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最後まで最下位野球 3連打で無得点、6回だけで7失点

10/28 広島東洋7-0横浜DeNA(マツダ)

今季最後の試合でも最下位に相応しい野球を見せられ、牧の活躍だけを支えにする形で厳しいシーズンの幕が下りた。2桁勝利がかかる大瀬良に対し、前半にチャンスを作りながら、得点に至らないという今季何度も繰り返された攻撃。先発の京山が5回まで無失点で投げ合っていたが、6回にピンチを招くとスタメンを外れていた鈴木誠がタイムリーを放つなど、1アウトも取れずに降板。代わった櫻井も西川のタイムリーなどで追加点を奪われ、この回一挙7点。完全に勝負がついた試合は、5回以降1安打に抑えられ、あっさりと完封負けとなった。

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ポジ

いつもこれしか書くことがない。2021年最後の試合でもやはり牧。最初の打席は、1アウト1、3塁と先制のチャンスで、良い当たりながら正面を突き、最悪の併殺打。これでさすがに首位打者は絶望的になった。

それでも2打席目は、大瀬良のシュートが少し甘くなったところを逆方向へ持って行き、ライト前ヒット。チャンスを拡大した。さらに7回も真ん中のストレートを一二塁間へ転がしてライト前ヒット。これで153安打として、プロ野球の新人記録として歴代5位タイとなった。試合数は異なるが、長嶋茂雄氏と並んだというのはインパクトが大きい。

9回は2アウトから4打席目が回ったが、栗林との新人王争いもあり、長嶋氏を抜く15度目の猛打賞を避けるために敬遠気味の四球。完封をした投手が、勝負を避けるほどのバッティングを見せているのだから、恐れ入った。

10月は73-33で.452としてフィニッシュ。途中から4番に入ってのこの成績。ホームランは1本にとどまったが、二塁打が11本とあともう少しという当たりが多かったが、中距離打者としての魅力を発揮した。一方で、得点圏打率も通算で3割を確保しているが、10月は6打点と4番にも入った中では寂しい数字。これは当然ながら牧だけの問題ではなく、それより前を打つ打者の問題でもある。

他の選手の成績は把握していないが、よほどのことがない限り10月の月間MVPは取れるのではないか。あの長嶋さんに安打数で並び、二塁打はセ・リーグの新記録。さらに3割20本はプロ野球史上4人目。これで新人王が獲れないということがあるのだろうか。栗林の0.72、35Sも十分にその資格はあるが、プロ野球の歴史で本当に稀な記録を残したのはどちらなのかは歴然としている。

新人王を決めるに相応しいのか疑わしい記者たちが投票で決めるようなタイトルなので、彼らの好み次第ということになる。チームが最下位ということをマイナスするのか、オリンピックの印象点も入るのか。これでどちらかが佐藤輝よりも下になるようなら、新人王の選び方そのものを見直すべきだろう。

桑原が最終戦でマルチヒットをマークし、最終的に.310となった。プロ10年目で初の3割、打撃ベスト10入りを果たした。これまでのキャリアハイが.284だから、これはもはや復活ではなく、進化だろう。本人も分かっていると思うが、来年が本当の勝負になる。ラミレス前監督が200安打も可能と言ったその能力が完全に開花したと言えるかどうかは、来年も続けて同じような活躍ができるかどうかだ。

それにしても、前年打率2位の梶谷が抜けた穴を見事に埋めた。守備面も考えればそれ以上と考えてもいい。ただ、彼が1番として安定した活躍をしながら、得点力不足の解消には至っていない。そこをチームとして突き詰める必要はあるだろう。

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ヤジ

個人的に今年一番期待する投手として名前を挙げた京山。結果としては2勝7敗、防御率4.97と全く満足できるものではなかった。本人も悔しいと思う。

これまでも京山については厳しめに書いてきたが、今年最後はビシッと投げてもらい、来年への期待感を込めた内容をポジに書きたかった。5回までは、「結果としては」ゼロに抑え、大瀬良と投げ合った。ここまでなら、そういった論調にもなったかと思うが、6回が酷過ぎた。

急に6回に崩れたようなスコアだが、それまでも良いとは言えなかった。2回は會澤を敬遠して満塁から投手の大瀬良を打ち取ってピンチを逃れ、3回も2本のヒットを許した。5回は宇草をヒットで出したが、山本が好送球で盗塁を刺した。

この日、首位打者を意識してなのか、鈴木誠がスタメンを外れた。試合前まで、京山は10-5で.500を打たれている相手。その鈴木誠が4番にいなかったからこそ、5回まで0点で済んだというだけに感じてしまう。

結局、6回にピンチを招き、逃げられないノーアウト満塁から代打で登場した鈴木誠に、まともに勝負できなかった。最後はジャストミートではなかったが、甘く入った分、ヒットゾーンへ飛んでしまった。これは不運とは思わない。ボール先行から、フルカウントでストライクを投げざるを得ない展開にした京山の負けだ。

この6回、先頭の小園にヒットを打たれたことは仕方ないにせよ、西川にストレートの四球を出したことが全て。最初の2球、バントの構えを見せて揺さぶられ、リズムを崩された。鈴木誠に代わって4番に入っているが、4番目としてこうした小技も見せて、相手を攻略して来た。何の工夫もなくただ打つだけのDeNAとは異なる。森だけが申し訳程度にやってもそれほど効果はない。

せっかく5回まで無失点で来ても、6回にこれだけ崩れてしまっては全てが水の泡。残るのは5回0/3で7失点という惨憺たる結果のみ。後続の櫻井が打たれたというのは言い訳にもならない。先発としてやって行くのであれば、失点をしても最少失点で切り抜ける、悪いなりに自分の引き出しをフル活用して何とかするといったことが求められる。

今年も何回も書いているが、良ければ150キロ超のストレートでガンガン押して、素晴らしい投球ができるが、悪いとどうにもならない。それでもこの日は、鈴木誠がいないことで5回まではそれなりの結果が出ていた。鈴木誠がこちらにとっては最悪のタイミングで出てきたことで、それが完全に崩壊した。

今後、京山本人そして首脳陣がどう考えるか。ここまで結果が出ず、集中力が持たないとなると、ショートイニングでパワーピッチという選択肢も考える必要がある。来季、先発投手がある程度揃う前提ではあるが、中川もそういう感じになっているので、彼らと競うしかないのだろうか。高卒の先発投手を育てられていないので、京山には是が非でもローテーションを担う投手に育って欲しいのだが。

打線は、大瀬良から前半にチャンスを作りながらも得点に至らない、いつものパターン。初回は桑原の二塁打から森が進塁打、佐野が歩いて1アウト1、3塁で牧という最高の展開だったが、2球目のアウトサイド低めのカットボールを引っ掛けて、良い当たりではあるものの狙い通りの併殺打。良い当たりだったというのは結果的にそうなっただけで、ショートゴロはバッテリーの狙い通り。術中にハマっている。

最下位野球を象徴したのが4回。佐野、牧の連打でノーアウト1、2塁として、楠本が粘って10球目のフォークが浮いたところを三遊間を破るレフト前ヒット。西川は定位置で、佐野がサードを回った時点で捕ったというくらいのタイミングだったが、余裕でホームアウト。大瀬良から連打は難しいにしても、ノーアウトで回したというのは、小池コーチは消化試合でのチャレンジのつもりなのか。それにしても、完全なゴロの当たりで還れない佐野。

足が遅いのは仕方ないが、スタートであるとか走塁の意識も薄い。そこを彼に期待しているわけではないかも知れないが、村上は足も結構速いのだが意識からして違うのではないか。キャプテンとして、選手にもファンにも見られている。ハマスタ最終戦でファウルフライを打ち上げて、さっさとベンチに下がったことが非難されているが、そういう気持ちというのは行動に出てしまう。アウトになったからという結果論かも知れないが、最初から還るつもりで走っていたのか怪しく、え、回すの?くらいの気持ちだったのではないか。

3連打で1点も入らず、続く柴田のセカンドゴロで併殺となり3アウト。セカンドゴロで一塁ランナーの楠本にタッチが届かず、先にファーストをフォースアウトにし、楠本が挟まれたところで二塁ランナーの牧がホームへ突入。しかし、これは余裕をもってアウト。菊池涼はさすがのプレーだし、こうしたプレーは練習はしているものの実戦経験も浅く、うまく行かない。

6回に7点も奪われてしまえば、2桁勝利がかかる大瀬良も楽に投げられる。それにしても、5回以降の出塁が牧のヒットと四球だけというのはあまりにも。

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キジ

三浦監督の1年目が終わった。外国人選手が全員入国できず、揃わない中で開幕し、5連敗のスタート。4月に10連敗も喫し、早々に17の借金を背負った。交流戦で挽回し、過去最高タイの3位をマーク。9月は前半好調で、一時は借金を1桁まで減らし、4位に浮上したが、そこから7連敗もありCS争いから脱落。オースティンの離脱もあり、最終的には最下位に逆戻りし、借金19で終えた。

最終戦を終え、チームはこれから来季への準備に入る。6年ぶりに最下位となったことを、チーム全体としてどう捉えるか。コロナ禍で、球団として目指すもの、収益面など影響は多大だと思うが、とは言え10周年で振り返ったように当初の万年最下位だったところから脱しつつあった。ここで逆戻りすれば、客足も遠のくわけで、負のスパイラルにハマって行く。

外国人選手が揃わずというような分かりやすい、言い訳にしやすい事象があったので、全てがそこに行ってしまっているが、果たしてそうなのか。前半の先発投手の揃わなさは異常だった。ロメロが最初からいればというのはあるが、それにしてもだ。打線も3割打者が4人、5人いても接戦で得点できない。

トータルの数字で見るとリーグ2位の.258、559得点だが、どれだけ必要な場面で打てたのか、そして得点に結び付いたのか。ほとんど試合を観ていない解説者が、打線は素晴らしいと言うのと同じような認識を球団首脳が持っているようなら、来季も同じ結果だろう。143試合を見た素人は、打線が問題ないなんて、1ミリも思っていない。

1年目は特に采配に対してよほど酷い部分以外は特に触れて来なかった。成績が悪いのでそう見えてしまうが、三浦監督のカラーも見えず、何がしたいのか分からない1年だった。カラーが必ず必要と言うわけではないが、何にしても中途半端になることだけは避けるべきだろう。無難なことしかしていない印象で、もっと思い切りが欲しい。

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さいごに

昨年の120試合に続いて、今年も143試合全てに対して記事を投稿することができた。コロナ禍プラス在宅勤務中心ということもあり、時間が確保できた。内容的にこんなに長く書く必要があったのか疑問だし、今日は書くことないだろうと書き始めて長くなっていることが多かった。

当ブログのコンセプト通り、年中ベイスターズのことを考え、良かった点と悪かった点を誹謗中傷せず、客観的に指摘するというスタイルは貫けたのかなと思う。時々、昔の記事を復刻したりしているが、けっこう酷いこと書いているものもあった(笑)。

来季は、コロナ禍が落ち着き、試合後にどんどん飲みに行けるような感じであれば、面倒なので書かないという日も出て来ると思う。そうなって欲しいと思う。2年目の三浦監督が今季と同じようであれば、もっとキツい内容が増えて行くと思う。

1年間、管理人のああだこうだを愛読していただいた皆様、ありがとうございました。感想とかもろもろがあれば、このページの一番下にあるコメントか、お問い合わせのページかTwitterのリプライか、お寄せいただければ励みになるかと思います。シーズンオフは、ストーブリーグを中心に、書こうと思ったことがあれば、書いて行く形になるかと思うので、引き続きよろしくお願いします。

そして、横浜DeNAベイスターズは、これだけ新型コロナウィルスが蔓延した中、大きな感染者も出さず、1年間を通してしっかりと感染対策ができていたと思う。(あ、1人謹慎食らってるヤツがいたな)

監督、コーチ、選手はもちろんのこと、チーム運営に携わった全スタッフに敬意を表したいと思う。結果としては最下位に終わったが、1年間戦い切ったこと、お疲れ様でした。

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コメント

  1. よっしー より:

    今年1年間本当にお疲れ様でした。初めてコメントします。
    私は昨年ベイファン半世紀を迎えました北海道在住のファンです。
    毎日拝見しておりますが、非常に的確な指摘と観察眼にはいつも感服しております。
    今年も泣きたくなるような酷い試合、寝つけないくらいの悔しい試合がたくさんありましたが、
    貴君の単なるチーム批判ではなく、いつも前向きな投稿にかなり助けられました。本当に。
    あと、いつも凄いなと思っているのは、非常に日本語の使い方が上手で誤字脱字がほとんどないことです。
    作家か雑誌編集者など文章を書くことに携わっている方ではないかと最初は思ってましたが、このブログを拝見するとどうやら違うようですね(笑)
    私のようにこのブログを見て心を落ち着かせている人達が沢山いると思いますので、
    またこれからも頑張ってください!

    • Rocky より:

      よっしーさん、コメントありがとうございます。

      北海道からも非常に嬉しいお言葉いただき、感謝します。好きで書いているのですが、誰かの救いになっていること、改めて気付くことができました。

      お察しの通り、仕事はいわゆるIT系でして、普段はメールくらいしか書きません。2006年から断続的ではありますが、ブログを書いて来た甲斐がありましたかね(笑)
      夜中に書いてるので、ミスってて翌日直すこともそこそこあります。

      今後も無理のない範囲で書きますので、お付き合いください。

  2. しゅーじ より:

    毎回楽しく読ませていただきました。あなたの冷静且つ愛有る分析は、一ファンとしてとても元気の出るものでした。
    東海県在住で、生で観戦も難しいので、現場の写真は雰囲気が伝わってきて、楽しかったです。
    来年も期待しています。
    オフの間もときどき書いてくださいな。

    • Rocky より:

      しゅーじさん、コメントありがとうございます。

      こちらも東海からありがとうございます。翌朝少しでも負けた悔しさから元気になれているのであれば、書いた甲斐があります。

      写真はスマホでしか撮らないので、大したものではないので、お恥ずかしいものもありますが、そう仰っていただける方もいるということで、これからも雰囲気をお伝えして行きたいと思います。

      今後もお付き合いください。

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