだ。三浦はベイでは唯一といってもいい計算できる先発投手ではあるが、それほど圧倒的なエースというわけでもない。

チーム成績が奮わないために、三浦個人の成績が伸びないというのは確かにあるが毎年15勝を目標に掲げながらも10勝がやっとという感じ。個人的な持論としては三浦がエースである限りはベイの上位進出はないと思っているくらい、エースとしては疑問がある。あくまで該当者なしで繰り上がりのエースである、と。

今年までの6年契約でも、それに見合う成績だったのか？打線の援護に恵まれなくても年間200イニングを投げた年も複数あり、不満ではないが、十分ではない。

最近、投げ続けたツケなのか、肩などに故障が出てきているのも怖い兆候ではある。果たして4年、満足に活躍できるのかという疑問も残る。

そういう中で、先発投手として最高峰の年俸で契約してしまっていいのか、という疑問もどこかにはある。

三浦はファンサービスも素晴らしいし、ベイの顔として残ってもらいたいと思うから、単に投手としての成績だけで評価はできないとは思う。でも、マネーゲームに乗ってしまって高額契約し、成績が残せなければ、不良債権と呼ばれ、三浦自身にとっても、チームにとっても、ファンにとってもいいことにはならない。

まだ移籍が決まったわけではないので、人的補償とかの話はまだ書かないでおく。

三浦が他球団と交渉する中で、やはりベイ以外のユニフォームを着た自分が想像できなければ残ってくれるかも知れない。その僅かな可能性に懸けたいと思う。