08/29 東京ヤクルト5-2横浜DeNA(東京ドーム)
伸びのあるストレートを軸に4回までパーフェクトピッチングの今永。5回にはレフト前へのヒットで青木が後逸し、三塁を狙ったが惜しくも憤死した。その裏、村上に初ヒットを許し、四球などで1アウト満塁から併殺崩れで先制を許した。6回まで1失点の好投も、援護がなかった。7回に登板したシャッケルフォードが塩見の3ランなどで4失点し、試合が決まってしまった。
ポジ
今永がこの日も5回まで素晴らしい投球を見せながら、援護を得られずに4敗目を喫した。後半戦3度目の先発だったが、いずれも勝利投手になってもおかしくない内容だが、あと一歩が遠い。
伸びのあるストレートと変化球のコンビネーションで、ヤクルト打線を打たせて取った。三振は少なかったが、その分球数も少なく4回を46球でパーフェクトピッチング。
5回の打席では、2ストライクから原のストレートに詰まりながら、レフトの前へ落ちるヒット。チャージした青木が後逸すると二塁を蹴って三塁を狙った。ここは青木からの送球でタッチアウト。
1アウトなのでサードに進みたかった気持ちはよく分かる。ただ、青木からの返球も良かったのだが、レフトへの当たりだったし、一塁までは全力では走っていなかったから、止まるべきだった。ヘルメットを叩きつけて悔しだったのは、最初から全力で走っていなかった自分に対してということだろう。
エースがユニフォームを汚して、そこまでの気合で試合に向き合っていることが、もっとチームに伝わって欲しかった。
5回裏、先頭の村上に初ヒットを打たれ、オスナからは三振を奪ったが、サンタナは歩かせてしまった。高めのボールが多く、これは勿体なかった。元山の当たりは、桑原が捕る可能性もあり、村上のスタートが遅れて満塁。
1アウト満塁で古賀、原という打順。古賀を打ち取れば無失点で切り抜けることも見えて来る。だが、ベンチは5回ということもあり、中間守備でセカンド併殺を取りに行った。これは結果論でしかなく、どっちが正解ということもないのだが、個人的には前進守備でホームをアウトにすることを狙った方が良いと思った。2点タイムリーのリスクも出て来るので、0点で切り抜ける可能性を大きくして、大きなリスクを負うかどうかの判断だった。
古賀の打球は緩いバウンドのゴロ。大和が前進してセカンドへ送球、ファーストは一旦アウトになったが、リクエストで判定が覆り、セーフで1点が入った。少し打球が緩く、古賀の足も遅くないことで僅かに併殺崩れになった。
1点を失い、原に死球を与えてしまって再び満塁のピンチで、塩見が打った打球は三遊間を破ったと思ったが、大和が飛び込んで追い付き、セカンドへ完璧な送球。さすが大和というスーパープレーで今永を救った。
6回は村上を歩かせたが、丁寧かつ慎重な投球で無失点で抑えた。5回に31球を費やしてしまったのが響き、7回の打席で代打を送られた。守備にも助けられたが、6回92球1失点の投球は、褒めることはあっても責めることはできない。この好投も勝利に結び付かず、もどかしさが続く。
オースティンが3安打。4回はバットの先ながら、さすがのパワーでレフトオーバーのフェンス際まで運んだ。クッションボールを青木が完璧に処理し、セカンドでタッチアウト。先頭だったので慎重に行きたかったが、これは仕方ないか。
そして、6回は左中間へホームランかという打球。塩見がジャンプして捕ったかに見えたが、DeNAベンチがリクエストを要求。これはダイレクトで捕っているだろうと思ったが、確かにフェンスに当たって角度が変わったようにも見えた。判定が覆って二塁打となったが、これはリクエストを要求したベンチのファインプレーだった。
3安打で打率を.318まで上げ、再び首位打者に立った。上位の出塁が少なく、オースティンからチャンスになることが多く、この日は唯一得点圏で回った初回の打席だけ凡退するなど、チグハグになってしまっている。オースティンで還し、宮崎やソトでさらに得点を重ねるような攻撃にしていきたい。
ヤジ
0-1のゲームで、7回からシャッケルフォードが登板。ずっと無失点投球が続いていたシャックにこの回を任せることに異論はない。ボールは高かったが5球で2アウトを取り、8番の古賀。三者凡退でリズム良く8回に入りたいところだったが、初球が真ん中に入りセンター前へ運ばれた。
代打成績が良い宮本が登場し、3ボールとしてしまった。フルカウントに持ち込んだが、最後は速球が高めに外れた。得点圏に走者を背負って塩見を迎えた。3球目のカットボールが真ん中高めに甘く入って、左中間への3ラン。ゲームが決まってしまった。失投なのだが、最悪のタイミングで出てしまい、完璧に捉えられてしまった。
このところ好投も続いていたが、四球も絡んで走者を溜めてからの一発は、点の取られ方としては悪いパターンだった。しかし、シャッケルフォードがリリーフとして戦力になることは必要なので、切り替えて次の登板へ準備して欲しい。ロメロが先発する関係で、1試合ブルペンを外れたりと変則的になり、やりづらさもあると思うが、慣れてもらうしかない。
原樹理も良いピッチングだったが、打線は今永を援護できなかった。この日は久しぶりに伊藤光が2番に戻ったが、佐野の不振もあり、上位が出てオースティンに回るケースが少なくなっている。また、オースティン、宮崎でチャンスメイクしてもソトがなかなかチャンスで結果を出せていない。以前指摘したように、牧を6番に入れ、ソトは7番で一発を狙うような形しか今は期待できないように思う。
この3連戦は、初戦で3連発の次の回に内野ゴロ間に1点を取ったが、あとはホームランのみ。6発出ていることは悪いわけではないが、ソロ5本ではなかなか得点は増えて来ない。課題がなかなか解決に向かわず、残り試合はどんどんと少なくなって行く。
キジ
異例のドーム球場での12連戦は、5勝5敗2分。ホームゲームとして3試合はあったが、ビジター中心で五分という成績は悲観するものではない。読売に連勝、牧のサイクルヒット、三連発など好材料もあった。
濵口、坂本が序盤に大量失点でKOされたが、先発投手は試合を作れており、ヤクルト戦では打線が繋がらずに援護できなかった。先発投手が6人しっかりとゲームを作れる状態であれば、5割以上を勝てるはず。打線の復調を期待しつつ、次はいよいよ6月6日以来のハマスタとなる。
86日ぶりに本拠地に帰って立て直しと言いたいところだが、今年はハマスタで10勝18敗と大きく負け越しており、ハマスタに戻れば勝てるという雰囲気ではない。ただ、ハマスタで27試合も残っているので、ここから勝利を重ねて本拠地では五分以上の成績に持って行って欲しい。9月にはスターナイトもある。
阪神が敗れ、読売とヤクルトが勝ったことで、貯金14の阪神が3位に転落し、貯金13の読売が首位、貯金12のヤクルトが2位となる、異例の順位表になった。引き分けが3とセ・リーグでは圧倒的に少ない阪神が、勝率で下回ったために発生した事態。
読売とヤクルトは0.5ゲーム差、阪神はヤクルトにマイナス1ゲーム差ということで、ゲーム差で見ると3チームが1ゲーム差にひしめいている状態。優勝争いは混沌として来るが、まだ100試合も消化していないので、ここからどんな展開になるか。そこに絡むことができないのは悔しいが、一つ一つ試合を勝つ以外にない。
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