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宮崎が残留を表明 球団最長の6年契約「生涯横浜」

横浜DeNAベイスターズの宮崎敏郎選手が29日、オンライン会見でFA宣言をせずに残留することを表明した。球団としても今季4度目の3割をマークした巧打者を高く評価し、球団最長タイとなる6年契約を提示し、合意に至った。「生涯横浜」を宣言し、優勝を誓った。

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最終戦でのファンの姿で決断

今季、順調に行けば国内FA権を取得することは以前から分かっていた。昨年、梶谷と井納が移籍した際、代表の「マネーゲームはしない」という発言で、宮崎にも大型契約の提示はされないだろうと予想された。佐賀県出身と言うこともあり、ソフトバンクが手を挙げれば、松田の後釜として移籍するのではという噂が囁かれていた。

ソフトバンクが4位になったことからも、よりその可能性は高まったのではないかと言われていたが、最近になってソフトバンクはFA補強に動かないという話も出て来ていた。

そうした中で、宮崎がFA宣言することなく、ベイスターズに残留を決めたのは、6年の長期契約を提示されたこともあったが、このチームで優勝したいという気持ちは嘘ではないだろう。ほとんど残留に気持ちは傾いていたのだと思うが、最終戦のファンの姿で最終的な決断をしたと言う。

現地にいた者としても、そう言ってくれることは素直に嬉しい。ヤクルトの優勝決定を見守り、胴上げを見せられ、それでも待ったファイナルセレモニー。みらいチケットも含めて約15,000人の2/3以上はベイスターズファンだったと思うが、多くの人が最後の選手全員の場内一周まで待ち、拍手をし、手を振った。

そのファンの熱い気持ちに、このチームで勝って恩返ししなければならないという気持ちが大きくなった。その決意は、最後まで不甲斐ない試合を見せられたファンにとっては、一気に気持ちが晴れる朗報だった。

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「生涯横浜」宣言

DeNA初年度の2012年のドラフト6位で入団。2011年はまだDeNAに譲渡される前にドラフト会議が終わっていたので、実質的にDeNA最初のドラフトで指名された選手。この10年でドラフト下位で入団し、成長し、チームの大黒柱になった選手。まさにXYDBの中心的選手だ。

ラミレス監督が就任した2016年から出番を大幅に増やし、2017年に初の規定打席に到達、首位打者も獲得。翌年も3割をマークし、ベイスターズのサードのレギュラーを不動のものにした。2019年は序盤の大不振に有鉤骨骨折というアクシデントもあり、114試合にとどまり3割を切ったが、2020年、2021年と連続で3割をマーク。かつては故障が多かった選手だが、レギュラー定着後は試合を休まない安定感も評価に値する。

FOR REALなどで見せるベンチ裏での姿は、絶対に試合を休まない、途中で代わらないという決意が見られる。レギュラーは絶対に離さないという強い意志。それがここまでの活躍に結び付いている。今年も140試合までは全試合でスタメン出場。初の全試合出場も狙えたが、最終的に4度目の3割を選んで2試合を欠場した。

その宮崎への球団の評価は、野手としては過去最大の6年契約というものだった。年俸は破格の提示できないはずで、その分球団としてずっと横浜で活躍して欲しいという気持ちを契約年数で示した。4年契約は提示すべきだと思っていたが、6年契約とは思わなかった。

12月12日に33歳になる宮崎は、39歳になるシーズンまで契約をすることになる。これはなかなか凄い決断だと思う。それだけ宮崎が必要であるという意思の表れであり、その天才的なバッティングはこの年齢を迎えたとしても錆び付くことがないという信頼だろう。

ゴールデングラブも獲得し、ハンドリングや送球の正確性がある守備を見せるが、年々守備範囲は狭くなりつつある。正直、サードでレギュラーを張れるのは数年だろう。ソトの残り2年の契約が終わった時にどうなるか分からないが、ゆくゆくはファーストへの転向、そして代打の切り札という役割も視野に入れているだろう。

来季からの6年が終わった時にどうなっているか。「生涯横浜」の宣言はファンとして嬉しいことだが、そこで引退ではなく40代になっても活躍するくらい、長く現役を続けてもらいたい。そして、その先にある引退まで見守ることができれば、これほど嬉しいことはない。

ひとまず、今オフ一番の関心事、重要ポイントが全日程終了の翌日に決着するとは、拍子抜けではあるが、ひとつ安心してこの後の動きを見られる。それだけ残留の気持ちがすぐに固まったということなので、来季に向けて万全の準備をしてもらえたらと思う。

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ストーブリーグ開幕ダッシュ

マツダでの最終戦を終え、日付が変わったところから新聞の早刷り、Twitterなどで情報が次々と出てきた。143試合分を書き綴り、少し休もうかと思ったが、これは書かないわけにはいかない。

宮崎の残留以外にも、山崎、大和も残留が基本線となっていることが書かれていた。さらに、BCリーグの神奈川フューチャードリームスの鈴木尚典監督が退団し、ベイスターズの打撃コーチになることが濃厚。1998年組では三浦監督とともに年少組として活躍したタカノリさんが帰って来ることは嬉しいこと。個人的希望は琢朗さんなんだけど。

さらに、楽天を戦力外となり現役続行を希望している藤田の獲得を調査。2012年途中に楽天を移籍した藤田は、僅かな間ではあるが、DeNAのユニフォームも来ている。10年ぶりの復帰は実現するか。なかなかベテランが在籍することが少ないチームだけに少し意外だった。

そして、FAでは又吉の獲得を調査。まだ宣言もしていないので、興味があるというだけに過ぎない。昨年も田中広輔の獲得を調査という話も出ていたので、結果的に宣言なしで残留も十分にありうる。宣言すれば引く手あまたで争奪戦。

水を差すつもりはないが、宮崎や外国人の残留は、あくまで今季の戦力の「維持」であって、「補強」ではない。ネタ的に出て行くものと思っていた戦力が残ったのだから実質補強という言い方をすることもあるが、残留は嬉しいにしても戦力UPではない。最下位なのだから、補強は必要だ。

そして、選手の獲得を調査という話は出たが、「調査」するのはタダだし断られることはない。だが、実際に獲得するとなれば相手もあることだし、費用もかかる。獲得したという情報が出るまではポジることはできない。

だとしても、ストーブリーグの醍醐味は、こういった情報に一喜一憂することにもあるので、陣容が固まるまでにあれこれ妄想してみたいとは思う。

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