DeNA492億円赤字 減収がもたらす影響は

ベイスターズの親会社であるディー・エヌ・エーは、2020年3月期の連結決算を発表し、約492億円の赤字に転落となった。ゲーム事業において、収益が見込めなくなったとして約493億円の減損損失を第3四半期に計上したことが大きな要因。しかし、3月決算の企業に大きな影響が出るのは2021年3月期であり、今後の行方が心配される。

スポーツ事業は、ベイスターズとハマスタの好調さを中心に、大幅な利益を上げてきたが、3月はオープン戦、開幕戦などが中止となり、減益となった。こちらも本格的な影響が出るのは2021年3月期となる。

球団の収入と支出

6月19日にも開幕という話が出てきているが、これは無観客試合での開催は確実で、いつから観客を入れられるか目途が立っていないし、入れることができたとしても、今年中に満員のスタンドが戻るかどうか微妙だ。

開幕して試合を行えば、テレビやインターネットの中継や試合に関連したグッズなどの売上など、「やらないよりは収入がある」程度のものが入ってくるだろうが、ハマスタも含めて、入場料や物販などの収入は大幅に落ちてしまう。シーズンシートの購入者には返金も考えられる。

MLBは7月からの再開に向けて、報酬面で選手側と合意に至っていないという。NPBはそういった話をしているという情報すらないが、各球団は年俸を満額払うのだろうか。

一般の企業においても、業種によっては休暇とせざるを得ず、その分給与が減額となるケースも存在している。プロ野球選手は会社員ではなく球団との契約であるため、契約の条項に不測の事態で試合が開催できない場合の支払いについて明記がなければ、基本的に支払われることになるのかもしれない。

試合が開催できなかった3ヶ月間、プロ野球選手は「休み」ではなく、継続してトレーニングする必要がある。しかし、球団として収入となる活動は行われていないわけで、この期間に対する報酬の支払いをするかどうか、非常に重要な部分となる。

仮にMLBのように開催された試合数によって、「試合割」で計算して支払われる場合、無観客試合はカウントされるのか。球団にとって大幅に減収となる試合が、通常通り報酬の計算に入ると、マイナスがかなり大きくなる。球団の支出の一番大きな部分を占めるのが選手年俸だと思うので、この行方に大きく左右されるはずだ。

球団の減収が存続の危機に?

新型コロナウィルス感染拡大の影響で、世界的に経済が低迷している。球団単体でも減収によって大きな影響を受けるうえ、それを支える親会社も減収減益を免れないケースが発生してくるだろう。DeNAは近年では本業に以前の勢いもなく、スポーツ事業が本業と言われるほど。業種的には大打撃を受けるわけではないだろうが、今後の球団保有にも不安が残る。

ワクチンの開発には年単位がかかるとされ、2021年も以前の生活に戻れるかどうかは未知数。近年、地上波のテレビ中継の放映料ではなく、球場へ満員の観客を入れることで成長してきたプロ野球のビジネスが、揺らぐ事態になっている。16球団への拡張も提言されるほどだったが、これを機に再び球団の身売りや合併といった事態にならないことを祈るばかりである。

減収分のカバーはどこで?

そこまでの事態にならないとしても、今季の減収分はどこかで捻出する必要がある。入場料の値上げで収入を増やすことも考えられるし、コストとして選手の年俸が一番大きなところになってくる。今年の年俸は、既に契約更改しているから変わらないものの、2021年の年俸に影響が出そうだ。120試合未満しか行われないことが、どのように反映されるのか。

また、球団によっては保有する選手数を少し減らすことも考えられる。例年通りに戦力外通告を行ったうえで、春夏の甲子園や大学リーグ戦、社会人の大会が中止になっていることから、ドラフトでの指名を減らす球団が出てくることも考えられる。

これからの世界的な動向や、日本において第2波、第3波がどの程度、影響をもたらすのかを見つつ、来年以降の球団運営を考えながら、収益を確保するための対応を行っていくことになるだろう。

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