05/08 横浜DeNA2-6東京ヤクルト(ハマスタ)
初回、先発の石田健はいきなり4連打で2点を失い、さらに長岡のタイムリーで3点目を奪われる。打線は2回に京田のタイムリー、3回に牧のタイムリー二塁打で1点差に詰め寄る。6回から登板した中川虎がノーアウト満塁のピンチを招き、中村への押し出しと度会のエラーで2点を献上し、再び3点差。森唯がサンタナに一発を浴び、打線は終盤をパーフェクトに抑え込まれた。
ポジ [Good]
京田が攻守に躍動した。2回、1アウト1、2塁で戸柱が併殺崩れ。2アウトとなったところで京田がライト前へタイムリー。まず1点返せたことが大きかったし、投手の石田健まで回せたことも大きかった。京田は4回にもヒットで繋いで、投手まで回した。
6回には左打者には打ちづらそうな山本に対して粘り、四球を勝ち取った。残念ながら代打の大和が三振に倒れ、得点には至らなかったが、8番打者として素晴らしい役割を果たした。
そして、守備では3回にサンタナのセンターへ抜けそうな速いゴロに、ダイビングで追い付き、寝たまま二塁へ正確なトス。転がってしまったり、低い位置への送球になってしまったりして、セカンドが送球するまでにロスが発生してしまいがちだが、送球しやすいところへ行ったこともあり、見事に併殺が完成した。その後もショートゴロを華麗に捌き、ショートに京田ありをアピールした。
レフト筒香、ライト度会で攻撃的なオーダーを組んだため、蝦名がセンターに入った。4回には守備に不安のある度会をカバーし、中村の落ちそうなフライを好捕。打席でも四球とレフト前ヒットで2出塁と2番の役割を果たした。バンテリンドームでの爆発の後、マツダで2試合ノーヒットだったが、これで3試合連続ヒットとコンスタントに結果が出ている。このまま交流戦まで走り続けたい。
この日、坂本が今季初めて出場選手登録された。ファームでは9試合で防御率1.42、被打率.182、奪三振率8.53、WHIP0.87と良い数字を残して来た。かつては先発をしていたが、今季はリリーフに絞って1軍への昇格を目指して来た。
最初の登板は、度会のエラーで追加点を奪われ、なお1アウト満塁で代打の青木という厳しい場面。初球で151キロをマーク。5球全てストレートを投じ、青木を詰まらせた。ピッチャーゴロで、ホームゲッツー。見事な火消しとなった。現状、リリーフでは左が石川1枚というところで、坂本が加わって来ると充実する。結果を積み重ねて1軍に定着したい。
ヤジ [Bad]
石田健が初回に4連打を浴びた。そのうち2ストライクを取ってから打たれたのが3回。勝負球が甘かった。村上のヒットは打ち取ったような当たりだったが、一二塁間を抜けてしまうのは若干浮いているから。
特に痛かったのは2番の丸山和に、有利なカウントからサードの頭を越された二塁打。カーブが抜け気味にインサイドへ行って、ストレートを読まれていた。インサイドかアウトサイドか、コースを間違えなければ、まだ何とかなったかも知れないが、低めだが真ん中へ行ってしまった。ストレートのキレとしても不十分で押し込み切れていなかった。
4連打の後、サンタナの打球はライト後方へ。度会が追い付いてフェンス手前で捕った。だが、二塁ランナーのオスナはタッチアップできず。1アウト1、3塁となるところ、1、2塁のままになった。これを生かしたかったのだが、長岡へのインサイドのストレートでこれも押し込み切れず、打球は速い球足で二遊間を抜けて行った。低めに投げ切るか、もう少し球威があればピッチャーゴロ、弱い当たりのセカンドゴロになっていたはず。
2回以降は修正し、3回先頭のオスナを歩かせるも、京田が素晴らしいプレーで併殺に取り、5回までヒットを許さず3人ずつで片付けた。そんなに得点がポンポンと入る野球ではなくなっているので、QSを狙えるとは言え、初回3点はキツい。次回は立ち上がりの勝負球の精度を意識し、もっと腕が振れるようにしたい。
石田健は立ち上がりの失点はあったが、その後は完璧に抑えており5回まで77球。6回3失点で投げ切って、何とかQSというところだったが、5回裏に打席が回ったわけではないのに、6回から中川虎に交代した。
雨の中での投球だったことも考慮したかも知れないし、石田健は80球あたりから怪しくなって来る。3番から始まる打順と言うこともあり、得点を取られる前にスイッチし、リスクヘッジしたのだろう。実際に同じ打順だった3回にオスナを歩かせている。考えは分かるが、この試合においては追撃している中で自ら流れを変えてしまったと思う。
継投は結果論にしかならないが、交代した時点で違和感を覚えるものだった。ヤクルトも修正して立ち直った石田健に手を焼いていて、先発の吉村が5回までに115球を投げており、4イニングを継投で勝負しなければならないところだった。ヤクルトが動かざるを得ないところで、DeNAの方が先に動いてしまった。
森唯斗は前回の登板のこともあるし、昇格したばかりの坂本をいきなりここで出すのも難しい。代えるのであれば、過去3回の登板で好投している中川虎というのは分からないでもない。しかし、3番から始まる中軸だから石田健を降ろしたのなら、ここを重視して石川や徳山で行くべきではなかったか。準備の都合もあるのは承知だが、6回だから中川虎を準備して行かせたというだけの印象。
石田健を続投させたら3失点していたかも知れないし、石川や徳山でも結局は失点していたのかも知れない。ただ、1点差に迫った追い上げムードを断つ交代だったと思う。
広島での3安打、6日は代打でヒットを放っており、右の吉村が先発と言うことで1番に度会を戻して来た。筒香が6番となると、度会の使いどころとしては1番になるのは理解できる。蝦名、京田の1、2番で8番ということも考えられなくはないが、このタイミングでスタメンに戻すなら1番というのは間違っていない。ただ、結果が出なかった。
守備でも、6回に1アウト満塁から北村拓のライト線へのフライを落球。弱くなったとは言え雨が降る中、急に北風が強まるコンディション。タッチアップに備えてバックホームがしやすい体勢で捕らなければならないし、照明などいろいろな要素があって、簡単なフライとは言わない。6日も丸山和が宮崎のライトフライを落球しているし、プロでも難しい魔境ハマスタ。昨年、関根も蝦名も悔しい思いをしている。本人も十分に分かっていると思うが、プロの外野手で出ている以上まず捕ってからの送球でないと。
三塁ランナーがサンタナだっただけに、バックホームできていれば、もしかしたらというのはある。追い方を見ていて、風の計算だとか、落下点への到達スピードとか、捕球体勢以前にも学ぶべきことがたくさんあるように思う。4回の中村のセンターフライも、度会のスタートが遅れ、蝦名がカバーしていた。度会はボールを見失っていたか。
すぐには守備が上手くなるわけではないが、確実に成長できる部分。どうしてもバッティングで結果が出ていないと、ここが悪い意味でクローズアップされてしまう。現状のチーム構成だと当面は外野を守ることになると思うので、日々成長して行ってもらいたい。本人ももちろんそうだろうが、守備固めを出される選手になって欲しくない。
キジ [Other]
筒香が最高の形で合流して来て、勢い良く5月を駆け抜けたいところだったが、初回から躓いてしまった。大気の状態が不安定になり、時折強い雨が降る中での試合となったが、ケガ人が出ていないのであれば良しとしたい。
もちろん連勝を伸ばして一気に貯金を増やせるに越したことはない。5月に入って阪神が少し止まっており、セ・リーグは首位から最下位まで2.5ゲーム差と、ほぼ横一線という状態。連敗をせずに一進一退でも5割ラインを維持することが重要だ。
週末はその阪神との3連戦。土曜はケイではなく中川颯が先発するという情報もある。この3連戦で勝ち越すことができれば、5割で今週を終えることができる。まず東で先手を取りたい。ここまでQS率が100%で、ある程度の投球は計算できる。問題は阪神の投手陣から得点がどれだけ奪えるか。援護点を取り、先発に勝利が付くような試合をして行きたい。
コメント