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森の成長に期待は膨らむばかり 京山は相変わらず

05/13 イースタン 千葉ロッテ4-2横浜DeNA(ロッテ浦和)

先発の京山が初回、小深田の悪送球で先頭の小川を出塁させ、続く福田秀には打った瞬間というライトへの2ランを浴びて早々に先制を許した。打線は4回に森のヒットから伊藤裕の犠飛で1点を返したが、ロッテ先発の有吉に6回まで1安打。京山が4回2失点で降板した後、武藤と池谷が1失点ずつ。9回に森の二塁打から伊藤裕のタイムリーで1点を返し、なおも一打同点の場面を作ったが、最後は山本が凡退で惜敗。

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攻守に順調な成長を見せる19歳

この試合も1番ショートでスタメン出場した森敬斗。初回の打席は、有吉のストレート系を2球ファウルと追い込まれたところで、3球目は低めへのカーブ。しかし、これにきっちりとタイミングを合わせ、捉えた当たりは一二塁間へ。ここはセカンドの福田光が抜けそうな当たりに追いつき、すぐに回転して送球。俊足の森もさすがに間に合わずアウト。だが、緩急への対応力を感じさせた。

2打席目は4回。初球の132キロ、アウトサイドに少し沈むボールをきっちり捉え、セカンドの頭を越える速いライナーでチーム初ヒット。続く宮本はセカンドやや左のゴロで併殺コースという当たり。しかし、バウンドが少し変わったのだろうか、弾いてしまいオールセーフ。宮本なのでいずれにせよ併殺は難しかったかも知れないが、森も俊足なので守備に焦りはあっただろう。

楠本はバントがファウルになって追い込まれ、粘った後セカンドゴロで併殺崩れ。細川が歩いて1アウト満塁から、伊藤裕がライト線へのフライを上げ、森がホームを踏んだ。

6回も先頭打者で第3打席が回り、スライダー2球で追い込まれた後、インハイに際どいボール。141キロのストレートで起こされた後、低めに来たカーブに今度はタイミングを合わせきれず、ショート正面のゴロ。

ファームで3勝0敗、防御率0.47の結果を残している有吉に対して、6回まで僅か1安打に抑え込まれたが、森はチーム唯一のヒットと、ヒット性の良い当たりが1本。1軍で活躍できるかどうかは、ファームにおいては誰から打つかが重要。育成目的の試合だから、育成選手はもちろん、まだ実戦で投げ始めた段階の投手もいる。多少調子が悪くても予定に従って登板させたりするので、大量点を失う投手もいる。

ファームの成績をそのまま鵜吞みにはできないが、状態の良い有吉に対して、きっちりとしたバッティングができていることは、非常にポジ要素となる。

9回は、育成の小沼と対戦し、初球ストレートを見た後、2球続けてファウル。簡単に追い込まれたが、2球続けてフォークを見極めて平衡カウントに持ち込むと、ここからストレート、カットを4球連続でファウル。10球目、真ん中高めにきた144キロストレートを強振した鋭いライナーは、ライトポール際のフェンスに直撃。

クッションボールが、ちょうどボールを追って来たライトの山本の前に跳ね返り、すぐさまセカンド送球。セカンドはクロスプレーとなり、タイミングはアウトだったが、スライディングが速く、足が入ってセーフ。一塁を回ったところでクッションボールの跳ね返りを見て加速したが、非常に速かった。

1アウトから楠本の打球がレフトのポール際、フェンスギリギリまで伸びて行き、レフトが捕ったと同時に森がタッチアップでサードへ。フラフラと伸びて行った当たりで、タッチアップの態勢に入れたのは好判断。ただ、実況は好走塁と言っていたが、ここは3点ビハインドで2アウトなのだから、150%セーフにならないと行ってはいけない場面。タイミング的にも余裕でセーフではなかったので、そこはしっかりと確認しておく必要があるだろう。

その後、細川が歩いて伊藤裕がこの日の2打点目となるタイムリー。森もリードオフマンとして2度の出塁で2得点をマーク。

守備の方では、この日は守備機会が少なかったが、2回に正面のゴロでファーストへの送球がショートバウンドになり、デラロサが後逸。デラロサがすぐに追わず、キャッチャーのカバーを待った間に打者走者はセカンドへ進んだ。少しイレギュラーバウンドしたが、これくらいであればしっかりと送球して欲しいところ。強肩を生かした守備も観る者を魅了するので、堅実なプレーができるように成長して欲しい。

高卒2年目のショートで、ここだけのプレーを見せてくれることには、期待が大きく膨らむ。バッティングも体の大きさよりも力強い打球が飛んでいるし、俊足だけの当てる打者でもない。ファームの打率は.292に上がって来て、盗塁もイースタントップに立っている。

今回、柴田に続いて倉本もケガで離脱となったが、森を抜擢する選択は取らなかった。ファームの仁志監督も含めて、明確にここをファームでまだ鍛えたいというものがあったのだと信じるが、単に何となくまだ早いという先入観だけで決めたのなら、非常に残念だ。

経験や年齢に関係なく、一番状態の良い選手を1軍で使うべきで、現状であれば思い切ってスタメン起用も考えられたはずだ。1軍のベンチに置くだけならファームで試合に出場させたいというのは理解できるし同意見だが、1軍が苦しい時だからこそ、しっかりとファームで結果を出している若手を思い切って使うという度量も求められるのではないか。

森は、その時が来るまで、ファームの試合で結果を出し続け、これは使いたいと思わせるようにアピールして行くしかない。森自身も、高卒2年目であっても1軍で出場することを目標にやっているはずなので、貪欲にそこを狙って欲しい。

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相変わらず投球に波がある京山

先発の京山は、先頭の小川に150キロの低めに決まるストレートで追い込み、6球目のチェンジアップを当たり損ねのサードゴロ。しかし、小深田の送球がショートバウンドになり、コルデロが捕れず。エラーで出塁を許し、福田秀には低めの149キロストレートを完璧に捉えられ、打った瞬間の2ラン。低めに行っているが、ここまで捉えられるのは回転が良くないのか。

続く平沢には、初球が高めのストレートでストライクになったが、4球続けてボールで歩かせると、藤原にはあまり変化しないチェンジアップを引っ張られ、ライト前ヒットでノーアウト1、2塁。一体何点取られるのかという立ち上がりになった。

しかし、加藤翔に粘られながらも7球目のスプリットで空振り三振を奪うと、菅野も追い込んで外から入って来るスライダーが決まって見逃し三振、高濱もファウルで粘られたが、最後はスライダーで空振り三振。3者連続三振で追加点は与えなかった。

2回は森の悪送球で走者を得点圏に背負ったが、前の打席にホームランを打たれた福田秀からスプリットで三振を奪って追加点を許さず。このイニングは、ボールが低めに決まり出した。

3回も1アウトから際どいボールが外れ、藤原を歩かせたが、初球を走って来たところ、盗塁を刺した。サード側に逸れた上にワンバウンドだったが、森がうまく捕って速いタッチだった。京山のクイックも良く、山本も捕ってから送球が速かった。

4回には、先頭の高濱をスプリットで空振り三振、福田光は初球をセカンドゴロの後、植田にはストレート2球で追い込み、最後はカーブで空振り三振を奪った。

実戦復帰ということで80球をメドの登板だったのだろうか。4回76球で2安打6三振2失点(自責1)という内容だった。立ち上がりは全体的にボールが高かったが、次第に落ち着いて行った。良いボールは非常に素晴らしいが、その精度がまだまだといった感じ。

良いボールと悪いボールがはっきりしてしまう波をなるべく小さくしていかなければ、1軍のマウンドではそのボールを確実に仕留められてしまう。指にかかった150キロのストレートは素晴らしいし、スプリット、カーブでも空振りが取れる。ボールの精度と、配球や勝負どころでのコントロールといった「ピッチング」をもっと突き詰めて欲しい。ただ良いボールを投げれば抑えられるというわけでもない。勝てる投手になって1軍のローテーションに定着して欲しい投手だ。

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1軍は今季初の雨天中止

この日は、浦和でのファームの試合は曇天の中、最後まで行うことができたが、横浜は午後から雨が降り出し、夜も止まなかった。気温も低く、このコンディションで試合をするのはケガのリスクもあるので、良い判断だろう。ゴールデンウィークの9連戦もあり、14日は広島へ移動ゲームとなるので、恵の雨と言えるのではないか。

マツダではロメロが中5日で2度目の登板となる。前回は立ち上がり、非常に良い投球だったが2巡目で捕まった。広島も状態はあまり良いとは言えないので、相手を乗せないような、きっちりとしたピッチングで流れを作って欲しい。

12日の試合で、9回2アウトでフライを打ち上げた際、全力疾走を怠った桑原に対しては、三浦監督が話をしたという。本人もすぐに気づいたプレーだとは思うが、分かっているだろうではダメだと思うし、他の選手もその様子を感じることで、チーム全体でそういったプレーをなくして行くという意識づけが必要。良い機会になったと思うし、桑原もこのプレーを取り返すような活躍を見せてくれるだろう。

読売とは、交流戦明けの6月22日の金沢での試合まで対戦がない。開幕から未勝利のまま交流戦に入るが、そこで流れを変えて勝って行くしかない。オリンピックが開催される前提の現状日程では、ハマスタでの読売戦は9月7日までないということになる。おそらく、このカードがYOKOHAMA STAR NIGHT 2021になるだろう。かなり先になるが、この時にはしっかりとハマスタで勝てるような状態に持って行きたい。

ファームでは12日に今永が先発し、8回を無失点に抑えた。先週の登板では、ボールの軌道や細かいコントロールが本来の今永というほどではないと感じたが、12日の投球は非常に良かった。手術明けで、かなり慎重に万全を期していると感じる。確かに、1軍に戻って来て、再び離脱するようなことは一番避けたいところ。これで3週連続で100球近くを投げたことになるので、フィジカルで問題がなければ1軍にGOサインが出るだろう。結果としてこの日の試合も雨天中止になったので、ファームでもう一度登板できたことは非常に良い判断だった。

交流戦での復帰と考えていたかも知れないが、来週のハマスタ中日戦での先発はあるだろうか。中6日なら19日の登板もあるかも知れない。それを踏まえて12日は濵口が126球を投げたという可能性もある。依然として苦しい先発投手陣だが、今永やロメロの状態が上がることで安定してくるかどうか。

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