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リハビリ中の投手たちへ 今永、シャック、田中健で完勝

09/12 横浜DeNA8-1阪神(ハマスタ)

エース今永がハマスタに帰って来た。6月6日以来2度目のハマスタ登板となった今永は、初回に内野安打で1点を失ったが、その後は配球を調整し、8回まで11三振を奪う好投。2番手はシャッケルフォード、2アウトから打球が当たった影響で田中健が登板。TJ手術でリハビリを乗り越えた2人が、肩の手術から復帰し、初のハマスタのヒーローインタビューに立つ今永をアシストした。平良、阪口、入江らリハビリ中の投手に勇気を与えるリレーになった。

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ポジ

今永が有言実行でハマスタのヒロインに

今永がハマスタのヒーローインタビューに帰って来た。やはり彼がここで勝ってこそ本当の復帰だろう。3ヶ月半待った今季ハマスタ初勝利。立ち上がりに1点を失ったが、阪神打線の特長や狙いを考慮し、配球を変更する引き出しの豊富さ、エースとしての投球を披露した。

初回は近本に対してストレートが甘く入り、レフト線へ二塁打。中野が送って1アウト3塁でサンズ。チェンジアップを3球続けた後、クロスファイアを決めて見逃し三振。マルテはアウトサイド低めの出し入れで攻め、低めのチェンジアップを投じたが、バットの先で拾われ、柴田の拙守もあって内野安打で先制点を許した。

大山にもチェンジアップが甘くなり、右中間への二塁打。しかし、2アウトだったがマルテはサードでストップ。中継も乱れていただけに助かった。糸原を打ち取って最少失点で切り抜けたことは大きかった。

今永によると、チェンジアップを狙われ、甘く入ったところを痛打されている感覚があったようだ。そこからチェンジアップを少なくし、フォークと言っているもう少し速い変化球に切り替えたようだ。2回、3回あたりはストレートが本人が思っているよりも中へ入ってしまい、首を振るシーンが目立ったが、中盤からそれも修正。

近本には3安打され、5回だけ2アウトからの連打でピンチを迎えたが、それ以外は危なげがなかった。今季自己最長となる8回を投げ、こちらも最多の11三振を奪った。チェンジアップを拾わせず、少し速く変化して行くボールで空振りを奪った。

オールスター前最後の試合となった7月14日の甲子園での阪神戦以来の4勝目。前日にハマスタでの先発に意気込んだ通り、有言実行でヒーローインタビューに立った。まだ試合は残っている。エース今永の投球を見せてもらいたい。

田中健が3年ぶり復帰登板

そして、2番手として9回にシャッケルフォードが登板。2アウトを取ったが、大山のピッチャーゴロが右もも付近に当たった。シャッケルフォードは大丈夫という感じだったが、割とすぐに三浦監督が出て交代を告げた。

声を出せないハマスタではあるが、ピッチャー田中健二朗のコールには、さすがにどよめいた。これだけすぐに決断できたということは、準備していたということだろう。

糸原への代打原口は2球で追い込んだがフルカウントまで粘られ、最後は146キロを計測したストレートを投げ込んだがバットが止まった。続く小野寺を武器であるカーブで追い込むと、3球目でボテボテのピッチャーゴロに打ち取った。

1アウトを取っただけだが、2018年9月16日阪神戦以来、1092日の1軍登板をハマスタで迎えることになった。アクシデントにより急に訪れた機会だったが、ブルペンも、ベンチも、ファンも、その思いが分かっているだけに最後のアウトが、ただの1アウトではなかった。

シャッケルフォードも2018年にトミージョン手術を経験している。今永は左肩のクリーニング手術ではあるが、図らずもそれぞれがリハビリを乗り越えた投手のリレーとなった。今年は平良を始め、飯塚、齋藤、高田、入江、阪口と内容は異なるが多くの投手が手術に踏み切った。間もなく復帰という段階の東はもちろん、彼らにも勇気を与えるリレーになったのではないか。

一発攻勢で今永を援護、TA今季初2発

打線はこれぞベイスターズという一発攻勢。2ランが2本と3ランで、8点中7点をホームランで得点した。今季7勝1敗と好成績のガンケルだが、その1敗はDeNA戦で、今永との投げ合いだった。DeNAとしてみれば、そこまで相性は悪くない。

初回、佐野がいきなり初球を捉え、ライトポール際へ飛距離十分の特大弾。今永が不運な形で失点した直後だけに、逆転2ランは大きかった。特に前回は1点も取れず、ほとんどの登板で援護が少なかった。

その意味では、3回のオースティンの2ランで4点となったことは非常に大きかった。高めに浮いてきたチェンジアップを打ち損じることなく捉え、バックスクリーンの左に特大弾。さらに7回にも代わった馬場から、スコアボード直撃の25号3ランでダメ押し。

意外にもオースティンは今季、マルチホームランはこれが初めて。昨年は中日戦で1試合3発もあったが、今年はコンスタントに打っていた。初回のヒットと合わせて猛打賞で打率.329となり、急下降している坂倉に差を付けた。打率はまだまだ上下するので最後まで分からないが、8月の.382と同じく9月もペースが変わらない。残り試合も打線を牽引して欲しい。

6回にノーアウト満塁から大和、今永が凡退した後、桑原が放ったタイムリーも価値がある。ノーアウト満塁で点を取れないことが多い今季、流れが相手に行ってしまうところ、しっかりと5点目を取れたことがオースティンの3ランにも繋がった。

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ヤジ

ここだけは触れておく必要がある。素人が言わずしても、本人も分かっているだろうし、反省していると思う。柴田のプレーには再三、投手もチームも助けられている。それでも、初回2アウト3塁からのマルテのゴロを内野安打にしたのは、隙があったとしか言いようがない。

バットの先に当たり、ワンバウンドでショートの右に来た速いゴロ。柴田が移動してキャッチし、一回転してから送球。打者がマルテであることがしっかり頭に入っていたことは良いのだが、比較的ゆっくりと回転して、確実に送球。マルテが全力疾走で同時セーフ。これが左打者やもう少し俊足の打者なら、もっと素早く回転して、ワンバウンドの速い送球をしたはずだ。

ランナーが三塁にいるので、送球が逸れたりすると失点に繋がってしまう。慌てて送球するわけには行かず、かと言って今回のように丁寧に投げ過ぎてセーフになっても得点に繋がってしまうわけで、観る側が言う程簡単なことではないだろうが、そこは柴田だからこそできると思っている。

1回裏に1アウトから四球を選んで出塁し、続く打者の佐野が2ランを打ってくれた。これがミスのカバーでチームプレー。さすがキャプテンという一打だった。次からはさすが柴田というプレーを見せてくれるだろう。

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キジ

これで念願のスターナイト3連勝(ただし、1分挟みキッズスターナイト含む)!9月のハマスタは6試合で4勝1敗1分となり、通算でも15勝19敗6分と勝率が上がって来た。来週19日からはハマスタ8連戦もあるので、ここで一気に5割まで持って行きたい。

負ければ阪神戦は2014年から8年連続負け越しが決定というところだったが、10月5日からの3連戦(ハマスタ)に持ち越した。10勝12敗となり、2017年以来の2桁勝利には届いた。残り3試合に全勝すれば勝ち越しも残っている。来季以降に向け、阪神戦での悪いイメージをさらに払拭しておきたい。

12日の試合が消化できたため、13日に入っていた予備日は削除となった。14日から東京ドームでの2連戦と少し日程に余裕があるが、その後は17日から10連戦。マツダで2試合行った後はハマスタでの8連戦と、移動面は比較的楽だが、リリーフのやり繰りやレギュラーの疲労などにケアしながらの連戦となる。

9月は5勝4敗1分と勝ち星が先行したが、勝ち越しの月間とできるかどうか、10連戦に向けて投打とも状態を上げて行きたい。

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